○此島澄子委員  私は、学校の施設整備について伺いたいと思います。

本区には、残念ながら都立公園のような大きな公園がないから、そういった中では学校というスペースが大変貴重な存在だと考えております。都立の広いスペースというと、もう雑司が谷霊園とか染井霊園とか他区にはないような大きな墓地はあるんですけれども、墓地ですからみんなで有効に使うという場所にはなりませんし、活用の仕方といっても、昼間散歩するぐらいと思うんですけれども、その点、学校は住民にとって非常に身近なところで、環境面でも防災面でも貴重なオープンスペースとなっていると認識しておりますけれども、しかしながら、豊島区の学校の敷地面積というのが23区の中でも平均値と比べると、それぞれ1,500平米ぐらい下回っている状態にあるということを伺いましたが、実態を確認したいと思います。

○岡部学校施設課長  詳しい数字は持ち合わせてございませんけれども、ご指摘のように都心部ということでかなり狭小な学校敷地ということで、広い運動場がとれない、広い校舎がとれないという様々な課題があるところでございます。

○此島澄子委員  そういう中で、西池中学校の建てかえがこれから始まって、今後も10年スパンでもって学校の改築計画が進んでいくわけですけれども、1度建てたら50年、100年とそれでいくわけですけれども、そういう狭い敷地を価値的に使うために、今、課長がおっしゃったように、いろいろと設計にも工夫がされていくかと思うんですけれども、施設の中でプールの場所について、今後は屋上にという方向でお考えなのかどうか伺いたいと思います。

○岡部学校施設課長  ご指摘のように、学校の面積を有効に活用するということで、基本的に屋上にプールをつくっていくという形をとっていく予定でございます。

○此島澄子委員  うちの近くに明豊中があるんですけれども、明豊中のような屋上スタイル、できてもう数年たちますけれども、よい面、悪い面をどのように評価されているのか、併せて、ここだけじゃなくていいんですけれども、学校でのプールの活用時間というのは年間の中で何日ぐらいなのかということをお聞きしたいと思います。

○岡部学校施設課長  屋上にありますので、繰り返しになりますけれども、校地の有効的な活用ができるということがございます。反面、屋上にあるということで、使用のときに階段を上ったりとか、着替え等で工夫はしておりますけれども、効率的な面と、様々な課題は多少あるとは認識しております。

○朝日教育指導課長  学校におけるプールの活用期間でございますけれども、大体6月に入りまして中旬前後にプール開きを行います。その後、小学校は大体9月の1週ぐらいまで、中学校におきましては2週、3週目までということで、約3カ月水泳指導で使うということでございます。

○此島澄子委員  そうすると、何日ぐらいと。

○朝日教育指導課長  3カ月ということですので、90日程度と、水泳としてはそのように使うと認識してございます。

○此島澄子委員  子どもたちの体力づくりという部分では必要不可欠の施設だと思いますけれども、今3カ月とおっしゃいましたけれども、12カ月のうちの4分の1ということで、そういった期間しか活用できない状況を考えますと、もったいないという気持ちもいたしますけれども、一方、今後、学校施設は地域の貴重な活動拠点としての活用が望まれますけれども、温水プールにしたらどのくらいかかるのといったら莫大なお金がかかると言われてしまいましたけれども、そういう温水プールにして民間に管理運営させて、学校も利用しながら地域開放もという考え方についてはどのようにお考えなのか、伺いたいと思います。

○岡部学校施設課長  委員ご指摘のように、そういう形でとれれば理想的なのかもしれませんが、建設に関わるランニングコスト、それから学校ということでございますので、学校の面積も有効に教室等を確保しなければならないという面もございますので、なかなか難しいという認識でございます。

○此島澄子委員  やはり地域開放ということをこれからはしっかり考えなければいけないんじゃないかと思います。以前は学校にも、空き教室と言うと怒られてしまいますけれども、余裕教室があって狭いとは感じなかったんですけれども、最近、特別支援教室とか子どもスキップも展開されるようになりまして、学校用地がもっと広く欲しいと思いました。

それで、学校の隣接地の取得についての取り組みについて伺いたいんですけれども、地元を例に出しますと、要小学校も千早小学校もスキップを展開したくても、お部屋を確保できるスペースがないんですね。それでお子さんを持つ方はスキップのある学校に通わせたいと言ってくる方が少なくないわけですけれども、何とか千早でもできないかということでいろいろと調べていただきまして、プールの上とか、様々研究していただきましたけれども、今の土地面積では建築基準法上どうしても不可能という結果が出たんですね。

