令和 2年予特委員会 3月 3日 議会・政経・総務費

SDGsの取り組みに

○高橋佳代子委員  済みません、席を移動しまして、質疑のお時間をいただきました。

私からはSDGsの取り組みについてお伺いをいたします。

今定例会の一般質問で、23区で唯一の消滅可能性都市と名指しをされた豊島区こそが誰ひとり取り残さない持続可能なSDGsモデルとして、未来都市に名乗りを上げるべきだというような質問をさせていただきまして、区長から御答弁をいただいたのは、十分な準備期間と丁寧な調整が必要となるので、令和3年度の応募に向けて、前向きに取り組みたいと。私もこの施策に向けて満を持してやっていきたいと思っていますので、ぜひ御期待くださいということで、それが突然、令和2年、物すごい勢いで皆様が準備をしてくださって、昨日は提出をしたというような御報告があったんですけども、2020年度に向けて手を挙げた、1年早く準備をしたということの理由について、お聞かせください。

○澤田企画課長  一般質問での御答弁で、令和3年度に向けてということでお話をさせていただいた後も、私どもでも検討、検証を進めさせていただいておりまして、今、委員の御指摘があったとおり、非常に分野横断的な大きな取り組みになるということで、相当期間の準備期間を想定していたんですが、そこの整理が一定程度ついてきたということで、どうせスタートを切るんでしたら、なるべくいい話ですので、早くスタートを切りたいという思いもあって、今回、令和2年度に手を挙げさせていただいたということでございます。

○高橋佳代子委員  一般質問の中でも申し上げたんですけど、既にかなりの事業を区の中でも実施をしていらっしゃいまして、それをうまく分野横断的に整理ができれば、もう今の施策でも十分に対応できるんじゃないかというようなことで御提案を申し上げたんですが、その点もそういうことでよろしいんですか、ちょっと伺いたいと思います。

○呉副区長  きのう、少し高野区長と私からも申請書を提出した説明をさせていただきましたけども、今御指摘のように、豊島区で何かこれから新しいものをつくって、それで、SDGsに合うようにしようというような考え方ではなく、今回、国のほうが進めようとしているSDGsの未来都市、モデル事業の内容も私どもも勉強を改めてしたわけですが、まさに豊島区がこれまで取り組んできた内容がそのまま当てはまるんではないかという考えになり、一方では、現実的には締め切りの期間もありましたので、それまでに整理をして、書類を整えられるかということも中で急ぎ検討した結果、何とか間に合うんじゃないかということ、それから、もう一つ、今まで、まだ都内ではこの都市が選ばれていないというようなこともあって、なかなか都市部では、特に東京の中で、やはり豊島区が先頭を切って、ほかの自治体を引っ張るような取り組みに、実際やっているわけですから、それを見せながら、区民の皆さんにも知っていただきながら、私どもも積極的に進めたいという思いで、資料を整えまして、提出をしたという経緯がございます。

○高橋佳代子委員  それはそれは時間のない中で、皆さんが大変御苦労をされて取り組んでこられたということは、いろんな面で、もう本当に感謝を申し上げたいというふうに思っております。今、副区長からもお話がありましたように、特に23区では、どこもまだ手を挙げていない、地方創生というような意味合いが非常に強くて、どちらかというと地方が手を挙げてきているような事業の中で、内閣府もこれからは都心部に、ぜひ手を挙げてもらいたいような意向もありまして、その中で、唯一、消滅可能性都市と言われている豊島区が、もう逆に逆転して、それこそピンチをチャンスに変えて持続可能の誰が見ても、要はその先頭を切って走っているんだというようなことを内外にアピールしていくには絶好のチャンスだろうというふうに私も思っております。

それで、今聞こうと思ったんですけど、都心部はないですよね。日野市か何かはたしか挙げているんですが、23区は特にないというような状況なんですが、この応募した未来都市のモデル事業の概要について、昨日、簡単にはあったんですが、御説明ありましたけども、経済、社会、環境、この3側面から案を練られているというふうに思いますが、少し簡潔に御説明いただければと思います。

