令和 5年予算委員会  3月10日 全部の補足質疑

【SDGs達成の担い手育成事業】

○辻薫委員  おはようございます。公明党の辻薫でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

私は、SDGs達成の担い手育成事業について伺います。

まずは改めてこの事業の目的につきまして教えていただきたいと思います。

○坂本教育施策推進担当課長  SDGs達成の担い手育成事業の目的でございますが、学校と保護者、地域、企業、大学などとの共同の取組を推進し、SDGs達成の担い手を育成することを目的として実施しております。子どもと大人が共にSDGsについて取り組むことが子どもたちだけではなく大人のSDGsへの理解を深め、行動に移してもらうことにつながるものと思っております。SDGsフェスティバルや学校SDGsチャレンジウィークを通じて子どもたちの取組を発信し、区民の皆さんのSDGsの機運を醸成することにつなげてまいりたいと考えてございます。

○辻薫委員  私もSDGsフェスティバルに参加させていただきまして、各学校の取組模様を拝見させていただいたところでございます。

それでは、事業の効果としてはいかがでしょうか。

○坂本教育施策推進担当課長  事業の効果でございますが、地域と共に学校がSDGsに取り組むことで、これまで以上に地域とのつながりが深まり、それぞれの学校で特色ある教育を展開することができていると思っております。地域に根差した取組の実践により、子どもも、子どもも大人も一緒になってSDGs達成に向けて行動を起こすことにつながっていると考えてございます。

○辻薫委員  先日、子ども文教委員会では、全小・中学校の取組を紹介しているという資料を頂きました。それで、本日、本会議場で傍聴されてる池袋本町小学校では、3つの「あい」で地域とつながる学校をコンセプトとして活動と、このように書いてありますけども、もう少し詳しく教えていただけますでしょうか。

○坂本教育施策推進担当課長  池袋本町小学校では、3つの「あい」で地域とつながる学校をコンセプトということにしております。3つの「あい」とは、1つ目の「あい」はアルファベットのI、自分事というようなところ、また、ISS認証校であること、そして特色である藍染めのこと、この3つを、3つの「あい」を示してございます。池袋本町小学校は、ISS認証校、コミュニティ・スクールとして、地域の方々と共に地域のことや学校の安全・安心について学び、自分事として主体的に活動をしてございます。また、藍染めの活動は池袋本町小学校の伝統的な活動でございます。藍染めのたすきや藍染め風呂敷、藍染めハンカチなどを地域の方々と一緒に製作しております。藍染めのたすきはISS地域見守り隊の方々に渡しており、子どもたちと地域をつなげるシンボルとなっております。池袋本町小学校と同じようにISS認証校であり、4月からコミュニティ・スクールとなる池袋中学校と連携し、地域防災などを通じて自分たちにできることを学び、将来の地域の担い手の育成につなげようとしております。

○辻薫委員  特に池袋本町小学校につきましては、今ありましたとおり、池袋中学校と連携しということでございました。特に池袋中学校だけに限らず、中学校の取組としては、防災リーダーの育成に努めていらっしゃる学校が多いと思いますけど、この点につきましてお聞かせいただきたいと思います。

○坂本教育施策推進担当課長  御指摘のとおり、中学校の特徴として防災に取り組んでいる学校は多くございます。今年度のSDGsフェスティバルに参加した千川中学校と千登世橋中学校のD級ポンプの操法のジュニアリーダーについては、その象徴的な活動かなと思っております。公立の小・中学校として地域の担い手の育成につなげる大事な活動だと感じております。

○辻薫委員  私の地元の消防団でも千川中学校の卒業生が入団したということで、この間もそのフェスティバルで報告をしていましたけど、そういう意味では見事な活躍をされておるところでございます。

そしてまた、担い手育成事業では、2人のアドバイザーの先生に御支援、御協力いただいておりますけども、この点につきましても御紹介いただきたいと思います。

○坂本教育施策推進担当課長  まず、学校SDGs推進アドバイザーの阿部先生には、SDGsフェスティバルでの御挨拶や各種広報誌への寄稿、教育委員会、教職員、PTA会長向けの研修などを通じたSDGsの理解促進、周知啓発、本事業の進め方についてのアドバイスなど、様々な場面で御助言いただいております。特に新校舎、森の中の学校でどのような活動を進めていくべきかを検討していた池袋第一小学校の教員にアドバイスをいただいたことが、森の中の学校プロジェクト、これもSDGsのフェスティバルで御紹介いたしましたが、その企画につながり、プロジェクトの活動母体として森の中の学校ネットワーククラブを組織することにつながりました。

また、SDGs環境教育アドバイザーの桝野先生には、池袋第一小学校、千早小学校のビオトープの活用支援、子どもたちが自然の恵みを体験できるコンセプトの要小学校の要の小径設計への助言、目白小学校での講義など、専門的な知見から各校の環境教育活動を御支援いただいております。

○辻薫委員  こうしたアドバイザーの助言というのはもうやはり小学生、中学生にとっては非常に大事なお話になってくるのではないかなと感じております。

それでは、来年度の計画についてはいかがでしょうか。

○坂本教育施策推進担当課長  この2年間で立ち上げた、区立小・中学校の取組をさらに充実、定着させるとともに、新たに池袋幼稚園でSDGsの取組を開始したいと考えてございます。アトカル教育の研究も併せて行い、池袋第五保育園と連携して実施することで、認定こども園の特色にしていきたいと考えてございます。

また、引き続き、SDGsフェスティバルと学校でのSDGsチャレンジデイズで情報発信することで、オールとしまでのSDGs達成の機運醸成につなげてまいりたいと考えてございます。さらに、自然に触れ合う環境が本当に少ない豊島区において、自然体験ができる環境教育プログラムを希望する学校で展開できるように、教育委員会としても支援してまいりたいと考えてございます。

○辻薫委員  私もこのSDGsというキーワードで小学生、中学生と話しをすることが多くなりました。もう、今までは世代が違いますので、なかなか共通する話がないんですけれども、このSDGsという一言で話ができるということは非常に感激しております。今まさに、また今度は幼稚園でも取り組んでいくということで、ますますこのSDGsの取組が広がっていくという実感をしたところでございます。

それでは、最後に、SDGsの目標年である2030年、さらにそれ以降に向けてはどのように取り組んでいかれるのか、最後にお聞きしたいと思います。

○澤田教育部長  令和3年度、4年度、この2年間は立ち上げの時期と位置づけまして、予算も1億円という大きな金額を計上させていただきまして、活動の充実、そして新しい取組につなげていくという時期でございました。

これから、令和5年度からの3年間、こちらにつきましては、推進・発展期と位置づけをさせていただきまして、先ほどお名前が上がった阿部先生、桝野先生といった学識経験者の先生の知見も生かさせていただきながら、また、学校、保護者、地域の皆さんの声を聞きながら、SDGsの達成に向けた取組を推し進めてまいりたいと思います。

また、来年度策定予定の教育ビジョンにもこのSDGsをしっかり位置づけまして、2030年、またそれ以降に向けて活動を持続できるように、地域の皆さんと持続的な取組ができる体制をつくっていくということをこれからしっかりとやってまいりたいと考えております。