○此島澄子委員  ありがとうございます。私は、205ページのコミュニティソーシャルワーク事業の展開について伺います。

平成21年度に一般質問で取り上げさせていただきまして、24年度からは、この配置場所が3カ所、人数も6人となりまして、区民ひろばが活動拠点となっておりますけれども、具体的にはどのような事業を展開されているのか伺いたいと思います。

○小花中央保健福祉センター所長  コミュニティソーシャルワーク事業、21年度からモデル事業、また23年度から本格実施ということで活動いたしております。24年度からは活動場所をふやしまして、ひろば3カ所での実施となっております。

内容につきましては、5つの意義を見出しておりますけども、1つは、都市化や過疎化の中で、無縁社会などと言われていますけども、そういった無縁社会への対抗軸としての活動。それから、住みなれた地域で暮らし続けるための人と人、人と組織、組織と組織を結ぶきずなの役割を担う。それから、家族の中で、1つの家庭の中でさまざまな困難を抱えた方もいらっしゃいますので、総合的な御支援。それから、さまざまな福祉施策の中のすき間を埋めるような御支援。そういったことを考えながら活動しているところでございます。

○此島澄子委員  地域で根づくためにはどのような工夫をされているかというのを伺いたいんですけど、やはり人脈とか人間関係が大変重要だと思いますので、町会とか民生委員とか、そういった連携が大切だと思うんですけども、その辺はいかがでしょうか。また、学生なんかのボランティアとの関係はどうなのか、その辺を伺いたいと思います。

○小花中央保健福祉センター所長  やはりコミュニティソーシャルワーカーが地域の中で活動をいたしますには、町会の皆様、それから民生・児童委員との一緒の活動というのは、これは欠かせないものだと思っております。やはり長い歴史の中で、町会の皆様も福祉に大変造詣の深い方がいらっしゃる。また、民生委員はもちろんその道の先生方でありますので、そういった方々と手を取り合ってやっていかなければならない。地域の、ともに応援団ではないかと考えております。

それからやはり、これからは若い力も必要だということで、特に困窮世帯のお子さんたちの学習支援というのを今、力を入れておりますけども、幸い、豊島区は大学の立地が多いわけですので、そういった学生と一緒になって学習支援に当たっている。そのためにも、学生の皆さんがボランティアとして活動できやすいような環境を整えていきたいというふうに考えております。

○此島澄子委員  いろいろと頑張っていただいておりますけれども、このCSW、コミュニティソーシャルワーク事業ですけど、社会福祉協議会の委託事業として実施しておりますけども、そのあたりはうまくいっているのか、区内8カ所の高齢者総合相談センターとのかかわりというんですか、それはうまくいっているのか確認したいと思います。

○小花中央保健福祉センター所長  当初、社会福祉協議会の事業として、それを援助するというような補助事業として実施をいたしておりましたけれども、区が責任を持って実施する、また個人情報の扱い等さまざまな問題もありますので、区が主体的に実施するということで、現在は委託事業として実施をいたしております。社会福祉協議会自体が法に基づく地域福祉のための団体でございますので、その辺では非常になじみがいいと考えております。また、地域の皆さんとの非常に関係の強い団体でございますので、その点では大変うまくいっていると思っております。

それからもう1つ、包括センターとの関係なんですけども、やはり包括センターのほうは、高齢者についての専門的な領域において、やはりこれは高度な経験を持って活動しておりますので、そういった専門の機関、もろもろの行政機関等ありますけれども、そういった方々とも協力をしながら、困窮の中にある方々をつないでいくというような活動に重心を置いております。

○此島澄子委員  きょうもいろいろと話題になっております孤立死の防止ということで、コミュニティソーシャルワークの役割というのは大変大きいと思うんですけども、どんな形で活動されているのか、また、区の持っている、今おっしゃった個人情報、これを活用して、孤立死の問題などは切実な実態解決に当たっていると聞いているんですけども、どんな仕組みなのか伺いたいと思います。

○小花中央保健福祉センター所長  今、大変重要な課題であると思っております。先般も、孤立死と言われるような事態が区内で発生いたしましたけども、こういった孤立死を防止するための課題といたしましては、やはり高齢者や障害者等の社会的弱者を含むような少数世帯、これをさまざまな行政機関、ボランティア等も含めまして重層的に見守る。とともに、非常にフットワークのあるコミュニティソーシャルワーカーがそれらを結んでいくというような活動が重要だと思っております。

