18H30年予算委員会 文化商工・教育 ふま議員( 3月 9日)

障害者スポーツの支援

○ふまミチ委員  よろしくお願いいたします。

私のほうからは、障害者スポーツの支援について、お伺いいたします。本日3月9日から平昌のパラリンピックが開催されます。昨年の決算委員会でも質問をさせていただきました本区の障害者スポーツの支援に関連して、いろいろとお伺いしたいと思っております。

まず初めに、区内には今回パラリンピック大会に出場される選手などがいらっしゃるのでしょうか。また東京2020年のオリンピック・パラリンピックを目指す選手などの情報などがありましたら、お聞かせください。

○藤田学習・スポーツ課長  きょうからいよいよ平昌パラリンピックが始まりますけども、パラリンピックへの出場選手はいらっしゃいません。ただ、東京2020大会に向けては、在住、在勤、在学というような観点から見てみますと、スポーツクライミングの野中選手、それから水泳では村田翔さん、それから大正大学在勤の空手の山田沙羅さん、それからパラリンピックでは水泳のリオ大会の銅メダリストの山田拓朗さん、それからほかに、水泳のリオ大会出場した淑徳巣鴨高校の池江璃花子さん、長谷川涼香さんと。それからゴールボールでは立教大学に在籍中の若杉遥さんと、こういった方々がいらっしゃいます。

○ふまミチ委員  結構、豊島区にかかわりの方がいらっしゃるのだなというふうに思いました。

本区では、障害者スポーツ支援に取り組むに当たり、としまスポーツ応援団という事業を昨年からスタートをさせていらっしゃいますが、昨年の決算特別委員会でお聞きしましたときに、その団員数が170名というふうに聞いておりました。現在の団員数、どのぐらいいらっしゃるのか、また、主なプログラムがあればお聞かせください。

○藤田学習・スポーツ課長  ふま委員にも入団していただいていますけども、2月末現在で337名。このほかに今、日本スポーツ協会に団体で入っていただきたいということで申し入れをしておりまして、200名以上の方が今入る予定でございます。そうすると、今年度の目標としては300名というふうに思っていたんですが、一応500名ということで、2020年までには1,000名ということを目標にしてますんで、そういう意味では順調に伸びているかなというふうに思っております。

で、プログラムですが、「観る」「知る」「支える」の観点から事業を実施しております。「観る」は、全日本の障害者水泳選手権を団員の方々8名で、生でパラリンピックの障害者の方の水泳大会を昨年観戦してきております。それから、「知る」は、障害者水泳の初級講座だとか指導者講習会だとかを南長崎スポーツセンターで実施をしております。この「支える」というのが一番難しいんですけど、こちらについては、現在まだ実際に支えるところまでの活動には至っておりませんが、これについても平成30年度は進めていきたいというふうに思っております。

○ふまミチ委員  私もその団員にならせていただいておりますけども、「観る」というのも大事ですが、「知る」というところからですか、今始めているところでございます。

その団員数が区の目標を超えたということでございますが、平成30年度は、さらに活動を活性化されるんだと思います。予算も100万円から200万円ということで拡充されておりますけども、平成30年度の事業内容をお聞かせください。

○藤田学習・スポーツ課長  平成30年度、先ほども子ども向けの事業については、お話ししましたが、日本財団パラリンピックサポートセンターと連携して、今度、団員だけでなく区民を対象にして、区内全域でこのパラリンピック教育を主眼とした講座、あすチャレ!Academyと言っていますが、障害者理解やコミュニケーション方法を学ぶといった共生社会実現に向けたダイバーシティセミナーということで、パラリンピックを題材にして、実際に障害者の方が講師になって、当事者であるその講師から学び、聞き、一緒に考える、そういったユニークな講座を実施したいと思っています。

組織委員会は大会までに10万人と言っています。豊島区では、ことし、そして来年と2カ年で12回、区民ひろばで実施をしながら、700人ぐらいは参加をいただけるようにしたいと思っています。そのモデルとして3月16日、職員向け、40名を対象にこのあすチャレ!Academyを実施する予定でございます。

○ふまミチ委員  障害者の方を講師に迎えて、リアルなということを今言われましたけども、いろんな情報とか聞いたり学んだりということでございます。とてもよい取り組みかなと思いますけども、そこに入っているかどうかわかりませんけども、ぜひ実技なども盛り込んでいただけたらなというふうに思います。お声かけの仕方だとか、車椅子とか、いろんなことがあるかと思いますので、そういった即実践できるような、そのような研修になればいいのかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

