令和6年 第二回定例会 西山 陽介議員一般質問
令和6年6月25日登壇
公明党の西山陽介です。私は公明党区議団を代表して、「全ての住民が豊かで幸福な生活を送るために」と題し、1、区長の今後の区政運営について、2、体感治安の向上について、3、移動困難者への支援について、4、歩きスマホへの対応について、5、健康を守る施策について、6、その他として、上池袋図書館の改修について、一般質問をさせていただきます。
1.はじめに区長の今後の区政運営について質問します。
私は「高野区長の庁内放送」時代から拝聴させていただいておりまして、現在は所管部長による毎月のメッセージを楽しみにしております。
新区長として就任後の昨年5月1日、初めての庁内放送で高際区長は次のように職員並びに区民に対して呼びかけられました。
・区民と向き合おう ・チーム豊島区でいこう ・人を育てよう(若手の育成) ・風通しをよくしよう(情報共有を) ・機嫌よく進めようと。まとめとして、皆から信頼される自治体を目指す、と表明されました。
就任直後からこれまで精力的に区政運営の先頭に立ち、記者会見をはじめ、数多くのイベントなどで、その時々の区政情報を発信されてきました。この一年余りを振り返り、区長としての職務に対し、総括していただければと思います。ご所見を伺います。
また次期豊島区基本構想、基本計画を1年前倒しで策定することを表明しております。新区長として新たな体制で初めてとなる基本構想や基本計画は、これまでの継承に留まることなく、時代や社会の変化、将来の区民ニーズを的確に捉えたものであるべきだと思います。特に「基本構想」は区の将来像を指し示す最高指針であり、議決案件となっております。
現在、基本構想審議会において審議が進んでいると聞き及んでおりますが、現時点での基本構想のあり方や目指すまちの姿、区民の声をどのように反映するのかなど、高際区政として一歩踏み込んだ策定方針や議論があればお示しください。
併せて、区は基本構想が議決案件となっている意義をどのようにとらえ、今後どのように対応していくのかについてお聞かせください。
ここで気になる点があります。今年3月に策定されたばかりの第6期地域保健福祉計画など、いくつかの分野別計画がすでに動いています。これら計画と新たに作成する基本計画をどのように整合させていかれるのかお考えをお示しください。
次に今後の区政運営におけるウェルビーイングの向上について質問させていただきます。
WHOによるとウェルビーイングとは「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にある」こととされ、心と体の健康だけでなく、社会生活の面でも満たされた状態にあることを言います。幸福が一時的な感情を表す場合もあるのに対して、よい(well)状態(being)ということで、より持続的・長期的な内容を伴う概念とも言えます。
国の方では、2019年の骨太の方針で「人々の満足度(well-being)」という用語が使われ始め、昨年の同方針では「地方自治体におけるウェルビーイング指標の活用を促進する」との記述が盛り込まれています。
そもそも地方自治法では、地方自治体の存在意義として「住民の福祉の増進」とされており、ウェルビーイングの向上は自治体の使命でもあります。
また行政サービスの主体である「自治体職員」のウェルビーイングが良好な状態になければ、より良いサービスの提供はできないとも考えます。
豊島区が住民にとってより住みやすい環境を提供し、全体的な生活の質を向上させるためには、ウェルビーイングの視点から施策を検討することが不可欠であると考えます。
そこで伺います。現在豊島区で実施されているウェルビーイングに関連する施策について、区としてどのような具体的な取り組みが行われているのでしょうか。また、それらの施策の成果や課題についても教えてください。
次に、ウェルビーイングを評価するための指標についてお尋ねします。豊島区ではどのような指標を用いて住民のウェルビーイングを測定しているのでしょうか。また、その評価結果をどのように活用して施策の改善を図っているのかもお聞かせください。
特に子どもと高齢者のウェルビーイングについて質問いたします。これらの世代は特に支援が必要であり、ウェルビーイングの向上が社会全体に与える影響も大きいと考えます。区として、子どもや高齢者のウェルビーイングを高めるために、どのような具体的な施策を実施されているのか、また今後の計画についてもご説明ください。
そして住民の意見やニーズを反映させることが、ウェルビーイング向上には重要です。区民参加型の施策についてお伺いします。区民が自らのウェルビーイング向上に関与できるような取り組みの実施状況とその成果について教えてください。
まとめとして、豊島区が今後どのようなウェルビーイング向上策を計画しているのか、ビジョンをお聞かせください。特に親和性のあるSDGs(持続可能な開発目標)との関連性についても触れていただければと思います。
ウェルビーイングは、住民一人ひとりの生活の質を向上させ、望まない孤独・孤立を予防し、豊島区全体の発展に繋がる重要な概念です。「ウェルビーング政策」として区の取り組みがさらに充実し、全ての住民が豊かで幸福な生活を送るための基盤となることを期待しております。
今年4月、民間の有識者でつくる人口戦略会議は、744市町村を消滅可能性自治体と位置付けた報告書を公表しました。
豊島区が指摘を受けた2014年は日本創生会議による分析により896自治体を指摘し、今回は154の自治体が減少したことになります。ただ外国人転入者が増加したことを踏まえ、実態として少子化の流れは変わっていないとも指摘しています。
そして今回は、人口増を他地域からの流入に依存する「ブラックホール型自治体」という名称で本区を位置付けました。そこで伺います。この指摘をどう受け止め、今後の区内人口動態分析とともに、どのように政策の効果を上げていかれるのかご所見をお聞かせください。
次に今後の区政運営に重要なカギとなる、子育て世帯の定住支援についてです。
今年3月に策定された区住宅マスタープラン(後期5年)には、新たな視点として「誰も取り残さないための住宅施策の展開」を加え、「子育て世帯の定住の支援制度の検討」を盛り込まれました。
議員活動の中で未就学児を持つご家庭と懇談をしますと、「二人目の子どもが欲しいが、今の住まいは何とかなるが、やがて手狭になる。豊島区内でもう一部屋広い間取りの物件を探すと、家賃が高額になるので、区外を探してみたい、上の子が小学校に入るまでに転居先を見つけたい」という話を伺いました。
本区では狭小住戸集合住宅税を導入し、狭小住戸の抑制は一定の成果を得ていると認識していますが、今後子育て世帯の定住を目指すうえで、ファミリー住戸の主流である2LDKまたは3LDKを希望する世帯に対する支援の必要性を感じます。
一方ファミリー世帯が分譲マンションを選択していただければ、一定の定住が期待できますが、賃貸物件ともなると、物件は見つけたが、この家賃ではとても無理、となりかねません。
また国の異次元の少子化対策など、国を挙げての子ども・子育て政策が進む一方で、先日、東京都の合計特殊出生率が「1」を下回ったという報道がありました。
区の子ども子育て支援を含めて、こうした支援が子育て世帯の定住にどのように影響していると認識されているのかご見解を伺います。
最後に子育て世帯の定住を促進するために、新たな支援制度や既存の制度の改善点として、支援の対象や内容を具体的にどのように拡充されていくのか、方針をお聞かせください。
2.次に区内における体感治安の向上に関して、具体的な施策について質問させていただきます。
