○此島澄子委員 今、本当に皆様それぞれ所管でいろんな努力をされていることと思いますけど、やっぱり予防というセーフコミュニティの観点に立ったときにどうしたらいいか。いろんな問題が発覚してきてから取り組むというのが精いっぱいのところだと思うんですけども、例えば子育て支援課の子育て訪問事業ですか、本当にこれも豊島区が先進的な取り組みとして行った事業でございます。年間1,700人ぐらいですか、豊島区内で生まれている子どもがいるわけですけども、このお子さんに具体的に児童虐待という部分でも結構マルトリートメントという、さまざまな虐待が多いわけですが、この子育て支援課としてかかわれる、訪問事業にも期待されるわけですけど、その辺のこの事業の実態、それについてちょっとお聞かせください。

○活田子育て支援課長 御指摘の子育て訪問事業、こちらにつきましては、平成22年からやっております。それに加えて平成23年度、昨年から1歳児のバースデイ訪問ということで1歳児になった、保育園等、施設に入所していない子どもをターゲットに訪問をする、アウトリーチをする、2つの事業を行っております。

こちら、訪問相談事業のほうは希望される方、申し出てくださいということでやっております。一方で、1歳のバースデイ訪問につきましては、1歳になった際に往復はがきを各家庭に送ります。ターゲットは保育園に行っていない、自宅で見ている1歳児です。そちらに往復はがきを送りまして、戻ってきた方の中で、バースデイ訪問を希望するという方に実際に訪問している事業でございます。

○此島澄子委員  このバースデイ訪問ですけども、その実績が673件ということで、保育園とか、そういったところに通っているお子様を除いてもかなり600件ぐらい、700人ぐらいですか、45%は返事が返ってこないという、本当にそういう状況の中で、そういう方たちに対するそのアプローチといいますか、そういうその600件ぐらいが大変な、ちょっと心配されるような家庭だと思うんですけど、それについての認識とお考えをお聞かせください。

○活田子育て支援課長  御指摘いただきました、昨年度ですが1歳のバースデイ訪問の往復はがきを出した件数は約1,500件でございます。そのうち返信されたのは55%の860件、で、問題になっているのが、御指摘いただきました返事も何もないという方、こちらが45%の約700世帯が返事がないということでございます。こちらにつきましてはいろいろ事情というか、1歳のバースデイ訪問自体の認知度がまだ浸透していないのかなというところ、それから強制力というか、保健所の健診みたいなものでの強制力がありませんので、ちょっと私どもこの700件をどうフォローしていくかというのは今検討しているところです。

例えば児童虐待の通告があった世帯にこのはがきが返っているかどうか、これも加味してその2つを合わせて実際に訪問する、そういうことは可能だというふうに考えてござい○此島澄子委員  事前に課長から伺っていたものですから、この件数はわかりましたけれども、今、保育園とか幼稚園に通っていらっしゃるお子さんをお持ちの保護者の方も、お子さんのお体が、ぐあい悪くなったときもメールでという形になっている状況です。どうやってコネクションをつくっていくかという部分では、例えば母子手帳をいただくときに、その方のメールアドレスもいただいて、それで、いろんな情報、予防接種とかそういったこともございますけども、さまざまな子育て支援にかかわるような情報を連絡するという形のものはどうでしょうか。

○活田子育て支援課長  私どもで今、子育て支援にかかわるメールマガジンというのを発行しております。1カ月に1回の更新なのですが、現在630世帯分の登録があります。

御指摘をいただきました母子手帳申請の際にそういうメールマガジンの登録をしてください、登録をしていただけますかというようなメッセージ、あるいは乳幼児の医療証の申請、これは必ず来ますので、その際に申請書の一部にメールアドレスを記載していただくような欄を設けて、今後、豊島区の子育て情報を送りますよというところで啓蒙していくということは可能だというふうに考えてございます。

○此島澄子委員  あと、訪問事業で今のところ訪問していただいているのは保健師さんとかそういう方かと思うんですけども、やっぱり皆さん、お休みするのは土日ですよね。土日まで訪問事業がしていただけないと、ウイークデーは大丈夫ですよという方はなかなか少ないのかなというふうに思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。

○活田子育て支援課長  訪問事業では私どもの職員が主に回っているんですが、保育士のOBですね、再任用した保育士、こちらが4名で訪問しております。御指摘のとおり、実は月曜日から金曜日のあいている時間、開庁時間だけです。例えば親御さんがお勤めなんかでその時間に合わないという方も可能性としてはいるかもしれません。しかしながら、そこを土日まで延ばした場合にいろんな人件費等の問題もありますので、こちら総合的に今後、訪問事業が延びるかどうかも推移も見きわめまして検討させていただきたいというふうに思います。

○此島澄子委員  スタートの児童虐待、子どものそういったところからしっかりと予防施策に取り組んでいただければと思うんですけど、やっぱり生まれてからさまざまな健診以外、本当に切れ目のない子育て支援策となるとなかなかちょっと厳しいものがあるかなというふうに思うんですね。

今、豊島区は区民ひろばを拠点にセーフコミュニティの活動を進めていくわけですけども、どっかの自治体のある町会で、お隣さんの安心・安全を確保しようという方向で取り組んでいるところが、ちょっとどこというのが忘れたんですけども、テレビで見たんです。で、今、この東京、東京砂漠と言われるかどうか、お隣さんともあいさつもしないというような、そういう状況にあるかと思いますけども、本当にお隣さんだったら何とか顔合わせできるかなという方向で取り組んでいる自治体がございました。

本当にお隣さん同士で安心・安全を確保していこうとなると、すごいやっぱりみんな気を使うわけですね。それで町会活動への参加度というのがすごくアップしたという、そういった取り組みがあるんですけども、そのくらいにしていかないと、さまざまなその虐待と言っても見えないものがありますし、行政がどこまでできるかというと、本当に限度があるわけで、それはもう住民の方たちにお願いをして、虐待が起こらないように、あいさつ1つでも全然違うと思うんですね。

で、皆さん、ここにいらっしゃって、果たして御自身が地元で、我が家にいて近所の子どもたちの名前を何人言えるかと考えてみていただきたいのですけど、10人挙げるのは本当に厳しいんじゃないかなと思うのですね。ましてや皆さん、こうやって役所のほうに、豊島区のほうに出ちゃっていればなかなかそういった情報もわからない。ですから、私自身でも10名というのは本当厳しいです。それだけ、子育てにしてもやっぱり周り近所に気を配って、子どもたち、会ったら一声、おはようとか声をかけていけるような、そういったまちづくりにしていかないと、これから厳しい時代になりますから、本当にそういう意味では温かなまちづくりを目指していかないと、決してこの虐待もなくならないし、さまざまな課題もなくなっていかないなというふうに思いますので、いろいろと大変ですけども、しっかりとその辺の取り組みをお願いして終わります。