令和 7年予特 文化・産業・子ども・教育費島村議員 自由質疑①  3月10日

学習指導方針・区立中学校への進学率

○島村高彦委員 続きまして、学習指導方針についてお尋ねします。

かねてより子どもの将来を考えたときには、生きる力を育む教育や学習指導が必要だということをずっと訴えてまいりました。

一方で、今現在子どもが置かれている環境ですが、一つには、小学校から中学における受験ですね。首都圏母子センターの調査によれば、2024年は18.12%ということで、過去最高の受験率を記録したとあります。一方で、本区はどうかといいますと、例えば私の地域の仰高小学校、ここの卒業生は昨年50名、きっかり50名おりました。それで、私はそのまま駒込中学校の入学式に行ったんですが、何と50名中7名しか仰高の子はいなかったんですね、びっくりしたわけですけども、巣鴨北中には13名入学したということで、50名中30名が地元の区立中学には行かなかったということでございます。恐らく私立や国立等を受験した人がほとんどなんだというところでございます。

この間、いただいた資料によりますと、この6年間、私立や国立、都立等に受験した人が30%台なんですね。仰高地域は今回60%ということですけども、今後、こういった傾向は増えていくというふうに想定されているんでしょうか。

○鈴木学務課長  実際、区立中学校への進学率等については、今委員がおっしゃっていたところにはありますが、この傾向というのは、ここ5年ぐらい見ますとおおむね同じぐらいの水準で推移しておりますので、今後については同じような形で推移していくのか、実際には私立中学校への例えば進学率でいくと、3割台中盤ぐらいというところも令和6年度ですとありますけども、その辺で、推移についてはまだこのまま増えていくのか減っていくのかというところについては、今は比較的同じような推移でおりますので、注視していきたいというふうに考えております。

○島村高彦委員  一方で、この受験に関連をして、今まで一向に話題には上がらなかったんですが、塾ですね、塾、学習塾に通う子どもたちが相当いるかと思います。この受験を目的に塾に通っている小学生の割合は掌握されているんでしょうか。

○丸山指導課長  学校で塾に通っているかどうかということに関しては、資料は持ち合わせておりません。

○島村高彦委員  豊島区の子どもたちを守る、守るというか、しっかりとその成長を支援していく立場としては、やはり学校を出た後の子どもたちの行動というものについても、しっかり見ていないといけないんではないかというふうに思うんですね。

かなりの子どもさんが、私のまちは塾のまちで、いっぱい塾があっていつもたくさんいらっしゃるんですよ。そういうのを見ながら、自主的に通っている分には何ら問題ないんですが、一方で、親御さんに言われて通っているような児童さんがいるのかなというふうに考えたりもするんですね。塾に通う通わないは当然家庭の教育方針で、そこになかなか教育行政として口をどうのということは出せるわけではないんですけども、結果、こうした子どもにとって不本意なやり方というのは、最終的には子ども自身のストレスにつながっていってしまうということがあるんではないかと思っております。

こうしたことは、いろいろ、いろんな教育専門家がいろんな記事出していますけども、やはり12歳で受験というのは早過ぎるのではないかと。子ども自身のプライベートな時間がなくなりまして、それがストレスにつながり、学校内での不適切行動として現れてくるというんですね。暴力行為だとか、あるいはいじめの加害者になったりとか、また不登校にもつながっていくというところで、やはりまた小中高生の自殺が増加していることについても、受験戦争の早期化が最大の要因だと指摘する人もおります。この点はどう認識されるんでしょうか。

○丸山指導課長  まず、学校では学びの楽しさ、個々の学力に合わせた指導ということは一生懸命やっていきたいと思います。

そして、学校、その先の進学ということに関しては、それぞれおうちの方の思いですとか、そのお子さんの思いがあると思いますので、相談には乗っていきたいなと思っています。

塾への弊害ということも委員言われたとおりでありまして、そこの、学校での様子ということは、子どもたちの不安感ですとかそういったことはアンケート等を取っておりますので、それを保護者に返していくようにしたいと思います。

○島村高彦委員  時間がなくなっちゃったんですが、私ども議員のところには学校だよりというのが複数の学校から来ておりまして、その中の一つにこういう校長先生のお話がございました。見える学力と見えない学力があると。見える学力は読み書きなどの認知能力だと、数値化できると。見えない学力は忍耐力、協調性、自制心などの非認知能力だと。この見えない学力を育てることが大切で、これからの変化の激しい時代を生き抜き、豊かな人生を送るためには大切な学力であり、人としての土台となる力を育んでいくと、このように校長先生のお話がありました。

また、本区は、一斉授業に関する意見に対しまして、将来子どもたちに必要となる資質、能力を育むためには、従来の一斉授業による知識注入を重視した指導方法は改善するとあります。こういったことを考えながら、これからの教育行政をよろしくお願いいたします。