東京2020大会には11万人のボランティアが必要と聞いております。実際、こんなに集められるのかなという心配もありますけども、他区のスポーツボランティアの状況とかがわかれば教えていただけますか。

○藤田学習・スポーツ課長  他区の状況は、特別区のこういったオリンピック・パラリンピック担当の課長会がありまして、そこで他区の状況なんかも聞いているんですけれども、実際にはこれだけ、豊島区同様のこのスポーツボランティアを東京大会までにつなげるといった考えで育成を図っている区というのは9区しかありません。それから、ことし検討しますというのが3区、それ以外の区は余り積極的でないのか、もしかしたら、その会では言ってないのかもしれませんが、今のところ、検討している、また実施している区というのは12区と。先ほど言いましたボランティア登録数が300名超えて500名ぐらいになるというのは、これ他区のそういった人数を比較しても断トツでございました。

○ふまミチ委員  この豊島区の取り組みが本当に他区に比べて進んでいるなという印象を持ちました。

このボランティアの育成のほかに障害者スポーツ支援ということで、平成29年度はボッチャの区民ひろばでの展開ということをされたというふうに聞いておりますが、実績はどうだったんでしょうか。

○藤田学習・スポーツ課長  区民ひろばで、昨年は11カ所で18回実施をいたしまして、延べで457名の方が参加いたしました。1月にはそういう方々の大会みたいなことをやりたいということになりまして、16チーム139名の方が参加をし、区民ひろばの利用の方、それからPTAの方、障害のある方も参加をいただきました。去年から始めて、大会を1月に実施して、ボッチャという競技が誰でもできるということで、そういう意味では本当にひとついい催しになったなというふうに思っています。

○ふまミチ委員  本当に誰でもできるボッチャということで、盛り上がっているんだなと思います。

このチーム編成のときに障害者の方も健常者の方も一緒にやられるということでよろしいんですか。

 

○藤田学習・スポーツ課長  チーム編成自体は、この前の大会に参加されたのは、障害者の方は障害者の方で1チームつくられて来られましたけども、実際には障害者の方と健常者の方が対戦するというような形でしたので、チームにそういった障害者も健常者もいるというスタイルもあれば、今回は障害者の方と健常者が戦ったというような形でしたので、それもある意味非常にいい形だったかなというふうに思っています。

○ふまミチ委員  わかりました。いろんな形でできるかと思います。

このまたボッチャ以外で、障害者スポーツで新しく考えているものが何かあれば、教えてください。

○藤田学習・スポーツ課長  ボッチャ以外で、昨年は日本身体障害者水泳連盟と連携した教室を実施しております。これは引き続き平成30年度もやります。そのほかに水泳と陸上というのを、走る、それから泳ぐというのが、一つ障害者スポーツの中心的なものかなというふうに思いまして、平成30年度は陸上競技の障害のある方のそういったスポーツの観戦だとか、実際に目の見えない方のガイドをするなんていう、そういう育成みたいな教室もやっていきたいなというふうに思っております。

○ふまミチ委員  走る方のガイドというのは、本当に難しいことかとは思うんですけども、また教えていただきながらやっていけたらいいのかなというふうに思っております。

障害者の皆様にスポーツを楽しんでもらうためには、体育施設の改修が必要になってくるかと思います。体育施設の計画とかがあれば教えてください。

○藤田学習・スポーツ課長  昨年の決算委員会のときも豊島体育館の車椅子で昇降できるスロープの防滑加工という、こういった工事だとか階段に手すりをつけるだとか、そういうのは平成29年度やりますというふうにお話をいたしました。

平成30年度、今考えているのは、雑司が谷体育館に上がる階段の手すりの改修だとか、あと、やはり障害者という視点もありますし、総合体育場のトイレの洋式化、これも高齢の方も御利用になりますんで、そういったところの修繕は、これはもう年度内にやろうというふうに思っております。

○ふまミチ委員  わかりました。ぜひまた改善、改修のほうをお願いしたいと思っております。

先ほどから学習・スポーツ課長にいろいろお話を伺いまして、本当に本区として、さまざまな障害者スポーツの支援をしていただいているということは大変によくわかりました。また応援していきたいとも思っております。

