令和 5年決特委員会区民費、福祉費、衛生費 自由質疑 10月13日

人と動物の共生事業

○高橋佳代子委員  人と動物の共生事業経費についてお伺いをいたしたいと思います。

飼い主のいない猫一代限りで見守る活動ということで、地域猫活動が行われておりますけれども、協議会の設置数、また不妊去勢の手術の補助の活用される頭数も見ても、年々増加傾向かなと思っております。私も個人的に保護猫7匹、保護犬1匹を家族に迎えて生活をしておりますので、非常に関心があるところでございます。

また、地域における動物の相談支援体制整備事業については、現在登録団体が3件、譲渡数も令和4年度で13頭という実績でございます。譲渡できない猫たちが生活できるスペースの確保ができる団体しか手を挙げることができないというような事業であるかと思います。

補助金は非常に手厚いんですが、一般的な地域猫の団体は非常にハードルが高いとことで認識をしておりますが、区の御所見を伺います。

○副島生活衛生課長  地域における動物の相談支援事業でございますが、やはり現在活動している団体が3団体というところで、1つ、状況としては、おっしゃるとおりスペースの問題ということで、一定数の数を預かって保護をするには一定のスペースが必要というところで、なかなか多くの団体ができるという状況にはないと承知をしているところでございます。

それから、もう一つの問題としましては、やはり担い手の問題もあるかと思っております。実際に活動されている団体も少人数でやられているというところ、そんな中で協力をしてくれるようなボランティアの方がいてくれるとありがたいというお声もいただいているという状況でございます。

○高橋佳代子委員  例えばこの南池袋2丁目、この庁舎がA地区で、今C地区が工事中であるというようなことで、この地元にも地域猫の団体がいらっしゃいます。地域の皆さんに伺うと、非常にこういうまちづくりに伴って、飼い主のいない猫が増えるというような傾向にあるということでございます。この地元、ヒアリングを行いましたけども、約90頭の世話をされていると。物価高騰の中で、皆さんが餌やトイレ用品、病院代など、1年間に負担されている金額は約70万円というようなことでございました。

このようなまちづくりや住民の高齢化によって、また、入院されたりすると、その猫たち、動物たちの餌やりも行っていらっしゃるということで、そういったこの状況、現状について、区のお考えはいかがでしょうか。

○副島生活衛生課長  地域猫活動をなされていらっしゃる方々、日々の不妊治療のお金は助成をしておりますが、それ以外の日々の餌代ですとか、それからけが、病気になった際の治療費など、様々な費用がかかっているというところは承知をしているところでございます。

その中で工夫をして、寄附をうまく活用されたりですとか、あるいは備蓄食料なんかをローリングストックしたりと、そんな形で工夫をしながら活動されていると伺っております。本当にそういった方々、活動されている方、また、委員御自身も自ら実践されているという方々の活動には本当に頭が下がる状況であると思っているところでございます。

○高橋佳代子委員  先ほど今お話ありましたように、ローリングストックですかね、備蓄食料を活用されている団体というのは、何か具体的にどういう活動されてるいのかお聞かせください。

○副島生活衛生課長  地域猫活動されていたり、あるいは犬の関係の活動もされてらっしゃる方々ということで、かなり活動の規模としては少し大きいところでございますが、そういった方々でペット用の食品ですね、こういったものなんかをやはり災害にも備えてかなり多めに持っているというところで、ただ、賞味期限が近づいてきたところでは、そちらをうまく使いながら、新しいものをまた買い換えていくという、ペットの食料をそういった形でローリングストックされているというお話を伺ったこともあるというところでございます。

○高橋佳代子委員  いざ災害があれば、ペットなんかの食料は自前ですよと防災がいつも言われていて、我が家も物すごくストックしていますけども、そういう意味で、今非常にこの物価高騰で餌代が多分1.5倍以上上がっている感覚がございます。

一方で、区民活動推進事業補助金というのもあるんですが、もう限られた猫というか、この保護団体しか実際には支給を受けていないというような状況でございまして、申請するのにも書類が多くて、ハードルが高い。また、プレゼンの必要があると、初めはね。そんなようなことで、現実的にはもう皆さん自腹でお願いしますという感じなわけですよ。

それで、ただ、これ、皆さんが手を引いてしまったらどうなるかとなると、やはり地域の衛生面とか、そういったことも大変荒れてくるのではないかと思っているんですが、全国の自治体では、こういった地域猫の団体に、餌代やトイレの管理費とか、意識啓発などの費用も含めて補助をしているところが多く存在をいたしますが、ぜひ本区としても前向きに御検討いただけないかと考えますが、いかがでしょうか。

○副島生活衛生課長  本当に地域の方々の皆様の御協力、それから活動されている方のお力、それから御協力をいただいている、御理解いただいている地域の皆様の力があって、ここまで猫の苦情の件数なんかも大きく減ってきているというところでの成果が上がっていると認識をしております。

一方で、新たな状況としまして、地域猫自身も高齢化している、長生きして高齢化している、餌やりさんも高齢化してきているということですとか、それに伴う病気の治療ですとか、新たな課題も出始めてこれからくるのかなと考えているところでございます。

区が助成する範囲についてもいろいろ意見を伺っておりますが、様々意見があるところでございます。数を増やさないようにとの不妊去勢の助成は、かなり理解は得られているんではないかと考えておりますが、自然の中で暮らす地域猫に対する餌代ですとか、治療費まで行政で補助するべきかどうかといったところは様々意見があるというところでございます。餌代につきましても、現在、東京都の補助の対象外という形になりますので、やるとなると区での全額の負担という形になるというところがあります。そういったところも踏まえながら、引き続き活動されている団体の皆様の御意見もいろいろ伺いながら、また、23区以外でそういった助成を行っているところの事例ですとか、あるいは金銭以外の何かあるのかとか、そういった実情等を研究していきたいと考えているところでございます。

○高橋佳代子委員  やはり何のためにこの事業があるのかというのを忘れてはいけないかなと思いますので、猫の餌代と一言で言ってしまったら、確かに何で猫の餌代、税金から出すのとなるかと思いますけども、地域のそういった衛生面とか、ふん尿被害とか、そういうことをなくすために、野良、要するに飼い主のいない猫を一代限りで終わらせるためにこの事業をやっているというところを担当課は特に忘れてはいけないと私は思っております。

例えば千葉県なんかは、獣医師会と一緒に活動資金として協賛企業を募ったり、個人からの寄附を受け付けたり、ペットフードの会社と連携をする、そんなようなこともやられていて、ここで官民連携を発揮されているというような取組もあるんですけれども、そういうアイデアについてはいかがお考えでしょうか。

○副島生活衛生課長  やはり今おっしゃった、行政が全て負担とか、そういった形をするのでなく、民間とまさに連携をしてというようなところは新たな連携の形として重要かなと考えております。というところですので、先ほどの会社との連携、ペットフードの会社とかとのそういったところとか、そういった事例などもよくよく研究をしていきたいと思っております。

○高橋佳代子委員  何もさっき言った何十万全部出してくださいと言った覚えは全くなくて、本当に少しでも、少しでもというか、やはりそういった活動をされている方々に少し報いるような支援をするような制度の拡充をぜひお願いをして、私の質問を終わります。