17H29年決算委員会 議会総務費 ふま議事録 (10月11日)

男女共同参画審議会等女性委員の比率/災害時の救援センターの女性の視点/障がい者雇用

○ふまミチ委員  公明党豊島区議団、ふまでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

私のほうから、まず1点目が、参考書177ページに男女共同参画推進関係経費についてお尋ねをいたします。

平成28年、昨年ですけれども、12月に第4次としま男女共同参画推進計画並びに女性活躍推進計画が策定されております。本区が男女共同参画社会の実現に向け、さまざまな取り組みをされていることは存じ上げております。しかしながら、平成27年度に行われた豊島区男女共同参画社会に関する住民意識調査によれば、約半数の方々が今の世の中の男女平等状況について、男女平等になっていないというふうに答えております。平成23年よりも割合が増加しているとのことでございますけれども、どうしてそうなっているのか、おわかりになれば教えていただければと思います。

能登男女平等推進センター所長  男女平等推進センターでは、男女共同参画社会の実現に向けてさまざまな啓発事業に取り組んでいるところではございますが、それに比例するように、区民の方の意識も相まって高まってきており、これまでは男女平等であると思っていた部分も意識が高まったことで男女平等ではないという認識に至っているのではないかというふうに考えております。

○ふまミチ委員  意識が高まったということで、それはとってもよいことなのかなというふうに思っておりますし、また、厳しくなったということではございます。

その中で、昨年なんですけども、実施された行政監査において、本区の附属機関などにおける女性比率の低さが指摘されたとのことですが、この女性の比率について質疑いたしたいと思います。この審議会などにおける女性の比率についての目標とその根拠をお示しください。

能登男女平等推進センター所長  まず、目標値でございますけれども、第4次男女共同参画推進行動計画における審議会等における女性委員の比率といたしましては、女性比率40%と定めております。その根拠でございますけれども、本来であれば男女平等でございますので50%を目標とすべきところではございますが、まだまだ、先ほど委員からの御指摘もございましたように、男女平等になっていないという実態がございますので、そうしたことを反映いたしまして40%と設定したところでございます。

○ふまミチ委員  40%ということでございますが、それでは、この平成29年度の審議会などにおける女性委員の比率がどのようになっているか、お示しください。

能登男女平等推進センター所長  審議会等につきましては、豊島区審議会等の会議の公開に関する要綱に基づきまして、企画課が調査を行っているところでございます。しかしながら、その調査の中には、休会中の審議会等が含まれておりますことから、そうしたものを除外いたしまして女性比率を考えますと、平成29年4月1日現在では、女性比率は28.6%となっているところでございます。

○ふまミチ委員  目標値に対してかなり低い状況であるかと思われます。この女性委員の比率を向上させるために、さまざまな取り組みを以前もされていたかと思いますけども、どのような取り組みをされているのかを教えてください。

能登男女平等推進センター所長  平成25年2月に審議会等の女性比率改善に向けた取り組みの基本方針というものをつくりました。その基本方針の中には、女性委員をふやすための具体的な取り組みのほうを記載してございます。その基本方針を毎年度、全課に向けて発出をしてきたところでございます。

また、女性人材登録制度をつくりまして、女性の登用が難しい審議会に女性を紹介できるような仕組みをつくってきたところでございます。

○ふまミチ委員  さまざまな取り組みをしていただいていると思います。その取り組みの成果があれば教えていただければと思います。

能登男女平等推進センター所長  毎年度全庁に向けて通知文を発出してきたところではございますが、なかなか庁内での認知が高まらず、効果が出てきているというところには至っていないというふうに考えております。

○ふまミチ委員  なかなか認知されてないということで、そうした状況の中で、今回の監査の指摘があったことで、その所管課としては今後どのような取り組みをしていくかということがわかれば、教えていただきたいと思います。

能登男女平等推進センター所長  監査の指摘を受けまして、審議会を所管する各部の部長さんのほうと現状の共有を行いました。その後で、各課長と女性委員をどうしたらふやしていけるのか、また、どういったことが要因で女性委員がふえないのかといったことを総務部長とともにヒアリングを実施したところでございます。そのヒアリングを参考に、各所管課のほうで女性委員をふやすための対応策を作成してもらいました。現在集約中でございます。今後は、各課が作成しました対応策をまとめまして、女性委員比率向上計画、仮称ではございますが、そういったものをつくっていきたいというふうに考えております。

ふまミチ委員  向上計画というのをつくっていただくっていうことなんですけども、この計画ですけども、これからだとは思うんですけども、いつまでに策定されるのか、そして目標などがあるのかどうなのか、ちょっとそこら辺がわかれば教えてください。

能登男女平等推進センター所長  計画につきましては、今年度中に作成をしていきたいというふうに考えております。また、計画期間、目標値ですけれども、第4次男女共同参画推進行動計画と同じく33年度までの計画とし、目標値も行動計画と同じく40%としていきたいというふうに考えております。