としま政策データブック2023によると、令和4年度の区内刑法犯認知件数は年々減少していますが、23区では7番目の多さです。
一方、昨年7月実施の協働のまちづくりに関する区民意識調査によると、「豊島区の印象」のうち、「以前より住み良くなった理由」の中で、安全・治安の項目は、おおむね良好な意見をいただいています。ところが「以前より住みにくくなった理由」では治安・マナーの項目はゴミ出し、歩きたばこや地域美化の低下などの理由で、ワーストの項目になっています。転居する理由では2番目となる「治安が良くないから」は過去3年間で大きく上昇しています。
これら調査結果から、刑法違反事案は着実に減少していても、さらなる治安対策が強く求められているゆえんであり、治安に不安があるということは、まさに体感治安の向上が求められていると思います。
本区では、平成27年4月施行の「豊島区客引き行為等の防止に関する条例」に基づき、担当職員により客引き・スカウト行為者に対する指導・警告等を実施しており、今年2月と5月には勧告に従わない悪質な客引き行為者から過料を徴収しました。
また、委託警備会社による繁華街警備隊により、来街者に対する客引き・スカウト行為への注意喚起、広報、客引き・スカウト行為者への指導警告を実施し、繁華街から客引き・スカウト行為者を排除するための対策を推進され、安全・安心のまちづくりの成果として高く評価しております。
私も池袋西地区環境浄化パトロールに参加させていただき、メンバーの皆様とともに夜の池袋を歩いております。繁華街警備隊の目が届いている範囲は良好なのですが、一本二本それた路地では、公道上での飲酒、路上喫煙、たばこのポイ捨ては、もうおびただしい状況を目にしています。渋谷区では年間を通して、道路上での飲酒規制に乗り出しています。
はじめにこのような区内繁華街での現状をどのように認識されているか伺います。
その上で感じるのは、池袋西口地区繁華街エリアで見受けられる客待ち行為に関してです。これらの行為は、地域住民の安心感を損なう原因の一つではないでしょうか。
今年4月1日改正施行後の岐阜市条例は、「客待ち行為」として「客となろうとする者から声をかけられる目的で、うろつき、又はとどまる行為」をも、「勧誘待ち行為」として「役務に従事しようとする者から声をかけられる目的で、うろつき、又はとどまる行為」をも対象にしています。
また「大田区公共の場所における客引き客待ち行為等の防止に関する条例」では、公共の場所における禁止事項として、何人も、公共の場所における客引き客待ち行為等をしてはならないとし、人の通行の妨げとなるような方法で客引き、呼び掛け、配布又は提示の相手方を待ってはならないと規制しています。
この規制対象とする「客待ち行為」については、「人の性的好奇心に応じて人に接する役務」並びに、「接待をして酒類を伴う飲食をさせる行為」を公衆の目に触れるような方法で、相手方を待つことをいう、と記載されています。
そこで伺います。この客待ち行為に対する、本区の一歩踏み込んだ対応により、体感治安の向上を図られたいと考えますが、ご見解をお聞かせください。
池袋繁華街は、豊島区の中心地であり、観光客も多く訪れる場所です。しかし客待ち行為の問題が続く限り、地域の魅力や安全が損なわれる可能性があります。区としての積極的な対応をお願いするとともに、今後の対策に期待しております。
次に、個人宅における防犯対策の強化についてです。
多くの住民が防犯対策に関心を持っているものの、費用面での負担が大きいことが障害となっている現状があります。個人宅での防犯対策を強化し、犯罪被害を減らそうとすることは、大変に重要な課題だととらえています。
多種多様な防犯対策を推進するため、品川、荒川、葛飾、足立区では、個人宅の防犯カメラやセンサーライトなど防犯設備品を購入・設置する際、費用を補助する事業を始めています。
近年、犯罪の手口の多様化や凶悪化などが大きな社会問題となっており、これらの犯罪から区民の生命や大切な財産を守るうえで、防犯設備は必要不可欠です。
そこで、区として個人宅における防犯対策を推進することを提案いたします。例えば、防犯カメラやセンサーライトなどの購入・設置費用を補助する制度を導入することで、住民がより安心して生活できる環境を整えることができると考えます。この点について、区の見解と具体的な施策の可能性についてお聞かせください。
最後に防犯カメラの設置・運用についてです。
今年2月9日早朝、上池袋くすのき公園内の白い壁に、悪質な落書きが発見されました。付近に防犯カメラがあるものの、実行している画像を確認することができないとの報告を受けました。
公園は地域住民にとって重要な憩いの場である一方で、犯罪の発生も懸念される場所です。防犯カメラの設置は、犯罪の抑止力となるだけでなく、万が一の事件発生時における証拠収集にも役立ちます。
そこで伺います。すべての区立公園・児童遊園に防犯カメラを設置し、公園利用者、近隣住民への安心の向上を図っていただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。
そこで、区内各所に設置されている防犯カメラの効果的な管理運用方法について、具体的には、どのような場所に設置するのが効果的か、また、映像データの管理運用についてどのような方針を持っているかについて、区の考えをお聞かせください。
豊島区においても犯罪の件数は減少しています。警察庁は「市民の防犯活動や防犯カメラの増加など、犯罪を警戒する地域社会の目が密になった結果」と分析していますが、本区においても、町会、商店街への防犯カメラの設置、地域における継続的な防犯活動、区内各地で行われている環境浄化パトロールなど、自分の地域は自分たちで守るという活動が、区治安対策部門を中心に3警察署のご協力のもと、大きな効果を上げていると認識しております。
一方で繁華街の怖いイメージや、住宅街での地域防犯、子どもの安全対策の強化を求める声は依然として少なくありません。豊島区に住んでみたい、起業してみたい、オフィスを構えてみたいという経済的な視点にたっても、区内体感治安の向上は継続して求められていくものと思います。
このように安全・安心のまちを築くうえで、防犯カメラは必須のアイテムであり、効果的・効率的に全区的な方針のもと、さらなる管理・運用の整備が求められます。
防犯カメラの設置及び運用に関することは、条例制定が必要ではないでしょうか、ご所見を伺います。
地域住民の安全・安心な生活環境を実現するために、これらの対策が有効に機能し、豊島区の体感治安がさらに向上していくことを期待しております。
3.次に、移動困難者への支援として、福祉タクシー導入の必要性について質問させていただきます。
豊島区には高齢者や身体障がい者など、また一時的に移動が困難な状況にある方々が多く暮らしておられます。この方々にとって、日常生活の中での移動は大きな課題であり、特に医療機関への通院や買い物などの外出時において、安全かつ安心して利用できる交通手段が求められています。
交通福祉では、移動困難者が自由で自立的な行動が出来るように、自治体や民間事業者が福祉タクシーやワゴンタイプの車両での運行を行っています。しかし、その運営形態や車両の種類、運転手の資格等により、利用者にとっての利便性はそれぞれ違いがあります。
移動支援を必要とする殆どの利用者はドア・トゥ・ドアの移送を求めています。またインドアでの介助もあわせて必要とされています。
本区の要介護認定を受けている人と、身体障害者手帳を所持している方は約18,000人いらっしゃると思いますが、高齢者や障がい者の方々が日常的に直面している移動の困難について、どのように認識されているのでしょうか。
