令和 5年予算委員会 2月28日 議会・政経・総務費

④帰宅困難者対策・防災士の活用

○辻薫委員  ぜひよろしくお願いしたいと思います。

また、さきの一般質問では、帰宅困難者対策についても取り上げさせていただきました。公共交通機関が広域的に運行を停止し、都内で最大で約453万人が帰宅困難者になり、豊島区では12万8,000人が予想されまして、池袋駅周辺では1万4,000人が滞留するというふうになっております。帰宅困難者対策は、被害の規模や発生の時間帯、場所、季節によって違うのみならず、会社特性や地域特性によっても大きく異なることから、一律のマニュアルが存在していないとして、私は東京大学大学院の廣井教授が開発した図上訓練、帰宅困難者対策支援施設運営ゲーム、KUGの活用の提案をさせていただきました。そして、今後は、池袋駅周辺混乱防止対策協議会において、訓練の一つとして導入することで、さらに事業者が帰宅困難者を受け入れやすい環境を整えてまいりたいと、このような答弁をいただきましたけども、実際にこの12月9日にその訓練を実施したという、残念ながら、私ちょっと見れなかったんですけども、その報告を受けました。その実施状況はいかがだったでしょうか。

○有村防災危機管理課長  帰宅困難者対策の全般的に言えることなんですけれども、2万6,000人程度の帰宅困難者が出る中で、なかなか受入れ施設、一時滞在施設が少ないことで、今後も一時滞在施設、協力してくれる事業者をどんどん増やしていこうと思っているんですけれども、その目的を果たすことの一環でもありまして、今回、KUG、帰宅困難者対策支援運営ゲームを実施しました。12月9日に、11事業者26人に参加していただきまして、受入れの体制を図上で訓練してイメージすることができればいいなという目的で実施しています。参加者からは、思ったほど受入れの運営は困難ではなかったんですけれども、実際現場では、本番ではもっと混乱するのではないかとか、何回か訓練していけば、もう少しスムーズに運営できるようになるのではないか、継続して実施してほしいなど、前向きな意見をいただいたところです。

○辻薫委員  早速実際にやっていただきましてありがとうございます。

やはりこのゲームの目的は、実際にそういう受入れの状況をどう実感していただくかということと同時に、その帰宅困難者を受け入れていただける事業者を増やしていくということが目的で私も提案をさせていただきましたけども、現在、その帰宅困難者を受け入れていただける施設というのは、実際どのぐらいになっているんでしょうか。

○有村防災危機管理課長  全体で今のところ16施設ありまして、2万6,000人に対して32%ぐらいしか受け入れられるような状況ではございません。

○辻薫委員  まだまだということで、ぜひこれを進めながら、何度かやっていく中で、そうして実感をしていただきたいと思います。かなりやはり帰宅困難者、今はもう帰らずに、そのままとどまっていただくというところの打ち出しをしているところでございますけども、場合によっては、今後、鉄道事業者が再度運営を開始したときには帰すとか、様々運営の仕方が変わってきておりますけれども、ぜひともここのところにつきましては、引き続き推進していただきたいと思います。

そこで、令和5年度に計画しています帰宅困難者対策についてお聞かせいただきたいと思います。

○有村防災危機管理課長  やはり協力していただける事業者を増やすということを目的に訓練していきたいと考えておりますので、今度は事業所自体の一時滞在施設の開設の運営訓練だとか、継続したKUGなどを一緒に事業者と行うことで、協力していただける事業者を増やしていきたいと考えております。

 

【防災士活用】

○辻薫委員  それでは、この防災・減災の全体の最後の質問に移らせていただきたいと思いますけども、防災士について伺いたいと思います。

まず、この防災士資格取得助成については、我が会派の西山委員長が取り上げ、要望させていただいたこともございました。令和4年度の実施状況と、新年度予算における助成額をお聞かせいただきたいと思います。

○有村防災危機管理課長  令和4年度は、7人分の補助に対する予算計上をしたところです。令和5年度についても7人分の予算計上をしております。

○辻薫委員  その7人、実際に令和4年度7人に取得していただいたんですけども、その方、その後どういうふうに、区からの働きかけというのはしてらっしゃるんでしょうか。

○有村防災危機管理課長  予算は7人、令和4年度計上したんですけれども、実際には予算の流用をして10人分まで補助をいたしました。その10人に対して、今後、災害時、地域の防災のリーダーのような核、核として活躍していただきたいなと考えておりますので、救援センターの開設運営訓練の支援や防災訓練、そのほか防災に関する区の活動への協力をお願いして、活躍していただこうと考えております。

○辻薫委員  実は私も昨年の3月に、これ、受験しまして、5月に取得をさせていただいて、認証いただきました。思ったのは、確かにそのときにかなりな情報を入手することができて、スキルアップというか、できたのかなと思っております。その後、防災士会にも登録して、先日も研修会がございました、オンラインでございましたけども。そのときに、今豊島区でもこの女性の防災リーダーの育成の研修をしていただいている浅野幸子氏にそういったところでお話を伺うことができました。大事なのは、やはり取得後にどう防災士の方々にいろんな場を提供して活躍していただけるか、実際に具体的に取り組むことが大事であろうかなというふうに私も感じているところでございます。私も何が今できるのかというと、その後はまだそういう研修を受けているだけでございますけれども、実際に受けた方でも何かをやっていきたいというふうに考えていらっしゃる方も大変多いんじゃないかなと思っております。

そこで、今後の取組なんですけども、やはり、例えば埼玉県上尾市では防災士協議会というのを市でつくっております。その中で防災士の方に集まっていただきまして、具体的な取組を検討していただく、また、様々な提案をしていただく場も提供していくというようなことが行われていると思います。そういったところでは、今後そういう協議会の立ち上げをしながら、ぜひともその資格取得者さんにつきましては、活躍の場を提供していただきたいと思います。

以上です。