18H30年予算委員会 環境清掃都市整備費 西山議員( 3月 8日)
自転車対策
○西山陽介委員 西山でございます、よろしくお願いします。先ほどバスの話題がございましたけれども、私のほうからは自転車について取り上げさせていただきたいと思います。
自転車は乗る人にとって快適ですし、何よりも、先ほどはEVバスの話でしたけれども、通常の自動車に比べてはるかに環境にやさしい乗り物でございます。そこで、自転車走行や、また利用にかかわる安全・安心の取り組みなどについてお伺いをさせていただきます。
今回、自転車走行空間整備事業経費、こちらが計上されておりますけれども、まず、この事業の目的についてお話しください。
○柴土木管理課長 自転車の走行空間を整備いたしまして、道路空間の正常化を図り、歩行者や自転車、運転者の事故を減少させるというのが目的となっております。
○西山陽介委員 今、お話がありました走行空間の整備、それから道路空間の正常化という御答弁がございましたけれども、まず、走行空間を整備していくということについては、自転車ネットワーク計画を策定されるという上で、今般、自転車走行環境計画に取り組まれているかというふうに思いますけれども、自転車走行環境計画を計画していくこの整備方針また方向性などについてお聞かせください。
○柴土木管理課長 幹線道路につながるスムーズな自転車の走行空間を確保するということで、アンケート調査、これは無作為抽出のアンケート調査を2,000人に対して行いまして、また、そのほかにウエブアンケート調査ということで、インターネットで、区民、それから区外の方でも自転車を利用する方のアンケート調査をとりまして、どういう道が走行空間としてふさわしいか、そういった調査をやりまして、自転車の走行空間を整備する、道路を決めるという計画と、それからそういった走行空間をどういう形で整備していくか、自転車道、自転車専用通行帯、自転車ナビラインとあるんですけれども、そういった理想の走行空間の形を、どの道路がどういった形での整備がふさわしいのか、そういったことで計画をまとめたものでございます。
○西山陽介委員 そういった上で、現在、一番豊島区に適したというか、今後の中長期的な視点もあるかと思うんですけれども、どういう整備のあり方がふさわしいのか、その辺のちょっと解説をお願いしたいと思います。
○柴土木管理課長 豊島区の道路は非常に交通量が激しい道路が多く、それから、あと、狭隘道路が多いという特徴もございますので、なかなか自転車道だと最低でも2メートル必要だと。自転車専用通行帯についても1.5メートルが最低でも必要ということで、やはり道路の拡幅とかが伴うことにもなりますので、なかなか思い切った形ではできないのかなというふうに考えております。
やはりそういった理想の形に近づけるには、まずは暫定形ということで、国のほうも理想型が難しい場合は暫定形でいいということでありますので、まずはナビラインを引いていくというようなことで整備を進めていきたいというふうに考えております。
○西山陽介委員 それが正常化ということにつながっていくんだと思うんですけれども、ハード面ではそういう方向で、ナビラインを引いていくということだとしても、今度利用する側の区民の皆様、それから周辺区から豊島区に入ってこられる方々も含めて、どういうふうに自転車は走ったらいいのかという、その利用の仕方というものについても、これはやはり啓発していく必要があるかと思います。その辺についてのお考えをお願いします。
○柴土木管理課長 まさにおっしゃられたとおり、やはり交通が激しい道路を自転車で左側を走るというのも非常に危険な状況もありますので、また、歩道の中でも自転車が走れる場所もございます。そういったところを走る場合も、歩行者との関係もございますので、やはり自転車の運転者に運転する場合のマナー、そういったものの啓発も必要ですし、また一方で、自動車、歩行者の方にも、歩道を歩くとき、また自動車が車を通行する場合、自転車がやはり左側を走っているのを注意して走るような、そういったような啓発は、今後必要だというふうに考えております。
○西山陽介委員 そういった意味で、最初にお聞きしましたこの事業も含めて、区内での自転車の事故を減少させていこうという目的に向かっていくというふうに思います。そうはいっても、自転車の事故、やはり最近、全国的に見ても、なかなか自転車の事故自体が増加しているという状況も聞いておりますけれども、この豊島区での自転車事故の状況、それについてちょっと説明ください。
