19H31.03.18 予算委員会最終日-意見開陳

平成31年予算委員会公明党意見開陳-高橋佳代子議員

平成31年3月18日

公明党の高橋佳代子でございます。私は、公明党豊島区議団を代表致しまして、平成31年度豊島区一般会計予算並びに国民健康保険事業会計、後期高齢者事業会計、介護保険事業会計の3特別会計と平成31年度豊島区一般会計補正予算第1号を可決する事に賛成する立場から意見開陳を行います。

予算審議にあたって私ども公明党は、1.区民目線に立った行政運営となっているか、2.時代の変化に的確に対応した事業展開となっているか、3.セーフコミュニティの視点から安全・安心のまちづくりの取り組みがなされているか、4.持続可能な財政運営並びに区民生活向上のため我が党の予算要望にこたえられているかなどを主眼に、慎重かつ厳正に審査に臨みました。

平成31年度予算は、一般会計1,498億38百万円、前年度に比べ251億89百万円の増、20.2%のプラスとなり、過去最大規模の予算となりました。投資的経費の伸びが歳出総額増の要因となり、この点について高野区長は、本定例会初日の招集あいさつ中で、「これは、ひとえに区の将来へ向けて、これまで計画的に進めてきた事業が一斉にピークを迎えるためであり、平成の最後となる一年は、持続発展都市の実現に向けて、大きく飛躍する最大のチャンスとして捉えております。」と語られており、私どもも豊島区の将来にとって必要な投資であると理解しているところであります。また一方で、福祉費の構成比が最も大きく、およそ5分の1を占めており、扶助費は過去最大であった平成30年度予算より19億16百万円上回り、380億67百万円となりました。加えて、地方税の不合理な税源偏在是正措置が行われる中にあっても、6年間財政調整基金の取り崩しを行わない、予算編成となった事は評価いたします。

総括質疑においては、当初予算案に加え、幼児教育の無償化、今後5年間の「予算の大枠」について質疑を行いました。平成31年度予算案が1年前にお示しいただいた財政見通しと75億の差が生じている事、さらに、貯金と借金のバランスについても1年前にお示し頂いた財政見通しとは、貯金も借金も共に大きく変動し、51億円のマイナス見込みとなった事等を考えると、今後貯金と借金のバランスを改善して4年後にはプラスに転じるとの方向性については理解しますが、本当に達成できるのかとの不安が残るのも確かであります。今後、少子高齢社会の進展に伴い、行政が担うべき役割は益々拡大する事が予想され、不合理な税制改正や経済のグローバル化などによって区の歳入動向は不透明度を増す状況にあります。本区はこれまで、長きに渡った行財政改革のすえ、区財政の健全化を成し遂げ、誰にもやさしいしまちづくりを目指して参りました。今後も、事業評価や執行方法の効率化など、不断の見直しを図るとともに、引き続き身の丈にあった財政運営に努めるよう強く要望いたします。さらに、幼児教育の無償化は公明党が取り組んできた重要政策であり、小学校中学校の無償化から70年ぶりの大改革であります。国、東京都と連携を密にとって円滑な実施を重ねて要望致します。

以下、款別に意見を述べさせていただきます。

はじめに、議会費、政策経営費、総務費について述べます。

小規模公園活用プロジェクトについては、「〇〇できない公園ではなく、○○できる公園をみんなで考える」取り組みを評価します。最小限のハード整備で地域のための場となるよう推進願います。

18歳からの選挙権付与もはじまり、模擬投票が好評であることから、次代を担う若い方への意識啓発の更なる取り組みを望みます。

期日前投票所の拡大や、郵便投票の対象条件の緩和に努め、多くの区民が投票できる環境整備に取り組むよう望みます。

造幣局跡地防災公園については、災害時有効に活用されるよう、発災後の時系列に沿った運用を明確にし、防災力向上に取り組まれるよう望みます。また、災害時のための液体ミルク備蓄に取り組むよう要望いたします。

防災行政無線による下校案内(下コール)は、以前のように小学生の声に変更するよう要望致します。

地震災害直後のトイレ使用は、排水管の破損状況を確認してからを徹底し、併せてトイレ袋備蓄の重要性を広報願います。

次に、区民費、福祉費、衛生費について述べます。

消費税率10%への引き上げ時に施行される「年金生活者支援給付金」は、支給対象者が高齢者であり、障がい者であるため、問い合わせには丁寧に対応するよう要望致します。

フレイル対策センター開設にあたっては、より多くの方にご理解、ご利用頂くための案内チラシを作成するよう要望致します。

障がい者の短期入所施設への送迎については、介護者の体調不良等が認められない限り移動支援は使えず、自費送迎となっております。既に近隣区では認められているように、本区でも移動支援が使えるよう要望いたします。

