24R6年決算特別委員会 10月18日特別会計
医療費の適正化・糖尿病重症化予防事業
○辻薫委員 私も国民健康保険事業会計のうち、医療費の適正化の取組につきまして伺いたいと思います。
まず、国の医療費の動向について伺います。
○梅本国民健康保険課長 先月、9月3日に厚生労働省が公表した令和5年度医療費の動向によりますと、令和5年度の医療費は約47兆円で、前年度比3.7%の増となり、高齢化や医療の高度化を背景に、過去最高を更新したとのことでございます。伸び率は、3年度の4.6%増、4年度の4.0%増に比べて鈍化しており、コロナ禍前の元年度の2.4%増を踏まえますと、コロナ前の水準に近づいたと分析しているとの発表がございました。
○辻薫委員 5年度47兆円ということで、3.7%という話でございました。 それでは、豊島区におけます医療費についてはいかがでしょうか。
○梅本国民健康保険課長 平成27年度以降、減少が続いておりましたけれども、コロナの影響で、令和3年度に202億円に増加になりまして、4年度も202億円で横ばいだったんですけども、5年度は194億円と、再び減少しております。1人当たりの医療費で見ますと、令和4年度が1人当たり29万7,321円で、23区中一番低いという金額でした。5年度は、さらに7,576円減少して、28万9,745円となっております。
○辻薫委員 それでは、その医療費の区の動向、これはどのように分析されてますでしょうか。
○梅本国民健康保険課長 この要因ですけれども、若い外国人留学生の加入者が令和5年度、昨年度1年間で2,000人以上増加しております。逆に日本人が2,000人以上減っているという状況で、若い外国人留学生が増えて、加入者の平均年齢が1歳程度若くなったことが減少の要因と見ております。被保険者のうち、18歳から28歳までの若い年齢層に外国人が多く、この層があまり医療にかかっていないことが要因ではないかと考えております。
○辻薫委員 今、外国人の中で若い留学生の加入が増えたということで、そうした分析もあったと思います。
それでは、令和5年度における医療費適正化の取組として、まず、糖尿病重症化予防事業についてお聞かせいただきたいと思います。
○木山地域保健課長 糖尿病の重症化予防事業でございます。
まず、糖尿病予備軍と言われる方々、血糖値のその値が高いという方々に対しての発症予防を目的とした食事・運動セミナーと個別指導の実施をしております。こちらのほうは、対象者は1,672名で、個別指導を受けられたのは362名ということでございます。
○辻薫委員 そういう意味では、その率とか、参加人数を見た場合に、どのように分析されてますでしょうか。
○木山地域保健課長 やはりまだまだ低いというか、保健指導の実施率としては21.7%で、年々上がってはきてはいるんですけれども、やはり重症化して、この後、重症化しているんだけれども薬を飲んでない人とか、そういった方にも受診勧奨などをやっておりますので、そちらになるべく行かないようにするためにも、もっと受けていただけるといいと思っております。
○辻薫委員 そういう意味では、受診勧奨というところも必要になってくるかなというふうに思っていますけれども、次に、これも毎回確認させていただきますけども、レセプト点検のこの取組とともに、財政効果額についてもお聞かせいただきたいと思います。
○梅本国民健康保険課長 レセプト点検も従前から続けておりまして、この1人当たりの効果額は、令和3年度が1,513円、4年度が1,731円、5年度が2,406円と、毎年効果が上昇している状況でございます。
○辻薫委員 これも点検をしていただくことによって、このように効果が出てきているというふうに確認をさせていただきました。
そこで、ジェネリック医薬品のこの差額通知、これも毎回確認させていただいていますけれども、この点についていかがでしょうか。使用率とか、これまでの累積効果額、についても御報告いただきたいと思います。
○梅本国民健康保険課長 令和5年度ジェネリック差額通知を7月と2月の2回で合計5,114世帯に通知をいたしました。そのほかにも、ジェネリック医薬品希望カードの配布ですとか、昨年度初めて、お子様のお薬をジェネリックにしませんかというリーフレットを区内の保育園や区民ひろばで配布し、普及啓発を図ったところでございます。
財政効果といたしましては、この事業、平成24年の11月に開始をしておりまして、数量のシェアはその当時35%だったんですけれども、令和6年4月の時点では77.8%と着実に増加をしておりまして、これを金額に換算しますと、平成24年度からの累積効果額は約36億円に上ると試算をしております。
○辻薫委員 そういう意味では、この使用率がもう倍ですよね、2倍以上になっているということと、累積効果額も36億円ということで、着実にその辺の実績が出ているわけですけど、先ほどちょっとお子さんのジェネリック医薬品の推奨ですけども、保護者から見たら、医療費無料化されていますので、そういった意味ではこの関心具合、関心の度合いはいかがなんでしょうか。
○梅本国民健康保険課長 リーフレットをどのぐらいの方に手に取っていただけたかは分からないのですけれども、やはりお子様のということでリーフレットを配架しましたけれども、それを見て、その保護者の方も病院にかかるときにそういったものを参考に、ジェネリックに対して抵抗を持たずに使っていただけるといいかなというふうに思っております。
○辻薫委員 まとめます。
毎回この医療費の適正化については質問させていただいていますけども、やはり取組によって、保険料負担の抑制に通じていくということで確認をさせていただいているところでございます。
特に糖尿病の予防につきましては、保健指導、先ほどありましたけども、さらに糖尿病の高リスク者の受診勧奨とか、そういう意味では、誰一人取り残さない取組をしっかりお願いして、私の質問は終了させていただきます。