交通福祉の環境は、高齢化の進行により需要が高まると同時に、自立移動が困難な障がい者の方にとっても、この事は高齢者福祉と障害者福祉の共通の課題であり、供給側である移送事業者を確保する事は自治体にとっても大きな課題ではないでしょうか。
そのニーズに対して本区で実施している事業として、福祉タクシー券の配布と、社会福祉協議会に委託しているハンディキャブ運行事業を実施しています。この事業は4台の車両がありますが、利用には車いす使用者やストレッチャーを必要としている方に限られているため、広く移動支援のニーズそのものに応えきれていないと考えられます。また室内介助や移乗等は出来ない為、希望者は対象から外れてしまいます。
他区の状況を見ますと、ハンディキャブ事業を廃止し、福祉タクシー事業者の活用、委託事業に方向転換しています。渋谷、板橋、杉並区はすでに廃止しています。
一方すでに「リフト付福祉タクシー運行委託」を行っている区は、北、文京、新宿、渋谷、世田谷、品川、中央、港、千代田、江東区の計10区あります。福祉タクシーは、運転手が介護の知識と技能を持ち、車椅子のままで乗車できるなどの特別な設備を備えたタクシーです。これにより、移動困難者の方々がより自由に、安全に外出できるようになります。
外出が容易になることで、移動困難者が地域のイベントや活動に参加しやすくなり、孤立感の軽減や精神的な健康の向上が期待されます。
そして家族や介護者の負担軽減です。福祉タクシーの利用により、家族や介護者の負担が軽減され、ケアラーの生活の質も向上するでしょう。
そこで伺います。豊島区において、移動困難者支援の一環として「リフト付福祉タクシー運行事業」の導入を検討する意思はありますか。もし検討されている場合、その具体的な計画や導入時期について教えていただけますでしょうか。
以上の点から、豊島区において福祉タクシーの導入を強く提案いたします。これにより移動困難者がより安心して生活できる環境を提供し、豊島区全体の交通福祉の向上に寄与することができると期待しております。
4.次に歩きスマホへの対応について質問します。
民間調査によると、スマホを持つ社会人の88%が歩きスマホの経験があり、その際に危険を感じる体験をしたかの問いに対して、約73%の人が危険を感じたことがあると回答しています。
カメラ機能や音楽プレーヤーとしての機能、インターネット接続などの利便性の向上が、急速な普及につながったものの、その一方で、社会問題となっているのが、いわゆる歩きスマホによる事故の多発です。
研究によると、歩きスマホで周りが見えないゆえに、壁や人にぶつかる、階段や駅ホームから転落する、赤信号に気づかずに車と接触するなど、命に関わる事例があります。さらに周囲の人を巻き込んでしまう事故により、多額の損害賠償責任や刑事責任を課せられることもあり、公共の場所での歩きスマホを規制する条例を定めた自治体もでてきました。
この歩きスマホについては、令和2年予算特別委員会で我が会派の夫馬副議長が、その年の決算特別委員会では私も取り上げさせていただきました。
その内容の一端ですが、「筑波大学の調査結果というのが出ており、この歩きスマホについては、視覚障がい者の方の9割が、歩きスマホをしている人とぶつかっている、という調査結果や、歩きスマホという言葉自体を条例の中に明記した京都府、また大和市、足立区において、歩きスマホは禁止行為だという位置づけで条例化しているところを紹介し、セーフコミュニティ認証都市としての模範の安全対策を望む」ことをお尋ねしました
当時のご答弁では「全国的な注意喚起を行うべき」とのことでした。
また以前に行われた、池袋駅地区バリアフリー基本構想推進協議会でも歩きスマホ防止について議論がありました。
議事録を見ますと住民部会代表から、「歩きスマホの防止について、心のバリアフリーとしての取組を推進することを提案したい。鉄道事業者は車両や駅構内でアナウンスを流して啓発を行っている。一方、グリーン大通りを歩いているときなど、視覚障がい者と歩きスマホの人が真正面からぶつかり、ケガをしたり、白杖を蹴られて方向を見失ったりしている。区としても取組をしてほしい。とにかく歩きスマホの人が非常に増えており、外出時の歩行が怖いと感じている」とのご意見でありました。
また豊島区障害者団体連合会におかれては、令和5年度要望の中で、「歩きスマホ防止に関する条例制定」を求めております。
外出時、スマホで地図を確認したり、SNSを利用することもあると思います。スマホを利用するときは立ち止まって安全な場所でを徹底して、事故のない安全安心な豊島区であって欲しいと思います。
そこで伺います。現在の豊島区における歩きスマホの状況について、区はどのような認識をお持ちでしょうか。
次に現時点で区が実施している歩きスマホ対策についてお尋ねします。具体的な取り組みや啓発活動、それらの内容とともに、どのように区民全体の意識を高めていくのかお聞かせください。
今では小学生もスマホを持つ時代、特に子どもに対する安全教育は重要です。取り組みについてお聞かせください。
歩きスマホは、区が進めているウォーカブルなまちづくりのリスクになると考えますが、交通安全対策のご見解をお聞かせください。
5.次に健康を守る施策として、さらなるワクチン接種の推進について質問します。
昨年度より帯状疱疹ワクチン接種助成が始まりました。実績が想定を大きく上回り、今年度は拡充して継続実施されています。また、小学校6年生から高校1年生相当の男子を対象としたHPVワクチンの全額助成による実施が今年度より始まりました。
いずれも私共、公明党区議団が要望し、区長の英断のもと実現しました。多くの区民の皆様から感謝の声が寄せられています。
さらなる健康を守る施策の推進として、今最も注意喚起されているRSウイルスについて伺います。
RSウイルスについては1960年代からワクチン開発に取り組み、有効性や安全性において困難に直面しながらようやく、令和5年9月に世界初の成人、高齢者向けRSウイルスワクチンが日本でも承認されました。令和6年1月より接種可能となっています。発症予防効果は82.6%、その効果は2年にわたり継続すると言われています。接種費用は2万円以上かかります。
全国の60歳以上の成人、高齢者において、約70万人がRSウイルスに感染発症し、そのうち約63.000人が入院、約4,500人が死亡しているとの推計があります。RSウイルスの重症化リスクはインフルエンザと同等もしくはそれをしのぐとも言われています。
そこで、高齢者へのRSウイルスワクチン接種の有効性を本区としてどのように認識しているのかお伺いします。
次に乳幼児への対策について伺います。
RSウイルスは世界中に広く分布し、ほぼ全ての子どもが2歳までに感染すると言われています。特に生後6か月未満の感染は重症化することが多く、治療は対症療法に限られていると聞きます。
日本では、毎年約12~14万人の2歳児未満の乳幼児がRSウイルス感染症と診断され、その約4分の1が入院を必要とされていると推定されています。生後早期の予防策が必要です。
つい最近接種が可能となった妊婦へのRSウイルスワクチンは、妊娠24~36週の妊婦に接種し、接種後にできた抗体が母体から胎児に移行することで、子どもへの発症や重症化を防ぐことができるとされています。
この妊婦へのRSウイルスワクチン接種による乳幼児への有効性を本区としてどのように認識しているのかお伺いします。
また肺炎予防の一環として、インフルエンザ、新型コロナ、肺炎球菌とともにRSウイルス感染症についても疾患の周知と感染予防への注意喚起を広く区民へ広報して頂きたいと思いますがいかがでしょうか。
