令和 4年予特 3月10日⑦一般会計歳出1~6款

安心・安全キットの活用

○島村高彦委員  豊島区は、単身の高齢者の割合が非常に高い、非常にというか、一番高いというところでございます。また、高齢者だけではなくて、普通の若い人も含めまして、単身世帯が非常に多いという状況になっております。昭和40年29%だった単身世帯は令和2年64%にまでなってしまっております。それだけ一人で住む人が多いということでございます。

こういった方々がお部屋の中で急病等で倒れたときに、自分で救急車呼んでもうまくお話しできない、また、既に意識を失ってしまった、こういったときに駆けつけた救急隊員が救命活動に必要な情報をなかなか得られないというケースがございます。救命措置に時間がかかってしまい、時に助けられる命も失ってしまうと。そのようなことから、平成22年の2月23日、第1回定例会におきまして、緊急の連絡先やかかりつけ医、また持病だとか常用している薬などを記入したメモを冷蔵庫などに貼り付けておくと。こうした取組を当時やはり高齢者の割合が高かった高崎市で行っていたんですね。この安心連絡メモというやつなんですけども、こうしたものを利用して救急隊員がすぐに情報を確認できて迅速な救命措置に役立つ、こうした支援を行うようにというふうに提案をさせていただきました。また、そうした個人情報が簡単に分かるというのは困るという人のためには、当時長崎市で緊急医療情報キット、これを活用しておったので、豊島区もこの2つを有効に活用して単身高齢者の支援に当たるべきだということを言いました。

また、外出したときですね、これは今のはお部屋の中なんですけども、外出したときに小さい安心カード、これを持っていれば、こうした必要な情報が記載してれば、倒れたときなんか、通りかかった人にそういった情報が分かるということもございました。この安心カード、私も自分で提案した手前、いつも肌身離さず持っておりますが、こうしたことは、本当に予算もそうかからないで速やかに支援に当たれるということで、非常に有効だなと自分自身では思っておりました。これについて答弁も安全対策に非常に有効なので、できるだけ早期に導入したいという答弁をいただきました。

それから1年を過ぎた段階、翌年の5月7日から7月2日の間に社会福祉協議会が利用者のアンケート調査を行ったんですね。そうしたら、独り暮らしで町会に入っていなかった人なんかに声をかけるのに非常に有効だというお声をいただきました。また、いろんな人に喜んでいただけ、また、持っていると安心すると。いずれにしましても、この安心カードがとても好評であるということで、できるだけ多くの世帯に配布をしてほしいという利用者からのお声もございました。こうした感じで、高齢者のお部屋の中に行っても安心連絡メモが貼り付けてあったり、あるいは救急医療情報キットですね、これが冷蔵庫じゃなくて、玄関のところに置いてあるケースがよくあったんで、そういったものを見ながら、区民の間に広まってよかったなと、こういうふうに思っていたわけでございます。

ところが、昨年の11月、区政連絡会が行われました。そこで理事者の方から緊急医療情報キット、全く同じ名前ですね。これの御案内が町会長たちにありました。そこで、これは今年7月、すなわち令和3年7月から区が新たに導入したものでございますと。これを町会員の方々にしっかりと周知願いますというようなお話がございました。私、びっくりして気絶しそうになっちゃったんですけども、町会長さんがずらりとおりますんで、そこで混乱を引き起こすのはよろしくないということで黙っておったんですが、平成22年、12年前ですね。実施したのが、それからちょっと後で12年弱、その間、豊島区内でこの緊急医療情報キットがあらゆる世帯に広まっていたというのが私の認識だったんですが、この新たに7月から導入したというのは、一体どういうわけなんでしょうか。

○猪飼高齢者福祉課長  昨年11月の区政連絡会で救急医療情報キットのお話をさせていただいたものでございます。これまでも委員御指摘のように独り暮らしの高齢者を中心に、先ほどもおっしゃられていました安心カード等々、数々の見守りに資する、そういった取組をしていったところでございます。そこにさらに、こういったコロナの状況もあり、また、区民の方から、特に民生委員さんを中心に救急医療情報キット、いわゆる筒のものを導入したらどうかというようなこともいただいておりました。そこで今年度新規拡充事業として実施したものでございます。