○柴土木管理課長 平成28年の数字なんですけれども、本区の自転車事故の件数は224件、死亡者はゼロです。負傷者数が192件ということで、前年比41件の増ということになっておりまして、これは7年ぶりの増加ということになっております。
○西山陽介委員 そうしますと、これはもう豊島区ではふえたということですけれども、豊島区での発生の件数とか状況というのは、23区の中ではどういうような位置づけなのか、また、その事故が起きてしまう要因とか理由とか、その辺があれば、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○柴土木管理課長 本区は、事故総件数では23区中18番目という数字なんです。ですが、自転車の関与した事故が多いということで、そちらは23区中6番目という数字になっております。それから、28年の41件の増加ですけれども、主な理由としては、やはり自転車の前方不注意というのが多くて、出会い頭の自転車同士の事故とか自転車と車の事故がふえたということでございます。
○西山陽介委員 最近、スマートフォンを操作しながらでしょうか、そういった自転車を運転しているような方も見受けられます。そういう行為といいましょうか、していた方が高齢者とぶつかって、相手方を死なせてしまったというような報道も聞きました。大学生であったそうですけれども、過失致死罪となって、刑法犯として書類送検、また賠償金も非常に大きな金額だということで、負担を強いられることになりました。
先ほど御答弁いただきましたけれども、前方不注意の出会い頭の事故が多いということだけど、自動車を取得するときには自賠責保険というものが、これは強制加入しないと購入できないということで、不足部分は任意保険なんですけれども、自転車の賠償保険は、これはどういうふうになっているんでしょうか。
○柴土木管理課長 本区では、豊島区自転車の安全利用に関する条例第4条3項に基づきまして、保険の加入は努力義務という位置づけになっております。
○西山陽介委員 最近では、この自転車保険の加入については全国的な動きがあります。兵庫県ですとか、また大阪府、または昨年10月からは滋賀県、そして鹿児島県、名古屋市、それから、ことしの7月からは相模原市が自転車の保険加入を義務化しています。大阪ですとか兵庫についてちょっと調べてみましたけれども、自転車保険に加入する義務のある人は、大阪府内、兵庫県内で自転車を利用する人全てとなっています。保険の内容は自転車損害賠償保険などとなっていまして、自転車で事故を起こした場合に、それによって生じた他人の生命または身体の損害を補填することができる保険と聞いております。つまり、対人賠償の保険への加入が義務づけとなっているわけですけれども、対物については任意という状況でございます。
本区は先月、セーフコミュニティの再認証を受けました。安全で安心なまちづくりの実現は、本区の重要課題であると思います。自転車事故をなくしていく政策を進めていくことはもちろん大事なことでありますけれども、その一方で、事故が発生した場合の対応についても考えていっていただきたいなと、このように強く願うところです。
そこでお尋ねですけれども、この自転車保険への加入については、東京都の場合ですとかどのようになっているのか、また、豊島区がこの自転車保険への加入を義務化することが可能なのかどうか、それについてお答えいただきたいと思います。
○柴土木管理課長 自転車保険への加入は、東京都の場合は、条例でやはり努力義務となっております。本区が保険を義務化できるかどうかということで、以前に東京都にも確認をしておりますが、そのときは、東京都の条例の目的に反しない限り、区市町村が都の条例を超える内容を定めることは可能ということで意見をいただいていますので、保険の義務化ということも可能ではないかというふうに考えております。
○西山陽介委員 豊島区ではこの自転車走行環境計画、先ほどお聞きしましたけれども、策定を進められています。自転車は車両であることから車道の左端を走行していくというわけでありますけれども、それによって歩行者、自転車、それから自動車の、先ほど出ました正常化を図っていただいて、事故の発生を減少させていくことが大きく期待されるわけでありますけれども、その環境整備は必要なことでもちろんあるんですけれども、事故が発生した場合の区民の保護、そういったことも考えていくことが重要だろうというふうに思います。
