○此島澄子委員 おはようございます。公明党のトップバッターを務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
この3月1日から本日8日までが女性の健康週間となっておりますけれども、行政で何か取り組んでおられることがありましたら教えてください。
○深山長崎健康相談所長 2月25日の広報としまに、骨は大事な健康のバロメーター、ダイエットと女性の健康、葉酸の効果ということを主なテーマとして広報しております。それから、庁内にポスター等を掲示して、特に乳がんの受診率の向上のポスターを掲示しています。
○此島澄子委員 ありがとうございます。私ども公明党も街頭に議員が立ちながら、がんの検診受診率向上ということで訴えてまいりましたけれども、毎年この女性の健康週間については、私ども公明党もしっかりPRしながら、皆さんが本当に健康に留意して生活できるようにということで訴えてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず最初に、がん対策推進事業について伺いたいと思います。この度、高野区長が新年度予算の最重点項目にこのがん対策を位置付けたこともありまして、今は豊島区がその取り組みの先進自治体として大変注目を集めております。ぜひこれから取り組みで検診受診率も上げて、がん撲滅を目指した成果が目に見えるように頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
そこで、改めて区のがん検診受診率について、低い検診受診率の要因というものをどのように考えておられるのか伺います。
○若林健康担当部長(地域保健課長) 低い要因ということでございますが、19年度、ご案内のとおり5.24%ということで、23区中20位という状況でございました。これまでも決して力を抜いていたわけではございませんが、限られた予算の中でがん検診の受診勧奨をしてきたということもございまして、なかなか、今回のようにトップが大英断でがん対策を最重要課題にしていただくということで区民の皆様に対してのアピールも強力なものがあると思いますが、従来はそういった点からいたしますと現在ほど積極的に施策を打ち出せなかったというところがございます。
○此島澄子委員 5.2%ということで、あまり大きな声で言えないような数値になっておりますけれども、日本のがん検診、かつて1982年、老人保健法の制度化によって大変普及して、80年代当時は世界でも先進的な対策を講じていたというものがありまして、だけど98年に、日本も大変なときでしたけれども、がん検診の国の補助金が一般財源化されてから急激に受診率が落ちて、全国平均でも20%、豊島区はもっとひどい状況という形になったと伺っていますけれども、豊島区の場合、ちょっと昔のことで恐縮でございますけれども、その補助金が一般財源化される前と後のデータの比較というのはわかりますでしょうか。
○若林健康担当部長(地域保健課長) ご指摘の一般財源化される98年ということでございまして、前年の97年と当該年度の98年の受診率データは持ってございませんが、受診者数であれば把握をしてございまして、各がん検診とも軒並みやはり減少しております。平均では13.3%の減という状況になっております。こうしたことから、委員ご指摘のとおり、一般財源化による影響が大きいということで受診率の低下につながってしまったと考えております。
○此島澄子委員 そういうことがかなりあるんじゃないかなと思うんですけれども、現在は欧米諸国は90年代後半から国が公費負担とか保険償還による検診を行っているところで、もうその受診率は8割以上になっているということなんですけれども、日本は残念ながらそういうことが背景にあると思います。21年度第1次補正予算で、一定年齢の方を対象にということで、5歳刻みでございましたけれども、乳がん、子宮頸がんの検診の無料クーポンという形で検診手帳の配付もあわせて実施されましたけれども、それによって多くの自治体から個別勧奨が検診率向上に効果を上げているという報告が寄せられておりますけれども、本区の状況、まだ年度途中ではあるんですけれども、わかる範囲で、その状況とそれに対する評価をどのようにとらえておられるか伺います。
