令和 5年決特 議会・政経・総務費自由質疑 高橋議員(10月11日)

 

公民連携したSDGsの推進・企業認証

○高橋佳代子委員  私からは、SDGsの推進について伺います。

決算参考書199ページ、SDGs未来都市推進事業経費、委託料が計上されているというようなことなんですが、内容として、SDGsホームページ運営保守業務委託料等とあるんですけども、この「等」について、ぜひ具体的にお聞かせください。

○星野SDGs未来都市推進課長  一番大きな額がホームページの運営委託で、こちらが約670万円、次に大きいのが昨年度の新規事業で、こども未来国連会議が約260万円、そのほか、イベントの出展経費だとか、ファーマーズマーケットに毎週、SDGsブースを出展しておりますので、そちらのパネル作成、デザイン委託だとか、そうしたものを積み上げた額となっております。

○高橋佳代子委員  ここにこども未来国連も入っているんですね、分かりました。令和4年度は区制施行90周年ということで、90周年実行委員会の皆さんが区と一緒にSDGsの視点で、企業がいかにまちづくりに参加をするかというような視点でセミナーを実施されたと伺っておりますが、この概要についてお聞かせください。

○星野SDGs未来都市推進課長  90周年を契機に、企業さんにもお声がけをして、まちづくりに一緒に参加しませんかとお声がけしたんですけれども、具体的にどうまちづくりに関わっていいか分からないという声もたくさんいただきました。そこで、90周年の実行委員長さんから企業さんに、SDGsの視点で何か皆さんでまちづくりについて考えないかと、そういう御提案をいただきまして、SDGsを通じて企業の強みだとか弱みだとか、そういうのを診断しながら、皆さんでまちづくりにどう参加しようかというのを考えるためのセミナーでございます。

○高橋佳代子委員  このようなセミナー、90周年ということで行われたということでありますが、今後の取組についてはどのようになっているかお聞かせください。

○星野SDGs未来都市推進課長  昨年そのセミナー10回ほど開催いたしまして、300人を超える企業の皆さん御参加をいただきました。その中で企業同士の横のつながりも生まれて、実際ビジネスとしてつながっていくというような成果もございます。この成果が今年の企業連携のプラットフォーム、チームとしまにつながっていっているのかなと思っております。チームとしまを通じて、引き続き企業の社会、まちづくりの支援というのも、区も行っていきたいと考えております。

○高橋佳代子委員  プラットフォームについては先日も少し御説明をいただいたところでありますけれども、企業実行委員会の中で、私も一般質問で取り上げましたけれども、企業の認証制度というような声が上がっていると、私も一般質問でも提案をさせていただいたところでございますが、今定例会でも実は質問をしているところなんですけれども、これまでのこの検討の経緯について、詳しくお聞かせいただければと思います。

○星野SDGs未来都市推進課長  SDGsの企業認証制度につきましては、様々な企業さんからも導入の声をいただいておりまして、本区のSDGs推進アドバイザーの蟹江先生にも御助言をいただきながら、先行して制度導入してる自治体の視察なども行って、具体的に検討しておりました。一方で、内閣府からガイドラインが改訂をされるのを待っておりまして、実は本年の3月に改訂されるはずだったんですけれども、そのガイドラインを見て、最終的な国のガイドラインに沿った制度を構築していこうと待っていたんですけれども、なかなか出てこない。問い合わせても未定だということで、どうしたものかなといろいろ苦慮していたんですけれども、一方で企業さんといろいろ意見交換をしていく中で、やはり今、一番の課題が人材の獲得だと、本当に事業を継続していく上でも大きな課題なので、とにかくこうした支援を早くしていただけないかという中で、一般質問の答弁でもございました、健康経営優良法人の取得という御提案もいただきまして、今それについても検討をしている状況でございます。

○高橋佳代子委員  ガイドラインがなかなか出てこないと、内閣府、私も問合せをしましたが、どうも正式に出てくるのは来年度になるというようなお話でございました。大体まとまってるようでございますが、一応そんな情報も入手をいたしました。

今定例会の一般質問で御答弁をいただきました、健康経営優良法人の資格取得の支援を検討するというようなことでありましたけれども、先ほど課長もおっしゃいました、人に焦点を当てた、そういった制度であるというふうに私も認識をしておりまして、SDGsの理念に通じるのかなというふうな考えもあるところでございます。

SDGsの企業認証にしても、また、この健康優良法人にしても、やはり認証取得が別に目的ではなくて、その先の持続可能な経営というか、チームとしまとしてどのように取り組んで、それを区がしっかりと支援をしていくか、どうやって一丸となってこの豊島区のまちづくりというか、豊島区の応援団としてしっかりと企業と連携をしていくのかというようなことが非常に大事であるというふうに思っておりますが、区のお考えについてお聞かせください。

○星野SDGs未来都市推進課長  先ほど、SDGsセミナーをやっていただいた企業さんは保険会社さんなんですけれども、チームとしまの去年の企業実行委員会から今のチームとしまでも大切にしているのが、パーパス経営という言葉を非常に大切にしたいなと思っております。パーパス経営というのは、企業の存在価値だとか社会的価値を大切にした経営のことで、簡単に言うと、何のために仕事をするのかというのを突き詰めて考えていくと、先ほどのセミナーを実行していただいた保険会社さんのパーパスは、お客様や地域社会のいざを支える、お守りするというのがパーパスだとおっしゃってました。

そのパーパス、いざを支える、まあ保険なので、何か起こったときにお守りするには、いつもふだんから支えていることができる存在になる必要があるのだ、そんなお考えをお持ちだとセミナーでもおっしゃってました。そのふだんからきちんと関係をつくって、いざをお守りするための企業なので、ふだんから皆様のお役に立ちたいと、本当にこちらは区の持ち出しもなくセミナーを開催していただきました。その間、その保険会社さんは一切営業、保険の営業をすることはなかったんですけれども、こういうセミナーを通じてできた関係の中から、実際契約につながったんだなんていうお言葉も聞いております。

急がば回れじゃないですけれども、そうした企業のパーパスを持ち寄って、1つの企業だけではできないまちづくりを、区も一緒になって大きなパーパスを持ち寄って一つ一つ、大きな、社会をよくしていくことが、結局は持続可能な経営につながっていくんだと、そんなこともセミナーでもおっしゃっておりました。区はそうした非常に高い理念を持ってる企業さんの経営をお支えしていくというのがチームとしまに対する区の我々の思いでございます。

○高橋佳代子委員  一般質問でも従来の公民連携を一歩進めて、民間企業の皆様と行政が共に地域課題の解決や新たな魅力創出に取り組み、共にまちをつくる共創の場、共に創る場として位置づけている旨の区長の御答弁がございました。今年度は具体的にどのような、今後、取組をされるのか、最後に部長に御答弁をいただいて終わります。

○藤田国際アート・カルチャー都市担当部長  私も公民連携という意味で言えば、11か月間、企業のほうに出向してまいりました。非常にそういう意味ではスピード感だとか柔軟性だとか組織のフラット化だとか、そういうのを生で体験してまいりました。大変勉強になりました。

今回のこのチームとしまに関しても、非常にスピード感というのがもう全然、こう違うんですね。ですから、やはり区といたしましても、今度11月のイベントでも、チームとしまの中で生まれた提案が具体的に事業で、TOSHIMA STREET FESというものが開催されます。そういったものもありますので、今後は豊島区としても、やはりチームとしまだけじゃなくてほかの企業さん、また、区民の皆さん、NPO、社会福祉法人、いろんな方々の連携を進めて、公民連携をしっかり進めてまいりたいというふうに思っております。