ぜひ自転車保険の加入の義務化について検討いただきたいというふうに願いますけれども、このことについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○柴土木管理課長 自転車事故の発生によって、被害者は稼ぎ手を失うというような状況になったり、加害者は、先ほどお話にもありましたように、多額の賠償金を請求されたりと、そういったことで、生活が破綻する場合も多々あると思います。事例ですけれども、やはり小学生が自転車を運転していて高齢者の方にぶつかって、高齢者が亡くなって、賠償金9,000万円、親が請求されたという事例もございます。区民の生活をサポートするという観点からも、自転車保険への加入というのは、やはり必要なのかなというふうに考えております。
大阪府と兵庫県の保険の義務化につきましては、実際に保険に入っているかどうかを確認するすべがないということで、なかなか義務化にしても入っているかどうかを確認できないという状況もあるんですけれども、先ほど委員がおっしゃったように、都内で唯一のセーフコミュニティ都市でございますので、義務化を訴えていくということは、安全・安心なまちづくりを進めていく自治体として、そういう姿勢を示すということは大切なのかなというふうに考えております。
駐輪場複数月導入
○西山陽介委員 ちょっと視点を変えまして、自転車の今度、区民の利用の部分についてお尋ねしたいと思います。
本区の駐輪場の利用なんですけれども、時間利用とそれから定期利用と主には二つ、年間通しての利用も一部ありますけれども、主にちょっと定期利用について、触れさせていただきたいんですけれども、この定期利用の利用の方法、手続、これをちょっと簡潔に教えてください。
○柴土木管理課長 駐輪場の券売機がありまして、そこで1カ月ということで、定期の申し込みをすることができるようになっております。
○西山陽介委員 その定期利用の利用料金なんですけれども、場所によっては、違いますけれども、大体1カ月2,500円なんです、区内在住の区民の場合で。ところが、最近、新宿区の定期利用をされていた豊島区民の方からお声をいただきました。新宿は、12カ月、1年で5,000円とか6,800円のところがあります。豊島区の隣接している高田馬場駅自転車駐車場、これはちょっと高いですけれども、それでも1年で2万円、豊島区は12カ月使うと3万円、結構な差がある、そういった御指摘があります。1カ月利用にしても、新宿区の場合は1,800円で、700円の差があるということがあります。
まず、お尋ねしたいのは、この利用区分、豊島区は1カ月だけ、新宿区は1、3、6、12カ月という区分けしてあるんですけれども、こういったやはり利便性をもっと向上させるためにも区分の見直しは必要ではないかなと、そういうふうに思うんですけれども、ちょっとその点、御見解をお聞かせください。
○柴土木管理課長 今おっしゃられたように、本区の場合は、これまで定期は1カ月ということで、特に3カ月とか6カ月とかそういった形ではなくて進めてまいりました。ただ、今、確かに近隣区なども、3カ月、6カ月というような形での定期料金の方法も進んでいる状況でございますので、今すぐにはできませんけれども、来年の4月を目途に、そういった方法を前向きに検討したいと思います。
○西山陽介委員 ちょっと時間もあれですので、利用料金についても、僕は余りにも差があるのではないかなというふうに思います。豊島区が高いのか、それとも新宿区が安いのか、それはもうちょっと調査しなければわからないと思いますけれども、ぜひとも、そういった部分も豊島区の区民目線に立っていただいて、利用料金の見直し、区分の見直しについても積極的に御検討いただきたいというふうに思います。
最後にしたいと思いますけれども、自転車保険の加入の義務化、まだ規定をしている自治体は都内ではございません。先ほどもありましたように、本区はセーフコミュニティ推進都市として、まずはこの義務化の方針を改めまして示していただくことが必要でないかというふうに考えます。ぜひ積極的な御検討をお願いしたいと思いますし、また、2020年の東京オリパラのときは、もう自転車は海外からマイ自転車を持って国内にいらっしゃる方も多くなると思います。そういった環境の部分も整備されていくと同時に、保険の加入義務、それから利用料金の部分についても、自転車とそれから歩行者がより安全・安心に過ごしていただけるように、このような課題についても積極的に取り組んでいただくことをお願いしたいと思います。 以上です。
○柴土木管理課長 保険につきましても、人に掛ける保険と、それから、自転車を整備することによって、TSマークというのがついて、それに賠償保険もついているというような保険もございますので、いろいろと状況を調査しまして、委員のおっしゃられたように前向きに検討していきたいと思います。