○若林健康担当部長(地域保健課長) 無料クーポンですが、本区では9月1日から2月27日まで実施をしております。その結果でございますが、まず子宮頸がんにつきましては、対象者1万1,004人の方に対しまして受診者数が2,223名でございます。受診率20.2%でございます。傾向としては、年齢が20歳から40歳ということでございますが、年齢が高くなるにつれまして受診率が高くなっておりますが、とりわけ20歳の方が7.0%ということで非常に低い傾向を示しております。22年度につきましては、この20歳の方をターゲットにして受診勧奨しなくてはいけないと考えております。また、乳がん検診でございますが、こちらは対象者8,437名に対し、視触診のみの方が1,807名でして、受診率21.4%、またマンモグラフィーを受診された方が1,348人いらっしゃいまして16.0%でございます。こちらは45歳、それから55歳の方が非常に率としては高い状況でございますが、全体的に平均化されているという状況がございます。クーポンにつきましては、補正予算で40%を想定をして予算を組ませていただいたところでございますが、今申し上げたとおり、期待の40%にはとても届く状況にはなかったというところでございます。
○此島澄子委員 40%はすごく高い目標だと思いますね、また行きづらいがん検診ということですから。子宮頸がん征圧をめざす専門家会議というのがあって、野田起一郎議長ですか、無料クーポンはがん検診にとって起死回生の妙手で久しぶりのホームランだと高く評価をしておりましたけれども、実際現場で無料クーポンを使って受けた方、いろんな声を聞きましたけれども、幸いクーポンが来たから行ったら本当に初期のところで発見ができてよかったという母子家庭の方もいらっしゃるし、これがなかったら時間もないし行かなかったという声もかなり聞いております。ただ残念なことに、現政権の事業仕分けで、22年度予算は女性特有のがん検診の国費負担分というのが半分に減らされまして、残りの半分を地方交付税で措置するという方向になっておりますけれども、その結果、21年度の国の検診クーポン事業というのは216億円から今回76億円と3分の1になりまして、大変厳しくなってしまったなと思っております。日本はOECD経済協力開発機構30カ国中でこの受診率が最低レベルなんですね。この最低レベルの受診率に人の命がかかっているということをどの程度認識しての事業仕分けだったのかと思っておりますけれども、少なくとも21年度を検証してから判断を下すべきではなかったか、もっと言ったら、すべての人が大体経験できるように最低でも5年間の事業継続をしてもらいたかったと感じております。
そういう状況で、豊島区はさらにひどいという状況ですけれども、健康担当部の予算編成には国との連携による乳がん受診勧奨イベント、それから無料クーポン検診とありますけれども、そういうわけで、国は当てになりませんけれども、今回がん対策については東京都が随分力を入れてくれましたから、個別受診勧奨の経費とか予防のための推進会議ですか、そういった先駆的事業として行うものについては東京都も10分の10となっていたと思うんですが、その辺はどうなんでしょうか。
○若林健康担当部長(地域保健課長) ご指摘のとおり、がん対策推進事業ということで、庁内のがん対策推進本部、それから学識経験者、三師会等で構成をいたしますがん対策推進会議、そうした会議体で議論されますがん予防計画、さらにはがん対策条例、そうした基礎データとなります区民のがんについての意識調査などを実施いたしますが、そうしたもろもろの経費につきまして東京都の包括補助制度を活用させていただき、いわば東京都から全面的にバックアップをいただきまして、今回22年度予算では上限となります1,000万円を計上させていただいております。
○此島澄子委員 予防医学で助かる命であれば継続することは受診率を上げることになりますので、ぜひ本区でその無料クーポン券を継続してもらいたいと思うんですね。その場合に区の負担はどの程度必要と考えるのか、今でも豊島区は頑張っていただいて、偶数年の人は子宮頸がんは無料でやっておりますから、乳がんも20代から40代も加えてやっていただけるとありがたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○若林健康担当部長(地域保健課長) 無料クーポンにつきましては22年度の当初予算の中でも予算計上させていただいておりますが、先程21年度につきましては補正で40%を見込んでということで申し上げましたけれども、今年度の受診状況を勘案いたしまして、22年度につきましては子宮頸がん、乳がんとも30%を見込みまして、合計で5,321万6,000円計上しております。これにつきましては、先程ご質問の中にもございましたとおり、国の補助が2分の1とされてしまいましたことから、2,600万円余の一般財源が生じるというところでございます。このクーポンにつきましては、私ども所管する立場といたしましては、ご質問のように5年間は継続をしていただけると非常に受診率向上に寄与するんではないかと考えております。
○此島澄子委員 ぜひ区長にお願いをしたいと思います。