最後にRSウイルスワクチン接種助成の検討も是非お願いしたいと思いますが、本区のお考えをお聞かせください。
風邪の症状で検査してもインフルエンザ、新型コロナでもないという診断をされて安心していたが、なかなか良くならいとの声があります。もしかしたらRSウイルス感染症のリスクにさらされているかもしれません。肺炎を引き起こす原因ウイルスから区民、特に乳幼児、高齢者の健康を守るための施策推進を宜しくお願い致します。
次に子どものインフルエンザワクチン接種の支援についてです。
インフルエンザが流行すると多くの子どもたちが罹患しています。特に幼児や小学生などの小さな子どもたちは、感染することで重症化するリスクが高く、また学校や保育施設での集団感染の原因ともなり得ます。
昨年は夏の終わり頃から感染の拡大が始まり、年を明けても流行が続いている異例の長期流行となり、本区でも学校の学級、学年閉鎖が余儀なくされ、様々な影響が出ていました。
インフルエンザウイルスは12歳までの子どもが学校などでかかり、そこから親や高齢者に広がっていくことが多い感染症と聞きます。インフルエンザの向き合い方は、基本的な予防対策とともにワクチン接種をすることで発症予防効果が四割から七割ある。重症化の予防効果はさらに高いとされています。
はじめに豊島区における子どものインフルエンザワクチン接種費用について教えてください。
私は令和2年決算特別委員会において、高校受験を控える中学生に少しでも安心してこれまでの勉強の成果が受験で発揮できるよう、インフルエンザワクチン接種の費用助成を求めました。
その後、中学3年生の就学援助対象者に限り、区の自主財源として費用補助が開始されました。高校を受験するという中学生にとって、所得の違いで支援があるかないかというのはどうだろうか、という発言もさせていただいたところであります。
そこで今年3月4日、私ども公明党区議団として、「子どものインフルエンザワクチン任意接種の補助に関する緊急要望」を高際区長に提出させていただきました。
本定例会初日の区長招集あいさつにありますように、今回補正予算案に中学生までの子どもを対象に、接種補助事業を盛り込んでいただきましたことを、区議団として高く評価するところであります。
今後、接種補助を実施するための具体的な方策やスケジュールについて、どのように検討されていますか。また、補助を行う際の対象年齢や補助金額、申請手続きなど、具体的な計画についてお聞かせください。
結びとして、インフルエンザワクチンの接種は、個々の健康を守るだけでなく、地域全体の公衆衛生向上にも寄与します。子どもたちが健やかに成長し、安全に学べる環境を整えるためにも、子どもへのインフルエンザワクチン接種補助は、その一環として非常に重要です。
多くの区民が安心して各種ワクチン接種を受けられるようになることで、子どもから高齢者への命と健康を守る施策が推進されていることを高く評価し、豊島区として今後も積極的な取り組みを期待いたします。
6.最後にその他として、上池袋図書館の改修について質問します。
本区の地域図書館の役割として、地域住民の生活や様々な活動を支えるための地域特性を活かし、中央図書館と連携を取りながら、地域ニーズに応えるサービス拠点として図書館サービスを提供すること。さらに、地域の伝統や文化に関する資料の収集・保存を行い、次世代に継承していくとともに、新たな文化を創出するための地域資源の掘り起こしを行うとあります。
区の資料を見ますと上池袋図書館が開設された背景には、旧国鉄池袋電車区跡地に建設され、現在もJR車庫に隣接しており、JRや私鉄、地下鉄が乗り入れる巨大ターミナル駅池袋駅に近接する立地を活かし、「鉄道」をテーマにした特色づくりを進めていきます、とあります。
上池袋図書館の大規模改修の具体的な目的と計画についてお伺いします。どのような課題を解決するために、どのような改修が予定されているのか、また、地域住民や利用者からの意見や要望はどのように反映されているのかも教えてください。
次に、改修工事期間についてお伺いします。長期間の閉館や利用制限が予想される場合、その間に図書館を利用することができる他の施設やサービスの案内も重要です。改修期間中、図書館の利用はどのように制限されるのか、また、利用者に対する代替サービスやサポート体制について具体的にお聞かせください。
改修後に予定されている新機能やサービスについてもお聞きしたいと思います。例えば、デジタル化の推進やバリアフリー化、地域コミュニティスペースの拡充など、どのような新しい取り組みが行われるのか教えてください。
なかでも「鉄道をテーマとした特色」づくりには大いに期待したいと思います。もともと鉄道施設の跡地に開設された図書館ですので、歴史的にもみても、鉄道にまつわる特色は鉄道ファンも含めて、地域らしさを演出する絶好のチャンスだと考えます。
そこで提案ですが、ぜひJR東日本さんや、他鉄道会社さんのご協力を仰ぎ、ここでしか見られない特色を創出されるよう大いに期待しておりますが、お考えをお聞かせください。
また北側には現在未利用なスペースがあります。そもそもこのスペースは建物から死角になってしまい、時間外の時など、たむろされたり近接住宅にご迷惑が掛からないか心配です。
今回の改修において、この未利用スペースについて今後の活用策がありましたらお考えをお聞かせください。
大規模改修にあたって、環境への配慮も重要な課題です。エコ建材の使用やエネルギー効率の向上、再生可能エネルギーの導入など、持続可能な設計や運営がどのように計画されているのかお聞かせください。
最後に、上池袋図書館の大規模改修が完了した際に、どのような効果が期待されるのか、地域住民や利用者にとっての利便性向上や、教育・文化活動の促進、また、図書館全体の活性化など、具体的な期待される成果を教えてください。
この改修が成功し、地域住民にとってより使いやすく魅力的な図書館となることを期待しております。
以上で私の一般質問全部を終了します。ご清聴ありがとうございました。
第二回定例会 公明党 西山 陽介 議員一般質問答弁
- 区長答弁
ただいまの、西山陽介議員のご質問にお答えいたします。
初めに、区長としての職務の総括についてです。
昨年4月の区長就任当初より、区政の基本姿勢として「3つのつながる」を庁内外に表明し、これまでの取組みを土台とする区政の更なる発展、子ども・若者・女性の声をこれまで以上に重視した“区民目線”による区政の徹底、産官学の連携による一歩進んだ地域課題への対応を目指し、取り組んでまいりました。「区民の声を受け止める」「区民目線で考え抜く」これを基本とし、豊島区に関わる全ての「ひと」が主役のまちの実現に向け、子育て支援・安全安心をはじめとする「誰もが住みたくなる8つのまちづくり」を職員と一丸となり、進めてきた1年でありました。
就任後、まず着手したのが、区民の皆様の声を具体的に区政に反映させる仕組みづくりです。新たに「子どもレター」や「区民による事業提案制度」などを開始するとともに、私を筆頭にできる限り、地域に出て行き、多くの方々と直接言葉を交わす中で、区民の皆様が感じている地域課題や区政への思いを肌で感じ、機を捉えた事業展開を進めることを心掛けてまいりました。実際、いくつもの施策が生まれ、また、改善に繋がってきております。
区民や企業・団体の皆様から広く声をいただくには、その前提として、区が何を考え、どこに向かおうとしているか、どんな課題があり、今、何に取り組んでいるかなど、区政を取り巻く情報を分かりやすく、タイムリーに発信することが必要であると考えております。
