2003/12/5 「放置自転車対策税」総務委員会で可決!

放置自転車対策推進税が委員会で可決!12/9の最終本会議で決着!
03/12/05

事業者、過去の区との経緯を全く語らず、いまさら
「協議会を作ってもらえばそこで論議したい」...できることは何?

豊島区議会総務委員会で12/5、前日に引き続き放置自転車対策税の審議が行われました。AM9:50の開会し、東日本旅客鉄道常務取締役冨田哲郎さん、帝都高速度交通営団経理部長栗林伸一さん、西武鉄道取締役管理本部企画部長黛雅昭さん、東武鉄道鉄道事業本部計画管理部古澤廣道さん、都交通局経営企画室長齊藤春雄さん、が参考人として意見を述べて頂きました。

鉄道5社の主張は、一、事業者への課税は自転車法に違反する。二、仮に可決した場合、全国に与える影響があまりにも大、経営上負担が大きい。三、法理論上、公平制、応益制の原理で無理があると考える。という三点で反対であると主張されました。
更に、平成14年から始まった豊島区新税検討会でも再三意見を述べてきたが我々の主張が取り上げられなかったのは残念。協議会を設置していただければ、その協議会で具体的に議論して対応していきたい。と5社を代表してJRの冨田さんが話されました。

(余談:私が唸った事業者さんの印象的な言葉「.......豊島区とJRとの過去のいきさつを詳細に承知しているわけではないので、なんとも言えないのですが.......」???)

委員から事業者への若干の質疑があり、一時間ほどで参考人の質疑が終り、事業者が退席し審議が始まりました。冒頭、今度は、提案側の高野区長から新税に対する不退転の決意表明がありました。

審議の中では、改正自転車法の事業者の協力義務が話題になり、鉄道側は池袋駅、大塚駅で協力してきたというが、池袋駅はメトロポリタンプラザの開発に伴った店舗顧客用の駐輪場で、放置自転車対策のためではないということが理事者の説明から明らかになりました。又、大塚駅にいたっては、数年前区が有料で敷地を借りて駐輪場としていたが、近隣にくらべ法外な高い賃料であり、それを再三下げてもらうよう交渉したが、鉄道側に聞き入れてもらえずやむなく契約を解消したという経緯が明かになりました。しかし一転、手の平を返したように昨年、豊島区新税検討会でその点が話題になったので、なんと〝無償提供〟という事になり今年の1月から駐輪場として使用が再び開始になりました。なぜ早く賃料を下げる協力ができなかったのでしょうか?

更に、最近の目白駅改修の時にも、区は28億円かけて1.000台を越える駐輪場を設置しました。目白駅の駅前広場の数百台の放置自転車が区が設置した駐輪場ができたため駅前広場から放置自転車が全く無くなった事は、利用者なら誰でもが知っています。驚いたことに本日の鉄道側の説明では、この目白駅の広場にも言及がありました。《駅前広場、歩道を広くとり利用者だけでなく地域の住民に喜ばれている》との説明でした。広い駅前広場を作っても放置自転車で三分の二が自転車だらけにしても抜本的な対策をとらず、あげくのはてには「私たちが広場と歩道を広くきれいにしてやって、地元自治体へ協力した」といわんばかりです。目白駅の改修時に鉄道事業者として放置自転車対策にどう取組んだのか伺いたいものです。
巣鴨駅の未利用地についても数年前から駐輪場に使用させてもらうよい再三に亘る区側の要望にも耳を貸さずその未利用地は今も空き地になっていることが理事者の説明で明らかになりました。
区内各駅でこのような事実が積み重なって今回の条例提案になった事が当時、放置自転車対策で鉄道事業者とやりとりしていた区理事者の答弁から明らかになりました。

土木部長、税務課長からは委員の質問に答える形で、放置自転車の70%強は鉄道利用者である、事業者は収益を上げていて、一方で再三に亘る区の要請に答えてこず、区に毎年10億の税金を使わせ、放置自転車対策をさせているのはどう考えても不条理である。一年数ヶ月かけて法律の専門家、地域の代表、鉄道事業者などをまじへ検討会、専門部会などで合計20回検討をかさねに重ね、最終的に区として放置自転車対策の費用を一部鉄道事業者に課すという結論になったことを説明。又、検討会、専門部会など関係する会合は全て全面公開し、資料も全て全面公開して検討をかさねてきたことも報告されました。いままでの豊島区では異例の〝全て、まるっとなんでも全面公開〟の審議手法をとりました。

(余談:本日傍聴にこられたマスコミの方々は何回傍聴にいらしたのか、どの社が資料を持っていかれたのか興味深いところです)

事業者は自転車法にある「協議会」を作って、そこで議論したいと主張しますが、今まで、目白駅、池袋駅、大塚駅、巣鴨駅、駒込駅などの駅周辺の街づくりのための協議会は既に設置され、具体的な検討のもと鉄道側に再三協力を要請してきたことも報告されました。又、平成14年12月検討会から鉄道事業者へ出された、①放置自転車についての認識、②撤去などについての人的貢献の予定、③駐輪場の場所の提供予定の質問に、②と③に具体的に積極的に対応すると答えた事業者は全くありませんでした。

(余談:この検討会からの質問についても本日の事業者さんからの驚くべき回答、「その時点ではそういう回答だったが、今は、同じ回答ということは断じられない」????)-なんじゃコレ?

AM9:50分から始まった同条例の審議はPM2:55、採決が行われ、無所属改革の会の幹事長中田委員、行革110の五十嵐委員が反対しましたが、他の委員は賛成し条例案が可決されました。公明党の小倉議員、水間議員ももちろん賛成の意思表示をしました。

私共の方にもいろんな方の紹介で鉄道事業者のトップクラスから「なんとかできないか?」との問い合わせともなんとも解しかねるアプローチがこの数週間多々ありました。条例に反対した方の話を聞いていると事業者とほぼ同じことをお聞きになっていました。ある委員はパブリックコメントの多くの意見が条例に賛成しているにもかかわらず「区民は条例に反対している。」と言い切りました。パブリックコメントに協力された区民のことをどう考えているのか解せません。又、反対された方は「慎重審議が必要」といいながら「継続」を主張されなかったのもどうしてなのか、私どもには全く謎です。
同条例は12/9に予定されている最終本会議で委員長から審議結果が報告された後、採決されます。

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