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○此島澄子委員  私は住宅対策についてお伺いをしたいと思います。住宅対策をいろいろと進めていただいておりますけれども、二、三ピックアップしながらお聞きしてまいりますので、よろしくお願いします。

まず初めに、子育てファミリー世帯や家賃助成事業なのですけれども、21年度の新規事業ということで、これはかつて、ファミリー家賃補助というのがありまして、なくなって久しい訳なのですけれども、豊島区は公営住宅も少ないし、家賃補助をせめてやってよということで、私どももしつこく竹内住宅課長そして増田都市整備部長に執念深く要望してまいりまして、マンション税があるでしょう、その前に歳入を振り向けてよと言いながら要望してきたのですけれども、今年度の新規事業で実現していただきまして大変評価をしております。この家賃の一部ということですけれども、初年度の対象者50名に対して、どの程度の応募があって、抽せんでしょうか、その概要についてお聞きしたいと思います。
○竹内住宅課長  これは先程おっしゃいましたように、今年の新規事業でございまして、現在のところ申込件数が3件と、予算の50世帯に対して随分少なくなってございます。その関係もございまして、昨年の12月4日付で要綱を変えまして、例えばそれまでは申し込みの月額所得が15万8,000円以下であった方に対して、20万円以下というふうに所得の上限を緩和いたしました。

それからもう1点は、引っ越ししたときに家賃の差額の一部を助成するという制度でございましたが、これにつきましても、最近の家賃の動向を見ますと、あまり値上がりしていないということもありまして、基準家賃制度という制度にしまして、基準家賃の20%を超えた場合は最高額が1万5,000円ですけれども、払うと。これにつきましては、期間は5年でございますが、ただし4年目からは2分の1にするということでございます。子育てファミリーですので、義務教育のお子さんがいらっしゃる家庭というのが1つの条件でございます。
○此島澄子委員  具体的に今、何件の方が受けておられるのか、どの程度の家賃補助を受けておられるのかをお聞きしたいと思います。
○竹内住宅課長  今現在、受給されている方は3件でございまして、問い合わせ等は数件ございますので、今後増えていくものだと思っております。
○此島澄子委員  結局、基準を緩和してもあまり変わっていないということですよね。もう少し大幅に基準を緩和した方がいいのではないでしょうか。

それで、計画年度でいきますと21年度が一応50世帯の新規の枠があって、22年度が23世帯の新規、10世帯が継続と。23、24年度と50世帯ずつまた新規ということになっているのですけれども、今は3世帯しかないということで、ぜひその基準をもうちょっと緩和していただきまして、今、本当に経済状態が厳しい時ですから、今こそ助けてよという家庭が多いと思うんです。やはり少ないんだから、それに対応していただいて、22年度の23というのは、今こそ助けてほしい22年度がなぜこんなに少ないんだみたいなものもあるので、その辺を考えていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○竹内住宅課長  昨年の都内の住宅の新築戸数は約10万8,000戸で、前年比31%減となっております。これにつきましては全国的にも同じ傾向がありまして、45年ぶりの低水準ということの背景が1点あります。それとあと、個人所得の伸び悩みとかがありまして、引っ越しが本当に少なくなっているという実態がございます。これは他県業者の方にも、窓口に見えるお客さんの動向を確認いたしましたけれども、やはり少なくなっているというのがございまして、確かに初年度としては数字的には大変低い数字でございますが、景気が少し回復してくれば、住宅が古くなればもう建てかえが必ず必要になってまいりますので、こういった需要も多くなってくるかと考えております。

それから件数につきましては、21年度は50件に対して少なかったものですから、22年度は少な目に予算はとりましたけれども、これは基金を活用いたしておりますので、もし応募者が増えた場合は、また財政当局と相談しながら、そういう対応をしてまいりたいと考えております。

 

○此島澄子委員  こういう経済状況ですから、新築の物件も確かに少なかったし、引っ越ししたくてもできないという状況にあるかと思います。公営住宅もさっきも言ったように本区はびりから6番目という状態で、これだけの狭い豊島区だし、何といっても副都心池袋ですから、他との比較も大変かと思いますけれども、ぜひそういう形で豊島区に住み続けられるように家賃補助をお願いしたいなと思うんです。今、予定した部分の予算もあるわけですので、ぜひ緩和していただいて、お願いをしたいなと思います。

他にも区民住宅の入居促進家賃軽減事業というのが22年度の枠内予算でございますけれども、こういう厳しい状況の中で凍結というのは大変ありがたいなと思うのですけれども、高い方というのは幾らぐらいになるのか、その辺を伺いたいと思います。

○竹内住宅課長  契約家賃そのもので申し上げますと、一番高いので19万円台の方がいらっしゃいます。これは住宅によりましても違いますし、所得によっても違いますが、契約家賃というような最終的な家賃設定、区が実際に支払っている家賃の高いところというのは19万円ぐらいです。

