令和 7年予特 文化・産業・子ども・教育費 3月10日
小1の壁対策
○島村高彦委員 私からは、新規事業、予算案の柱にもなっております小1の壁対策についてお伺いします。
朝早い時間、まだ閉まっている校門の前に児童が立ち尽くしていたと。その姿を見た区民の人が私どもに要望を寄せまして、ともに区長に申入れを行わせていただきました。それに対して、区長の速やかな英断、そしてこの事業が実行できるようにした教育部の皆様方に深く感謝を申し上げます。
ところで、本区は過去にも小1の壁対策事業を行っております。事業名、新1年生応援保育、区長、御存じですか。(発言する者あり)はい、ありがとうございます。まだその頃は、区長は豊島区役所にはいらっしゃらなかったんですが、これは平成21年の暮れに学童クラブのお子さんを通わせる保護者から、閉館が午後6時だというところで、そこから暗い夜道を1人で歩いて帰ってくると。私はまだ家に仕事があって戻れないというところで、何とか7時まで預かってもらえないかと、こういう要望でございました。当初から直に担当課には要望していたようで、担当課としては、いや、延長の予定はないよということで、それで私に相談がありました。それで、じゃあ、陳情でも出したらということで陳情を出したのが翌年、平成22年の1定で、学童クラブの利用時間延長を求める陳情、これが出たわけでございます。
駒込地域の、あるいは巣鴨地域の保育園にお子さんを通わせる保護者、また学童クラブの保護者、計110名からこの陳情が豊島区議会に出されました。私も相談受けたんで一般質問やったんですが、当時複数の区が午後7時、中には8時まで子どもさんを預かっている、こういった学童クラブが結構あったわけです。これは民設民営、公設民営の場合は東京都から補助が出ていたんですね。豊島区は公設公営なので補助が出ないというところで、お金の問題もありまして、結局当時の審議を見ていただけますといいんですけども、小1の壁という問題があることはよく承知しているというとこなんですけども、結果的には継続審議になってしまいました。
それで、保護者の方々、非常にがっくりしたわけでございますが、その1年後、需要があることに気づいたのかどうか分かりませんが、平成23年4月に保育園の延長保育利用者の多い地域で、学童クラブの時間延長、これを行いました。駒込小学校と、さっきいらっしゃっていた椎名町小学校、この2校で学童クラブの時間延長を実施いたしました。今回は駒込小と清和小ということなんですけど、当時は駒小と椎名町小というところで、このときに名づけられたのが新1年生応援保育でございます。
この事業が始まって5年ほどたったときに、小学校2年生も対象にしようというところで、その段階でこの事業名は消滅してなくなりました。さらにその後、平成29年には、もう学童全員が希望すれば、登録すればこの制度を利用できるというふうになったわけでございます。
こうした区民の過去に切実な訴えがありまして、この訴えが地下水脈のように流れて今回の小1の壁対策にもつながっているんだろうというふうに感じました。で、今回の小1の壁対策でございます。
朝の見守りおはようクラス、30分早めて7時45分ということですが、この対応をしてくださる学校用務員さん、この方々は派遣なんでしょうかね。の理解というのは十分に得られたということでよろしいでしょうか。
○村山放課後対策課長 学校用務員、委託しているところでございますが、この間、学校の副校長、それから我々職員、そして子どもスキップの所長、そして実際に従事する用務員の方を一堂に会しまして、各22校それぞれで現場に行って、この業務の内容について全員で内容を協議しているところでございます。
○島村高彦委員 いや、8時15分に開けていたのを7時45分ということになったわけですけども、その際に、用務員さんが従来の勤務の状況がちょっと対応が変わってくると思うんですが、その辺は十分に理解していただいているかということです。
○村山放課後対策課長 失礼いたしました。はい、その辺は理解していただいております。
○島村高彦委員 一方、既にお声が出ているんじゃないかと思うんですけども、7時45分というところで、もっと早く出勤するお母さんもいらっしゃいまして、7時半からにしてもらえないかというような声もあったと聞いておりますが、この辺はどういう対応をなされたのでしょうか。
○村山放課後対策課長 事前のニーズ調査で最も要望が多かったのが8時でございます。次に多かったのが7時45分でございました。学校用務員さんの勤務時間と保護者の希望を考慮いたしまして、7時45分からというふうに設定させていただきました。
○島村高彦委員 早くということで、それ聞いていたら切りがないというか、いろいろな勤務体系の保護者がいらっしゃる中で、なかなか全てはというところであるかと思いますが、その辺の保護者の理解が得られていたんでしょうかという質問だったんですが、時間がないんでやめます。
