令和 4年決特委員会 全部の補足 西山議員10月17日

ふるさと納税

○西山陽介委員  おはようございます。公明党、西山陽介でございます。質疑としては最終日となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

先週の金曜日にも確認をさせていただきましたふるさと納税について、さらに踏み込んで御質問をさせていただきたいと思います。

先日の答弁では、16億円の影響が出ていると、このように確認をさせていただきました。改めまして本区のふるさと納税への基本方針をお聞かせください。

○山野邊企画課長  本区のこれまでのふるさと納税への基本的な考え方でございますが、華美な返礼金の競争には反対の立場を取ってございます。このため、金曜日に答弁申し上げましたとおり、としま子ども若者プロジェクトへの寄附金などの区の重要施策、こちらの中で寄附を募りまして、その時点で最優先すべき事業に対して事業を展開していくというふるさと納税を行っているというところでございます。

○西山陽介委員  このふるさと納税、実績についてもお聞きしたいと思います。

○山野邊企画課長  これまで3件、「さとふる」を活用したふるさと納税行っておりますが、現在2件が継続中でございます。実績といたしましては、トキワ荘マンガミュージアムに関する寄附が約4億7,000万円、それから先ほど申し上げました子ども若者に関する寄附金について約3,400万円の御寄附をいただいているところでございます。

○西山陽介委員  ありがとうございます。

先日、荒川区で、あらかわ遊園フリーパス券をふるさと納税の返礼品として扱うとの記事を目にしました。荒川区なりの資源を活用してるのだなと、このように感じたところでございますが、本区の返礼品の状況、これについても教えてください。

○山野邊企画課長  本区の返礼品でございますが、トキワ荘マンガミュージアムのとこで、ミュージアムのアプローチにつながる銘板へのお名前を記載するというような返礼を行ってございます。

○西山陽介委員  ふるさと納税の返礼品には、財源確保という目的のほかに、産業振興という意味合いも持っていると思いますけども、この辺のところ、区の認識はいかがでしょうか。

○山野邊企画課長  本来、国がこのふるさと納税を導入した目的としましては自分を育んでくれた自治体、ふるさとに対して自分の意思で納税できるという趣旨で始まったというところでございます。現在の全国の状況を見ますと、やはり精肉、鮮魚、米などがやはりランキングのトップを占めているというような状況を見れば、実質的には各地方の自治体の地場産業の振興という役割を果たしていると認識しているところでございます。

○西山陽介委員  華美なという部分が、もう本当に高級な和牛ですとか、何でしょう、ウナギとかカニとか、そういう本当に目を引くようなものがラインナップされている自治体も目にします。そういう華美な返礼品競争に本区が参入すべきだとは思いませんけども、コロナ禍の中にあって、区内の事業者も本当に厳しい状況に入っていると思います。区内の産業振興という視点では、こういった東京などの都市部であっても返礼品を開拓して資金調達につなげられないものか、このようにも感じますけども、この辺についてはいかがでしょうか。

○山野邊企画課長  都市部での返戻金の問題、いろいろ地方とは全然違う課題もあると思いますが、例えば墨田区でございますと、地場産業でございます革製品、靴であったり、ランドセルであったり、それから江戸切子、こういったものも返礼品としてラインナップしているという例もございますので、本区にもものづくり産業、それから伝統的な産業があることから、そういった返礼品の可能性が出てくるというふうに考えてございます。

○西山陽介委員  まとめて、少し考えも述べさせていただきたいと思います。

ふるさと納税が本来の目的に沿った運用になっていないこと、また、実情として都市いじめのような状況になっていることは本区としてもしっかりと国に是正を求めていくべきだと、このように思います。また、先ほどの区の方針も理解するところでありますけども、一方、区民税への影響や産業振興を考えれば、ここは一歩踏み出すべきだというふうにも考えられます。豊島区が誇れる固有の資源は何なのか、先ほどの御答弁で、ものづくり産業や伝統的な産業があるということであります。例えば区の伝統工芸を広めていく視点や環境配慮を先進しているIKEBUS、そして漫画文化の拠点となっているトキワ荘、まだまだそのほかにも区内産業、あるかと思います。制度として存在している以上、ふるさと納税について積極的な活用を御検討されてはいかがかと思います。この点について、最後に区長から御見解をいただきたいと思います。

