令和 3年決算特員会10月18日 全部の補足質疑

文化によるまちづくりソメイヨシノ

○島村高彦委員  それでは、文化によるまちづくりということに関してお尋ねをいたします。

豊島区は、ずっと文化によるまちづくりを目指し、これまでやってまいりました。これが今大きな成果を上げているというふうに思います。私ども公明党も、早くから文化による国づくりということで、文化芸術振興基本法なんかを提案し、制定、推進してまいりました。そういった中で、目指す方向は同じだということで、豊島区の区議会議員でよかったというふうに思っているところでございます。

この文化に関して、豊島区には、様々な文化の資源がもともとあるということでございます。それで、かつてこういう文章を豊島区が発刊する冊子、ないしはパンフレットで見たことがあるんですね。様々な豊島の文化資源の中でも、最も大きな2大文化資源は、東のソメイヨシノと、それから、西の漫画、アニメであると、こういう文章をもうすごい何年も前に見たんですね。ただ、私は文書の管理能力がないもんで、その本がどっか行ってしまいまして、それで、文化部長か文化課長にこういう文章が載っているのを探してくださいと言ったんですが、とうとう出てきませんでした。ただ、今確認したいのは、この2大文化資源が漫画、アニメ、そして、ソメイヨシノということは、正しいんでしょうか。

○小池文化商工部長  ただいまの島村委員が発言された東がソメイヨシノで西が漫画、アニメということで、ちょっと私もその冊子を見た記憶というのが正直ございませんで、ただ、豊島区には非常に昔から多くの文化資源があるというところは御案内のとおりかと思いまして、そこの中でもやはりソメイヨシノ、あるいはトキワ荘といったところは、区の中でも誇れる文化資源の一つであるということは十分間違いないというふうに認識してございます。

○島村高彦委員  私は、その文章がずっと頭の中に残ってまして、そうかということで、ずっとそう思ってきて、きたんですね。区の文化の説明の文章を見て、私はそういうふうにインプットされたんですけども、それで、令和2年度も見てみますと、この取組が載っております。中でも、西の柱である漫画、アニメは、漫画、アニメを活用した観光事業3,862万、それから、南長崎マンガランド事業880万、トキワ荘マンガミュージアム1億7,200万ということで、かなりの経費を割いて、この漫画、アニメの交流に尽くしているわけでございます。それで、この漫画、アニメについては、私もあまりこっちのほう、担当じゃないんで、行かないんで分かんないんですけど、かなり以前には小さなトキワ荘も造りました。その開会式みたいのには参加させていただいたんですけれども、それ以来、いろんな取組を、今言ったようにやってきているわけですね。それで、最後に、このアニメの殿堂というべきトキワ荘マンガミュージアム、これが完成したわけでございます。これまでもいろいろ説明は受けておりますが、改めて、今までも長い期間、漫画、アニメの事業をやっていきながら、最後に、この大きなトキワ荘マンガミュージアムという、漫画の、アニメの殿堂をつくった、その意義についてお聞かせください。

○熊谷トキワ荘マンガミュージアム担当課長  御質問ありがとうございます。

トキワ荘につきましては、昭和57年に解体がされまして、しかし、地域の方々の気持ちの中にずっと重要な豊島区の中の文化遺産だと、文化資産だということで、心に残ってまして、そういった取組が署名活動で4,000名の署名を集めたり、あと、それから、今、委員おっしゃったのは、平成21年の記念碑の設立かと思うんですけども、そういった活動や、あと、いろんな地域にもモニュメントを造ったりですとか、そういった活動に地道に熱心に取り組まれてきまして、昨年、トキワ荘のマンガミュージアムの再現の建設につながったものというふうに考えております。

○島村高彦委員  これは、今後、末永く、豊島が漫画、アニメ発祥の地なんだということを象徴し、アピールする非常に大きな成果であったなというふうに私自身は考えております。先ほど申し上げました令和2年度だけの漫画、アニメの取組事業も3事業合わせますと2億6,300万円というふうな金額になってまいります。

一方で、東の文化資源でありますソメイヨシノですね。これは、令和2年度の執行額279万円ということでございます。金額の問題を取り上げているわけではないんですが、ソメイヨシノにつきましても、これまで様々なイベント、あるいは取組もやってきたわけでございます。この令和2年度の事業だけ見ても、交流都市への植樹、あるいはホームページによるPR、さらには、さくら鉛筆とか、そういういろんなことをやっているわけでございます。これまでも毎年毎年、桜に関わる様々なイベントがあります。特に駒込、巣鴨地域では、そういったイベントが毎年ありまして、多くの地域の人が楽しみにしているわけでございます。そういった多くのイベントや事業は積極的に行っていただいているんですが、いま一つ、ソメイヨシノが世界に誇る日本の桜、しかも、その発祥が、この豊島区、染井の地であるということがいま一つ、まだまだというか、知られていない、周知し切れてないというのが残っているような気がいたします。

