15.12.06 群馬県富岡製糸工場、世界遺産の観光行政視察

群馬県富岡市世界遺産部 富岡製糸場戦略課 企画広報係の原田知也係長代理にご対応頂き、壁田賢二富岡市議会議員にもご同行頂きました。

富岡製糸場は日本の養蚕・製糸分野において世界との技術革新を示した絹産業に関する遺産ですが、昨年世界遺産となりました。

明治政府として、埼玉県、長野県、群馬県の3つの候補があり、広い場所と、桑の葉の生育環境、豊富な水があるとの要件で群馬県富岡に開設したそうです。明治5年開設当時フランスの技師ポール・ブリュナ氏が招聘され立ち上げられました。

明治26年(1893年)に三井家に払い下げされました。その後、明治35年(1902年)には はら合名会社に譲渡じょうとされ、昭和13年(1938年)には株式会社富岡製糸所として独立しましたが、昭和14年(1939年)には日本最大の製糸会社であった片倉製糸紡績株式かたくらせいしぼうせきかぶしき会社(現・片倉工業株式会社)に 合併がっぺい されました。その後、戦中・戦後と長く製糸工場として 活躍かつやくしましたが、生糸値段の低迷などによって昭和62年(1987年)3月ついにその操業を停止しました。その後も場内のほとんどの建物は大切に保存されています。

しかし、平成26年2月の豪雪で、繭を乾燥させる工程の工場棟が雪の重さで崩落してしまいましたが、将来にかけて、大規模な改修が進んでいます。女工さんを寄宿舎で生活しながら医療施設の充実を図るなどのシステムもフランスから導入された、殖産興業の仕組みだそうです。

現在では、市民ガイドとして多くの有償ボランティアが活躍されており、ガイドとなるためには試験をパスしなければならないとの事。現在活動中のガイドさんでも、試験を受けなければならず、一定のレベルを保っているとの事でした。

冬季の観光客が減少する期間は、入場料を支払うと、商店街で利用できる400円の金券が配布されています。地域の商店街を活性化するためとの事ですが、富岡製糸場周辺のお土産物やは外から来た業者が殆どで、実際にどれほど効果があるかはもう少し考えなければと言われていました。

また、スマートフォン等でQRコードを読み込むと、見学場所の情報を聞くことができるようになっています。日本語、英語、フランス語、中国語、韓国語対応が可能です。

豊島区は雑司が谷がユネスコの未来遺産に登録され1年をむかえます。来街者も増えておりますが、PRの仕方や回遊する来街者の対応を、再考する必要があると痛感しました

富岡製糸場のHP
http://www.tomioka-silk.jp/hp/index.html

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