風疹の拡大を防ぐため、39歳から56歳男性の抗体検査とワクチン無料接種が新年度スタート致します。働き盛りの年代であるため、駅等でのキャンペーンや受けやすい体制整備を望みます。

女性の健康支援については、生涯にわたる支援の必要性から池袋保健所の移転に伴い、女性健康支援センターの設置を要望いたします。

新規事業として公明党が要望していた医療ウィッグと胸部補正用具補助が開始されるようになります。更なる助成額の拡充について検討を望みます。

がん検診については、胃がんの内視鏡検査が好評であり、企業向けにも積極的に働きかけ、受診率の向上に取り組まれるよう要望します。

高齢者が飼えなくなった小動物が社会的に問題になっています。飼えなくなった後の事を準備して、飼いたい人との間を取り持ちコーディネートする等、ボランティアやNPO、獣医師会やペットショップ等民間団体と協働しながら対応を検討されるよう望みます。

自殺うつ病、精神障がい者への支援については、法改正で自治体の自殺対策が義務付けられています。特に精神障がい者へのアウトリーチ事業により積極的な働きかけに期待するものであります。加えて、地域への理解と意識啓発に取り組まれるよう要望します。

次に、環境清掃費、都市整備費について述べます。

フードロス削減対策については、区民への意識啓発事業を継続すると共に、飲食店や百貨店、スーパーへの事業協力を推進されるよう望みます。

長年行われている西池袋通りのアルミ缶持ち去り事案については、早急に警察署と連携して買取業者の撤退を強く要望致します。

家賃助成制度について事業の拡充については評価しますが、二世帯近居の助成についても検討を望みます。

住宅セーフィティネットについては住宅確保要配慮者が安心して入居できるよう、福祉と連携して入居を促進されるよう要望いたします。

上池袋1丁目まちづくりについては、一部木密地域が残っており、今後地域の声を聞きながら不燃化については知恵を絞って取り組まれるよう望みます。

 池袋駅西口地区のまちづくりについては、都市計画決定へ向けて引き続き権利者との合意形成にご尽力願います。

完成後一年を迎えるみたけ通りについては、交通量等の実態調査を実施し、

地元の声も参考に、見直しを図るよう要望致します。

172号線の残地をURが取得するシステムが可能となり、東京都と連携して、対象住民への情報提供を望みます。

東長崎駅北口、椎名町駅北口の共同化も含め木造密集地域の解消と、地域住民への支援を要望いたします。

公明党が進めてきました駐輪場の「複数月契約」が目白駅の指定管理者で実現し、webシステムで携帯電話からの申し込みが可能になります。更なる拡がりと障がい者の減免措置については複数年契約できるよう望みます。

谷端川緑地については、改修計画をしっかり立てて、安全の緑地公園づくりに取り組まれるよう望みます。

目白駅周辺の歩道の安全対策と、銀鈴の坂エレベーター設置について、地域協議会の要望を聞いて取り組まれ、ライトの小径については相応しい道路衣装と安全対策を要望します。

次に、文化商工費、子ども家庭費、教育費について述べます。

プレミアム付き商品券については、消費税率10%引き上げ時に、低所得者や子育て世帯の消費に与える影響を緩和し、また、地域の消費を喚起・下支えを目的に実施されます。62,000人の対象者が着実に利用出来るよう事務手続きを進めて頂くと共に、東アジア文化都市や東京オリンピック・パラリンピックの開催へむけた本区ならではの取り組みとなるよう要望致します。

マンガの聖地事業については、地元商店街の活性化についても取り組み、豊島区出身のマンガ・アニメ関係者と連携して更なる拡大を望みます。

長崎獅子舞支援の予算計上について評価いたします。アトリエ村等地元に根付いた文化への支援を望みます。

来年度の成人式は、オリンピックイヤーとなることから、オリンピック・パラリンピックの気運醸成につながるような成人式となるよう望みます。

保育園児の公園などへの移動時には、安全対策に万全を期すと共に、交通ルールを身に着け、地域の方々とのふれあいの場となるよう要望致します。

訪問型病児保育の対象を学童クラブ利用者まで拡大するよう望みます。

保育については妊娠届け時のアンケートを活用しながら、引き続き待機児童対策に取り組まれるよう要望致します。また、豊島区保育の質ガイドラインを活用して研修等に取り組み、多様な保育所において一定水準の保育が保たれるよう指導・監督の責任を果たされるよう望みます。

