令和 2年決算委員会 全部の補足質疑(10月19日)

基本計画策定

○西山陽介委員  最後の質疑となります。基本計画について、お伺いをさせていただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いします。

平成28年度、現在の計画は始まりまして、10か年計画ということで、区の基本方針が示されていると、このように認識をしているところでございます。平成28年から遡ること本委員会でもいろいろな場面で言及が出ますけども、平成26年に23区で唯一の消滅可能性都市と言われたこと、その指摘に対して、直ちに区は対策本部を立ち上げられまして、具体的な対策というものにこれまで取り組んでこられたものというふうに思います。そのことを受けて基本計画も平成28年度からスタートしていると、そのように思っているところでございます。

同じく平成28年に策定をされてスタートしたのが国の方針と連動してるかと思いますけども、豊島区まち・ひと・しごと創生総合戦略がスタートしているところでございます。こちらについては5か年の計画ということで、今年度ゴールになるという状況だというふうに思いますけども、まず豊島区版の創生総合戦略についての位置づけについてお伺いしておきたいと思います。

○山野邊企画課長  御指摘いただきました豊島区まち・ひと・しごと創生総合戦略でございます。こちらは国のほうが、やはり急速な少子化ということをどうにか止めていこうということを中心に平成26年11月にまち・ひと・しごと創生法を設立し、その後、今後目指すべき将来の方向を提示するまち・ひと・しごと創生長期ビジョン及び今後5か年の目標等を定めたまち・ひと・しごと創生総合戦略を策定したことを受けて、各自治体においても、やはり人口ビジョンをしっかり組み立てて将来像を描けというものでできたものでございまして、本区につきましては、今、委員のほうから御指摘ありましたとおり、この総合戦略につきましては、豊島区基本計画と一体的に取り組みながら、人口問題への対策を深掘りし、重点的に取り組むべき施策をまとめたという形で5か年の計画を策定したものでございます。

○西山陽介委員  そうですね、この基本計画、そしてローリングされるビジョンですね、これに非常に密接に関わってきているものというふうに思います。そういう中で、その中身については基本の目標、そして基本的な方針、そして具体的な施策を掲げて、そしてこの5か年で取り組まれてきたというふうに思います。これには数値目標というものが明示されて、大変いい取組だというふうに思っているわけですけども、実績についてはどのように評価しているのか、そしてそのことが区民の皆様に見える化として実行されてるのかどうか、それについてはいかがでしょうか。

○山野邊企画課長  まず、1点目の実績でございます。平成27年から31年度、5か年の実績でございます。こちら、委員から今御指摘あったとおり、基本目標が4項目ございます。1点目が子どもと女性にやさしいまち、2点目が高齢になっても元気で住み続けられるまち、3点目が様々な地域と共生、交流を図り、豊かな生活を実現できるまち、4点目が日本の推進力の一翼を担う国際アート・カルチャー都市の4本でございます。それぞれが基本的施策、それにひもづく具体的な施策の中に、それぞれKPI、目標を設置しているところでございます。

これまでのKPIの評価の結果で実績でございますが、例えば1番目の子どもと女性のほうにはつきましては、目標を超過した達成、達成、相当程度達成としました評価が全体の92%、高齢になっても元気でにつきましては67%、3番目の様々な地域との共生、交流につきましては75%、日本の推進力につきましては38%、合計で全体で72%でございますが、ただ、指標で計測不可能というものを除きますと、大体83%程度がある程度達成しているということですので、総評といたしましては、おおむね順調に取り組めたというふうに考えているところでございます。

それから、見える化でございますが、こちらはKPIの達成状況につきましては、政策評価委員会を中心に内部での評価となっているというところでございます。

○西山陽介委員  ぜひ区民の皆様にも、職員の皆さん、また区が御努力していた結果でございますので、計画を表して、そして実行に移して、そしてその評価が出てるわけですので、そういった意味で、程度の部分はどうとしても、区民の皆さんに御理解いただけるような見え方というものも必要だというふうに思っているところでございます。