そのため、広報課からのリリースや、広報としま特集号、ホームページ、SNSなど、多様な広報媒体の活用、区民ひろばや図書館等、区施設におけるチラシ等でのご案内とともに、私から直接区民の皆様にお伝えする場として、定例記者会見の開催を就任直後に決断し、昨年6月より実施しています。
より良い行政サービスを提供していくための、もう一つの大きな柱として、庁内の体制強化と人材育成が必須であります。
そこで、各部局のトップである部長のマネジメント力とともに、部局間の連携体制を強化するため、昨年度、月2回の幹部会議と、部長級職員への研修を開始しました。また、若手職員の育成・活躍を重視し、職員アンケートを実施し、その結果をもとに検討を重ね、人事制度や業務改善に係る多くの見直しを行っております。
若手職員の育成としては、私が副区長時代から取り組んできた「すずらんスマイルプロジェクト」が、まさに育成・活躍の場となっており、今後、この成果を様々な分野の取組みに活かしていきたいと思っております。
今後、より全庁一丸となった「チーム豊島区」体制で、区民の皆様のために、今なすべきことは何かを常に意識し、区民の皆様とつながりながら、区政運営に力を尽くしてまいります。
次に、基本構想の策定方針についてです。
基本構想は、区が目指す将来のまちの姿を描く「区政運営の最高指針」です。
先月の第3回基本構想審議会でご審議いただいた素案では、「ひと」が主役の区政の実現に向けて、「誰もがいつでも主役」、「みんなをつなげる、みんなでつくる」、「としまらしさを生かす」の3つの「基本理念」を、基本構想全体を貫くまちづくりの基本的な考え方や行動指針として掲げております。
さらに、あらゆる行政分野を対象とした「8つのまちづくりの方向性」では、この理念を受け、多様性の尊重や公と民の連携によるまちづくりを強く意識するとともに、あらためて区の地域特性や強み・弱みなどを整理したうえで、目指すまちの姿を掲げております。
新たな基本構想・基本計画の策定にあたっては、将来を見通した社会変化や区民ニーズへの的確な対応が何より重要です。
コロナ禍を経たライフスタイルの変化、人口動態などを丁寧に分析するほか、「ひと」が主役のまちを実現するための策定方針として、策定のプロセスにおいて、「区民意識調査、関係団体へのヒアリング、区民ワークショップ」を実施するなど、さまざまな方法により、区民の皆様の声をこれまで以上に積極的に把握していくことを重視をしております。
さらに、こうした声を基本構想・基本計画に反映させるとともに、「区民の皆様の声を丁寧に受け止めること」を「区政運営の基本的な指針」として、明確に位置づけたいと考えております。
区民目線で考え抜いた基本構想・基本計画の策定に向けて、引き続き検討を進めてまいります。
次に、基本構想が議決案件である意義及び今後の対応についてです。
かつて地方自治法では、「地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を議会の議決を経て定めるもの」と規定されておりましたが、国による地域主権改革の下、平成23年の法改正により法的な策定義務がなくなり、策定及び議会の議決を経るかどうかは個々の自治体の判断に委ねられることとなりました。
豊島区では、「豊島区自治の推進に関する基本条例」の平成25年改正により、「基本構想及び基本計画の策定」を義務づけ、さらに翌平成26年に制定した「豊島区議会の議決すべき事件に関する条例」により「基本構想の策定又は改廃」を議決事項と位置づけております。
このことは、本区において、基本構想が「長期的な地域の将来展望を示す区の最高指針」であるとともに、行政のみならず、「区に関わるすべての主体にとっての共通指針」であることの重みを鑑(かんが)み、地方自治法改正後も、引き続き、議決事項としているものと認識をしております。
今後、令和7年第1回定例会での上程を目指し、「基本構想審議会」での審議を踏まえ、基本構想及び基本計画案の検討を進めてまいります。
次に、分野別計画と基本計画との整合についてです。
基本計画は、基本構想が示す将来のまちの姿を実現するために必要な施策と目標を体系的に示すとともに、区の各分野における計画の上位計画と位置づけているものです。
計画の実行にあたっては、実施計画である未来戦略推進プランや分野別の行政計画において、具体的な事業等を定めております。
現在、基本計画における各施策の検討を進めておりますが、現行の分野別計画の方針や、直近の環境変化、施策の現状、課題等を分析したうえで、取組方針を整理しております。
こうした分析結果や取組方針を、既に進行している分野別計画の改定時の検討に活用することにより、それぞれの計画が整合するように調整をしております。
なお、昨年度末に策定した分野別計画については、新たな基本構想・基本計画の検討と足並みを揃え、コロナ禍を経たライフスタイルの変化や、現在の区政運営の基本方針を踏まえ、計画内容をとりまとめております。
そのため、現在検討を進めている基本構想・基本計画の方向性との不整合はないものと考えております。
次に、「ブラックホール型自治体」との指摘への受け止め及び今後の人口動態分析と共に、どのように政策効果を上げていくかについてです。
今般の「人口戦略会議」の発表において、本区は、「消滅可能性都市」からの脱却と同時に、「ブラックホール型自治体」に位置付けられました。「ブラックホール型自治体」は、「人口の増加分を他地域からの流入に依存していて、出生率が低い自治体」とされています。
本区は、「消滅可能性都市」に指摘された直後から、「子どもと女性にやさしいまち」に取り組むとともに、区内外の人を惹きつけ、賑わいが生まれる「持続発展都市」を目指し、まちの魅力と価値の向上に努めてまいりました。その結果、他地域からの転入などを含め、若年日本人女性が平成26年と令和6年を比較して、およそ2,600名増加しております。これは「消滅可能性都市」からの脱却に向け、区民の皆様とともに総力を挙げて取り組んできた成果であると認識しております。
一方、合計特殊出生率が全国や東京都の平均を下回っていることは、「率を算定する際の分母となる“若年日本人女性”が増加するほど、出生率は低下する」などの要因があるものの、出生数が減少傾向にあることは事実であり、本区にとって課題であります。
本区の女性人口は、10代後半から20代にかけて増加し、30代から減少に転じ、40代に再度増加に転じています。
「安心して子どもを産み、育て、住み続けられるまち」を実現するため、こうした人口動態をつぶさに分析するとともに、新たな基本構想・基本計画の策定の中で進めている将来人口推計も踏まえ、必要な施策を重点的に実施していく必要があると考えております。
次に、区の子ども子育て支援を含めた子ども・子育て政策が子育て世帯の定住にどのように影響しているかについてです。
令和5年11月に実施した「豊島区子ども・若者の実態・意識に関する調査」において、豊島区が「子どもの権利を保障する取り組みが進んでいる」、「安心して子どもを産む環境づくりができている」、「保育施設や幼稚園での保育・教育が充実している」、「学校教育が充実している」という4つの項目について、「そう思っている」と答えた保護者の割合が過半数を超え、「思っていない」保護者の割合を20ポイント以上上回っていること、また、85.5%の保護者が「これからも豊島区に住み続けたい」と思っていることが明らかになりました。