それと、やはり乳がん検診、子宮がん検診の受診率、さっき20代が非常に厳しかったという部長の話でしたけれども、区民の気持ち、女性の気持ちを考えて、やはりお知らせするという必要があると考えるんですね。今、区内の指定医療機関をご案内していただいておりますけれども、ぜひ女医さんの医療機関がわかるようにしていただきたいと思うんですね、丸か何かしたりしてね。女性の中には男性のお医者さんがいいという方もおられると思うんですよ。どちらでもいいという人もいると思います。でも、女医さんを希望する方も多いんですね。ですので、区民の命を守ることを優先するならぜひ区民の立場に立って受けやすいように広報されたらと思いますけれども、いかがでしょうか。
○若林健康担当部長(地域保健課長) 乳がん、子宮頸がんの検診に際しまして女医さんがよろしいというご意見は多数あろうかというところは認識してございます。ちなみに子宮頸がんにつきましては35医療機関、それから乳がんにつきましては75の医療機関で実施をしてございますが、そのうち女性の医師の方が対応している医療機関が子宮頸がんにおいて8つ、乳がんにおいては7つでございます。こうした数が少ないということもございますし、医師会ともこの辺は従来からご相談をさせていただいているところではありますが、なかなか医師会の中でも女医さんの表示をしてしまうとどうしてもそこに集中してしまうというところも懸念をされるようでして、医師会内部での難しい点もあろうかと考えております。ご要望を議会でもいただいたということで、医師会に対しまして引き続きご相談をさせていただきたいと思います。
○此島澄子委員 ぜひお願いをしたいと思います。やはり区民のためにということが最優先されると思いますので、ぜひその辺は、予約してから行くという形でやれば医師会にもそんなご迷惑がかかることにならないと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
それと、昨年私たちが要望してがんグローブを配付していただきまして、大変好評だったわけですけれども、その実施状況と評価をどのようにとらえておられるか、そしてまた今年度も継続していただけると伺っておりますけれども、具体的にどの程度していただけるのか伺います。
○若林健康担当部長(地域保健課長) 乳がんグローブでございますが、今年度は6月に広報で周知をいたしましたところ、非常に反響がございました。その結果、追加配付までした状況がございます。さらには10月10日の乳がん検診受診勧奨イベントの中でも広くお配りをしたのを初め、保健所が実施する健康事業の中でも配付をしてまいりました。今年度合計で3,500枚配付をしたところでございます。区といたしましては、この乳がんグローブの配付によりまして乳がんに対する区民の方の意識が非常に向上したのではないかと、普及啓発効果が十分にあったのではないかと考えております。現実にほかの自治体からも多数お問い合わせをいただいております。22年度につきましては拡充をする考えでございまして、5,000枚程度配付を予定しております。
○此島澄子委員 ぜひよろしくお願いいたします。
あわせて、子宮頸がんの予防ワクチン接種に対する助成につきましては、先日、島村議員が一般質問で取り上げたんですけれども、そのときのご答弁が、中学校に入学する女子全員を対象に全額助成した場合には、本区の場合には約3,500万円の経費が必要となると、また実施する場合には接種対象者と保護者へのがん教育の徹底が重要であり、積極的に取り組んでいく必要があると区長にご答弁いただきましたけれども、先日、都議会公明党の代表質問で東京都が包括補助をするという答弁を引き出しておりまして、そういうことになると豊島区も全額助成を考えていただきたいと思うんですけれども、その辺は区長にぜひ英断をお願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○高野区長 今、がん対策について様々なご質問をいただきました。まず、基礎データをしっかり持って、そしてまさに命を守るがん撲滅の運動の拡大をしっかりやらなくてはいけない。遅きに失したかもしれませんけれども、ようやくがん対策推進本部も緒についてスタートしたところでございます。ただいまのいろいろな総合的ながん対策、いろいろなご指摘を十分踏まえながら推進をしていきたいと思っております。さらには、子宮頸がん対策のワクチンについても、先駆的には杉並区と渋谷区、2区が頭出しといいますか、杉並区では30%、渋谷区では本当の頭出しという形で予算も500万円という形でありますけれども、これらに対してもやはり積極的に進めていく、そういう中で今回の推進会議等々でいろいろな先生方にお話を聞いておりますと、やはり子宮頸がん対策はしっかりした教育がまず基本である、なかなかお子さんが、そういう方が自主的にワクチンを受けるということは難しいだろうから、やはり保護者と同伴で、そして保護者の方々に一緒にお子さんとともに両方が検診と接種と、そういうセットでいくと非常に効果があるのではないかとか、いろいろな現場の実質的なこともお聞きしておりますので、これからしっかりと詰めていきたいと思っております。やはり30%、あるいは50%と目標は持ちますけれども、全員の受診というのが基本的だと思っておりますので、そういう意味も含めながら様々なご意見をしっかりと踏まえて一歩一歩進めていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
