会期:2020.10.30(金)~2021.1.11(月・祝)
※2020.11.2(月)は開館
|| 展示概要
寺田ヒロオは、1953年大晦日から1957年6月までトキワ荘に住んでいたマンガ家です。 マンガ家仲間からは”テラさん”の愛称で呼ばれ、年長者であるだけでなく、その優しさ、頼もしさからもアニキ分として慕われていました。そして、そのテラさんへの思いは、マンガ家仲間が後年に描いたマンガや、エッセイ、インタビューなどからも見て取ることができます。その為、トキワ荘といえば、まず「テラさん」の名前を思い浮かべる人もけして少なくはないでしょう。 しかし、現在、寺田のマンガを目にする機会は少なく、どんな作品を描いていたのか、マンガ家としてどのような考えをもつ人物なのかを知らない人もまた、多いと思います。 そこで、今回は、トキワ荘のアニキ・寺田ヒロオの「マンガ家」としての顔を、皆さんに知っていただく企画展を開催させていただくことにいたしました。
本展では、寺田の直筆原稿をはじめとした貴重な資料、そして決して多くはありませんが、寺田のインタビュー記事や、寄稿文などをもとに、マンガに対する強い思いや、あまり知られていない作品などもご紹介していきます。
寺田ヒロオ
1931年8月新潟県西蒲原郡巻町に生まれ、同県新発田市にて育つ。高校時代から雑誌『漫画少年』に投稿を始める。高校卒業後、地元で就職するがマンガ家への夢が断ち難く、1953年に上京。同年の大晦日に「トキワ荘」に入居し、マンガ家への道を歩き始める。トキワ荘では多くのマンガ仲間と交流を深め、仲間と共に<新漫画党>を結成する。1960年に「スポーツマン金太郎」で、第一回講談社児童漫画賞を受賞。1982年に『漫画少年・史』の編纂の功で、日本漫画家協会賞を受賞した。主要作品は、「背番号0」「もうれつ先生」、「スポーツマン金太郎」など。1992年に死去、享年61。