子育て環境の充実が「住み続けたい」という思いにつながっている一方、令和4年1年間の18歳以下の子どものいる世帯の最年長の子どもの年齢別の転出状況では、63.1%の世帯が子どもの年齢が6歳に達するまでに転出しており、子育て世帯が区内に定住できていない実態が見られます。ご指摘の住宅事情がその要因のひとつではないかと考えております。
次に、子育て世帯の定住促進のための支援対象や内容の拡充方針についてです。
子育て世帯の定住を促進するため、「としまファミリー住戸」の附置義務の導入や、東京都の「子供・長寿・居場所区市町村包括補助事業」を活用した子育てに適した区営住宅への改修などにより、ファミリー向けの住宅環境を充実させていくとともに、区内の子育て世帯の実態把握や、他自治体の支援内容及び実施状況等も踏まえ、子育て世帯の定住のための支援制度について総合的な検討を行い、年度内に一定の方針をお示ししたいと考えております。
私からの答弁は以上でございます。
- 政策経営部長答弁
私からは、ウェルビーイングに関する質問にお答えいたします。
まず、ウェルビーイングに関連する具体的な取り組み及び成果や課題についてです。
地方自治法に規定された「住民の福祉の増進」という意味において、区が主要課題として掲げた「誰もが住みたくなる8つのまちづくり」にある安全・安心、子育て、福祉、健康、環境等の取組みは、ウェルビーイングを目指したものです。
また「豊島区自治の推進に関する基本条例」の区職員の責務の項目では、「区の職員は、自らも区民の一員であることを自覚し、区民との協働の視点に立ち、区民の信頼の獲得及び満足度の向上に努めなければならない。」とされ、ウェルビーイングの向上が区職員の責務であると認識しております。
区の事業の中でも、仕事と育児を両立するための保育施策の拡充や、音楽・演劇鑑賞などの文化を通じて心を豊かにする事業、望まない孤独や孤立を予防する事業などは、特に社会生活面での幸福を目的としたウェルビーイングの向上に寄与する事業であると認識しております。
なお、こうした取組みが、区民の皆様の満足度の向上に、どの程度寄与しているのかを、見える化することが課題となっております。
次に、住民のウェルビーイングの測定指標及び評価結果を活用した施策の改善についてです。
本区では、ウェルビーイングの達成度に特化した指標を設けてはおりませんが、現在の「後期基本計画」では、68の施策すべてに成果指標や活動指標を設定するとともに、「区民意識調査」によって、まちの住み心地や地域の生活環境の満足度を把握・分析しております。こうした結果を踏まえ、政策や事業の行政評価を実施することにより、サービスや事業の見直し、改善を行っております。
なお、昨年度、「SDGsに関する診断ツール」を活用し、事業の進捗を可視化した結果、概ね順調に進んでいると判断されたことを踏まえれば、ウェルビーイングも着実に進展していると考えております。
次に、子どもや高齢者のウェルビーイングを高めるための具体的施策及び今後の計画についてです。
子どものウェルビーイングを高めるためには、子どもの権利が尊重され、自分らしい育ちを実現することが重要です。このため、子どもの権利に関する普及啓発をはじめ、「子どもスキップ」や「中高生センタージャンプ」などでの子どもがホッとできる居場所の提供、子どもが意見表明できる機会を確保する「としま子ども会議」の開催など、子どもの満足度を高める様々な施策を最優先で展開しております。
現在改定作業を行っている、「豊島区子ども・若者総合計画」においても、より一層の子ども施策の充実を図ってまいります。
そして高齢者では、健康であると感じている人ほど、幸福感が高い傾向になっています。健康寿命を伸ばすためのフレイルチェック、としまる体操などを実施する一方で、要介護や認知症になっても安心して自分らしく生活できるよう、地域包括ケアシステムの充実にも取り組んでいます。
本年3月に改定した「豊島区高齢者福祉計画・第9期介護保険事業計画」では、2040年を見据えた将来像を「高齢者が主役となって、つながり、支え合い、幸せに住み慣れた地域で暮らせるまち としま」とし、介護予防・健康づくりの推進、高齢者総合相談センターの機能強化等を盛り込み、高齢者のウェルビーイングの向上につなげてまいります。
次に、区民が自らのウェルビーイング向上に関与できる取組みの実施状況と成果についてです。
区民の皆様の意見が区の施策に活かされることは、区政を身近に感じる好機であるとともに、区民の皆様にとってのウェルビーイングにつながるものと認識しております。
昨年度より開始した「区民による事業提案制度」は、区民自らが事業提案や投票によって地域課題の改善に関わることができる、これまでにない取組みです。
昨年度選ばれた6件の提案については、それぞれ事業化の段階に移行しており、今年度もまた、「防災」「デジタル」をテーマに募集を行い、78件の提案をいただいております。
次に、今後のウェルビーイング向上策のビジョン及びSDGsとの関連性についてです。
ウェルビーイングとSDGsは、「誰もが幸せに暮らし続ける」ことを目指すという意味において共通しており、この考え方は区政運営の根幹をなすものだと理解しております。
現在進めている基本構想・基本計画の検討にあたっては、引き続きSDGsの視点を重視するとともに、施策達成の先にあるウェルビーイングへの意識をより高めながら、区民の皆様の満足度を最大限に引き出す区政を展開できるよう努めてまいります。私からの答弁は以上でございます。
- 危機管理監答弁
私からは、体感治安の向上についてお答えいたします。
まず、区内繁華街の現状認識についてです。
客引きに対する区職員による取締りは、昨年度は、延べ95人に指導書面を交付し、内9人から過料を徴収しておりますが、客引きの増加を食い止めるには、更に強力で効果的な取締りが必要であるという現状認識を持っております。
そこで、最近は、集中的な取締りが必要な場合など状況をみながら、区内警察署 生活安全課員と共に繁華街に赴き、客引きの行為に応じ、刑罰法令違反に至らず区条例による取締りしかできない禁止行為は区職員が取り締り、刑罰法令違反としての取締りが可能な違法行為は、警察官の強制捜査による取締まりを行う、といった合同取締りも行っております。
また、新型コロナウイルス感染症が5類相当に分類されて以降、街を訪れる方々も増え、繁華街の路地裏等で、路上喫煙や飲酒、タバコのポイ捨てなども見受けられることから、これらをさせないための対策を継続して行う必要性があると認識しております。
そのため、環境保全課や街の方々との環境浄化パトロールにおける呼びかけのほか、路上喫煙が多い池袋西口公園付近の路地裏へは、治安対策担当課員が通勤や帰宅に際し、状況を見に立ち寄り、喫煙者がいれば個別に声掛けをするなど、少しでも多くの機会に指導・啓発活動を行っております。
路上喫煙やタバコのポイ捨て対策は、地道な指導と吸い殻等のごみのない環境の保持が不可欠であることから、引き続き、効果的な声掛けと環境浄化活動に努めてまいります。
次に、客待ち行為に対する一歩踏み込んだ対応についてです。
本区の条例においても、禁止事項として、客引き行為と同様に「客待ち」行為も定められておりますが、「客引きを目的とする客待ち」であることが要件となっており、これは、お話しのあった、岐阜市や大田区の条例も同じです。
よって、単に路上に立っている段階では「客引き目的である」ということの立証が困難であることから、まだ客引きに至らずにただ路上に立っている者に対しては、「客引き目的の客待ちは禁止されています」という、口頭による注意喚起に止(とど)めざるを得ません。