○此島澄子委員 子宮頸がんにつきましては、この予防ワクチンと検診で100%防げると言われているがんですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
先程、すみません、予防接種の件で若干お話が出ておりましたけれども、この予防接種支援事業につきましても東京都が補助対象としたものは2カ月、先程のヒブワクチンと65歳以上の肺炎球菌感染症というのも入っておりましたけれども、様々今回東京都が補助してもらえる、半額負担してくれるということで、これでかなり区も負担が少なくなったと思うんですけれども、具体的に区民の負担額というのはどの程度になるのか確認したいと思います。
○宮野健康推進課長 まず、ヒブワクチンからでございますけれども、1回当たりの助成額といたしまして3,000円で最大4回までということで今、実施を予定させていただいているところでございます。また、高齢者の肺炎球菌ワクチンでございますけれども、これは21年度から開始させていただいているところでございますけれども、助成額といたしまして4,000円の助成と、それから生活保護等の方に関しましては無料と、全額補助ということで実施させていただいているところでございます。
○此島澄子委員 肺炎球菌感染症の場合は東京都が65歳以上を補助するという方向になりましたよね。今は豊島区は75歳以上ですよね。その辺のところはどうなんでしょうか。
○宮野健康推進課長 今ご指摘いただきましたように、東京都の包括補助は65歳以上を対象にしているというところでございます。区といたしましては、導入するに当たりまして、区の事業概要でもお示しさせていただいているように、肺炎で亡くなられている方が75歳以上になると多くなってくるということとか、それから肺炎球菌自体が慢性の心疾患等の病気を抱えている方には推奨されるということもございましたので、接種の要件といたしまして75歳以上、それから身障手帳とか、それから難病の内臓疾患を持っている方々ということでの対象とさせていただいているところでございます。
○此島澄子委員 わかりました。健康第一ですので、様々予防対策に力を入れていくという、そういった環境づくりをお願いしたい思います。
千川小学校跡地での特養ホームの整備
次に、変わりまして、私は特養ホームの整備という件で千川小学校跡地での特養ホームの整備について伺いたいと思います。ここに計上されております1,200万円というのは体育館解体のための設計業務の費用ということでございますけれども、体育館はいつまで利用可能なのでしょうか。
○田中施設計画課長 今回予算に載せてございますのは、体育館の部分の解体の設計の費用ということでございますので、22年度解体の設計をいたしまして、23年度以降ということで解体は考えてございます。ただし、まだ整備スケジュール等は確定しておりませんので、確定した時点で利用者の方々にはご説明しようと考えてございます。
○此島澄子委員 利用者はその後のことも考えなければいけないので、早目にお知らせいただきたいと思います。この体育館用地と校舎側の土地、ここに保育園、特養ホーム、公園ということを伺っておりますけれども、完成が何年ごろとお考えで、その完成に向けてのスケジュールをもう1回確認したいのですが。
○田中施設計画課長 22年度、1年かけましてどのように整備をするかというところを検討するということではございますが、例えば特養ホームですと、区で独自に整備するということはございませんので、例えば民間事業者との折衝がございます。また、地元の方々との折衝もございますので、その上で整備スケジュールは決めてまいりたいと思います。ただし、いろいろな事情から保育園も特養ホームもなるべく早く整備したいと所管は考えてございます。
○此島澄子委員 いただきましたこの資料に、千川小学校体育館があった飛び地はほかの区有施設の用地として活用、または資産活用を図るとなっていました。しかし現在、区内において保育園や特別養護老人ホームの整備の必要が高まっており、これらの施設をあわせて必要な施設の整備計画を見直して本格的に検討することとしましたという形になっておりまして、中に、または資産活用(売却、貸し付け)を図ると、そのようになっているんですけれども、この飛び地は第1種住居地域ですね。高さ制限がありませんけれども、校舎側は第1種低層住居専用地域ということで、高さが10メートル制限というのがあるわけですけれども、特養ホーム、保育園ともに民間が建設、運営ということになりますと、区は土地を貸すというやり方で、これも資産活用ということになりますから、売るということでなく、それも資産活用ととっていいのか、地元住民はここのところがどうなるのかというところが大変心配でございまして、売られたくない、売ってもらいたくないという気持ちでいっぱいなんです。その辺を確認したいんですけれども。