○澤田企画課長  応募しました未来都市のほうとモデル事業ということで分かれてございまして、未来都市のほうは、若干理念といったところもございますが、人口減少社会が到来する中でも良質なサービスを持続的に提供していけるように、経済、社会、環境の取り組みを多様な主体との協働により総合的に展開する。また、国際文化交流を推進することによって、まちの魅力を高めていくということでございます。具体的にモデル事業のほうで申し上げますと、例えば経済の側面で申し上げると、公民連携した魅力ある都市空間づくり、また、文化を基軸にしたまちのにぎわいづくり、そして、社会としては、誰もが安全に楽しめる身近な居場所づくり、そして、環境面では、既存の公園の有効活用、新技術の活用、協働による工夫と、これまで本当に進めてきた事業を核といたしまして、これらを統合する取り組みといたしまして、例えば4つの公園を中心とするエリアマネジメント、組織間の連携、あとは、IKEBUSによる4公園を中心とした連携の強化、そして、身近な中小規模公園の活用事業、こういったことを進めていくというのが、その概要となってございます。

○呉副区長  今具体的な内容は、企画課長から答弁したとおりなんですけども、少し補足をします。

例えば社会の分野におきましても、豊島区では、人口密度が高い中で、子どもの遊び場もない。また、高齢者の割合が、単身の高齢者の割合が高いというのは、豊島区が特に高いんですけど、ほかの都市部の各区も高いことは、やはり同じように高いわけです。それからまた外国人も非常に多い。そういった交流や出入りが多いという都市部の特徴から、いろんな方がいらっしゃるというようなこと。その中で、やはり誰ひとり漏らさずに、みんなで社会をつくり上げるというようなことでは、都市部共通の課題があると思いますし、経済も、幸いまだ本区は人口ふえておりますけども、いずれ全国的には非常に大きく人口が減るというような見込みを立っておりますので、豊島区も例外ではないと思いますし、やはりそういった中で、都市部でも都市の経営、自治体の経営というのは、非常に今後財政的にも厳しくなってくると思います。その中で、どうやって経済面を活性化させて、自立をする、いろんなサービスを提供できるようにするのか。あるいは、環境も、まさに大都市の中で、例えば公園をつくろうと思っても、そう簡単にはつくれない、面積が少ないわけですけども、しかし、面積だけではなくて、使いやすい公園、使える公園をつくるということは、これから求められる時代だろうというふうに思っておりまして、そこに豊島区がいろんな努力をしているわけですが、それぞれその3分野で都市部に共通な課題を持ちながら、解決をするための施策をしているというふうに私どもも思って、進めておりますので、まさに今回の提案にふさわしいのではないかということで、提案をさせていただいたという次第でございます。

○高橋佳代子委員  呉副区長おっしゃるように、まさに大都市が抱えるような課題を果敢に豊島区が解消というか、いろんな施策をもってやっているということが、本当にほかの自治体も参考になるような取り組みもたくさんあって、非常に提案としてはすばらしいのではないかなというふうに思っておりますが、令和2年度の事業費というんですか、これはどのように見込まれているのか。

○澤田企画課長  令和2年度の事業費といたしましては7億2,800万円余ということを考えておりまして、これの中には総合高齢社会対策ですとか、IKEBUSのように、もともと令和2年度の事業として想定していたものがメーンとなってございます。あとは、それ以外に、未来都市に選定された場合の普及啓発の費用などを込みでこの金額ということでございます。

○高橋佳代子委員  昨日応募されたということで、結果が出るんだというふうに思いますが、今後のタイムスケジュールについてお伺いしたいと思います。

○澤田企画課長  国から示されているスケジュールといたしましては、4月の中旬にヒアリングを経まして、5月から6月にSDGs未来都市の選定が行われるというぐあいに聞いてございます。

○高橋佳代子委員  何としても通過していただきたいという思いが強いんですが、また、一般質問でも申し上げましたけども、後期基本計画の策定時期に向かいますけども、これもSDGsの視点をどのようにその中に落とし込んでいくかということが今後問題になってくるんですが、その点については、いかがお考えでしょうか。