そこで本区では、職員のこれまでの経験値から「客引きを目的とする客待ちに違いない」と思われる人物をみつけると、相手に察知されないように秘匿で行動を監視し、客引き行為を行った時点を見逃さずに即座に本人を呼び止め、行為を自認させた上で「指導書」等の書面を交付することとしております。 その理由は、条例の禁止行為の要件となっている、「客引き目的」であることを立証する必要性の観点から、ただ立っている者に対しては、注意喚起に止めざるを得ませんが、客引きを行うまで粘り強く待ち、客引き行為を行った時点で、書面交付による指導等を行うことによって、最終的な「過料処分」も可能な、抑止効果の高い取り締まりが行えるからです。
今後も、客待ちをしていると思われる者に対しては、客引き行為を行うまで粘り強く待ち、より抑止効果の高い取締りを実施し、体感治安の向上に努めてまいります。
次に、個人宅の防犯対策推進に関する具体的な施策の可能性についてです。
本区では、まず町会や商店会等の地域団体が設置する街頭防犯カメラの補助に力を入れています。その理由は、地域防犯力の向上に取り組む地域団体を支援することにより、地域全体として防犯意識が高まり、安全で安心なまちの実現に資するものと考えているからです。
一方、個人宅における防犯対策強化も犯罪抑止の観点から重要であると考えますが、多額の予算も必要であることから、防犯カメラやセンサーライトなど様々な防犯設備がある中で、どの設備が効果的でどの程度の補助が可能かなど、他区で行われている個人宅における防犯対策の補助の現状の分析に併せ、予算面の観点からも区としての対応を検討してまいります。
次に、公園・児童遊園への防犯カメラ設置についてです。
区内165か所ある公園などのうち、令和6年4月時点において41箇所に防犯カメラを設置しました。
設置の考え方は、落書きやいたずら、不法投棄などの防止、地元からの要望などを基本としています。また、アートトイレの整備に伴い、作品の保全上の観点から設置を行っております。
設置の効果は、警察との連携により、抑止効果もあるものと考えています。
今後も地元要望を踏まえ、周辺の環境も考慮し、安心して公園をご利用いただけるよう、計画的に設置してまいります。
次に、防犯カメラの効果的な管理運用方法及び映像データの管理運用方針についてです。
まず、「効果的なカメラの設置場所」については、住宅街やオフィス街であれば、大通りや逆に人通りの少ない路地裏、人の行き来する交差点付近などが効果的です。また、繁華街であれば、人通りの多い通りや交差点付近などに設置するのが効果的ですが、近接場所における撮影方向等が重複するカメラの設置を避け、死角が生じている方向に設置すれば、更に効果が上がります。
また、区の施設に設置してあるカメラについては、出入口や通路、窓口など、特に来訪者の防犯上有効な場所に設置しております。
映像データの管理運用については、「豊島区街頭防犯カメラの設置運用に関する要綱」等に基づき、映像又は音声記録の個人情報とプライバシー保護や、保存期間を含む映像データの適切な管理、外部に記録を提供する場合は法令等に基づく捜査機関からの照会を受けたときに限るなど、防犯カメラの映像データを適正かつ効果的に運用することを、その方針としております。
次に、防犯カメラの設置及び運用に関する条例制定についてです。
町会や商店会等の地域団体が、区の補助を利用して防犯カメラを設置した場合の運用や、豊島区庁舎内等に防犯カメラを設置した場合などの運用は、それぞれ「豊島区街頭防犯カメラの設置運用に関する要綱」及び「豊島区庁舎等の防犯カメラの設置及び運用に関する要綱」などを定め、これらの要綱に基づき、個人情報としてプライバシー保護や管理者等の秘密の保持、画像又は記録媒体の管理、提供の制限等を徹底し、その中で犯罪や事故の防止、犯人の検挙などで効果的な運用がなされております。
本区といたしましては、引き続き運用要綱に基づいた適正な防犯カメラの設置及び管理に努めてまいりますが、条例を制定している他区の状況を分析して、条例制定の必要性を検討してまいります。
私からの答弁は以上でございます。
- 文化商工部長答弁
私からは、上池袋図書館の大規模改修についてお答えいたします。
まず、大規模改修の目的と計画、課題解決のための改修予定及び地域住民等の意見や要望の反映についてお答えいたします。
平成5年の開設から30年を経過し、施設や設備の老朽化に対応することはもとより、貸出・閲覧のための施設とみられがちな図書館の役割を、ハード・ソフト両面から見直したいと考えています。居場所や交流の場を兼ね備えた地域の情報センターとして、すべての人がそれぞれのスタイルで気軽に利用できる図書館への変革を図る方針です。
地域住民等の意見や要望の反映については、まず近隣の方からは、プライバシーや安全面に関するご要望をいただいておりますので、現状と同様、曇りガラスと同様の効果のあるサッシの採用や隣接の住宅が映らない形で防犯カメラを設置いたします。利用者の皆様からは、「子どもと一緒でも周囲に気兼ねなく利用できるようにしてほしい」「静かに読書ができるようにしてほしい」という声をいただいており、1階を会話自由の「にぎわいエリア」、2階を落ち着いて読書や学習を行う「静かなエリア」に区画します。また、ご要望の多い自習室や飲食スペースを設置します。
次に、改修期間中の図書館利用の制限及び利用者サービスやサポート体制についてです。利用者の皆様に地域で継続的に読書に親しんでいただくため、豊島清掃事務所内に予約資料の受取・返却、新規登録、カードの更新など一部のサービスを行う臨時窓口を設けることとしました。休館中でも極力ご不便をおかけしないよう、案内・周知を徹底してまいります。
次に、改修後に予定されている新機能やサービス及び新しい取組みについてです。
まず、デジタル化の推進として、カウンターに並ぶことなく、予約資料の受取りからリアルタイム返却まで可能とする機能を導入します。すでに設置されている自動貸出機とあわせ、区立図書館初の完全セルフ化を実現いたします。
また、本や図書館を通じて得た知識を創造的な活動につなげていただくため、3Dプリンターなどのデジタル機器を使ったものづくり体験ができるワークショップスペースを設置いたします。
さらに、上池袋さくら公園に隣接する利点を活かし、図書館の開放感を高めるため、館外に読書やイベントが楽しめるテラスを設けます。
次に、ここでしか見られない特色の創出についてです。上池袋図書館は立地背景から鉄道をテーマにした資料収集を行い、鉄道関連の展示や講演会等のイベントを行っております。改修後は、旧国鉄時代の写真や、かつて上池袋地区と池袋本町地区を結ぶ跨(こ)線(せん)橋(きょう)として、「どんどん橋」の愛称で親しまれた、堀の内人道橋に関するものなど、ゆかりの資料を館内に展示したいと考えております。また、企画展等も多く開催したいと考えており、JRや鉄道各社にも協力を打診するほか、郷土資料館とも連携し、ここでしか見られない鉄道をテーマとした特色ある図書館づくりを推進してまいります。
次に、北側未利用スペースの今後の活用策についてです。
近隣のお住まいと密接していることから、具体的な整備方法や活用策につきましては、隣接の方々と意見交換をしながら検討してまいります。
次に、持続可能な設計や運営の計画についてです。
まず廃棄時の分別を容易とするため、エコケーブルを採用します。また、高効率エアコンの設置、人感センサ、照明の外光連動の活用により電力消費を削減します。さらに、太陽光パネルの設置など、様々な技術を総合的に計画することで、持続可能な建物としてまいります。
次に、大規模改修後の具体的な期待される成果についてです。
