24R6年決特 10/10 政経・総務費
中学生の平和記念式典派遣
○辻薫委員 次に、非核平和事業について質問いたします。成果報告書でいうと17ページでございます。
本区は、昭和57年7月2日に世界の恒久平和を願い、23区で初めて、非核都市宣言を行いました。そして、次世代への平和の継承として、中学生の平和記念式典派遣を行っています。令和5年度は、台風の影響により、長崎平和祈念式典への派遣事業が残念ながら中止になったところでございます。
そこで、代替事業を行ったと伺っておりますけども、その実施内容について伺います。
○星野総務課長 長崎派遣が中止になりまして、生徒や保護者の皆様から代替事業の要望をいただきまして、12月に、九段にある昭和館というところの見学を実施いたしました。昭和館は、戦前から戦後にかけての日本人の生活の苦労だとか、そうした資料を展示しているところでございますが、昭和館の職員の方の説明を受けながら、資料の見学、また語り部の方から当時の生活の様子などを聞いて、講話を聞くと、その中で平和について改めて考えると、そうした代替授業を実施いたしました。
○辻薫委員 参加した児童の声なんかも聞きたいところです、まあ、今日はちょっとあれですけども。
このような子どもたちを平和式典に派遣し、身をもって平和の大切さを学び、体験することは非常に重要で価値あることであると思っておりますけれども、今後も区の方針として毎年中学生を派遣されていかれるよう求めますが、区の御見解をお聞かせください。
○星野総務課長 私も初めて平和記念式典に参加いたしまして、事前説明の段階から生徒の皆さんの熱量というのは非常に高く、本当に感銘を受けました。
実際、資料館行ったり、伝承者の方のお話を聞いたり、その中で生徒の皆さんと話しても、本当に平和について授業で学んだだけでは分からなかった、現場に行っていろいろ体験したというのは本当に貴重な体験だったと生徒さんもおっしゃっていただいて、そういう感想もいただいています。
一方で、派遣という事業の性質上、今回も各学校2名、16名の生徒御参加いただきましたけれども、なかなか多く派遣できないという課題がある中で、今、生徒の皆さんから報告書を上げていただいていると。その報告書をもって各学校で報告会をしていただいて、参加できなかった生徒さんに伝えて、経験を伝えていただくというようなことをこれから実施する段階でございます。
それをどう伝えていくか、それが教育的にどういう効果があるのか、そうしたところ、区長部局だけではなかなか判断が難しいところですので、そうした教育的な効果というのを教育委員会ときちんと検証して、次年度以降どのようにつなげていくのかというのをこれから考えていきたいと思っております。
○辻薫委員 参加された生徒については、非常にその後、感動をもって語っていらっしゃる姿を見ましたけども、やはり大事だと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
加えて、明年は終戦から80年の節目を迎えます。実際に戦争を体験された方々も非常に高齢化しており、子どもたちが直接戦争体験のお話を伺う機会も限られていると考えます。語り部派遣事業を見ると、令和5年度2校、令和6年度1校にとどまっております。ぜひ戦後80年を迎える令和7年度の平和事業については、平和の継承を十分考慮され、全区立中学校に語り部派遣を拡充するなど、積極的に取り組まれるよう望みますけれども、いかがでしょうか。
○星野総務課長 先月の原爆パネル展で原爆の体験者の方々、豊友会の方々ともお話しさせていただいて、もう皆さん90歳を超えるという中で、もうこれからなかなか体力的に向こう10年活動していくのは厳しいんだけれども、今回がもしかしたらいろいろ活動できる周年としては最後かもしれないと。ですので、できるだけ多くの子どもたちに自分たちの体験を語っていきたいと、豊友会の皆さんもおっしゃっていただきました。
その中で、また、中学校の校長会長さんともお話をして、戦後80年の節目の年にぜひできるだけ多くの学校で語り部授業、今年は手挙げ式だったので1校しか挙がらなかったんですけども、来年はぜひ多くの学校で参加いただけないかとお願いをしたところ、校長会の中で調整いただいて、来年の予算次第にはなりますけれども、全部の学校で実施していきたいという御意向もいただいておりますので、来年度の予算、これから事業を考えていくところですけれども、ぜひそういったことに挑戦していきたいと思っております。
○辻薫委員 今予算の話が出ましたけども、ぜひよろしくお願いしたいと思います、予算の関係ですね、はい。
また、広島市は今年度、2025年に迎える被爆80周年の記念事業の一環として、原爆投下時の状況などをまとめたVR映像を国内外の原爆展で見られる試みを始められました。専用のVRゴーグルを装着すると、原爆投下の瞬間や復興していく街なみなどを5分で疑似体験でき、6言語に対応しているものです。広島市はこのVRゴーグルを無料で貸し出すとしており、先日高橋議員が電話で確認したところ、全国から問合せが殺到しているとのことでございました。
ぜひ本区でも活用を検討していただきたい。先ほど実際に式典に参加するのは人数が限られているという話もありましたし、多くの生徒に見ていただきたいということもございまして、ぜひ検討していただきたいと思いますけれども、区の考え方を伺いたいと思います。
○星野総務課長 私も報道ベースでしか存じ上げてなかったんです。今年の8月から貸出しを始めたと聞いておりまして、来年の原爆パネル展だとか、そうした語り部の事業だとか、そうしたところ、借りられるタイミングと区の事業、できるだけ合わせて活用していきたいと思っております。