○田中施設計画課長 委員おっしゃるとおり、資産活用にもいろいろございますので、売却だけではないということでございます。いろいろな施設が今回、この敷地には入ってくるということもございますので、いろんなところをシミュレーションした形で十分に可能性を考えた上で、また地元の方々との協議を経まして、最終的に整備計画を決めてまいりたいと考えてございます。
○此島澄子委員 それで、保育園、特養ホーム、両方を民間にやらせるとした場合に、区が予算計上しなければならないものは、公園用地の整備のほかにどんな予算が必要なのか、整備費の補助制度というのはどうなっているのか、その辺を伺いたいと思います。
○岡安管理調整課長 整備の補助制度でございますけれども、特養につきましては、建設費につきまして都からの補助がございます。これは今のところ1所430万円という制度がございまして、さらに豊島区の場合は整備率がほかの区に比べて低いということもございまして、割り増しで1.25倍つきます。そういった制度を活用しながら特養ホームは建てていくという形になるかと思います。
○此島澄子委員 そういった整備の補助はあるんですけれども、民間がやることになった場合に区が用意しなければいけない財源というのはどのくらい必要と考えたらいいんでしょうか。
○岡安管理調整課長 特養に限りますと、保健福祉部で基金が今、約4億5,000万円ございます。その基金を活用しながら整備することになりますけれども、実際どれぐらい出すかというのは、区の要綱では国、都の補助の8分の1という形で決められています。ただし、必要があれば区長がその金額を変えることができるというただし書きがございます。したがいまして、整備する場合、民間誘致でございますので、いろいろ法人と話し合いながら決める部分も出てくるという形では考えてございますけれども、基本的には基金を活用して整備したいと考えてございます。
○此島澄子委員 一言聞いておいていただきたいことがありまして、この体育館用地の購入については歴史があるんです。地元の人間として言わせていただきたいんですけれども、昭和26年に千川小学校建設協賛会という団体がつくられまして、昭和38年当時、地域住民が200万円ぐらい寄附して、このころの200万円というのは莫大だと思うんです、200万円寄附して、そのほかにも備品なども寄贈して設立に協力しているわけなんです。そうした地域住民の施設に対する思いというか、経緯がありまして、その辺を区は十分考慮していただきたいと思うんです。売却とかと言われてしまいますと非常に、ええっという感じなんですけれども、財源が必要だからと、ここを売却してと考えてほしくないと地元住民は思っています。当時は、この地域の住民はそこかしこの用地を購入するために結構寄附しているんです。個人的な話で恐縮ですけれども、此島の父親も要町三丁目の町会役員をしておりまして、ここのほかにも、今の千早区民ひろばの隣に公園があります、その隣の公園用地を自分は3万円出してみんなでお金を寄附して買ったというのも聞いております。別に恩きせがましく言うわけじゃないんですけれども、それだけにそうした地域を大事に思って子どもたちのためにもふるさと千川のコミュニティーを築いていこうとして皆さん本当に懸命にいろんなイベントを展開しているところなんです。現在も、皆さんご存じだと思うんですけれども、千川小学校跡地では1年を通じて様々な地域交流の催しを展開しておりまして、1日に4,000人ぐらい集めてしまうような、そういうところなんです。この体育館の利用団体も、そういう中で保育園の待機児童が豊島区はすごくたくさんいるから、もうここがなくなったら自分たちは使う施設の当てもないけれども、少しでも早く保育園ができるように協力しないといけないねと、そう言ってくれて、とても協力的なんです。特養ホームだって、1,000人も待っているのにつくれるところがないんだといえば理解を示してくれるような人たちが多いわけなんです。体育館のすぐ隣のマンションの住民の方たちも、この体育館用地をもし民間に売られたらきっとその利益を得るためにマンション建設が関の山だろうからそれは賛成できないけれども、区民に有効な施設にしてくれるんだったら精いっぱい協力すると、そのように言ってくれているわけなんです。ですので、みんなが喜んで集えるような施設になるなら本当にお金も集めると、そこまで言ってくれているような住民なんで、もう本当にすばらしいんです。ですので、ぜひその辺を理解していただきたいと思います。
