2003/11/29 高校生公開ディべートが開催

区主催の第一回高校生公開ディべートが開催
03/11/29

高校生の言論の闘争-頼もしき、現代の高校生

豊島区こども家庭部こども課主催の高校生公開ディべートが開催されました。これは1989年、国連で「子ども権利条約」が批准されて10年を記念するもので、区内にある公立、私立すべての高校に案内を出し、それに応えていただいた私立3校、都立1校の合計4校の選手、関係者多数が参加して頂き盛大な大会となりました。

区こども課坪内係長が〝議長〟として熱い討論(ディべート)の司会、進行を務めていただき、第一試合は〝高校生は子どもの権利より責任を優先すべきである。是か非か〟、をテーマに、肯定側:豊島岡女子学園高校。否定側:立教池袋高校。 第ニ試合は〝日本は子ども総合省をつくるべきである。是か非か〟、をテーマに、肯定側:都立豊島高校。否定側:城西大学付属城西高校のそれぞれ5名が《言論の闘争》に挑みました。審査員は次の試合の選手両校の10名が行いました。

第一試合の「こどもの権利より責任を優先する」については、肯定側:豊島岡女子学園高校のアイデンテティの主張に対し、否定側:立教池袋高校の学生時代は社会に出るための勉強期間であり社会に出てから責任を負うべきであると主張。豊島岡女子学園高校の機関銃のような攻撃と立教池袋高校の飄々とした応戦が見ものでした。第ニ試合は最近大きな社会問題になっている虐待という事が主に討論され肯定側:都立豊島高校は今こそ“縦割り行政”で象徴されるバラバラな子供への施策を一本化にすべきと訴え、否定側:城西大学付属城西高校はこの10年間で国、地方は一生懸命「子供への施策」を展開している。長期不況ににより財政難のなか新たな省庁を作るのは更に借金を増やす事になる。逆に後世に憂いが残ってしまうと反発。都立豊島高校の“私学に負けてたまるか”魂と、城西高校のチームワークが印象的でした。

講評は豊島区の個人情報保護審議会委員でもある立教大学法学部教授渋谷秀樹さんが努められました。憲法学がご専門の同教授は、概括的に、「日本の教育ではどちらかというと読み、書きが重視されてきたが“話す力”についての取り組みが不十分であった。これからは、そのような反省から“話す力”にも力を入れる時代に入っておりディべートは新時代の幕開けである。高校生が大人の議論を採点する必要もあると思う」。とユーモアーを入れながら発言され、続いて本日のテーマについて言及され「責任、権利、ということについては“誰のための”ととらえるのが基本。出発点はこどもの権利ととらえるべきである」。又、第2試合の“こども省”については「こどもの年齢を特定すべき。お金を抜きにして今なにが本当に必要なのかをまず考えるべきである、その上で財源についてはいろんなテクニックを使っていくことが大事ではないか。今までの国政の方向性である産業別の行政の仕組みから“生活者に直接対応”できるシステム作りが必要である」。と話されました。

試合結果は、第一試合-立教池袋高校が優勝し、第二試合は両校優勝でした。区議会という《言論の府》で仕事をしている区議会議員も大勢参加。公明党からは文教委員の高橋議員、厚生委員の島村委員。木下副議長が熱戦を観戦させていただきました。“末恐ろしい”という言葉をまざまざと実感させられた大会でした。選手の皆さま関係者の皆さま本当にお疲れ様でした。又、次の戦いを楽しみにしています。

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