○高野区長  前回も御指摘いただきました。また、このたび改めてふるさと納税について危機感を感じました。つい先日の都政新報でも、23区のふるさと納税、これについてやはり看過できない問題だという形で、各区が様々なやっぱり知恵を絞って、当初はこんなにもふるさと納税、東京いじめが大きくなるとは、今の御答弁等々の700億円の影響額がある。昨年度、それぞれの区も、区長会でもこれらについては国に是正をという形で我々、強く要望しておりますけど、だんだんこのふるさと納税がじわじわと特に23区の税収に影響を及ぼしてきているということであります。当区もやっぱりしっかりこれに対応しなければならない、ちょっと遅れぎみでありますけど、今まさに、しっかりやりたいな、そんな思いで、他区の様々な状況等々も調べながら、この豊島区のふるさと納税、やはり魅力あるものをやっぱり考えていかなきゃいけない。先ほどのお話のように豊島区の伝統工芸保存会、ちょうど11月には開催しますけど、ちょうど40周年になるのかな、伝統工芸の節目のときに、まさに伝統工芸こそ、私はふるさと納税に対応する一番の目玉ではないかな。今、伝統工芸等々は大変数も少なくなりましたけど、13の方々と二十何人の名人が、たくみがいるわけであります。その作品を大々的にふるさと納税に充てるというように、またこれからいろいろ検討してまいりますけど、うち独特のオーダーメードといいますか、そういうような形などで魅力あるような形、大変、伝統工芸保存会の方々にも販路も広がりますし、そういうようなことや、あるいは今、大変話題になっておりますIKEBUSも、大変、西山委員お好みの、つい先日も「カンブリア宮殿」でたしか、取り上げられて、水戸岡先生、大変、池袋のまさに顔、象徴であるというようなことで、あそこも何かこのふるさと納税にできないかという検討。先ほどお話ししたように、トキワ荘もいよいよ11月には90周年記念ということで待望の藤子不二雄A先生の「まんが道」が特別記念展になるわけであります。これもいいチャンスですから、これにもふるさと納税を結びつけられないかとか、そのほか様々な形の中でより一層、この豊島区の魅力を出すと同時に、そういうことが税収にもつながるというような形、私は豊島区の英知を絞れば、本当に他の自治体にない豊島区のよさが出てくるのではないか。ぜひ期待をいただき、さらには民間のほうも広めていく。都政新報を見ると、足立区など、お風呂屋さんの一番風呂をふるさと納税にやるとか、あるいは台東区のほうは旅館とタイアップして、宿泊の券とかというような、そこまで範囲が広がってきている。それには、例えばの話ですけど、豊島区はサンシャインが、大変、水族館等々が非常に人気を呼んでおりますので、そういう民間ともタイアップしながら、ふるさと納税を取り組むことができるんじゃないかな。今まで取り組んでいる上にさらに豊島区としても魅力ある、そして産業振興にもつながり、そしてまちのPRにもなりというような、そういう大きなふるさと納税の活用ができるのではないかというようなことでありますので、単なる企画部だけではなくて、そのほか文化商工とか、あるいは文プロとか、オールとしまで豊島区の魅力を集中的にしたものをぜひ御期待いただいて、本当にすばらしいふるさと納税、魅力あるような形につなげていきたい、そんな意欲を持っておりますので、積極的にこの辺について取り組んでまいりたいと思いますので、ぜひ御支援をいただきたいと思いますが、よろしくお願いをいたします。

○西山陽介委員  ありがとうございました。