災害時の救援センターの女性の視点

ふまミチ委員  目標も40%ということだと思います。本当にいろいろな、所長さんのお話を聞いて要因があるかと思うんですけども、この全ての審議会の40%目標達成するってとても難しいことだと思います。ぜひとも男女平等推進センターさんがリーダーシップをとって前進していただきたいと思っておりますが、また、女性が意思決定の場に存在する仕組みづくりというのは、審議会等だけではなくさまざまなところであると思いますが、特に災害発生時においても必要と考えております。本区として、どのような取り組みをしているか、教えていただければと思います。

能登男女平等推進センター所長  災害時の救援センター運営におきまして、女性を初めとする子どもや障害者の方といった災害弱者と言われる方に配慮した運営を行っていくことは大変必要なことだというふうに考えております。そうしたことから、職員に、救援センター運営を行います職員に向けた研修のほうを実施しているところでございます。

また、昨年度からですが、防災危機管理課と男女平等推進センターで協力をいたしまして、町会と地域配備職員が一緒になって訓練をする合同防災訓練におきまして、災害弱者の視点からの救援センター運営、図上訓練を実施しているとこでございます。昨年度は試行的に実施いたしましたので1カ所でしたが、今年度は6カ所で実施できることになっております。

樫原防災危機管理課長  私のほうで若干ちょっと補足をさせていただきたいと思います。

今、男女平等推進センター所長が答えたとおり、現在、試行から本格実施の訓練ということで、答弁のとおりの訓練を行ってございます。ただ、これ趣旨としましては、女性のリーダーの養成というのもありますけども、今現在の男性のリーダーの意識を変えるというのが非常に大切なところでございますので、そういった部分も含めまして、現在、研修というか訓練の中でそういった必要性というのを感じていただけるような内容になっているところでございます。

○ふまミチ委員  とてもいいことかなと思っています。防災危機管理課と、また男女平等推進センターが協力というのは、本当に女性の声が反映しやすく、とても、先ほども男性の方の意識を変えるということをお伺いして、本当にすばらしいことだなと思っております。

本当に災害弱者の視点に配慮した救援センターということでございましたけれども、この運営に関してもそうですが、またこの合同訓練がことし6カ所やられるということでございますが、全地区実施できるようにまたお願いしたいと思いますし、また女性の意見をしっかり取り入れた救援センターが設置できるように働きかけをお願いしたいと思います。

東京都のほうでは、今年度中に女性視点の防災ブックっていうのが発行されると聞いております。私自身はこの防災ブックを楽しみにしておりますが、ちょっとこの防災ブックとは別なんですけども、以前にこの女性の視点を生かした防災対策っていう講演を聞きました。それが「災害に備えて命をつなぐお片づけアンド備蓄」という、そのような講演でございました。これというのは、いざというときに家族の命を守るための片づけの仕方、備蓄の仕方を楽しく教えていただこうということでやっていただきましたけども、本当に楽しくてわかりやすくて、皆さんが一生懸命メモをとっている姿が目に浮かびます。

このような楽しい防災講座、また、先ほどの女性の視点を生かした防災ブック、これをまた活用した研修会などをできたら開催していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

能登男女平等推進センター所長  今年度につきましては、年明けまで事業の企画ができ上がってしまっていますので、難しい部分があろうかと思いますが、来年度に向けて実施できるようにぜひ考えていきたいと思います。

ふまミチ委員  女性が意思決定に参画することは女性だけではなく、男女がともに暮らしやすい社会の実現につながります。審議会などにおける女性委員の比率をぜひともふやしていただき、災害においても弱い立場の方々の視点からの対策、防災対策もきっちりと進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

齊藤総務部長  この監査委員から指摘を受けましたこの数字については、本当に豊島区政が女性にやさしいまちづくりということを掲げて、また女性が輝く、そういったことをいろんな施策の中で実現しようとしている中でこういう結果が指摘されたことについては、本当に強い憤りと深い反省をしております。これはいろいろ私も直接各担当課長から理由を聞きましたけれども、やはり区の努力だけではなくて地域の皆さんが各団体から審議会に参加されております。そういった地域の各団体からの御協力、御理解も大変重要だと思っておりますので、これから、先ほど所長が申し上げておりました計画をつくると同時に、その計画を踏まえて、高野区長から地域の各団体にもそういった女性にやさしいまちづくりに向けた御協力を呼びかけていきたいというふうに考えているところでございます。

知的と精神が加わった障がい者雇用

ふまミチ委員  それでは、続きまして、障害者雇用についてお伺いいたしたいと思います。

障害をお持ちの方がその能力と適性に応じた雇用の場について地域での一員としてともに生活できるような、共生社会の実現を目指して、障害のある方の雇用対策を総合的に推進されていますが、平成30年4月1日より、障害者の法定雇用率が引き上げになりますが、現在の法定雇用率と引き上げ後の法定雇用率を教えてください。

澤田人事課長  障害者の法定雇用率についてでございます。現行が、国、地方公共団体につきましては2.3%、30年4月1日より2.5%でございます。

ふまミチ委員  では、本区の雇用率は他区と比べていかがなものか、教えていただければと思います。

澤田人事課長  本区の29年の雇用率でございますが、2.61%でございます。23区全体では2.53%と聞いてございます。

ふまミチ委員  ということは、平均より上ということでございます。ことしですけども、東京都では今年度から、受験資格に知的と精神障害の方を加えられたと思いますが、どのような結果になっているか、わかれば教えていただきたいと思います。