こちらにつきましては、各自治体も既に取り組んでおりまして、消防署のほうも一目で分かるというものでございますので、これまでの支援策に加えて、こちらのキットを導入したものでございます。

こちらにつきましては、冷蔵庫に入れるものということでございまして、現在3,000本を購入しておりますけれども、1月末現在で1,212ですね、御希望をいただいたものでございます。こちらとしては、安全・安心策、多岐にわたる、例えば先ほど、せんだっての委員会でも終活情報の登録事業、万が一のときの備えということで登録事業も行いましたので、多岐にわたる支援策を講じて、特に独り暮らしの高齢者世帯の安全・安心に資するというふうな取組を進めていきたいと考えておるところでございます。

○島村高彦委員  いや、私がお伺いしてるのは、平成22年の2月にしっかりと、まあ、議事録読んでください、救急医療情報キットの活用を提案して、豊島区がこれを行うと、行っていきたいと、このように御答弁いただきまして、実際に行っておりました。高齢者宅には幾つも置いてあります。それなのにもかかわらず、何ゆえに令和3年のときに今年度から新たに導入したというようなお話があったのかという質問なんですがね。何か理由があると思うんですね。まさか区の幹部、理事者の方が現に豊島区が取り組んでいる区民に身近なこうした施策を知らなかったということはないと思うんですね。そういった中で何でそういう言葉が出たのかというのは、同じ、全く言葉も同じです。救急医療情報キット、救急医療情報キット、全く同じものであります。これが12年前に既に区として取り上げているにもかかわらず、何ゆえに新たにということが始まったのかという、非常に簡単な質問でございます。

○猪飼高齢者福祉課長  誠に申し訳ございません。こういった通常のもの、緊急医療の情報を書いたものを冷蔵庫に入れて、冷蔵庫のところに入ってるよという印、シールですね。あと、玄関のドアの裏側にシールを貼ってやる、この商品というか、この取組については初めてという認識でございます。

○島村高彦委員  初めてと今初めて聞きましたが、では、この平成22年2月23日の答弁は一体何だったんでしょう、質問と答弁は。ここにはっきり救急医療情報キットの活用について御提案申し上げておりますが、単身の高齢者、障害者の方々の安全対策に有効であると考えます。したがいまして、できるだけ早期に導入できるよう具体的な活用方法や普及啓発について、関係者との連携を図り調整を進めてまいりますとこのように御答弁いただいてるんですね。これは当然ながら区を代表しての答弁だと思うんですが、これが現に区民の間に利用されているのを私見てますけど、現にね。これが何で新たになったのか、その辺のところをお聞きしたかったんでございますが、それ以上の答弁はもう見込めないということでございますので、少なくとも区が行ってる事業については、各理事者の皆さんは、一応区民に関わるものについては特に承知しておくようにしていただきたいと思います。そういったお願いをいたしまして、私の質問を終わります。

○高野区長  定例会では必ず一般質問というのがありまして、議員の皆さんが日頃からいろいろ考えておられることや区民の声等々が集約されるわけでありますので、私たちも4回定例会があるわけでありますが、一般質問、それについての答弁は検討しますとか研究しますが多いかもしれませんけど、やはりいただいた提言をしっかり実行するということがこの一般質問の意義があるというようなことで、もちろん言われたこと全てなかなか実行するには至っておりませんけど、できるだけその答弁する場合には、慎重に慎重に次のことも考えながらやってまいりたいと思います。

ただいまの件については、本当に答弁をした限りは、それについて報告をしなきゃいけないと思っておりますので、今後こういった点についてはもっと緊張感を持って答弁をすると同時に、それが生かされるように努力をしてまいりたいと思います。

○島村高彦委員  今区長が答弁いただきましたが、そういうことを言ってるんではなくて、区がやると言って、現にやって、やると言ってやらなかったことを言ってんじゃなくて、現にやっている最中の真っ最中のことを何で新たにというふうになったのかというのをお聞きしただけです。

以上です。