令和 3年予算特別委員会 3月 4日 議会政経総務費自由質疑
テレワーク
○西山陽介委員 よろしくお願いします。私のほうからは、テレワークについて取上げをさせていただきたいと思います。
プラン21にはですね、「職員のワークスタイルの変革」というふうなことがございます。「職員の仕事と生活の調和をとれた働き方(ワーク・ライフ・バランス)を実現」させたいと、このように区の方向性として示されているわけでございます。
そういう中で、このプランにもわかりますけども、本区では以前から職員の働き方改革に積極的に取り組んできたということについては、これは本当に評価されるものだというふうに思っています。ましてや、このコロナ禍において働き方をやはり根本から見直すような必要性が高まったんではないかと、そのようにも言えます。
その中でも、住民に身近なこの区役所として最も大きな変化は、公務におけるテレワークの導入なのではないかというふうに考えました。そこでまず、このテレワークをしていくということの目的についてお伺いしたいと思います。
○木山人事課長 テレワークの導入目的の第一は、やはり今ご指摘していただいたように、職員の多様な働き方を実現するということでございます。これによって、職員のワーク・ライフ・バランスの一層の推進、育児や介護を抱えていてもきちんと働き続けられると、さらに活躍できる環境を用意したいというふうに考えております。
また、今回のコロナのような感染症でありましたり災害等についても、業務を継続してくためにも、テレワークも含めて業務ができる体制を整えると、そういった目的もございます。
○西山陽介委員 では、これまでの取組み、これらについてお教えいただきたいと思います。
○木山人事課長 テレワーク、平成30年度から試行実施はしてまいりまして、ですので、コロナをきっかけに拡大してきたというような流れになっております。今年については、4月の緊急事態宣言の発出でテレワークを活用して業務を行うということで6月いっぱいまでは実施をして、結果として会計年度任用職員も含めてほとんどの職員がテレワークを体験したということでございます。
それ以降は、妊婦さんとか持病がある職員に限定してテレワークを実施をしてまいりましたけれども、今年1月、再び緊急事態宣言が発出されましたので、現在は各課2割程度を目標にテレワークを実施をしております。
○西山陽介委員 平成30年度からというふうなご説明がございました。これまで恐らくほかの自治体に先駆けて試行実施を繰り返されてきたものというふうに思います。また、この庁舎建設をきっかけとして、さらに環境整備などを整えつつあるのかなと、こういったところも非常に評価されるのではないかというふうに思っているところでございます。
ところが、一方で、このテレワークに対する職員の実施した後の声ですとか、また、そのテレワークに対する意識ですとか、そういったものをどのようにつかんでらっしゃるのか。アンケートですとか、また調査ですとか、ヒアリングですとか、そういったことの状況をお聞かせいただきたいのとともに、今後はもっと利便性が高まって職員の自宅などでも職場と同じように仕事ができるようになるのかどうか、その辺についてご見解をいただきたいと思います。
○木山人事課長 昨年度末に職員にアンケートを実施をしております。実施の内容、結果につきましては、概ねテレワークの導入については歓迎をされていると思っております。
ただ、やはり一方で、職場によって使いやすいところもあれば、そうでないところもあったり、あと、やれる仕事が限られていたりということもございますし、あと、職層によってですね、やはり管理監督者の立場からすれば、なかなか難しいところもより一層、ちょっと目配りしないといけないというか、そういった面も出てきているのかなと思っております。
○西山陽介委員 後段の質問で、利便性が高まって職員の自宅でも同じような仕事ができるかどうか、そういった環境整備についてはいかがでしょうか。
○木山人事課長 失礼いたしました。今回の緊急事態宣言に際して、新たにドングルという機器を導入しまして、メールとか財務会計とか庶務事務とか、そういったシステムも使用できるようにしておりますので、最初の緊急事態宣言のときよりは各段に使い勝手はよくなっているかと思います。
○西山陽介委員 今年度、2年度ですけども、このコロナ禍というきっかけとなるものが起きてしまいましたけども、対象を拡大して実施をされてきたということでございます。区長もテレワークを実施されたというふうに以前お聞きしたことございますけども、その使い勝手も改善されてきたと、そういったことでよろしいんでしょうかね。
○木山人事課長 はい。お見込みのとおりでございまして、今年度中にはまた基本方針といったものをつくりまして、来年度からは、コロナとは関係なく、テレワークを勤務形態の一つとして導入をしていきたいと考えております。
○西山陽介委員 いよいよもう本格的にということだと思います。テレワークを勤務形態の一つとして位置付けていくということ、導入していくに当たって課題というふうに捉えていることというのはどんなものでしょうか。