 

○此島澄子委員  19万円の家賃を払える人というのはすごいなと思うのですけれども、引っ越ししたくても引っ越しできない状況に遭ってしまうという場合もありますけれども、こういうところの相談というのはないでしょうか。具体的に19万円とかの高額な家賃を払っているけれども、例えば払えない状況に陥っている人とかの相談はありますか。

○竹内住宅課長  契約家賃は19万円ですけれども、実際に払っていらっしゃるのは所得に応じていますし、まだ段階的に増える過程でございますので、ほとんど19万円台を支払う方はいらっしゃいません。ただ、昨年の平均は12万4,000円が区民住宅の平均的な家賃でございまして、やはりその前後の方で家賃が払えないからということで、年間でいいますと10件から20件の方が、主に家賃の負担が大変ということで退去される方がいらっしゃいます。

○此島澄子委員  わかりました。高齢者世帯の住み替え家賃助成は21年度に拡充になっておりますけれども、これも大変ありがたい事業で、高齢者世帯等となると対象者は年々多いかなと思うのですけれども、その推移はいかがでしょうか。

○竹内住宅課長  高齢者住み替え家賃と安心住まいが一応セットになっておりまして、どちらでも選べる状況でございますが、過去は3年間だったものが、今年から5年に延びまして、そういった関係も含めまして、新年度の増加数としては8件でございます。

○此島澄子委員  21年度に従前の家賃から基準家賃へと見直しが開始されて、具体的にどの程度違うのかをお聞きしたいと思います。

○竹内住宅課長  これも子育てファミリーと同じように、これまでは前の家賃と新たな住宅の家賃との差額で、料金が上がったうちの1万5,000円という形の制度でございましたが、昨年の12月にこれを基準家賃制度というふうに変えてございます。その関係で、例えば70歳の単身世帯で年金収入が200万円ある方の基準家賃といいますのは、月額で約2万4,160円程になります。したがって、こういう住宅はありませんので、ほとんど満額をもらえる形になります。

○此島澄子委員  今後、少子高齢社会がますます本格化していく中で、豊島区でも20%ぐらい高齢化が進んでいて、あとひとり暮らしといいますか高齢世帯がどんどんどんどん増えていく中で、やはりこの住宅というのは生活の基本にもなる施策かと思うんですけれども、そういう意味で、もう本当に住宅対策というのは大変重要になるもので、いろんな相談が多いかと思うんですけれども、地域住宅交付金というものは今後どのようになっていくのかをお聞きしたいと思います。

○竹内住宅課長  地域住宅交付金につきましては、これは三位一体改革で以前、補助金だったものが平成17年度から地域住宅交付金という名称に変わりました。ただ、今度は22年度からこの交付金の名称が、社会資本整備交付金という名称に変わる予定でございます。その中で、これまでは住宅政策が重立った国の政策でございますが、それ以外に活力創出基金整備あるいは水の安全安心基準整備あるいは市街地整備、それから地域住宅交付という形で、国の予算が以前は全国で1兆1,000億円だったものが、これを含めた幅広い政策をするということで2兆2,000億円の予定になってございまして、この詳細につきましては、まだ具体的には来ておりませんが、ただ地域住宅交付金という名称は変わると説明を受けてございます。

○此島澄子委員  最近、内閣府でも今までさんざん取り組んできたんですけれども、東京は土地がない上に土地が高いという中で基準が全国一律というのは大変困るということで、地方自治体からもさんざん声を上げてきて、東京都が最近、少子高齢時代にふさわしい住まいの東京モデルというのを立ち上げたと伺っておりますけれども、そういった基準緩和も含めて、どのような感じになっていくのかということを伺いたいと思います。

○竹内住宅課長  東京都は22年度に向けまして、東京モデルというのを1から3というのを提案してございます。1につきましてはケア付き住まいで、これは賃貸住宅ということで、これは中堅所得者層を対象にいたしまして、中堅といいますか厚生年金の受給者層を対象にしておりまして、1階には例えば介護施設とかあるいは診療所を設けて、2階以降は居住にするというものでございます。それから、東京モデル2というのは低所得者用、生活保護受給者を含むような形でございまして、食事の提供とか介護の配慮とかというものの施設でございます。それから、東京モデル3につきましてはシルバー交番という形をつくりまして、自宅に住みながら、いろんなボランティアとか、あるいは介護とかあるいは食事とかサービスとかを受けるような1つの基盤にするということでございます。

住宅関連で申し上げますと、モデル1が都市整備局の所管になりまして、これからそういった形のものが住宅課に来ると思いますが、あとのモデル2、モデル3につきましては福祉保健局の所管になってございます。

○此島澄子委員  こういった基本の施策をしっかりと展開いただきたいと思います。よろしくお願いします。