18H30年予算委員会 文化商工・教育 西山議員( 3月 9日)

子どもスキップ

○西山陽介委員  どうぞよろしくお願いします。

子どもスキップについてお伺いさせていただきたいと思います。

今定例会の一般質問でも我が党の高橋佳代子議員が子どもスキップについては御質問させていただきました。まず、平成29年度、子どもスキップの所管が子ども家庭部から教育委員会に移管されましたけども、それにより、どんなような改善がなされてきたのかとか、現場である学校での御認識、それから保護者の声などございましたら、あわせてお聞かせいただきたいと思います。

○高桑放課後対策課長  改善された点ですが、まず施設改修についてでございます。学校改修の際には必ず学校施設と子どもスキップを一体的に検討しまして、より効率的で効果的な施設改修や施設配置を実現させてまいりました。

また、学校の件ですけれども、校長を初めとする教職員の意識も大きく変わりまして、子どもスキップと学校間の円滑なコミュニケーションのもと、学校と子どもスキップ職員間の共通理解、共同行動が着実に定着してまいりました。課題の解決を求められる児童の対応に関しましても学校と協力し合う体制が確実にでき上がってきております。

また、保護者の関係ですが、保護者からも学校教育と放課後の連続した過ごし方を評価する声ですとか、あるいは放課後も学校内で過ごすことができるので、安心できるという声が多く寄せられております。

○西山陽介委員  ありがとうございます。

そのようにほぼ1年たつわけですけども、それでは、今後については、どういう取り組みをしていくか、その辺の展開などありましたらお聞かせください。

○高桑放課後対策課長  今後は放課後子ども教室と子どもスキップ行事をトータルに展開してまいりたいと考えております。例えばなんですけれども、お菓子づくりなど、子どもたちにとって楽しく充実した放課後が過ごせるよう、新しい取り組みにもチャレンジしてまいりたいと考えております。

○西山陽介委員  本日の質疑の中でも出てまいりましたけども、本区は待機児童ゼロを昨年4月1日に、1年前倒しで宣言もされました。また、きのう御紹介がありました日経新聞に2面にわたって掲載されましたけども、本区が共働きしやすい街と、そういった評価もいただいてきている中で、これからその共働きをしていこう、保育所にも入れやすくなってきたねということであると、この放課後にお子さんを預けていきたいと、そういう子どもスキップでの過ごす児童が、これからもふえてくると思われます。現状では、このスキップを利用する児童、どういう増加になっているのか、その傾向、教えていただきたいと思います。

○高桑放課後対策課長  平成23年度の1年間の利用者数は延べ約49万4,000人でしたが、毎年徐々にふえていきまして、昨年度、平成28年度の利用者数は延べ約53万6,000人というぐあいに、5年で約4万2,000人ふえているような状況でございます。

○西山陽介委員  結構、ふえてきているなという印象ですね。数字の上からも伺えると思います。

そういう中で、利用されている子どもたちがふえているということになりますと、職員体制がどうなんだろうと、心配な点があると思いますけども、その辺についてはいかがでしょうか。

○高桑放課後対策課長  現在、子どもスキップの職員体制は、学童クラブの児童数ですとか、あるいは施設の状況などによりまして、4名から、大きなところでは8名配置される非常勤職員が主力となっております。

○西山陽介委員  非常勤職員が主力ということですけども、この3月からでしょうか、主に大学の3年生はもう就職戦線が開始されているというふうに聞いていますけども、報道では好景気を反映してか、売り手市場ではないかと、そういったことも耳にしていますけども、そういった世情の中で、非常勤職員を確保していくということ、ここら辺についてはどういう状況になっているのか、いかがでしょう。

○高桑放課後対策課長  苦戦しているというのが現状でございます。今年度につきましては、子どもスキップ22施設がございますが、その22施設全体での話ですが、常時7名から8名足りないような状況が続いたというのが現状でございます。

○西山陽介委員  やっぱり苦戦しているんですね。先ほども申し上げましたけども、この共働き子育てしやすい街ランキングで総合1位をいただいたわけですけども、待機児童をゼロということだけではなくて、その評価の中身は、子どもスキップという本区が誇れるこの事業を全小学校で夜7時までお預かりさせていただいて、学童保育を実施されてきていると。これはやっぱり御夫婦で共働きをされている世帯の方にとっては、本当大きな支えになっているんじゃないかなというふうに思います。

