24R6.決算10.21 全部の補足辻議員
児童相談所の対応状況
○辻薫委員 どうぞよろしくお願いいたします。
私からは、児童相談所の対応状況につきまして伺います。
事前に頂いた資料によりますと、令和5年度の児童相談所の相談受理総数は1,143件で、7割が養護相談であり、そのうち約8割は虐待相談となっております。昨年2月に開設されました児童相談所ですけれども、一時保護のこの人数の推移はどのような状況にあるのでしょうか、教えていただきたいと思います。
○尾崎児童相談課長 一時保護所の入所の状況でございますが、令和5年2月の開設以来、6年3月末までの入所率が、幼児、学齢、男女の合計で107%となっております。幼児ユニットは6割強の状態ですが、学齢男児と学齢女児が高くなっているという状況でございます。
しかしながらでございますが、今年度に入ってからはおおむね定員内に収まっているという状況でございます。
○辻薫委員 今年に入ってから少し収まってきているということなんですけども、この一時保育所での児童に対しては、子どもの権利を守ることが重要です。そこで、子どもの意見を聞くこと、私たちもこれをいろいろと要望させていただきましたけども、どのように対応されてるのか、お聞かせください。
○尾崎児童相談課長 まず、保護所の中に意見箱を設置しまして、その旨を職員から案内をして、毎日それを係長が開けて確認しているということを行っております。そのほかに、子ども会議を月に2回実施をしているということと、あと、第三者による意見の吸い上げとしまして、意見表明支援員が毎週来所しまして、子どもたちと交流をしながら意見を聞き取っているというような活動を行っております。
○辻薫委員 意見表明支援員ということで、この点につきましても私たち、様々確認をしたりしてましたけども、そこで、社会的養護につきましては、保護者から適切な養育を受けられない子どもを公的責任で社会的に養育する仕組みでありますけれども、この施設養育の現状についてはいかがでしょうか。
○尾崎児童相談課長 施設の入所の状況でございます。令和6年3月の時点で、在籍状況は全体で92人という状況でございます。その中で、児童養護施設が最も多い状況で、54名というような状況になっております。
○辻薫委員 92名のうち54名が施設ということなんですけども、2016年の児童福祉法改正によりまして、家庭養育を優先するという原則が示されました。大切なのは子どもの最善の利益であり、1対1の関係を構築するのは施設では難しい、このように言われてるところでございます。本区では、家庭養育の推進についてはどのように取り組まれてるのか、お聞かせください。
○尾崎児童相談課長 まずは里親の登録を増やしていくということが大事だと思っております。そのために、普及促進のために行っている活動としましては、区民ひろばなどで制度説明会や個別の相談会をすることで、例えば今年度につきましては、9月に養育家庭体験発表会をセンタースクエアで開催しまして、50名ほどの来場がございました。そのほかにも9月にはファーマーズマーケットに参加して、チラシや風船、ウエットティッシュなどを配布したりですとか、出前講座を行うことなどをしておりまして、登録里親の目標数としましては、各小学校区ごとに2家庭、44家庭を目標として取り組んでおります。
○辻薫委員 44家庭ということなんですけれども、この頂いた資料の中で、この家庭養育の推進の中で、フォスタリング機関を活用するというような内容が出てますけども、このフォスタリング機関について、御説明いただきたいと思います。
○尾崎児童相談課長 乳児院等で経営してる機関で、里親のリクルートだとかに慣れてる事業者に委託をしてまして、児童相談所の中にそこの職員が行っていただいて、里親制度を普及させる活動をやっていただいているということでございます。
○辻薫委員 促進するためには、そうした意味では、バックアップというか、いろんな相談を受けていただいたりということで、必要な取組だと思っております。この相談件数が多い中で、この里親の家庭をまた増やしていくんですけども、なかなか増えていかないということでもありますので、やはり児童養護施設の設置ということも私たちはかねてから要望しておりまして、ふま議員からも質問でさせていただいたところでございます。
それで、この児童養護施設というところでの取組についてはどのような検討状況になっているか、お聞かせください。
○奥田児童相談所長 現在、児童福祉審議会のほうで臨時部会を設定いたしまして、この課題について議論を進めておるところでございます。
○辻薫委員 ぜひ具体的な場所が必要になってくると思いますので、様々、私たちも提案させていただいておりますけども、この点につきましては併せて、引き続き検討していただきたいと思っております。
そこで、本区が児童相談所が開設されて1年半ということになりました。今後の取組につきまして、最後、奥田所長に御意見いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○奥田児童相談所長 開設1年、無事に過ごせましたのも、こちらにいらっしゃいます議員の方々の地域での見守りもあったからと思っております。
私の最大の目標は、この豊島区から死亡事例を絶対に出さないということでございます。ちょうどここでひな壇に並んでいらっしゃいます幹部の方々が記者会見するようなことはあってはならない。そのために私どもは日々、法律で定められた児童相談所の責務をフルに活用しまして、子どもを守る最後のとりでとしての取組をこれからも進めてまいりたいと思っております。
○辻薫委員 ありがとうございました。