改修後の上池袋図書館は、子どもから高齢者まで、読書が苦手な方、読書に課題を抱えている方も含め、これまで以上に生涯学習の場、居場所、交流の場としての図書館に生まれ変わります。より多くの方に気軽にご利用いただける図書館、そして地域コミュニティの拠点として、これまで以上に地域の皆様に愛され、まちの価値を高められる魅力的な図書館となるよう、最大限努力してまいります。
私からの答弁は以上でございます。
- 福祉部長答弁
私からは、移動困難者への支援についてお答えいたします。
まず、高齢者や障がい者の方々が直面している移動の困難さについてです。区は、令和4年度に、要介護認定を受けている高齢者や、身体障害者手帳を所持している方に実態調査を行いました。
高齢者・要介護認定者の調査の中で、在宅生活の継続に必要な支援やサービスをお尋ねすると、全体では、第一位に移送サービス34.4%、第二位に外出同行28.1%となっており移動に関することが上位をしめています。また、移送サービスへの要望は、要介護1の方で36.1%、要介護5の方で42.1%と、介護度が上がるほど高くなる傾向がありました。
また、障害者等実態・意向調査における、身体障害者手帳1級所持者の回答では、ほぼ毎日外出している方は46%いるものの、年に数回あるいはまったく外出しない方も6.5%いらっしゃいました。また、外出しない理由としては、身体障害者で一番多いものが、障害が重いためが46.9%、ついで付き添いがいない、外出する用がないなどそれぞれ25%となっており、移動の手段がないという回答も18.6%でありました。さらに、もっともよく利用する外出の方法としては、電車等、徒歩についでタクシーが14.4%であり、外出できたとしてもタクシーに頼らざるを得ない方も1割以上いらっしゃるという結果でありました。
このように、高齢者・障がい者ともに、介護の状況や身体の状況により、また、様々な理由で移動の困難さを抱えていると認識しております。
次に、リフト付福祉タクシー運行事業の導入を検討することについてです。
現在、区では、豊島区民社会福祉協議会が受託するハンディキャブ運行事業を通じて、単独ではタクシー等の公共交通機関を利用できない、会員登録した高齢者や障害者を対象に、ドア・トゥ・ドアの移送サービスを提供しております。
このハンディキャブ運行事業は、病院への通院・入退院時や学校・施設等への通学・通所時の送迎に利用するなど、日常生活に欠かせないサービスとなっております。
なお、当該事業の運転手は、地域の方が協力会員として登録し、移送業務を担っておりますが、ここ数年、高齢化と、なり手不足により、保有する3台のリフト付き車両をフル稼働できない現状にあります。
また、利用会員の固定化や、車内介助がないため、付き添いのいない会員にとって、ストレッチャー利用に至らないなど、運用上の課題もあることから、事業のあり方の見直しに着手しているところです。
一方、他区の状況を見ますと、運転手の高齢化と後継者不足を理由にハンディキャブ事業を終了し、福祉車両の貸出のみを行っているところもあります。
ご指摘いただきました、リフト付き福祉タクシーの運行事業では、区がタクシー事業者に移送業務を委託し、ヘルパー資格をもった運転手により、安全な移動支援を行うほか、運行時間も24時間対応でき、前日までの予約受付が可能な事業者もあるなど、利用者にとって利便性の高い事業となっております。
区としましては、こうした現状を踏まえ、移動困難者一人ひとりのニーズに沿った移動支援が提供できるよう、リフト付き福祉タクシー運行事業の導入と時期について検討してまいります。
私からの答弁は以上でございます。
- 池袋保健所長答弁
私からは、健康を守る施策についてお答えいたします。
まず、高齢者へのRSウイルスワクチン接種の有効性についてですが、特に慢性閉塞性肺疾患などの基礎疾患がある高齢者に有効性があると認識しています。
次に、妊婦へのRSウイルスワクチン接種による乳幼児への有効性についてです。ワクチンにより母体内に形成された抗体が胎児に移行するため、重症化しやすい乳児の肺炎の防止に有効であると認識しています。ただし、妊婦が早産になりやすいとの報告もあり、今後の情報収集が必要であると考えています。
次に、RSウイルス感染症の周知と感染予防の注意喚起についてです。
この感染症は通常軽症ですが、乳児や高齢者にとっては重症の肺炎を起こすことがあり、感染予防については手洗いや症状がある場合のマスク着用など、一般的な衛生対策が大切です。これらのことを、今後、区ホームページ等を通じて、一層の周知と注意喚起に努めてまいります。
次に、RSウイルスワクチン接種助成の検討についてです。日本国内での販売開始後間もないため、有効性や副反応などの情報が集積されたのちに、国や都の動向を注視し、検討してまいります。
次に、子どものインフルエンザワクチン接種費用及び補助実施の具体的な方策やスケジュール、補助対象年齢、金額等の具体的計画についてです。
子どものインフルエンザワクチンの接種は、自由診療にあたるため、医療機関により費用が異なり、おおむね1接種3千円から5千円となっています。
接種補助の方法やスケジュールについては、今般の補正予算で提案させていただきましたが、対象者を生後6か月から中学3年生相当とし、13歳未満は2回、13歳以上は1回、1接種あたり2,000円の補助をします。10月までに対象者全員に個別送付される接種予診票を、指定医療機関に持参すれば、通常の接種費用から2,000円を差し引いた自己負担でワクチン接種を受けることができるよう計画しています。
なお、接種期間は10月から翌年1月とする予定です。
私からの答弁は以上でございます。
- 土木担当部長
私からは、歩きスマホへの対応についてお答えいたします。
まず、歩きスマホの現状についてです。これまでのところ、区道などで、交通事故や通行のさまたげ、トラブルなどの区民からの声は寄せられておりません。
次に、歩きスマホ対策の具体的取組みや啓発活動及び区民全体の意識向上については、交通のさまたげや当事者間のトラブルにつながる恐れがあることから、マナーを守っていただくことが重要であると考えています。区は、これまで交通安全の確保の観点からホームページ、SNSによる注意喚起、町会、商店会、警察と連携して交通安全の普及啓発を行ってきました。区民や来街者に対して、節度ある行動を促すための啓発を行ってまいります。
次に、歩きスマホに対する交通安全対策についてです。ウォーカブルなまちづくりと歩きスマホの関連については、人が主役の、誰もが居心地が良く歩きたくなるウォーカブルなまちにしていくうえで、歩きスマホによる事故を防止していくことが重要であると考えています。このため、リビングループなどのイベントを活用して、歩きスマホの危険性の周知を図るなど、引き続き、マナーを守っていただけるように啓発を行ってまいります。
私からの答弁は以上でございます。
- 教育部長
私からは、歩きスマホに対する子どもへの安全教育についてお答えいたします。
区立小中学校では、安全教育として、東京都教育委員会の「安全教育プログラム」を用い、歩行時の「ながらスマホ」や自転車を運転しながらの「ながら運転」は危険なので絶対に行わないよう指導しています。
また、道徳の時間には、自分の行動が周りに与える影響を考えたり、周囲の人に迷惑をかけず、誰もが快適に過ごすための自身の行いを振り返る学習を行っています。その中で、歩きスマホについて、その危険性を、自ら考えさせる教育を行っています。
今後は、教育だよりや学校だよりなどで歩きスマホを行わないよう家庭においても取り組んでいただけるよう啓発をしてまいります。
以上をもちまして、西山陽介議員のご質問に対する答弁を終わります。