澤田人事課長  御指摘のとおり、東京都では今年度から受験資格に知的、精神障害者を追加したわけでございますが、募集人数につきましては45名というところまで公表されている状況でございます。現在、1次選考が終了したところでございますが、その結果はまだ公表はされてございません。聞いているとこによりますと、約300人が受験いたしまして、受験者のうち7割が精神障害を持ってらっしゃる方、2割が身体障害者、1割が知的障害者、知的障害を持っている方と、このように聞いているところでございます。

ふまミチ委員  300名が受験されたということでございます。そのうち、7割が精神障害の方で2割が身体、1割が知的とのことでございましたが、本当にこの7割の方、精神障害の方は待ちに待っておられたのかなというふうに思いますが、この数字をどのように分析しておられるのか教えてください。

澤田人事課長  東京都は、昨年までは身体障害者だけを対象として障害者の採用選考を行っていました。昨年の実績としては、募集が35人に対して1次を受験された方が73人ということでございました。

今回、これに知的と精神が加わったところ、募集45人のところに300人の方が受験ということですので、まさに委員の御指摘のとおり、精神障害者、また知的障害者の方が待っていたような選考であるというぐあいに認識してございます。

ふまミチ委員  では、本区では、この障害者のみを対象とした採用選考はされているかどうかを教えてください。

澤田人事課長  23区につきましては、特別区人事委員会が23区共通で障害者を対象とした採用選考を実施しているとこでございます。ちなみに、今年度は33名の募集に対して63名の受験があったと、このように聞いているところでございます。

ふまミチ委員  その障害をお持ちの本区採用の方いらっしゃるかと思うんですけども、本区採用の場合、非常勤職員さんだと思います。この非常勤職員さんの勤務時間帯などがわかれば教えてください。

澤田人事課長  確かにチャレンジ雇用ということで非常勤職員の雇用も行っているところでございます。非常勤職員に関しましては、月16日勤務、1日6時間ということでございまして、現在は9時から、朝9時から午後4時までという勤務時間でございます。

ふまミチ委員  わかりました。

では、この特別区の選考では、知的障害の方、精神障害の方も対象になっていたのでしょうか。

澤田人事課長  特別区の障害者の方を対象とした選考に関しては、知的障害者、精神障害の方は現時点では対象となってございません。

ふまミチ委員  特別区全体の話となるとちょっと難しいのかもしれませんけども、障害者を対象とした採用の対象に今後、精神障害の方、知的障害の方を加える方向になっているのかどうか、わかれば教えてください。

澤田人事課長  これまでもこの課題につきましては議論になっていたんですけれども、受け入れる職場環境に各区で差がありまして、23区で整わなかったために現在、身体障害者のみとなっているところでございます。

現在、来年度、平成30年度に実施いたします採用選考から、受験資格に知的障害者、精神障害者を追加する方向で検討しているとこでございます。

ふまミチ委員  東京都に倣ってということになるかとは思います。

では、本区における今後の障害者雇用をお聞かせください。東京都のように精神障害、知的障害の採用をぜひとも加えていただくということはいかがなんでしょうか。

澤田人事課長  知的障害を持つ方、精神障害を持つ方を選考の対象に加えていくことにつきましては、これは加えていくべきだろうと考えているところでございます。

正規職員の今後の採用につきましては、本区の障害者雇用率が引き上げ後の法定雇用率2.5%、3年以内にさらに0.1%引き上げになるということでございますが、この2.6%も既に上回っていること、また特別区平均の雇用率も上回っていること等を勘案しながら、また検討させていただきたいと考えているとこでございます。

ふまミチ委員  ぜひともよろしくお願いしたいと思っております。

これから障害者雇用をしていく中で広がっていく中で、さまざまな課題があるかと考えております。その課題とまたその区としての決意をお聞かせ願えればと思います。

澤田人事課長  確かに課題はございます。例えば、障害の程度によっては一定の就労訓練ですとか段階的な就労時間の拡大の必要性から、常勤の雇用にそぐわないような、こういったケースも考えられます。障害者を非常勤職員として雇用して就業体験を積ませる、そして一般就労に結びつける、こういったことを目的に実施しております、先ほど出てまいりました非常勤職員のチャレンジ雇用、こういったものもございますので、さらに障害者の方の自立に向けて成果が上げられますよう、主管となります障害福祉課とも連携を強化しながら、取り組んでまいりたいと考えてございます。

ふまミチ委員  本当にこれまでも必ずしも十分に社会参加できるような環境になかったと思います、障害者の皆様が。この障害者雇用、積極的に参加、貢献、積極的に雇用していただきたいと思っております。この人格と個性を尊重し合えるこの全員参加型の豊島区の構築を目指すためにも、ぜひ取り組んでいただきたい重要な課題であると考えておりますので、ぜひとも積極的な取り組みをお願いして、質疑を終わらせていただきます。