そうなると、もう千早小学校の建てかえはまだまだずっと先ですから、本当にPTAの方たちからしてみれば半永久的にできないのかみたいな感じで、大変がっかりしてしまっている状況なんですけれども、現在子どもスキップは15小学校で展開されて、この4月から17校に広がるわけで、そういう中で、スキップの実施というのは学校選択の大きな要素ともなっておりますし、教育の平等性ということから考えましても、子ども教室とかやっていますし、全小学校での実施が望まれるわけなんですけれども、そういう面からいきますと、もうにっちもさっちもいかないわけですから土地を何とか買っていただくしかないということになるわけですね。学校用地の取得に当たりましては、起債の活用や償還に対する都区財調整制度が活用できて、実質的な区の負担は少なくても済むと伺いましたので、ぜひ施設管理課と連携して積極的に取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

併せて、毎年借地料が発生している学校がありますけれども、そこの部分の買い取りについての可能性についても伺います。

○佐藤教育総務部長  ご指摘のように、要小学校、千早小学校は用地も非常に狭小で、それから空き教室もないということで、いろいろ様々近隣の駐車場等が購入できないかという検討はやってきたわけでございますが、結果としてうまくできなかったということで、学校施設の建築あるいは用地取得については区長部局に予算を措置するということもお願いしてまいりました経緯も様々ございますが、なるべく好ましい施設環境整備をするということでは、機会があれば、そういった要望もしていきたいとは考えてございます。

○此島澄子委員  区長部局としてご意見がいただきたいんですけれども。今、借地料が発生している学校なんかも、最近は買い取りができるのかというのは当たってくれているんでしょうか。

○水島副区長(図書館担当部長)  私どもでも、これまでもそういう財源手当ができるものですから検討を随分あちらこちらでしておりますけれども、学校の校地の拡張でないとその財源手当はできないんです。拡張で買ったところをスキップで使うというのは財源がつかないんじゃないか、それがネックなんですね。ですから拡張したことによって、それが学校用地として使えて、別なところをスキップだとかなんとかで使って、従前のあれは確保するということができないと、なかなか財調等を充てるのは無理なんじゃないかと思います。

ですけれども、幾つか検討しているところもございますし、また、西池中学校ですか、今建てかえているあそこのところもそういう方法で検討したんですが、なかなかうまくいかなかったんです。それから、他の学校で、宗教法人が持っているところで相当な賃料を払っているのがありますので、それを買うという場合も、それがストレートに財調にのるかどうかというのは疑問なんですね、拡張じゃありませんから。ですからそれも無理と思います。いずれにしましても、それは十分検討に値するあれですから、今後他の学校も含めて積極的に対応はしてまいりたいと思います。

 

学校のトイレの改修を急げ!

○此島澄子委員  同じく施設整備で学校のトイレについてなんですけれども、豊島区の学校に赴任する先生が、女性の先生ですけれども、大変だと思うことは、教員とか来賓の大人用のトイレがないところが結構多いということで、生徒と同じトイレの利用になっているところも多いということ、また、男女の仕切りが階でもって違えているというところとか、パーテーションでやっているところも多いということで現場では大変不便な状態だというんですけれども、実態はどうでしょうか。

○岡部学校施設課長  ご指摘のように、学校のトイレの状況は大変厳しい状況でございます。委員ご指摘のように、完全に男女が別という学校は、中学校3校、小学校1校という形になっております。そして階により男女別ということにしているところが中学校で4校ということでございます。あとは、簡易な間仕切りということで男女を分けているような状況がございます。そういう意味では、新築する学校については当然男女別にしてまいりますけれども、今後も改築を伴わないとなかなか十分満足なトイレができないとは認識しております。

○此島澄子委員  改築を待たれるといっても10年先、20年先の学校もあるわけで、本当にパーテーションにしても何か十分機能を果たさないというか、そういったところもあるみたいで、学校のトイレは汚い、暗い、臭い、怖い、壊れているという5Kという状況が見える中で、子どもたちもトイレに行くのが嫌だということで我慢して行かない子もいるということで、本当に大変体によくないケースも出ていることも伺っております。だからいろいろと改築を、トイレといっても結構お金かかってしまうから大変かと思うんですけれども、やはり先程申し上げましたように、地域に開放される、地域に開かれた学校という形で、時代もそういったときを迎えておりますし、だから障害のある生徒とか、また教職員や学校開放時の高齢者の対応等いろいろ考えなければいけないと思いますので、極力早い対応をお願い、要望いたしまして、終わりたいと思います。

○岡部学校施設課長  委員ご指摘のように、学校の環境整備ということで私ども内々の数字では、10年間で60億円から70億円ぐらいの数字を考えてございます。そのうち、おトイレに関わる改修経費といたしましては、やはり7億円から8億円と考えてございますので、改修でお子さんとか外来の方、それから職員のトイレをできるだけ快適な場所にしたいと考えてございますので、ご理解いただければと思います。