先日ですけども、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会推進室長、平田竹男内閣官房のお話を伺う機会がありました。2020年オリンピック・パラリンピック東京大会推進室長は、オリパラというその言葉の名づけ親でもあるというふうに言われておりました。そのオリンピック・パラリンピックは長いので何とかならないかというところから始まったんだと思いますけども、オリパラという言葉自体にオリンピックとパラリンピックだから、中黒を入れたらどうかという御意見もあったそうですけども、2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、融合し合う姿こそが私たちの目指すものなんだということを言われておりました。その意味で、オリパラと、真ん中に中黒をつけずにオリパラと略されたというふうに伺いました。

話が変わりますけども、昨年の9月に都民調査がありまして、そこによりますと、この1年間で障害者スポーツを見たことがあると答えた人が57%だと。リオ大会のときよりも14ポイント下がっているというふうなことが発表されていました。また、競技場で観戦した方はわずか3%で、前回と同じだったというふうに言われております。先ほどの融合ですので、オリンピックは盛り上がりますけど、パラリンピックももっと盛り上げていかなきゃいけないんだなというふうに思いました。

私自身もそうなんですけども、東京パラリンピックの開催日を知っているかといったら、なかなか知ってなくって、2020年8月25日から9月6日だということ、そういうことも、まず知っていくことが大事だと、確認し合うことが大事なんだというふうに思っております。

そういったことですね、パラリンピックの周知とか広報とか、あと機運盛り上げを何か考えていれば教えていただきたい。例えば、今、各駅とか区役所とかにデイカウンター、あと何日というものがいろいろなところに見受けられます。そういうものを設置していただいたりとか、庁内で皆様の意識啓発というか、広報というか、そういうのも含め、庁内でボッチャ大会をやるとか、何か考えておられることがあれば教えてください。

○藤田学習・スポーツ課長  今お話のいただいたようなデイカウンター、これについては区役所の1階、デジタルサイネージだとか、あるいは手で日めくりできるようなというか、そういったカウントダウンの掲示物みたいなものは、今後考えていきたいと思います。きょうで、オリンピックまでたしか868日ですけども、今後ちょうど1年後になりますけど、500日だとか、機運盛り上げのためのそういったものについては、考えていきたいというふうに思います。

また、ボッチャをとしまセンタースクエアでやったりとかというのも一昨年にやっております。また、きょう河原委員にもお答えしましたけど、昨年、機運醸成のイベントで、としまセンタースクエアでいろいろやっておりますが、障害者のそういったイベントについてもセンタースクエアだけじゃなくて、地域の例えば、商店街だとか町会だとかのお祭りでやる。役所だけでじゃなくて、いろんな地域でそういうことを実際に実演というか、こうやるような機会を平成30年度は考えていきたいというふうに思っています。

○ふまミチ委員  よろしくお願いしたいと思っております。

2020年のパラリンピック時には、世界中から障害者の選手の方、また観客の皆様がたくさん訪れるわけでございます。迎える側の私たち、日本のスタッフ、またボランティア、また都民の皆さん、区民の皆様が相手の立場に立って対応するという、心のバリアフリーが最も重要なのかなというふうに思っております。この2020年のオリンピック・パラリンピックのときには、この心のバリアフリーがレガシーになるように、そのように豊島区でも実現に向けて積極的に取り組んでいただきたいと思っておりますが、学習・スポーツ課長の御決意だけお聞かせください。

○藤田学習・スポーツ課長  ことしからやりますあすチャレ!Academy、先ほどふま委員のほうから実技的な部分も実際にやってほしいと。今回、職員向けで、まずスタートしますが、アイマスクをして、実際に目の不自由な方の体験をしたり、今回は聴覚障害者の方が講師なので、耳の不自由な方の実際のそういったことを体験したり、あるいは不自由な部分を知るだとか、そういったことは、まさに我々、まず職員が体感し、意識をしっかり変えて、そして、それらについて今度は区民向けにやっていく。子ども向けには教育と連携しながらやっていく。大人には、区民ひろばだとかでやっていくという形で、これは2020年で終わりじゃなくて、あくまでも2020年は目標じゃなくて、その先はあるんだというつもりで頑張っていきたいというふうに思います。

○ふまミチ委員  ありがとうございます。ぜひともこの障害者スポーツの支援の取り組みを強化していただくとともに、スポーツボランティアの育成であるとしまスポーツ応援団の一層の加入の促進も図っていただき、健常者も障害者も生き生きとスポーツに参加し、楽しめる環境をさらに整えていただけるよう要望して終わらせていただきます。