増加する児童虐待の迅速な対応のためにも、児童相談所の設置については子どもの生活の場により近い区の立場で、子もの生命を守るという意味からも高く評価いたします。今後も経験を積んだ職員と、警察、病院、保育園、学校など関係機関との連携で、未来の宝である子どもの生命と幸福を守る取り組みを要望いたします。

発達支援については、相談件数が増加傾向にあることから、十分な個別相談と療育が行われるよう、将来的には福祉と教育と連携した発達支援センターの設置も含めて検討されるよう要望いたします。また、大人の発達障がいへのソーシャルスキルトレーニングも検討されるよう望みます。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会の園児・児童・生徒の観戦については、夏休み期間中であることから、暑さ対策など安全面の対応を図るよう要望致します。

通学路の安全確保については、教育委員会、都市整備部、警察との連携の上、対策を講じるよう要望致します。また、池袋幼稚園の通園時の安全対策についても引き続き取り組むよう望みます。

子どもスキップ事業については、引き続き職員体制の充実を図ると共に、利用者増に伴う施設整備に取り組むよう要望致します。また、学童クラブ入退室管理システム拡充を望みます。

学校体育館のエアコン設置についてはできる限り前倒しして、非構造部材の定期点検についても取り組まれるよう望みます。また、体育館のトイレ様式化に速やかに取り組まれ、太陽光発電については蓄電池の設置導入も検討されるよう要望いたします。

次に歳入について述べます。

新たな森林環境譲与税が、震災復興特別税終了後の2024年から課税が開始されます。31年度は先行して環境施策としてに秩父市とのカーボンオフセットに活用する予定でありますが、子どもたちの森林等自然環境に触れる有効な活用も要望いたします。

次に三特別会計について述べます。

国民健康保険会計のポリファーマシー対策については、対象者に対して服薬情報と共に、その活用方法もお知らせし健康被害の予防が確実に図られるよう望みます。

介護保険事業会計の選択的介護については、独居高齢者率が高い豊島区にとって必要なサービスであると認識しております。ケアマネージャーの研修を充実させながら、新たなサービス展開についても利用者の理解が進むよう取り組みを要望致します。

以上、一般会計及び特別会について、私たち会派の意見、要望を述べさせて頂きました。私たち公明党は、生活者の視点で区民の生命と暮らしを守り。住みつづけたい安全・安心の文化都市を推進しております。

平成31年度予算は、まさに持続発展都市の実現に向けた事業が実を結び、さらに福祉と区民サービスの充実を図ると共に、安全・安心の都市づくりに重点的に取り組むとされ、豊島区のさらなる将来への飛躍と発展に向かうための予算であると評価できるものであります。

以上の事から、本委員会に付託されました平成31年度豊島区一般会計予算並びに国民健康保険事業会計、後期高齢者事業会計、介護保険事業会計の3特別会計と平成31年度豊島区一般会計補正予算第1号は、原案を可決すべきものと判断をいたします。

最後に円滑・公平な運営に努められました竹下ひろみ委員長、村上のりこ副委員長の労に深く感謝を申し上げます。また、理事者の皆様には、資料要求をはじめ、事前の勉強会や調査に快く応じていただき、私どもの質問に対して、その意を酌まれ丁寧にご答弁頂きましたことに、心から感謝を申し上げます。

また、今月で定年を迎えられます天貝総務部長、小澤国際文化プロジェクト推進担当部長、斉藤文化商工部長、城山教育部長、栗原区議会事務局長、坪内検診センター士事務局長、におかれましては、長きにわたり、様々大変お世話になりました。これまでの区政へのご貢献に深く感謝申し上げますと共に、引き続き、豊島区政に対するお力添えをお願い申し上げます。また、他にも今年度で定年を迎えられます係長はじめ職員の皆様に心から感謝を申し上げます。長い間ありがとうございました。

以上をもちまして、意見開陳を終わります。ご静聴ありがとうございました。

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