R6年予算委員会 清掃環境・都市整備費  3月 8日 根岸議員

路面下空洞調査-無電柱化活用

○根岸光洋委員  私からは、都市整備の路面下空洞調査について伺いたいと思います。

この事業は、26年と27年に試行的に実施をされ、その後、この効果が確認できたということで、平成30年から本格的に実施をして、6年計画ということで今年度で終わるというふうに伺ってございます。我が党としましても、中島元議会議員が先頭に、この効果は絶大であるということで、しっかり進めていってもらいたいということを都度発言させていただき、実際に調査を始めるに当たっては、持ち込まれた車両を見せていただきまして確認をさせていただきました。

初めに、平成30年度からどのような計画で調査を行ってきたのかお聞かせください。

○小堤道路整備課長  全ての区道を対象に区内全域を6つに分けまして、平成30年から今年度、6年間で一巡するような調査を行ってございます。また、バスが通る幹線道路でありますとか小学校の通学路に関しましては重要路線と位置づけまして、3年に一度のペースで調査のほうを実施したところでございます。

○根岸光洋委員  それでは、この調査によってどのぐらい空洞が発見されたのか、実績についてお聞かせください。

○小堤道路整備課長  空洞の可能性がある箇所、大きさによって4つのランクに分けまして整理をしてございます。すぐに対応しなくてはいけない要緊急箇所というのがこの6年間で21か所、発見されました。また、おおむね半年以内に対応しなくちゃいけない、私どものほうで危険度Aと呼んでいるのが87か所ございました。また、Aにはならないですけれども、二次調査の対象になるといったようなところが246か所、その他、経過観察として、そういった可能性があるといったところが108か所で、全部で462か所の不具合の可能性があるというふうな結果が出てございます。

○根岸光洋委員  これまでも質疑をしてきましたので、ある程度伺ってはいるのですけど、原因の多くが下水道設備の不備によるものだということで、下水道局さんにお願いしたり、または、ガスとか電気の場合にはその事業者さんに補修してもらうと。実際そういったので分からないところを区が直接行っているというのはこれまでも伺ってまいりました。こういった調査によって、空いたから直すのではなくて、先に危ないところを直していくというやり方は非常に画期的なやり方かと思ってございます。これによって道路の陥没というのは減少していくと考えておりますけども、実際にはどうなっているのか、掌握しているところがございましたらお聞かせください。

○小堤道路整備課長  私どものほうで管理している区道の話になりますけれども、陥没というのを、捉え方に多少ぶれがありますけれども、10年前で11か所から13か所程度の陥没が毎年ありました。最近でいいますと、去年で3件、一昨年で5件といったような状況でございます。数からしてもかなり減ってきていると思ってございます。下水道の補修がかなり進んでいるといったこともございますけれども、私どものやっているこういった調査の効果もかなり出ているのではないかと思ってございます。

○根岸光洋委員  大きな効果が出ていると推測されますが、具体的に数字として捉えられるものがあればお示しいただければと思うのですが、よろしくお願いします。

○小堤道路整備課長  効果といったところで、前々から数値化できないかという御相談がありまして、今、事業者さんと事業対効果というふうなところを調査、試算しているところでございます。今現在で御報告させていただきますと、6年間で調査費と補修工事費を合わせると3億4,000万ほどでございます。これに対して効果というところを数値化するわけでございますけれども、陥没を未然に防げたといったところが効果なのかなと思ってございます。数値化するとなると、緊急で補修する工事費と、大規模な陥没によって事故による補償費、こういったものを試算しますと4億1,000万と試算が出ております。そのほか、社会的なマイナスでありますとか、交通渋滞とかありますけれども、こういったものは数値化できませんので、今言った数値化できるもので比較してみますと、費用のほうが3億4,000万、効果のほうが4億1,000万ということで、7,000万ほどの効果があるのではないかと試算してございます。

○根岸光洋委員  難しい試算だと思うのですが、ありがとうございます。よく報道では大きな車が落ちるような陥没とか、住宅への被害があったりとか、そういう人的な被害もあったりすれば、さらにこの効果というのは大きいのではないかと思っております。

それで、今回、予算委員会でございますので、結果を聞いてまいりましたが、そういった意味では効果がかなり大きいということで、ぜひ来年度以降も継続してやってもらいたいという意味で、予算等を含めて、今後の動向についてお聞かせください。

○小堤道路整備課長  調査のほうは今年度で一巡したというふうなことでございます。経過観察といったところもございますので、継続していきながら、この効果がさらに出るものというふうに捉えてございます。来年度は7年度以降の調査のやり方を検討する時間と、今までやっていなかった歩道の調査をやりながら、今後の計画に盛り込んでいきたいと思ってございます。来年度の予算、歩道部の調査のほうで2,500万ほど、また、調査計画、計画を策定するのに540万ほどということで、3,043万の予算を計上させていただいてございます。

○根岸光洋委員  かつて無電柱化の地蔵通りのときにも地中の埋設物の調査ということで、技術的な提供をされたとも伺っておりますし、こういった路面下の調査が広く技術的に使われていくのではないかということで期待をしているところでございます。

ところで、今は区道ということでお話伺いましたけど、国道、都道もやっているのですよね。やっているけど、区道以外の情報は分からないと。東京都や国道が出してくれないと。区民にとっては区道も都道も国道もないのですよ。そういう意味で、何で出してくれないのか、何か御答弁があればお願いします。

○小堤道路整備課長  行っているのは間違いなく、その結果をオープンにできないのでしょうかということで、国道さん、都道さんのほうにも相談はしたのですけれども、一つ一つの調査結果の扱いがいろいろ変わってくるというふうなところで、それをこの場所に不具合の可能性がありますと出すと御心配される方も多いというふうなことで、その発見箇所についてはオープンにはできないというふうなお答えでございます。

○根岸光洋委員  分かりました。いつも同じ言葉で、ぜひ上野副区長にこの辺も力を発揮いただいて、情報を開示していただきたいなと。区民の皆さんにとっては毎日通る道なので、安全・安心なまちづくりの一助としていただきたいと思います。