○澤田企画課長  御指摘いただいたとおり、後期の改定作業を令和2年に行ってまいりますので、こういった中で、本区のこれまでの取り組みを一度SDGsの17の目標の中で再整理をしまして、そこで、区民の皆さんにも私どもの行っていることをさらにわかりやすく伝えられるように、そして、今の事業を見直して、強みとか弱みをまた補強したり、さらに伸ばしていけるように作業を続けてまいりたいと考えているところでございます。

○高橋佳代子委員  非常に、この短時間でここまで努力をしていただいたということに、本当に重ねて感謝を申し上げたいというふうに思います。

東京23区としては、ぜひ初のSDGs未来都市をかち取っていただいて、そういう意味では、ほかの自治体の模範となるべく、取り組みを今後も続けていただきたいというふうに思うんですが、最後に、高野区長に今後の展望について、お聞かせいただければと思います。

○高野区長  本当に、皆さん方、議員の皆さんにとっても唐突というか、なぜ急にこのような形を取り組んだかというような御懸念等々もありましたけど、今るるお話ししたように、私も1年ぐらい前から、民間のほうでは西武ホールディングの後藤社長、あるいはサンシャインシティの合場社長等々から、まさに、豊島区はSDGsにふさわしいというか、未来都市、そういうことを目指している。そして、さらには、今までセーフコミュニティ、これの国際認証、さらには、昨年の東アジア文化都市の成果等々を踏まえると、非常に都市としてのSDGsの取り組みは、豊島区は今までやってきた実績、これを見れば、当然これに挑戦できるだけのものをしてきた。これらを合わせて組み立てることによって、新たにこういうふうにしようとか、こうじゃなくても、十分要望に合うんじゃないかとか、要するに、しかも、内閣府に、ここ急激に二、三回問い合わせでいろいろ、呉副区長以下、いろいろSDGsについてのいろいろなすり合わせといいますか、これらについてお聞きした中では、非常に内閣府も感触はよく、大変豊島区のこともよく御存じだと思いますから、そんなような御示唆もあったので、それらについて、本当に、急遽であります。特に職員、かなり頑張っていただいて、こういう提出までいくことができたわけでありますけど、私は、やはりこれからの将来都市へ向けてのこういうしっかりした目標を持っていく、これは本当に豊島区が今進めている国際アート・カルチャー都市を初めとした、そういう形の中では、非常にこの取り組みは、次の世代へしっかりと受け継いでいけるような、本当に確信を持って、このような取り組み、このチャンスをやはり生かしていくべきじゃないか。確かに、東アジア文化都市のときも無謀な挑戦と言われましたけど、それを見事にオールとしまで、そして、みんなで一致して、こういうまちづくり進めたことが大きな成果を生んだというようなことも含めて、別に柳の下にドジョウが2匹いるという、そんなことじゃありませんけど、この挑戦は、やっぱりやるべきしてやる、豊島区に与えられたというか、そういうような思いが強かったんで、その結果を踏まえて、すぐゴーサインを出したわけであります。

しかも、これを中心になって動いた呉副区長は、2年間のお務めがいよいよ今月で終わるわけでありますけど、彼のこの働きぶりは、本当にこの豊島区にしっかりした足跡を残していきたい、実績をというようなことも含めて、本当に2年間の総仕上げみたいな形で、一生懸命、徹夜はしませんけど、この間、前々からいろいろ進めておりました。特に御質問いただいてから以降は、本当に一丸となって企画課が取り組んでくれたという、改めて、私はこの職員の優秀さを感じまして、これからもこういうような形の中で、いろんな面で豊島区が新しい目標を持って進んでいくということは、いかに区民の信頼にも応えられるのではないかと、そんな思い切った決断をしたわけでありますので、また結果は大変はらはらどきどきしながら、4月、5月にはその辺の結果が出ると思いますが、これが、今私たち豊島区がまさに問われていると言っちゃあおかしいんですけど、それだけ皆さんから注目されている豊島区ではないかと思っておりますので、最善のこれからも努力をしてまいりたいと思います。

以上です。