令和 7年予算委員会 環境清掃・都市整備( 3月 7日)

道路管理、公共施設接する私道の安全

○島村高彦委員  新たな視点じゃなくて、10年以上前から何度も何度も言い続けているんですけどね、それでもなかなか本音の話として教えてくんないんですよというのが今までのお答えだったんですけども、区民の命と安全を預かる自治体として、区の中にある道路がどうなっているのかというのは、やっぱりちゃんと知っておかなきゃいけないと思うんですね。事故が起きて、国道、都道であれば当然責任は負わないんでしょうけれども、責任負わないから私たちは関係ないんですよって区民には言えないと思うんですね。だから、そういったことを考えて、やはり道路の状況についても報告を受けられる体制というのをぜひ考えていただきたいと思います。

国道、都道がそうなんですけども、私道の場合、今度は。私道が陥没をして死傷事故が発生したと。さっきもちょっとありましたけども、私道助成もなかなか円滑には進まないという話がありました。前にも一般質問やこういうところでも言ったんですが、そもそも不特定多数の多くの人が利用している道路に関しては、仮に私道であっても私道の認識がなかなか所有者になされないんですよね。自分が、ある一定の特定の人だけが利用していれば私道の感覚はあるんですが、大勢の人が利用した場合にはなかなか私有財産だという感覚が薄れております。したがって、さっきの私道助成もなかなか進まないという中で万が一陥没が起これば、しかしながらそれは個人の財産ですから区には責任はないということでよろしいんですよね。

○小堤道路整備課長  基本的には区が管理している道路ではございませんので、何かあったらその管理者、所有者の方の責任になるというふうなものでございますけれども、そうはあっても、私どものほう私道助成というふうな事業もやっている以上、そういった相談、連絡、そういったものがあった場合は速やかにその現場を調査して、その権利者の方たちにお話をさせていただいて、それでやはり素人の方だったら何でこういうふうに穴が空いちゃっているのか分からなかったりする場合がありますので、そういったときには私どものほうで説明をした上で、こういった事業があるのでこういったものを生かして整備してはどうでしょうかというふうな御案内というか、そういったものには随時協力はさせていただいてございます。

○島村高彦委員  相談等あった場合には丁寧に対応してくださっているということでございます。

相談とかなかった場合、例えば私道に面している公共施設もございます。例を挙げれば、巣鴨体育館、巣鴨図書館、幅員のかなり広い私道に面しております。日頃多くの区民が利用されているわけですね。この道路が何の相談もなく陥没してしまった場合、例えば体育館や図書館の入り口のところで陥没して死傷者が出たという場合には、当然これも私道なので区は何の責任も負わないということになるわけですが、そうなるんですよね。

○小堤道路整備課長  私道か公道というような区別をした場合は、私道の場合は先ほど言ったような形になります。公共施設で今度はその私道を所有しているかどうかというふうなものも出てくるかと思います。公共施設があると、例えばその私道の半分を区のほうが持っているというふうなことになってくると、そうすると所管が幾つかあるわけでございますけれども、その所管のところでその私道についてもやっぱり管理していくというふうなことになりますので、区が全然タッチしないかといったら、そうじゃないというふうなケースがございます。

○島村高彦委員  その私道の部分を所有していた場合には今おっしゃったような対応を取るということで、ということは私道に面している公共施設では基本的に区が所有権の一部を持っていて、全く持ってないというような部分はないから、今お話ししたような心配はないんでしょうかね。

○小堤道路整備課長  それは必ず公共施設というか、区の施設があるからそこの私道を持っているかどうかというのは言えません。私道をお一人でお持ちになっている場所もありますし、そこに公共施設があったりしますので、本当にケース・バイ・ケースで、その所有者については調べてみないと分かんないというか、場合によっては全然区が持ってないところも実際にございます。

○島村高彦委員  といったような場所で万が一そういった事故があった場合、法的には責任を負う必要性は全くないんですけれども、一般区民の感覚として、やはり公共施設の真ん前でそういった事故が起きたときに、果たして多くの区民が私道の所有者は何やってんだといって区のほうに全く区が管理している施設に対して区に対して何にも負わないのかというのはちょっと考えられないですよね。それが公共施設である場合は、恐らく多くの住民はその公共施設の管理している区に何らかの思いを致すと思うんですけども、その辺の怖さというのはどう捉えているのか常々不思議だったんですが、今のところそういう事故もないですし、ただ、今後そういったことをどういうふうに捉えるかというところで、何らかの対策みたいなものは考えるということはないんでしょうかね。