先ほど申し上げましたように、結果が今後の基本計画にも影響をしていくんではないか、そのように思っているところでございます。前期5年を迎えて、後期の基本計画の策定が始まるわけでございますけども、後期基本計画に対する見直しに対する方針など、御見解をいただきたいと思います。

○山野邊企画課長  ありがとうございます。基本計画後期でございますが、これから基本構想審議会等で具体的な検討を進めていくということになります。先ほどの御質問にあった豊島区まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましても、こちらもきちっと後期基本計画の中に反映していって、今までは別の計画であったものが一つの計画としてまとめて方向性を出していきたいというふうに思ってございます。

また、基本計画の方向性ということでございますが、やはり5年前と比べますと大きく豊島区の状況は変わっているというふうに認識してございます。途中には東アジア文化都市もございましたし、今回のSDGsもございます。そういった状況もありますし、さらには今回、コロナ禍ということで、これまでの基本計画と全く同じに考えるということが非常に難しいのかなというふうに考えてございますので、アフターコロナ、ウィズコロナという側面で基本計画を組み立てていくということだと思います。

また、これまで今回の決算特別委員会の中でも、様々な委員の皆さんからSDGs、誰も取り残さないというような表現がたくさんございました。こういったコロナで見た課題やSDGsへの対応というものをしっかり新たな後期計画につきましては反映させていきながら、深掘りをしながらしっかりと進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○西山陽介委員  5年前と今とは非常に区を取り巻く環境、情勢が変わってきている、全くそのとおりだと思います。そういう中で、1点、私自身もちょっと考えを深めていかなければいけないなということがありまして、5年前、基本計画がスタートするときには4つの柱、先ほど、課長さんが述べてくださいました4つの柱、そして今年の第1回定例会、区長の御挨拶、またプランの2020には、この4つの柱が変化している状況があると思います。すなわち文化を基軸としたまちづくりと高齢者に優しいまちづくりと、それから子どもと女性にやさしいまちづくりと、さらに安全・安心のまちづくりということで。5年前の4つの柱と今の策定されている4つの柱は、やはり中身の部分としても、表現もそうですけども、やっぱり変わってきてるという部分があると思います。変化することというのは、それはいわゆる悪いことでは何でもない。環境の変化に応じて柱さえも政策としてブラッシュアップしていく。そのことは決して悪くない。ただ、私どもも含めて区民の皆さんへの柱の取替えといいましょうか、そういった部分が変わっていくということについては、ぜひとも理解をいただくような、そういった説明というものがあったのかどうか、その辺については、どういう御所見を持ってるんでしょうか。

○山野邊企画課長  御指摘のとおり、2020年につきましては、項目として、4つの柱という意味で、さらに安全・安心なまちづくりということで、ここに重点を置くと。これまでの様々な地域との共生も当然力を入れていくんですが、やはり御指摘いただいたとおり、時代のニーズ、豊島区の特性、そのときそのときの重要事項ということにつきましては、基本計画を基本に置きながらも、やはり常に見直していって、豊島区の最大重要な課題に取り組んでいくというのが基本的な姿勢だと思ってございます。そのために、今回は新しい1つの柱を付け足していただいたということになってございます。

御質問の区民への周知でございますが、例年ですと、豊島区未来戦略推進プランは、区政連絡会等でも皆さんに御説明申し上げているところでございますが、今年度につきましては、まさにコロナ禍という中で、当月の区政連絡会に御報告できないで書面での御報告という形になってしまったということがございますので、今後こういった大切な重要施策について、しっかりと区として説明責任を果たしてまいりたいというふうに考えてございます。

○西山陽介委員  旧豊島公会堂は、私どもの本当に魂の殿堂と、そのように捉えている場所でございます。今やそれが芸術文化劇場に生まれ変わり、そしてHareza池袋がオープンいたしました。グローバルリング、そして4つの公園、ウイロードの再生、IKEBUSの運行と本当に豊島区の歴史の転換期に、こういう立場をいただいていることが本当に幸せなことだというふうに思いますし、また区政の携わっている関係者の皆さんに本当に感謝申し上げたいというふうに思います。