○木山人事課長 やはり基礎的自治体ですので、窓口職場が多くありまして、区民の方への対応に影響が出ないようにというのが一番大きな課題だと思っております。
それとあと、民間企業とかではオーバーワークになりがちだとか、そういった話も聞いておりますし、そばに上司もいなかったり同僚もいない中でどうやって成果を挙げていくのかとか、そういう部分もございます。その中で、自分で自律してきちんとできるというような意識付けもしていきたいと思っております。
○西山陽介委員 いろいろ課題というのは当然あることだと思います。ただ、本来の目的であるワークスタイルの変革、ワーク・ライフ・バランスを実現していくということでは乗り越えなければいけないということもあると思います。また、時流ということもあるかもしれません。特に、育児ですとか介護、そういったものを抱えている職員の皆さんにとっては、通勤時間がなくなるだけでも本当に負担が少ない、そういったメリットも多いと思います。
一方で、区としてはですね、このテレワーク、リズムが変わるということで、ちょっと課題となってしまう、ちょっとデメリットになるのかなと、そういったことについてはどのようなお考えであるでしょうか。
○木山人事課長 例えばですね、コロナ禍で一番リスクが高い窓口職場ほどテレワークはしにくいというような部署間の差というのはどうしても出てきてしまうというところがございます。それとあと、メンタルに不調を抱えているような職員ですと、職場に通うことによってリズムを整えているようなところ、生活リズムを維持しているというようなところもありますので、テレワークによってそれが乱れがちになるということも想定できるというところでございまして、オーバーワークとかそういったこともございますが、今まで以上に、個々の職員の状態ですとか、そういったコミュニケーションをよくとって、一人一人丁寧に見ていく必要は出てくると思っております。
○西山陽介委員 まとめていきたいと思いますけど、今おっしゃったように、テレワーク何割以上とかですね、そういった数値的な指標というのは必要かもしれませんけども、それを超えるがために何が何でもということの意味ではないのではないかというふうに思います。ただでさえこのコロナは、やっぱり我々の全ての、やっぱり分野でリズムを狂わされたということに尽きるんじゃないかと思います。やっぱりリズムがあってこそのワークスタイルということもあろうかと思います。ますます管理者というか、課長さん、部長さん等のその管理能力というものも必要になってくると思います。
一方で、やっぱり災害時、どうしてもこの庁舎に来れなくて、でも業務継続をしなければいけないという自体も想定しなければいけません。そういった意味で、業務継続、災害時などのテレワークの必要性、そういったことについてはどのようなご見解を持っているかお伺いしたいと思います。
○木山人事課長 ご指摘のとおりでございまして、災害時であっても、仕事を止めないために、災害で出勤できない職員もテレワークで仕事ができるようにするとか、そういったことも今後の課題としては取り組んでいかなければならないというふうに考えております。
○西山陽介委員 では、最後。テレワークはですね、多様な働き方と言われることの一つということだけではなくて、行政では、これからも様々なICT化とか、そして今申し上げた自然災害の備えということの業務継続という観点としても、このテレワークにしっかりと取り組んで、それを継続しておくということが非常に重要な視点ではないかというふうに思います。
より働きやすく、そして職員の皆様が能力を全て発揮されて、ひいては区政運営の向上につながって、その区政運営の向上がつながることによって、私ども区民の生活が豊かになる、そういったつながりが持てることが大きな必然だというふうに思います。そのようなことを大きく期待させていただきまして、質問を終わらせていただきます。
○高野区長 区長室ではですね、私、副区長、3人が1週間に1回はテレワークということでやっております。そして今お話のように、本当にこのコロナ禍がなければこのようなテレワークは本当に皆さんに理解がなかなかできない、サボっているんじゃないかとかと思われるような、そういうことも考えられるわけでありますけど、今お話のように、うちの職員も片道2時間ぐらいかかって、この役所に来るという方もいらっしゃって、確かに通勤時間の無駄といいますか、そういうことをいかにまた別な意味で活用できるかというような、やはり仕事は非常に合理的にというか、そういう意識もそういう形で生まれてきたりすると思っております。いずれにしろ、まだ試行錯誤であります。区民の皆さんに、ご理解いただければ。どうしても私たちは顔の見えるというような行政をというのをずっと進めてきただけに、このコロナ禍によって、こういうふうに大きく変わる、これをやはり大きなまた、そういうチャンスのときじゃないかなと思っておりますので、これからも、区民の方々に、本当に理解されるような、そして今おっしゃったような、合理的に効率のいい行政が進められるように努力してまいります。