そういう中で、学校内でのこの学童クラブの運営がより安全安心な放課後対策につながっていくと、これを継続していくということも、大きな鍵じゃないかというふうに認識しています。子どもたちの安全と、それから充実した放課後対策のためには、思い切った施策もやっぱり必要じゃないかというふうに考えられます。子どもスキップの非常勤職員を全力で確保していただきたいと思いますけども、その点について伺います。

○高桑放課後対策課長  現在、学校における教育活動から放課後にわたる切れ目のない支援を行う、そのような新しい非常勤職員の創設を区長部局とともに検討中でございます。これから詳細は詰めてまいりますが、これが実現しますと、より一層学校と子どもスキップの連携が進むほか、子どもスキップにおける人手不足も、ある程度、解消されるものと考えております。

また、人材の募集と同時に子どもスキップ職場につきまして、子どもたちの見守りの仕事が楽しく、やりがいがある仕事なんだという、そのような御認識を持っていただけるような、理解を得るために、広報特集号を組んで積極的なPRもしてまいりたいと考えております。

○西山陽介委員  ぜひ頑張っていただきたいと思います。

ただいまの御答弁の中に、学校における教育活動から放課後にわたる切れ目のないというような御答弁ありました。ということは、この非常勤職員さんが充足されてくると、昼間の教育活動の中での教員の皆様への、例えば、事務的な補助ですとか、負担軽減にも寄与できるのかどうか、そういった期待もされるんじゃないかなというふうに思いますけども、そういう狙いがあるということも含まれていいのかどうか、その辺はいかがですか。

○天貝教育部長  想定しているのは、児童数の増加とともに特別支援のお子さんもかなりふえております。それを学校で担任が授業を展開する中で、特別支援の子どもを見守る、これは臨時職員で対応している部分、支援員というのをつけておりますけども、そういった役割を今回の新たに創設する非常勤職員の学校内における業務として、それが終わった段階で放課後に移って子どもスキップでも活躍していただくという形で、切れ目のないという意味では特別支援のお子さんがふえている状況に対応する取り組みのほうを今現在、全ての子どもスキップで最低1名ぐらいつけたいなというのが今の構想でございます。

○西山陽介委員  そういうふうにつながっていくことを大いに期待をさせていただきたいというふうに思います。

一方、お子さんが増加するということについては、子どもスキップでのスペース、これもやっぱり十分に確保していくということが必要だと思います。その点についてはいかがでしょうか。

○高桑放課後対策課長  今現在、児童自体が増加しております。普通教室を確保しなければというところも検討なんですけれども、その際には子どもスキップのスペース確保も視野に入れまして、計画的に整備を行っているところでございます。子どもスキップのスペース増加のため改修が困難である場合は、普通教室以外のあらゆるスペースを対象としてタイムシェアリングを実施しております。

また、豊成小学校のように普通教室が足りない場合は、子どもスキップのスペースを校舎内に確保することが物理的に困難ですので、学校敷地内に、別棟を建設する予定でございます。

○西山陽介委員  この質問をまとめていきたいと思いますけども、今お伺いしたように、子どもスキップが教育委員会に移管されて順調にというか、学校の御理解、また連携もされていて、今まで以上に充実した事業が展開されて、また環境整備もされていくんだろうなというふうによく理解できました。人材確保のほうもぜひいろいろな知恵を使っていただいて、方策も駆使していただいて、ぜひ確保に達成されるように期待したいというふうに思います。

子どもスキップが使命とする児童の健全育成のためにも、十分な数とそれから質の確保、人員、これは本当不可欠だというふうに思います。引き続き、本区が共働き子育てしやすい街という外部評価でございますけども、外部からだけにかかわらず、内部というか、利用者の皆様、それから区民の皆様に本当に働きやすい、また子育てしやすい街だというふうに評価をされるように、放課後対策の事業の一層の展開を充実させていただきたいというふうに思います。子育て世代に高い評価をいただけるということは、これ本当の意味で持続発展都市につながっていくものだというふうに思います。子育てしやすい街としての子どもたちの放課後対策、また、子どもたちへの安全・安心への取り組みについて、最後、御所見をいただきたいと思います。