ここで本格的に検討するとなっておりますけれども、ぜひ地元の声をできるだけ早い時期に聞いていただきたいと思うんですけれども、地元の住民の声というのはいつ聞いていくおつもりなんでしょうか。
○大門保健福祉部長 いろいろご要望が出されておりますけれども、まず体育館の用地の関係でございます。これは、先程、施設計画課長からも説明がありましたけれども、これから特養ホーム、保育園、それから公園、さらにはテニスコートをどうするかという問題もございます。そういったもろもろの施設整備を全体としてどういうスキームで構築するかというのはいろいろバリエーションがございますし、また地元の今言われた要望もございます。そうした中で、これから精力的に用地の資産活用、どういった形にするか、売るのか売らないのか、売らなくても済むんじゃないかという視点もありますので、そういったことも含めて全体としての整備手法を検討していきたい。先程、管理調整課長から答弁申し上げましたけれども、特養ホームは一定の基金もございますし、また補助の制度もございます。また、保育園についても一定の補助の制度がございます。しかしながら、公園といったものについてはそういった補助の制度もございませんので、公園をどの程度整備してやるのかということもございますけれども、もろもろそういった財政のスキームもあわせて検討していくということで、まさにこれからでございますので、早速4月に入ったら地元と精力的に説明会等も開いて対応して、要望を踏まえた全体のスキームを早目に構築したいと思っております。
○水島副区長 これまでの理事者の答弁と重複するところがあるかもしれませんけれども、私からもご説明させていただきたいと思います。
千川小学校の跡地の活用については、これまで様々な経緯がございましたけれども、ご案内のように、特養ホームを整備するということと、高松第一保育園を設置をするという大きな問題がここに出てまいりましたんで、しかもこれはいずれも早くやらなければならないもんですから、地元にも早目に対応したいということで、先般、3月2日の月曜日に私は行ってまいりました。行ったのにはそれなりの経緯がございまして私が行かざるを得なかったんですけれども、岡安課長と田中課長と私と3人で行ってまいりまして、千川小学校の当該地のある町会、それから周辺の町会長、4名の方においでいただいて、それから当然これから協議をするに当たりまして体育館と校舎を利用しているまとめ役をしていらっしゃる代表の方がいらっしゃるんですが、利用者の協議会の会長においでいただきまして、幾つかお話を申し上げました。それはプラン2010というのがあって、2009の改訂版の2010があって、それは今、議会に出ていますと、予算はこうなっていますということをはっきりお見せいたしまして、そして22年度ではこういう計画になっていますということも実際にコピーをお渡ししてご説明をして、今、議会でそういうことについてご審議いただいていますので、それが終わりましたら、議決が終わりましたら4月になったら早速動きたいと思っていますと、ついてはあらかじめ今日おいでの皆様方にはこうしたことをお話ししたいということで、その中で、時間もないので簡単にしますけれども、幾つかお話ししました中で重要なのは、用地のことは当然ありました。これはっきり私、財政上の問題があって、用地を売らないとこのプロジェクトが完結しないんだと、したがってこれはどうしても売らせていただきたいと、これははっきり申し上げましたが、当然これはいろいろもめると思いますと、これは十分これからお話しさせていただきたいと思います。そのお話と、つくるのは特養と保育園と、それから公園ですね。それを民間でやらせるのかどうかということ、やらせたいということも考えていると、したがって、それによっては別棟じゃなくて合築ということも考えられる。それから、高松第一保育園の跡地についても売却をして、それも財源として考えたいとか、こういうことをお話ししてまいりまして、区政連絡会でお話をして、それから後、直ちに動くということでやってまいりました。そのときも、今おっしゃいました道路の廃止の問題ですとか、あるいは売却すればどういう人が買うか、その場合にどういう条件をつけられるのかと、様々お話をいたしましたが、とにかく十分お話を聞いて対応してまいりたいと思っております。早速動きたいと思っております。
○此島澄子委員 どうしても売らなければならないといった言葉が今がんとしみついてしまっているんですけれども、本当にその辺は賢明に対応していかなければいけないと思っております。ぜひ地元住民と十分協議の上で区民との協働で取り組んでいただきたいことを要望して私の質問を終わります。