そういう中にもSDGsの未来都市、そして自治体SDGsモデル事業等のダブル選定も果たしました。その後に居合わせる不思議というもの、そういったものが本当に区民の皆さんに喜んでいただけるような、そういった区政を目指していくべきだというふうに私どもは考えております。この4つの柱を基軸といたしまして、今、課長さんからも言っていただいたように、SDGsに掲げる持続可能な開発目標の実現に向けて、基本計画の後期策定に対する思い、そしてコロナを乗り越えて、これからの豊島区が目指す展望について、最後、御所見をいただいて公明党の締めくくりの質疑とさせていただきます。ありがとうございました。

○高野区長  いよいよ後期基本計画に入るわけでありますけど、前期5年間、本当に大変革のときではなかったかと思っております。まさに基本計画に入る前には、消滅可能性都市というような大変不名誉なといいますか、本当に豊島区がなくなってしまうんじゃないかというような、そういう指摘の下に、本当にこんなにもやはり政策を中心にしながら変わっていくときは、恐らく今までの豊島区ではかつてないことだと思っております。逆にこういう指摘があるからこそ大きくまちが変えられるんじゃないかなというような思いは、私、強く持っていたわけでございまして、そして、この基本計画には必ず毎年、未来戦略推進プランというものを毎年毎年ローリングして変えていっているわけでありまして、決して不意に思いついてできたものではありません。それは、それぞれの背景の下に、基本計画を背景の下に、毎年毎年、未来戦略推進プランで変わっていく、変えていく、こういうことを常に議会をはじめ、区民の皆さんにもお示ししながら進めてきたわけでありまして、決して、この5年間、こんなに変わったものを全くベールで包まれて、まちが変わったんじゃありません。変わるべくして私は変わってきている、そういう環境が整ったんではないかと思っております。

いよいよ後期基本計画に入っていくに当たっては、また大きなSDGsや様々なコロナの問題とか、そういうような形の中で、やっぱり対応していかなきゃいけない。それが豊島区の将来をしっかりと位置づけるということではないかと思っております。この基本計画には新たなメンバーも替わるわけでありますけど、議会側からも代表が出てきます。それから区民からも公募で選ばれてきています。また、それぞれの専門家の学識経験者からも選出されるわけでありまして、これは、担当部局等々含めて、あらゆる情報を集めた上で、後期計画にふさわしい方々に、豊島区の、まさか、ちょっとオーバーですけど、将来を託すということが、私は常に基本計画を中心にしながら、先ほど言ったように、ローリングしながら、まちが1年ごとに変えられるというか、そういう非常に豊島区が今すばらしい位置づけになっているのではないかと思っております。また委員も女性の方々にも3割以上は参加をすると、してもらうというようなことで、あらゆるところに目配りをしながら将来の豊島区を託すわけでありまして、そして、それを私たちは今、いろんな積み重ねの中で、今おっしゃったような形を十分に生かしながら、やはりまちが変わっていくのではないかと思いますが、こういう点がどれ一つ欠けても私はつまずく可能性があるわけでありますので、これはしっかりとみんなで、みんなでそれこそあらゆる知恵と工夫と、そして将来を、豊島区の将来を、本当にそういう環境にもしっかりと耐えれるような、耐えるというのは、そういう形でしっかり受け止めていくような、そういう豊島区をこれからつくっていきたいしつくらなきゃいけないと思ってます。

私はこのまちづくり等々、この5年間が大きく豊島区の将来を変え、さらにこれからの5年間はもっともっと私は豊島区の方向がしっかりと見据えた形の中で生まれてくるので、生まれていかなきゃいけない、そんな思いで期待を込めながら、そして、皆さんと一緒にこのような形、一緒になって、やっぱりまちの変わっていく姿をですか、それを実際上、区民も私たちも議会もあらゆるものがやっぱり情報を共有しながら進めていかなきゃ絶対に成功することはあり得ないと思っておりますので、今後、今までの経験も踏まえて、今の御指摘、十分に受け止めて、これからの方向性を間違いのない形に進めてまいりたいと思います。