○小堤道路整備課長  そうですね、先ほど何回も言っているのは、所有権を持っているか持ってないかというふうなところでのちょっと分けをさせていただいてますけれども、例えばそこに私道があって、その先に公共施設があって、その私道を区のほうが持ってない、そういった場合もあります。そのときには、その道路を区が全然何かノータッチなのかというふうなことでいいますと、そこを利用されている方がその先へ行く、公共施設を利用する方がその私道を使っているというふうなことであれば、やはり公共施設の管理者というか、区もそういった状況が適切な状況になっているかどうかというのはやはり、場合によってですけれども、しっかりと管理していくというふうな責任を負う場合もあるのかなというふうには思います。

○島村高彦委員  今後そういった事故が全くないというわけではないかと思うんですね。個人の所有であっても、やはりそれが公共施設と連なっている場所であれば、何らかの対応が必要だと。また、法的責任がなくても、何だ、世間的な責任は発生するんじゃないかというふうに私は思っておりますが、その辺やっぱり区として自治体としてしっかり捉えていただきたいと思います。

また、私道の問題というのは今までもいろいろ話しましたが、いろいろなことがありまして、例えば真っすぐな公道がありまして、その先っちょが私道になっていて、また大きな公道につながるというような道路がありました。こういう道路をそのままにしておいて果たしていいんだろうかと。これ何で分かったかといいますと、道路工事が行われていて、突然自分の家の前から工事をしなくてぴたりと止まったと。何で道路工事してんのに自分の家の前からこっちはやらないんだといったら、調べたらそこだけ私道だったんですよね。それでまた大きな公道に連なってるわけです。非常に考えられないような道路なわけですが、そういったものをそのままにしておいて果たしてよろしいのでしょうか。

○宮川土木担当部長  多分今おっしゃっているのは、国道に接する道路のことかと思います。確かにごく一部、入ってから10メートルぐらいですかね、私道の扱いなんですね。ちょっと経緯までは分からないんですけれども、途中まで公道だからってその先を同じように公道として管理できるかというと、なかなかそれは難しいんです。

先ほどの話も出ましたけれども、私道に面している方は何かしらの権利をお持ちです。土地として所有権は持っていないんですけれども、自分の建物に出入りするために通行権というのが必要になりますので、土地をお持ちの方に何かしら権利を譲っていただいて建物を建てているというケースになります。なので、私道の場合はそこに面している方全員で責任を負うということになりますので、今回の場合もちょっと経緯までは分かりませんけれども、私道である限りは所有者がいらっしゃるはずですので、その方の御意向だと思われます。

○島村高彦委員  現状は何も知らずにその両脇に住民が仕事をして住んでいらっしゃるわけですね。何も言ってこないからといってそのままに放置しておけば、当然工事がそこの手前でストップします。こっち側は何年たっても工事がなされません。そうすると安全管理上これは大きな問題になっていくんじゃないんですかということを言っているんですね。確かに区が口を出せるものではないのは承知しております。なんだけど、もしそこの道路で公道と一緒になって連なって延びてんですよ。そこで事故があったときに、残された遺族が何も区に言わないかといったら、そんなはずはないと思うんですね。いやいや、あそこはすみません、私道なんですよと言って解決するかどうかということなんですね。多分一応そういう決まりですけど、これ裁判官によったら違う判例が出そうな気がするんですね。これ絶対的に人情的にそうなると思うんですよ。その辺のところをどういうふうに捉えてんだろうという、何でそのままにしてあるんだろうということでございます。

そういう大きな問題以外にも、基本計画のパブリックコメントにもありました、狭隘道路が整備完了後に電柱が道路の真ん中にそのまま残っていると。私も何度も相談受けて、そのたびに皆さんのところ行ってお願いしているんですけども、なかなか解決しません。いまだに区内多くの拡幅道路整備後に電柱が道路の真ん中に立っています。一体何のためにあなたたちは工事したんだというふうに言うんですね。確かにそうですよね。狭隘道路を広げて防災上安全なまちをつくろうというのが目的なのに、結局道路の真ん中に電柱がそのままになっていると。だから、これはどうにもしようがないで、ずっと私道なんでと終わっている状態なんですよね。だからその辺のところを本当にまちづくりの観点からこのままでいいのかどうかというところが非常に疑問がございます。

なかなか都市整備部さんだけで考えるといっても難しい問題なんですけど、区長、今のお話聞いていかがでしょうか。

○上野副区長  なかなか難しい問題だと思います。絶対的な所有権というのがある以上は、私道についてはそこに関係する方々で解決していただくというのが原則になっておりますので、これについてはやっぱりちょっとそこから接続しているというのが公道だとしても、なかなか難しい状況かと思っております。

○島村高彦委員  公共施設の前の私道で大事故が起きれば、区民がそのまま黙って所有者だけに責任を負わせるというようなことはないと思いますので。

以上です。