2008/11/13 図書館サミットの第2日・自由学園明日館

No.625  2008/11/21(Fri) 18:11
2008年11月13日 図書館サミットの第2日・自由学園明日館
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 図書館サミットの第2日、11/13には自由学園明日館にて午前中分科会が行われ、その内容を報告する全体討議を13時から開催しました。
司会は印刷博物館館長の樺山紘一さんが務められ、第1分科会「図書館の役割」立教大学図書館事務局牛崎進氏、第2分科会「本を作り出す人々と図書館」文芸春秋竹内修司氏、第3分科会「図書館と地域社会とのつながり」伊藤榮洪氏からそれぞれ分科会の報告がありました。
ある分科会では、司書の存在の重要性。自治体の図書館関連予算がこの10年間で30%削減され、東京都では、67%削減されている実情が報告され、ドイツの図書館関係者が日本の図書館は設備や機器システムは充実されているが「哲学がない」という指摘を紹介され、「利用者の視点にたった図書館」に立ち返る必要性を強調されました。
また第1分科会では、自治他の首長の図書館に対する理解度が大きくかかわってくるという意見に、コメンテーターの常世田氏から、図書館の職員は自治体職員であり、水道業務を担っていた職員がいきなり図書館に配置されても、来館者からの難しい図書の質問をされても適切な対応がとれるわけがない。哲学をもって、積極的に利用者に語りかける図書館作りを目指すには、司書の数、司書を配置する方向性が非常に重要であると語られました。
大正大学、東京音大など大学関係者のパネリストからは、歴史的に貴重な文献は学問の研究にかかせないもので、簡単に公開できるものと、サンスクリット語の原書など、世界的な財産として保存する使命から、一般の方にはお見せできないものも確かにあるが、ご要望があれば、できるだけ、公開する方向で取り組みたいというお話もありました。

14:20からは、「図書館サミットに臨んで」と題して、日本ペンクラブ阿刀田高会長が講演され、文部科学大臣の諮問機関での中央教育審議会のエピソードを紹介され、究極的は「子どもが本に手をのばす環境つくり」をまとめあげた。TVの“コメンテーター”みたいに、なんの学問をやってない人間がしたり顔で、どうでもいい発言を繰り返し垂れ流し、情報操作のようなことをやっているが、子どもたちには、本を読むことでどれだけ多くの夢が生まれるか!「シンプル イズ ベスト」で本を読むことは確実に安くつく。子どもを膝に座らせ、親の鼓動を聞かせながら、本を読むことが、最高の人格形成につながる。世界に類をみない“日本語”文学、活字文化を長く後世に伝える必要がある。
と話されました。

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