今般、第1回の行政情報公開・個人情報保護審議会に、コミュニティソーシャルワーカーの個人情報の扱いについて諮問をいたしまして、相談の受け付けとか、それから訪問調査等における情報収集が主体的に行えるようになったこと。それから、切迫した状況では、区の情報を積極的に活用できるようなことについて諮問をいただきましたので、そういった個人情報の活用についても孤立死の防止のために役立てていきたいと考えております。

○此島澄子委員  まさにそれが、私もすごい関心を持っていたんですけども、地域包括は全国にありますけども、だから、区外のいろんな自治体に、こういう高齢者がいるんですけどということでお願いをする場合があります。豊島区でも、地域住民の方が退院してからの、この方の生活が心配だという声を聞きまして、じゃ、高齢者総合相談センター、ここに連絡しておいてくださいと言うじゃないですか、そうすると、住民の方は、ああそうですかと言われただけですとかと言うんですね。それで、そういうのが二、三回続いているんですよ。だから、やっぱりそれだと、せっかくその地域の人脈を生かして、いろんな方たちがかかわることによって支えが成り立つというこの制度が全然うまく進まないじゃないかと私は思ったんですね。

ですので、コミュニティソーシャルワーカーがそういう気持ちでいたとしても、高齢者総合相談センターがそういう形だと全然進まないなと思っておりまして、ぜひその辺をしっかりコミュニケーションをとって、本当に、個人情報はもちろん大事なんですけども、やっぱり高齢者の方とかいろんな方を本当に生かせる方向に向かなかったら、何も意味がないわけですので、その辺しっかりとお願いしたいと思います。

それで、一般質問で根岸議員が、CSWのほうで、サロン、千川と巣鴨にあるんですけども、あそこでも被災者支援を行っていて、来年度で切れてしまうから、その後も継続をということで要望をしておりましたけども、そういう意味で、せっかくCSWの方が訪問してくださって、いろんな形で育ってきている部分もあるわけですね。それを大事にしていただくためにも、ぜひ継続をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○常松福祉総務課長  千川と巣鴨の、被災地からの避難者の皆さんのサロンにつきまして、東京都の補助制度を活用して行っているところでございます。こういった避難者の方々の本当に孤立をしないような仕組みづくりというものの必要性につきましては、私どもも感じておりますし、東京都の担当部局も非常に痛感しているところでございます。東京都の補助制度がどのような形で予算化されていくのかというところはございますけれども、孤立しないような施策をCSWとも力を合わせながら進めていくということに変わりはございせん。

○此島澄子委員  まとめますけど、ぜひその辺はお願いしたいと思います。あと、予算委員会で、高橋議員の質問で、平成27年までに8カ所に拡大ということで、もっと前倒しでやるべきだと高橋議員が提案したんですけども、その提案に対して高野区長が、全区民ひろばでの展開が早くできるように本当に前倒しで、早急に検討していかなければならないとおっしゃっていたんですけども、それについては、その検討はどうなっているんでしょうか。

○小花中央保健福祉センター所長  現在、3カ所ほど、朋有、池袋、富士見台にひろばに設置をしておりますけども、ちょっと西部地域に偏っておりますので、東部にもふやしていきたい。それから、コミュニティソーシャルワーカー自体の活動が、地域の方に理解をいただいて、一層その活動が活発になり、評価の高まりの中で、先行的な配置もあり得るのではないかと考えております。

○此島澄子委員  ぜひぜひよろしく。コミュニティソーシャルワーカーが地域の方たちとともに、もう本当に地域課題にきめ細やかに対応されて、活動が活性化するようにぜひ、区長もおっしゃったように、早めに8カ所でできるようにぜひお願いをしたいと思います。一言。

○東澤保健福祉部長  7月の高松の事件以降も、ちょっとそれに類したような事案がございまして、そういったときの対応について、やっぱり私どもも、コミュニティソーシャルワーカーにまずちょっと連絡しようかとか、まずそういう期待をするところは大変多くございます。その他、午前中さまざま御審査いただきました生活保護者を取り巻く状況とか貧困の連鎖を断ち切るための学習支援であるとか、さまざまな世代にわたる福祉の課題において、コミュニティソーシャルワーカーの役割は大変大きいと思っておりますので、圏域の早急な配置につきましては、私どもとしても、精いっぱい取り組んでまいりたいと考えております。

○高野区長  私も先般お答えしたように、できるだけ早くこれらについて進めるように、現場はいろいろ急にすぐできるわけではございませんけど、これらについて、お答えしたとおりしっかりやっていきたいと思います。