19R1年決算委員会10月21日特別会計補足高橋議員

認知症のグループホーム・認知症対策

○高橋佳代子委員  私からは、介護保険事業会計のうちの認知症のグループホームについてお伺いをしたいというふうに思います。

今回の決算で、30年の新規事業であるにもかかわらず、この認知症対応グループホームの家賃助成事業の実績が出てこないわけですけれども、これについて、まず現状をお聞かせください。

○松田介護保険課長  新規事業でしたが、残念ながら実績を上げることができなかったのが申しわけなかったと思います。一つは、事業を開始いたしましてから各グループホームにお願いに上がって、こういう事業を任意事業で、介護保険でやるようにしたので、ぜひということをお話したんですが、まずグループホームのほうに家賃助成軽減の事業のまず位置づけがないと、こちらからお支払いするお財布がないということで、まず、それをつくっていただかなければならないということが、ちょっと思いのほか時間がかかってしまいまして、皆さん、グループホームをやっているところは、社会福祉法人も多かったので、定款を変えるために、年に1回のときにしか変えられませんよということもありまして、少し時間がかかってしまいました。もう少し、そのことに私たちが早く気づけばよかったなという反省点はございますが、ことしになって徐々に動き始めたところです。

○高橋佳代子委員  そもそも事業の開始の経緯について、ちょっと改めてお伺いをしたいと思います。

○松田介護保険課長  認知症グループホームは、地域密着サービスとしまして、豊島区が推進をしているところでございます。グループホームなんですけれども、実は居宅サービスとしての位置づけだということで、特別養護老人ホームに入ったときに低所得者の方が利用できる家賃と食費の助成制度がございません。ですので、非常に低所得の人が使うときに選択肢として選びにくいというお声をいただいていました。都議会等でも、話題になりまして、東京都のほうから各保険者の判断で任意事業としてやることは構わないよということをいただきましたので、それを伺ってすぐに新規事業として位置づけたところでございますので、特養のように食費まで全部というわけではないんですが、生活保護の方が入っている6万9,800円を超える部分の家賃について、低所得の負担限度額の対象になる方と同じ方たちについて、最大月額4万円まで家賃の補助ができるように仕組みをつくりました。

○高橋佳代子委員  課長がおっしゃるように非常に家賃も高いところでございますので、しかしながら区内のグループホームにしか入居ができない、制度が途中で変わって。なので、非常に入りにくいという声も伺っているところでございますが、区内のグループホームのうち、どれぐらいの事業所が対象となったのか、また、どのぐらいの助成が本来受けられるようになっているのかお伺いします。

○松田介護保険課長  現在豊島区は、区内に13カ所、定員150人分のグループホームを整備しております。このうち、お申し出があって、この制度を御利用いただけるのは、現在のところ3カ所で、11月にもう一カ所、事業助成をするのを定款を変えて始めていただくことになっています。ほかのところにつきましては、そもそも、私どもが想定している家賃よりも低い家賃でやっていただいている社会福祉事業団の1カ所以外につきましては、なかなか、この制度にまだ御理解をいただけなくて同意をいただけないところで、今のところ5人の方が対象で、先ほどちょっと申し上げてしまったんですが、6万9,800円を超える差額の部分を月額最高4万円ということで、今家賃が区内で一番高いところで9万9,800円、一番安いところで6万4,000円ですので、大体平均月額2万8,000円、年額30万円ぐらいの家賃助成を差し上げることはできるかと思っています。

○高橋佳代子委員  これは、区民にとっては物すごいいいサービスであるというふうに思います。私ども、先ほども申し上げましたけれども、どうしても困ってはいるんだけれども、ただし、どうしても、家賃も含めた入居に係る費用が、非常に高いために認知症グループホームに入れないというようなお声もたくさんいただいている中で、こういった年間大体平均で約30万円の家賃助成が行われるということは、大変区民にとっては利便性の高い、ありがたいサービスであるというふうに思いますが、今、先ほどの御説明によりまして、事業所によって、いろんな考え方があって、定款を変えなきゃいけないとかという、しかしながら、やはりこれだけいいサービスをせっかく始めるのであれば、しっかり事業所の皆さんに御理解をいただいて、利用できるようにしていただきたいというふうに思いますが、今後の周知といいますか、それについてのお考えを伺います。

○松田介護保険課長  やはり事業者のほうで、まず御理解をいただくこともなんですけれども、実際に低所得の方たちに、なかなか、これをサービス開始したということが、まだ届き切っていないかなというのがあります。なので、またこれから、今入居している方たちに、また御案内を差し上げようと思っているんですが、ただ、実は全ての事業所を私どもも対象にしてしまうと、中のきちんと運営をしているところに、きちんと助成をしていかないと、これは大事な保険料の一部を使うものですので、実際には、来年の7月までは、きちんと医療と連携を加算とっているところでなくても100分の100で助成をしようと思っていますが、来年以降はきちんと今度はグループホームのほうの質の担保も考えながら、そこできちんとグループホームの選択ができるようにはしていきたいと思っています。そこも含めて、今年度中、あるいは来年度になるまでに、もう一度きちんとした周知をしたいと思っていますので、そこを重点的に取り組んでいきたいと思います。

○高橋佳代子委員  今後、事業者が新たに区内でグループホームを整備されるときに、あらかじめ、いわゆるこの助成事業が使えるように義務づけするとか、そういうことについてはできるか、いかがでしょうか。ちょっとお考えを伺います。

○高橋福祉総務課長  新たなグループホームを整備する場合、そういったところに、この事業を義務づけるというところまでは難しいかなというふうに考えてございます。

○高橋佳代子委員  認知症の方々は、やはり、これからどんどん多くなってくるかというふうに思います。そういった意味では、地域にとっては大きな課題に、区にとっても大きな課題の一つであるというふうに思っていまして、数多くのいろんな介護予防とかをやっているんですけれども、それにしても、やはりどうしても認知症の方は出てくるというか、発症されるということはいたし方がないというようなところもありまして、低所得者を含めて、認知症が重くなっても地域で安心して生活し続けることができるということが重要であって、この助成制度の浸透をぜひ図っていただきたいというふうに思っております。

あわせて、認知症グループホームのさらなる整備、この数もやはりまだまだ少ないというふうに認識をしておりますが、その点についてのお考えを伺います。

○常松保健福祉部長  やりとりの中で、ちょっと義務というところにひっかかってしまったので、難しい的なコメントさせていただいてしまいましたが、先ほど介護保険課長から申し上げましたとおり、医療介護連携のような質の確保をやっていくためのインセンティブとしても活用していきたいというふうに思っておりますので、今後につきましても、活用に向けた誘導と申しますか、そういったところには余念なく対応してまいりたいというふうに思っております。

また、この間なかなか、ちょっと建設コストの問題もありまして、新しいグループホームの整備が整ってこなかったといったところございますけれども、この間も幾つかの候補地と申しますか、事業者とのやりとりの中では、こういったことにつきましてもお伝えはさせていただく中で、より積極的に豊島区で展開していただくように、今後も取り組んでまいりたいというふうに存じます。

○高橋佳代子委員  では、まとめます。

認知症は予防から、また御家族の支援も非常に大事で、課長、部長もおっしゃったように医療と福祉等の連携が、今後、非常に重要になってきますので、引き続きの取り組みをお願いいたします。

以上です。