令和 5年決特 特別会計質疑 高橋議員(10月19日)

医療費の適正化・レセプト点検・ジェネリック

○高橋佳代子委員  私も国保の医療費の適正化についてお伺いをしたいと思います。

私ども区議団、これまで様々な機会でこの医療費の適正化をいろんな提案もさせていただいてきまして、区議団としても以前、呉市のデータヘルス計画の視察も行ってきたところでございます。先ほど、年間、令和4年は202億円と全体像が示されました。たしか私の記憶だと、23区中では、1人当たりの医療費がもともと豊島区は一番低かったような現状にあったかと思いますが、現在の状況についてお聞かせください。

○梅本国民健康保険課長  現在の状況ということでございますけど、少し前の状況をちょっとお話しさせていただきますと、平成26年度以降におきまして、平成28年度に底を打ちまして、そこから増加に転じているという状況ではあります。それで、令和3年度を見ますと、1人当たりの医療費が29万8,703円で、これは23区中で一番低い金額でございました。令和4年度も29万7,321円ですので、同水準というふうに見ています。

○高橋佳代子委員  そうした中でも様々な取組を進めていただいておりまして、糖尿病の重症化予防ですね、この医療費の適正化にも取り組まれています。どうしても高齢化が進んでまいりますと、生活習慣とか、様々な社会環境の変化に伴って糖尿病の患者数が増加となって、これ、全国的な課題の一つであるというふうに認識をしております。糖尿病を放置しますと、最終的にはやはり人工透析を要する、生涯やり続けなければならないというようなことも出てくるわけでございます。そうした中で、糖尿病の重症化予防、本区でも取り組まれておりますが、現在の状況についてお聞かせください。

○時田地域保健課長  糖尿病予防のための保健指導の実施状況でございます。令和4年度につきましては、糖尿病予防の保健指導対象者1,632名に対しまして、指導を受けた方が300名いらっしゃいます。指導率につきましては18.4%でございます。

○高橋佳代子委員  これはなかなか伸びないのかなと思ってるんですが、これについては、何か特別な取組をされているのであれば、お聞かせいただきたいんです。

○時田地域保健課長  ここ数年、実施率につきましては10%台ということで、委員おっしゃるとおり、課題となってございます。対象者につきましては、様々通知等差し上げてますけれども、その中で、これを受けたときの効果ですとか、そういうような工夫をしながら通知を差し上げたいと思っております。

○高橋佳代子委員  皆さん、御自身の体に関することなので、非常に大事なことであるという認識はあるんですが、様々な要因で多分そういう保健指導は受けられていないのかと思うんです。一人一人の体が違うように、やはりそういった今後必要なこと、指導というのも内容が変わってくるかと思いますので、ぜひここら辺も、今後の医療費の適正化を考えると、しっかり取り組むべき課題の一つであるかなというふうに思っております。

また、令和3年度から糖尿病性腎症重症化予防事業、これも実施をされているところでございますが、これについて現状をお伺いしたいと思います。

○時田地域保健課長  国保の特定検診の結果、服薬、またはインスリン注射を使用していて腎機能が低下している可能性がある者を対象に、アルブミン尿検査を行って、早期腎症期と判定された方に保健指導を行ってございます。4年度は、アルブミン尿検査の対象者は294名で、このうち実施された方は149名でございます。

○高橋佳代子委員  とにかく早く見つけるということがこの事業の考え方であると思うので、ぜひこれも推進していただきたいということをお願いいたします。

あと、レセプト点検、これも行われております。先ほどの課長の御答弁のように、1人当たりの医療費がもともと23区では一応一番低いというような状況の中で、さらにまた財政効果を出すということも大変な取組であるかと思いますが、現在の状況についてお聞かせください。

○梅本国民健康保険課長  レセプト点検なんですけれども、これ、平成30年度の半ばに東京都からアドバイスを受けまして、点検方法を見直しを行いまして、当初、30年度の1人当たりの効果額というのが992円だったんですけれども、これがだんだん上昇してきています。令和4年度は1,733円ということで、大幅に金額が上がっていまして、これはもう一定の効果が確実に上がっているというふうに思っております。

○高橋佳代子委員  もともと医療費が一番低いにもかかわらず、このような成果を出されているということで、非常に頑張っていらっしゃるなというふうに評価をさせていただきたいというふうに思います。

また、ジェネリックももうかなり進んできたかと思うんですが、普及促進に取り組まれていらっしゃって、保険証を交付されるときにジェネリックにしてくださいというような用紙も加えて郵送されていたりするんですが、このジェネリック医薬品の使用率がどのように変化をしてきたか、お伺いをしたいと思います。

○梅本国民健康保険課長  ジェネリックの普及にも継続的に取り組んでおりまして、これ、24年の11月に開始をしたわけなんですけれども、当初の数量のシェアが35%でございました。それが令和5年の3月時点での数量シェアが76.5%というふうに着実に増加しております。これを当初からの金額に換算して、累積の効果額というのを積み上げていきますと、4年度末時点のまでのおよそ10年間で約31億円に上るというふうに試算しております。

○高橋佳代子委員  そういう意味では、本当に積もり積もって、31億の効果を出されているということであるというふうに思います。お一人お一人の負担も少なくて済みますし、そういう意味では、財政効果も上がっていくというようなことだと思います。

今後のこの医療費の適正化と国保の安定的な財政運営について、本区のお考えを伺って、私の質問は終わります。

○梅本国民健康保険課長  やはり医療費の適正化というのは、国保の安定的な財政運営のためには欠かせないものだというふうに思っております。これまでも様々な取組を続けてまいりましたけれども、引き続き、様々な健診や事業の勧奨に努めて、効果を上げていきたいと思っております。