○三田教育長  私どもの取り組みの事業について御質問いただきまして、ありがとうございます。

今、御案内のように、「日経DUAL」でも幼稚園や学校での利便性、そういうものについても評価されているというふうに私どもも理解しております。私も1年間振り返って、先週、校長会、副校長会ございまして、この会で子どもスキップ1年間たってどんなふうに意味あるものになったかということで、社会的に重要な役割を果たしているということ、保護者の側からすると働きやすい、それから安心して子どもを預ける、子どもの側がすると安心していられる居場所があると、そして自分なりの生活目標を立てて遊びや友達とのかかわりを持つことができる、そういう空間を私たちが大きく一歩前進させて、改善を図ってこられたということは確認しようじゃないかいうことを、子どもスキップ所長会でも一緒にそういう内容について共通理解しながら、学校でそうした実態が展開できるようにということで工夫してやってまいりました。そういう点で所長からもさまざまな率直な意見いただきましたし、私どもも、時には区長にも一緒に子どもスキップ回っていただきまして、私どもも現場の実態をよく聞いて改善に向かってきたということでございます。

しかし、先ほど御案内のとおり、職員の体制をさらに強化して一層安心できるように、子どもの増加傾向に対する適切な対応をとっていくということは今年度の大きな課題だということをしっかり自覚して、より一層、内容の充実した子どもスキップ事業、放課後対策事業を進めてまいりたいと思います。

更生保護・再犯防止推進

○西山陽介委員  教育長、ありがとうございました。次の質問に移らせていただきます。

安全・安心なまちづくりのうちで、犯罪や非行のない地域社会を目指していくという取り組みについて伺わせていただきます。

豊島区では、更生保護の趣旨を広く周知をされるために社会を明るくする運動をずっと継続してやっておられます。この取り組みも全国で展開されているわけですけれども、更生保護に向けた関係機関、保護司、または保護司会、観察協会等、それから育成委員会等が一致協力してこの社会を明るくする運動をやっておりますけども、まずこの取り組みについて簡潔にお聞かせください。

○副島子ども課長  子ども課で管轄してございます、社会を明るくする運動でございますが、毎年7月に大きな活動として中央大会を開催してございます。それまでに推進委員会であるとか広報活動を積極的に推進してございまして、特に地区において地区活動を各地区で開催してございます。皆様いろんな方々の力をいただきまして、地区ごとの自主的な計画によってこの運動を展開してございます。

○西山陽介委員  そのように中央大会でやるものと、地域に分かれて、それぞれの特色を生かして社会を明るくする運動が展開されていること、本当に大切な取り組みだと思います。

犯罪のない、非行のないまちづくりをしていくために、昨年12月に再犯防止推進計画が政府のほうで閣議決定をされました。そこには地方公共団体に対して、国との適切な役割分担を踏まえて、地域の状況に応じた施策を策定して実施する、これは責務であるというふうに述べられています。一方、この地方公共団体に対して再犯防止推進計画を定める努力義務があると、このように規定がされました。国のほうでも進んでまいりますし、また東京都のほうでもこれから進んでいくと思います。

現在、豊島区内でのこの犯罪の保護観察を受けていらっしゃる方のデータがございます。東京保護観察所が発表している平成28年度末時点では58件の保護観察をしている方がいらっしゃいます。また、現在、矯正施設と言われるところでは55件の方が帰住先を豊島区に求めている、そういう状況がございます。本区につきましても、この国が指針と出しています再犯防止推進計画をぜひ積極的に定めていくべきというふうに思います。まずはこの計画を推進する窓口をきちっと定めて、それから着手していくべきだと思いますけども、このことについて御見解を伺います。

○副島子ども課長  再犯防止推進計画でございますが、東京都が来年度、平成30年度に計画をどのようにつくっていくかの検討を開始するということになってございます。本区におきましても、東京都は治安のほうが部署でございますが、豊島区は更生保護は子ども課が担当してございますので、窓口は子ども課として、この推進計画をこれからどのようにつくっていくのかということを私どものほうで所管をしまして計画をつくる前段階を担当していきたいと考えてございます。