22R4年予算 介護保険会計 島村議員  3月11日

高齢者にやさしい介護従事者・パワーアシストスーツ

○島村高彦委員  豊島区は、高齢者にやさしいまちを目指しております。とすれば、高齢者の多くいらっしゃる要介護者を支援する介護従事者を支援していくということも当然であろうというふうに考えております。そこで、介護保険事業の介護従事者への支援という観点からお尋ねいたします。先ほど、処遇改善については出ましたので、それ以外の点についてお尋ねをいたします。

これまで、特に現場で働くヘルパーの方々は、特に身体介護などは非常に重労働でございます。それに加えて、コロナということで感染対策を図りながらこの重労働に臨んでいかなければならないということで、私のほうからこうしたヘルパーの負担の軽減をするために、パワーアシストスーツを日頃の仕事の中で利用できるような環境を整えてほしいと、このような要望を強くお願いを申し上げました。現状では、利用、活用の状況はどのようになっておりますでしょうか。

○渡邉総合高齢社会対策推進室長  パワーアシストスーツですが、総合高齢社会対策推進室の施策の中で、昨年度、取組を行おうということでございましたが、コロナの関係でそれがなかなか身体介護の部分でできないということで、できませんでした。そして、今年度につきましても引き続きそういうふうな活動をしてございませんので、区のほうの施策として、事業者のほうに使っていただく、実証的にも使っていただくということは今のところやってございません。

○島村高彦委員  いや、コロナ禍であるからこそ必要だということでお願いを申し上げたんですが、感染対策に注意をしながらこのお仕事をすれば、余計筋肉を使って大変な状態になるわけでございます。ぜひこれが利用できるような環境を整えていただきたいと思います。

特に、ヘルパーもだんだん高齢化している人が増えてきております。若いうちは、逆にこういうのを使っちゃうと必要な筋肉がつかなくなっちゃうんですけど、高齢のヘルパーは年々衰えていく中で非常な重労働を行っているわけです。これは利用者にも影響を与えることですので、ぜひこのアシストスーツが利用できるような環境を引き続き強く要望いたします。

また、以前よりずっと在宅医療と介護の連携について訴えてまいりました。これにつきましては、ネット等で医療の情報、それから介護の情報が共有できるようにしてほしいということをお願いしてまいりました。在宅医療の患者は同時に要介護者でございますので、医療行為が制限されているヘルパーがそうした要介護者を見るときに、やはり医師の指示等が伝わってないと、本当にうまく介護ができないということでこういった環境を希望したわけですが、豊島区はなかなかこれを採用せず、現在、医師会にこれを行っていただいております。この利用によりまして、現場のヘルパーがこうした医療について悩むというようなことが少なくなったのかなと思うんですが、状況についてお聞かせください。

○坂本地域保健課長  今、委員おっしゃったのは、豊島区医師会の在宅医療介護ネットワーク事業のことかと思いますけれども、医師会のほうで、医師会の先生方が主治医のときに、その主治医の先生を中心に、介護者ごとに患者の情報を登録するようなシステムでございます。なので、豊島区医師会の先生がかかりつけ医の場合に、区民の方に関する情報をネットワーク内で利用されているということでございますけれども、実際、本当に利用されている方々につきましては、リアルタイムでその日の情報をお互いに交換できますので、また、介護者の具体的なことって、例えば先生方からは、日頃の介護の様子が分かるのでありがたいとか、あと、介護者のヘルパーからすれば、先生方の処方の内容とか医療の内容も、お忙しい中、尋ねなくても分かるということで、利用されてる方々からは大変便利なシステムだというお声は伺ってございます。

○島村高彦委員  ヘルパーからしますと、お医者さんというのは非常に敷居が高くて、なかなか気軽にお尋ねができないというところもございます。そうした中で、過去においては不適切な介護サービスによって医療との兼ね合いがうまくいかなくなって症状が悪化しちゃったとか、そういったことを防ぐために、このネット連携を強く要望させていただいたわけでございます。本区におきましても、それがスムーズに運営されているかどうか、引き続き見ていていただきたいと思います。

それから、事業所の運営の支援という観点からなんですが、ケアプランというのはケアマネジャーが作成をして、訪問介護計画書や、それからヘルパーの業務管理というのはサービス提供責任者が行っております。このサービス提供責任者を、ヘルパーの人はサ責さんとかサ責と言うんですけどね、最初聞いたときは私も知らなくて、変わった名字だなとか思っていたんですけど、仕事の名前だったんだね。このケアマネとサービス提供責任者がしっかりと連携を図らないと、的確な指示がヘルパーに伝わらないということがありまして、事業所の中に、この二人があんまり仲よくなかったりして、ヘルパーが大変だみたいな声が、聞いたことあるんですが、この辺の事業所の運営について支援を日頃行っていらっしゃるのかどうか、確認をしたいと思います。

○井上介護保険課長  ケアマネジャーとサービス提供責任者の意思疎通のところで、その利用者の方のケースごとについて会議体を持ってございますし、その中に、豊島区も必要に応じて、その会議にちょっと入らせていただいて聞かせていただく、うちの職員の中にもケアマネの資格を持っている方もいらっしゃいますので、そういった方を活用して、利用者の方に適切なサービスが行き渡るように、そういった支援をしていってるところでございます。

○島村高彦委員  ちょっと入ってるということなんですが、本当に利用者にもすごく影響を与えることですので、やはりこの辺の事業所の中の運営についてはスムーズにいくように支援をやってさしあげたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。

また、この間、選択的介護モデル事業が終了しまして、本区は選択的介護事業に取り組むということなんですが、この事業によるヘルパーへの影響、これを採用していくのは事業所の意思で、決断で決まるんですが、これによって、これまで以上にヘルパーのやる仕事量が増えたり、あるいはこれまでやってこなかったような業務が入ってきちゃって大変になってくるのかなという思いもあるんですが、この辺の今後の影響はどのようなものであると考えていらっしゃいますか。

○井上介護保険課長  選択的介護モデル事業でございます。昨年の3月にモデル事業を終了してございまして、今年からは、モデル事業ではないんですが、各事業所が選択的介護を任意で行っていただいているところでございます。そのときに、各ヘルパーの御負担ということもありますけれども、介護保険内のサービスと、それとは別で選択的介護事業を行っていただいていますので、そのときの利用者様の負担は10割負担ということにはなってしまいますが、そこは同時に行うということはせずに、必ず分けて行っていくようにというふうな国の通達も出てございますので、それにのっとった形で適切に選択的介護を行っていただいているといったことでございます。

○島村高彦委員  できるだけ、利用者も含めて、スムーズにいくようにお願いしたいと思います。

最後に、全国的に言われております介護従事者不足、これはもう処遇改善の話につながっちゃうんですが、これに対しまして、本区の状況と今後の対策についてお聞かせください。

○井上介護保険課長  介護の人材の不足でございます。本区だけではございません、国全体の問題ではございますけれども、区といたしましては、介護の人材の募集を中小企業の事業協同組合が立ち上げまして、その組合と一緒に、豊島区も後援となって、介護の人材を募るということと、あと、介護の資格をもう取られた方について、一定程度、豊島区内の事業所で働かれた方については、その介護の資格取得についての費用についても幾分かうちのほうで補助をさせていただいているということもありますので、そういった制度とか、あとは研修、そういった制度をちょっと実施してるといったところでございます。

○島村高彦委員  ありがとうございました。