令和 7年予算委員会 環境清掃・都市整備 自由質疑 3月 7日

区道の通称名の設定

○島村高彦委員  引き続き、道路についてお尋ねします。といっても、道路整備ではなくて通称名の設定について。3月3日の報道によりますと、3月1日に東池袋一丁目を南北に走る区道の通称名をアニメイト通りに設定したとのことであります。私たち議員もこの報道発表で初めて知り、区民からも問合せがあったそうでございますと。

報道によりますと、地域の方々より要望を受けてアニメイト通りに決定したとのことでありますが、このように区道の通称名を決定するときの手続や決定機関はどのようになっているのかお聞かせ願います。

○小澤土木管理課長  区道の通称名、通称、愛称ですけども、これは別途内部で基準というのがあります。その中で選定基準というのが幾つかありまして、広く一般になじんでいるような名前ですとか、あと文化財ですとか著名な地域ですとか、地域に親しみが深いような名前を基本的には採用するということではございますが、ただ、区が設定するというよりも地元の地域の町会さんとか商店会さんの総意で区に要望していただくという形になります。今回については、そういう要望が連名で要望書という形で区に出されたものですから、うちのほうも内容についてはちょっといろいろと課題というか問題はあったんですけども、公益性があるだろうというところで判断させていただきまして、3月1日付でアニメイト通りというふうに名前を設定したということでございます。

○島村高彦委員  今お聞かせ願ったように、選定基準ということで6つ定められております。その中に、現存する個人名、個人商店名、企業名等は原則として用いないこととすると、そういうふうに明記されております、原則として。今回は地元からの御要望ということで、企業名が通称名に選定されたということになるんですが、こうした選定は区の選定基準とはちょっとそごが生じているような感じですが、そういった中でこれが用いられたというのは、どういう具体的な議論がなされたのかお聞かせ願います。

○小澤土木管理課長  今回アニメイト通りということで、アニメイトという一企業と同じ名前がついてしまったというところはございますが、ちょっとアニメイト通りのアニメイトを採用するに当たっては、内部でもちょっといろいろと議論というか研究はさせていただきました。その中で、ちょっとアニメイトというのは一企業というよりも、もう世界中によく知れ渡っている名前だということで、昨年度もアニメイトさんがアニメショップとしてギネスの世界記録に認定だとか、ちょっと通常の一企業とは違ってかなり周知度が高いということがあります。また、サンシャイン通りとサンシャイン60通りというのが近くに東西に並行してございますけども、地元の町会、商店会のほうからサンシャイン60通り、サンシャイン通りについては名前があるから分かりやすいけども、南北区道ですね、我々が南北区道と呼ばれる今回名前をつけたアニメイト通りについては、名前がないので地元のほうから案内がしにくいと。案内するに当たって、やっぱりあの通り沿いはアニメのお店が非常に集約されているというところもあって、代表的なアニメイトというのは一企業というよりも、地域を指す地名と言うとちょっと言い過ぎるところはあるかと思うんですけども、そういった意味で広く知れ渡って一般化していると。地元のほうが来街者を案内するときに一つの道しるべになるだろうという、そういうようなちょっとお話もあったというところもあって、今回採用したということでございます。

○島村高彦委員  一企業名というよりかは、本当に皆が知るようなそういった言葉になっているので、まさに地域全体を表現するような、そうした名前になっているというところで、一応基準としては企業名は用いないということになってはおったんですが、基準を超えてそのような有名な、何ですか、名前にしたということでございますね。分かりました。

区内の区道通称名も見ますと、企業名が今のような感じで少なからず採用されているんですが、本区の場合はそういった場合には命名貸付け、ネーミングライツですね、を行っておりまして、これは道路ではないですけど、東京建物Brillia HALLとか、あるいは大塚駅北口駅前広場というironowa hiro baというのもございます。今回の区道の通称名が一応、何ですか、有名ではあっても企業名になっているという状況なんですが、これらはネーミングライツとの関係性ですね、はどのようになっているのかというのをちょっとお聞かせください。

○小澤土木管理課長  区道の通称名とネーミングライツというのは、全くその性質、趣旨、目的からして異なるものであるというふうに考えております。ネーミングライツについては区の公共施設で幾つか採用しておりますけども、基本的には公共施設の維持管理費を充てるような意味で導入、2000年代前半から各地域で導入されてきたという経緯がございます。また、ネーミングライツについては、やっぱりスポンサーですので、スポンサーの期間が割と5年とか10年とか短いというところもありますから、場合によっては名前がころころ変わってしまう。そうすると、ちょっとやっぱり公益性とのバランスで考えれば、少しどうなのかなというところがあるかと思っております。

一方で、区道の通称名については、やはり我々の基準のほうにもしっかりと規定させていただいておりますけども、やはり地域になじんで、地域の方に受け入れられて、一つの道しるべになるようなものでございますので、基本的には一度変えればそのまま変えずにずっと行くというものでございますので、ちょっとその辺の紛らわしいところはありますけども、趣旨と目的は大きく異なっているというふうに捉えているところでございます。

○島村高彦委員  道路も維持管理経費はかかるんですが、その辺は、何というんですか、地域全体、地元の人も含めた地域全体の取決めの中で決まっているということで、そういったネーミングライツというのを適用するようなものではないということだと思います。

選定基準の2には、文化財、著名な地域、坂、橋及び公共施設等の名称で、それが一般的に分かりやすく親しみ深いものがある場合は、できる限りこれにちなんだ名称を用いることとするというふうにあります。こうした基準が一般的であるとは思いますが、今後も区道の通称名が新たに増えていくということも考えられますが、地域のほうから今回と同じように企業名を通称名にとの要望があった場合には、今後どのように対応されていかれるんでしょうか。

○小澤土木管理課長  今回は我々の認識としては、たまたまちょっと企業名と一致してしまったというような捉え方ではあるんですが、ただ、今後企業さんのほうからのそういう売り込みですとか、そういったものも出てくるとは予想しているところでございます。

ただ、やはり我々としましては、区道という公共施設の名前を通称名といえどもつけるわけですから、やっぱりその波及効果ですとか影響というのは非常に大きいと捉えているところでございますので、やはり基準にのっとって厳正にやっていくという方向で考えているところでございます。

○島村高彦委員  厳正にやっていくということですが、今回実際に有名であるとはいえ企業名をつけたわけですよね。そのことは一つの過去の実績となって、今後企業がじゃあうちの会社名をというようなことも、もちろん地元の人の同意が必要ですけど、なった場合に果たしてどうするんだとかいうようなちょっと懸念があるんですが、その辺はいかがでしょうか。

○小澤土木管理課長  現に、ちょっと昨年、別の企業さんのほうから、区道の通称名にしてくれという働きかけが担当のほうには来ています。ただ、何でもかんでも有名になればいいというものでもありませんし、やはり公益性というところが非常に大事だと思っています。

アニメイトについては、先ほども申し上げましたけど、賛否両論はあるかと思いますが、アニメイトという名前が一企業をもう超えていると。地域のほうからも受け入れられて、細かいところを見れば反対もあるのかもしれませんけども、おおむね地域の方からも要望を受けて同意を得ているというところですから、公益性にかなっているというふうに思っておりますので、今後も同じような話が来たときは、やはり公益性にかなっているかどうか、地域になじんでいて地域に受け入れられているものかどうかというところを重視して検討してまいりたいというふうに思います。