この事業は、本当にほかの自治体からも注目を浴びておりまして、埼玉県の志木市では、朝のこどもの居場所づくりモデル事業というのを県内で初めてやるという報道がありました。ここでは、午前7時から受け入れるということになっているんですが、ここはもううちと違いまして、費用をかけて業務委託をして児童を見守るという形になっております。こうしたやり方を取っているところがありますので、費用対効果を見ながら、今後保護者の要望もいろいろと変化してくるんじゃないかというふうな予想がつきますが、今後そういった部分で何らかの柔軟な対応が取れるかどうかという部分だけお聞きしたいと思います。
○村山放課後対策課長 この間、いろんな自治体もこういった取組を進めているところではございますが、我々も、試行はやりましたが、今回初めて全校で実施するというところございますので、そういった状況も踏まえて検討してまいりたいと思います。
○島村高彦委員 これは3月上旬に利用申請を一旦締め切るんですが、その後、保護者の勤務形態が変化して必要になっちゃったというような場合には、途中の段階でも受け入れていただけるということよね。
○村山放課後対策課長 一旦3月7日で締切りをしておりますが、その後、申込みがある場合は柔軟に対応いたしたいと思います。
○島村高彦委員 よろしくお願いします。
次に、帰宅時の見送りということなんですが、4時から6時という時間帯で、日没の早い秋、冬と新年度当初ということで、間、実施しない期間が年間の中に出てしまうわけですが、その期間の下校時の安全については特段懸念するようなところはないんでしょうか。
○村山放課後対策課長 年度当初と日没が早い秋、冬の時期を今現在予定しているわけですけれども、児童の自立であったりとか家庭教育の充実という面もありますので、そういった設定をさせていただいております。夏の間は、特に日没は早くなく明るいような状況ではございますので、一旦そういった設定をさせていただきたいと思いますが、こちらもやってみて、どういう反響があるかとか、そういったことも検討しながら柔軟に対応いたしたいと思います。
○島村高彦委員 分かりました。
それと、そういう形になりますと、シルバー人材の方々のお仕事が年間を通さないで途中途切れてしまうということになるんですけども、この辺には課題はないんでしょうか。
○村山放課後対策課長 影響は特にはないとは思います。今現在も既に3月7日現在でかなり申込みがありまして、180人ほどもう既に予備人員も含めて応募があります。少し間は空きますが、その間に、4月にやったその修正点を踏まえながら、また秋にそういった修正すべきところを反映して充実させていきたいというふうに考えております。
○島村高彦委員 いや、シルバー人材の方々が途中仕事がなくなっちゃって問題ないかという質問なんですけど、意味分かんないですか。
○村山放課後対策課長 こちらのおかえりサポートだけじゃなくて、下校の見守りをしている事業もございます。そちらでもお仕事はありますので、十分かと思います。
○島村高彦委員 十分ということで分かりました。
それで、帰るときに安全が確認できる地点まで見送るということなんですが、この安全が確認できる地点というのは、シルバー人材さんが判断して決めるんでしょうか、それとも学校側なんでしょうか。
○村山放課後対策課長 その地点も含めてルートの選定につきましては、我々職員、それから子どもスキップの所長、学校の校長、副校長などの意見を聞きながら決めたところでございます。
○島村高彦委員 学校側が責任持って決めているということで理解しました。
そこの地点からの自宅までの距離であるとか、あるいは見過ごされている危険性のある箇所とか、いろいろあるかもしれませんので、その辺をよく見て判断をしていただきたいというふうに思います。
それと、先ほど課長からも一言ありました、家庭教育をしっかり充実という面で、この事業で最も重要なのは、児童自ら自分の身の安全を守る意識、あるいは技能、そういったものを身につけさせていくことが非常に大切だと思っております。それが結果的には子ども自身の安全と保護者の安心につながるというふうに考えております。
過去に、教育行政にCAPプログラム等を導入して、一刻も早く児童が自らの安全を確保できるようにしてもらいたいという提案をしたんですが、これはそのままなくなっちゃいましたけども、この点に関しまして、今後教育部、教育委員会としてどのようにして取り組むかということをお聞かせください。
○兒玉教育部長 児童につきましては、安全教育ということで、授業の中で、特に小学校1年生、入学したときには、担任の教員が1か月かけて自宅の通学路の安全確認を子どもと一緒に徹底的に行うような事業も行っております。
また、これまでインターナショナルセーフスクールをやってきた知識も各校にありますので、子どもたちの安全・安心の確保、安全確保に努めてまいります。
また、地域の方々も見守りに協力していただいておりますので、これから地域の方々、それからPTAも一緒になって、まさにコミュニティ・スクールを教育委員会としては進めてまいりますので、学校、地域、保護者、連携して子どもたちの安全確保に努めてまいります。
○島村高彦委員 ぜひ子どもさん自身が、まだ保育園出て間もない小さな子ですが、本当に自らの身は自らで守るという意識を一日も早く持っていただいて、それで保護者の安心にもつなげていただきたいというふうに思います。