桜を楽しみに来訪される方々も、以前に提案したのは、まちじゅう至るところに、民地も含めて、桜を植えてくださいというお願いしたんですけど、そんなことはできっこないでしょということで、やってないわけですけども、一つ、ソメイヨシノを象徴する、このトキワ荘マンガミュージアムに相当するような、こうした本拠地、拠点、殿堂とまでは言いませんが、アピールする何かが残って、四季を問わず、絶えずそこにあるということが私はソメイヨシノをアピールをする上で必要なんではないかなというふうに常々考えて、毎年の予算要望にも入れ込ませてもらっていますが、お答えは何も、長い間、ないわけでございますけれども、規模は問わずに、桜の殿堂として、それを象徴する、名づければソメイヨシノ記念館のようなものを建設していただきたい。そういう声が実は地元の駒込なんかでも、少ないんですけど、あるんですね。そういった声が非常にあるので、こういったものの検討について、今後行っていただきたいと思うんですが、お考えをお聞かせ願えればと思います。

○小池文化商工部長  すみません、ありがとうございます。

今御案内のソメイヨシノのブランド力を国内外に発信するということで、特段、そういったシンボル的なものの記念館の設置ということなんですが、すぐにそうしたものをちょっと設置するというのは、現時点は難しいかなというふうには思っています。また、この国内外の発信につきましては、ソメイヨシノの共同プロジェクトの協議会の方々と一緒に活動しておりまして、25年度以降には17自治体、交流都市、120本ほどの植樹なども実際に実績として行っているところでございます。また、駅前には、蔵のある公園を整備したりということで、より地域の方々がそういったものを感じていただける、あるいは、豊島区に来ていただいた方々がそういったところを目にしていただけるという機会を今後も積極的に増やしていくことで、もっとほかにも方法があろうかと思いますので、いろいろ知恵を絞って考えていきたいというふうに思ってございます。

○島村高彦委員  トキワ荘マンガミュージアムが大きくそこにそびえ立っているわけでございますね。それに対して、やはりもう一つの文化資源であるソメイヨシノ、これを記念館として、規模は問わず、そこに残しておくことが、将来にわたって、今ありました地域交流の相手方の皆さんや、あるいは、ソメイヨシノの発祥の地ということを知らず豊島区に引っ越してきた人たちにとっても、やはりそうした中心拠点があるということが大きな豊島区のアピールに私はつながると思います。ただ、財源の問題もありますんで、すぐにどうのこうのということはないんですけども、将来、そういった一つの豊島区の東側のまちづくりの一つとして、今後検討に入れていただくことをお願い申し上げまして、終わります。 以上です。

○高野区長  私も2大文化資源という形の中で、ソメイヨシノとトキワ荘、両方のことを記事、たしか読んだ記憶ございます。私は、豊島区全体を見渡して、中心は確かに池袋、大塚であるかもしれませんけど、豊島区全体を見たら、やはり東のソメイヨシノ、そして、西のトキワ荘というような形、そういう非常にイメージのいい、アピールになるということを私も常に思っているわけであります。特に今のお話等々、トキワ荘だけ力入れて、ソメイヨシノどうなっているんだというような御意見だと思いますけど、私はソメイヨシノ、中心はやはり駒込小学校にある駒桜、あれがやはりシンボルであり、かなり老木になっておりますけど、さらには、すぐそばにあります丹羽邸を、お蔵を残して、蔵と桜のある公園というような形の中で、あそこにもいろいろな資料等々も収めているわけでありまして、常日頃オープンしていればいいんですけど、なかなかお花見のときだけというような形になっていて、しかも、今回、ここ2年続いて、コロナによってお花見が全くできないという状況なんで、ちょっと見ると、寂しいような気がいたしますが、私は豊島区の中でのソメイヨシノの存在というのは大変大きなものを持っているわけでありまして、そして、立派な記念館を造るというよりか、私は今言ったお蔵を生かしたり、その周辺をやはりソメイヨシノの発祥の地らしい形にぜひつくり上げていかなきゃいけない、そんな思いをしておりまして、決してソメイヨシノ等々、片手落ちじゃございません。特にソメイヨシノ関係の駒込の人は、性格の強い人がたくさんおりまして、常に、一体、区長、どうなってるんだというようなことを御指摘もいただいたりなんかしておりますけど、私はソメイヨシノこそ豊島区の誇る発祥の地だということを常に申し上げ、これからもそういう存在が大きくなるように、そのソメイ文化を生かしていくような、そういう構想をしっかりと継承してまいりたいと思いますので、時間がかかるかもしれませんけど、御期待を賜りたいと思います。