令和 4年決特員会 環境清掃都市整備費10月11日辻議員自由質疑

住宅セーフティネット事業

○辻薫委員  どうぞよろしくお願いいたします。

私からは、住宅セーフティネット事業について伺います。

令和3年度の事業目標の達成状況ですけれども、事務事業評価によりますと、セーフティネット専用住宅の登録件数が目標の10件に対して実績としては18件、また、セーフティネット登録住宅の登録件数も目標の500件に対して565件と、目標を達成していますが執行率は39.2%となっています。この状況について伺いたいと思います。

○河野住宅課長  住宅セーフティネット事業でございますが、専用住宅のほうにつきましては、現時点で10月現在で20戸と、かなり数のほうも増えてきたというところでございます。

一方、執行率のほうでございますけども、現在8月にちょっと入居している方が何世帯いるかというのを電話でちょっと確認したところでございますが、その当時は13世帯、13戸入居しているということが確認が取れて、あとはちょっと状況が連絡が取れなかったというところでございます。そのうち、現状6戸というところで今年度は推移しているのですが、補助が6戸ですね。昨年度は8戸というところではあったんですが、年度途中から助成の申請があったというところで、もし年度当初から全て申請をいただいていれば、それなりの執行率には伸びたのかなというところです。状況としてはそういったところでございます。

○辻薫委員  そうすると、実際のこの家賃低廉化の利用者というのが少ないということがその背景にはあるんだと思いますけれども、所管課としては、この事業の取組みの実績としても、家賃低廉化、3年度の目標が5件に対して8件と、住宅改修補助が目標1件に対して1件と。こういう意味では、目標に対して達成はしているんですけども、この何か目標の設定の仕方とか、この辺に問題があるのではないかなと私は感じているんですけど、いかがでしょうか。

○河野住宅課長  目標につきましては、例えばNPOさんとかでシェアハウスを来年度実施できそうだとか、そういったところをヒアリングしながら予算のほうを要望させていただいておりまして、昨年度は、そういったNPOさんのほうからちょっとお声はあったんですけども、実現にはなかなか難しかったというような状況でございまして、実情を踏まえながら目標のほうを設定させていただいているというところでございます。

○辻薫委員  確かに所管課の認識としては、この「セーフティネット専用住宅の登録および補助の活用が停滞している」というようなことも事務事業評価に書いてありますけれども、それでは、なぜこの辺が停滞している、その理由、原因について伺いたいと思います。

○河野住宅課長  我々区のほうも、不動産協会とか、そういったところとも協定を結ばせていただいたり、あるいは機会がある度に、こういったセーフティネットの専用住宅の制度を御紹介して何とか登録をお願いできないかというふうに宣伝をさせていただいているところですけども。

ちょっとこれは協会の方のほうから言われたところでございますけども、このセーフティネットの制度、国のほうがやっている制度というところにはなるんですけども、豊島区は家賃の低廉化補助ということで取り組ませていただいておりまして、月額4万円、入居者さんが入るとオーナー側に4万円が入るという制度でございます。ただ、一方、オーナーさんからすると、その4万円というのはもともとの家賃に含まれていた4万円ということで、かつ専用住宅に登録をすると、例えば敷金とか礼金、そういったものが取れなくなるとか、そういったちょっと負の側面といいますか、登録することによって収益が下がるようなそういったことがあるので、そういったちょっとインセンティブを設けてもらえないとなかなか数字は伸びないのではないかというようなことを言われております。

我々のほうも東京都のほうにこういった課題があるということを伝えて、制度のちょっと変更とか、そういったところにも要望を出していきたいというふうに考えております。

○辻薫委員  入居者については、この低廉化ということでそういう意味ではいい制度になっていますけども、確かにオーナーさんとしては、敷金、礼金も取れない中でこの制度を利用するかというと、なかなか本当に難しいというか、むしろ理解が深まっていかないなという感じがしますので、今言ったインセンティブも含めましてぜひ検討していただきたいと思います。

また、こうした打開策として「制度に理解のあるオーナーなどの発掘」ということで一方で書いてあります。さらには、「プッシュ型の登録促進」という形で書いてありますけれども、そのインセンティブを含めて具体的にどう今後取り組んでいくかにつきまして伺いたいと思います。

○河野住宅課長  登録の促進ということで、プッシュ型というところなんですけども、これまでは、そういったホームページでの周知とかセミナーを開催したりというところではあったんですが、今年度からは、建築家さんのほうが旧耐震の戸建てに対して耐震の助成を促す、そういったローラー作戦のようなものを開始されるということで、そういったところで、例えば空き家が見つかった場合には住宅課のほうに御連絡いただきまして、住宅課のほうで所有者を調べて、郵送にはなるんですけども、こういったセーフティネットの専用住宅あるいは居住支援のそういった空き家の利活用とか、そういった幅広い御案内をさせていただいて、我々のほうからいかがですかと個別に対応をすることで登録につなげていきたいというふうに考えております。

 

【住まいの終活相談】

○辻薫委員  わかりました。

また、今、空き家という話が出ました。住まいの終活相談ということで空き家の相談も今やっていると思いますけども、また、空き家対策としては、居住支援協議会がバンクの登録などに取り組んでいるところでございますけども、この住宅セーフティネット事業とともに、そういった住宅確保要配慮者として取り組んでいる居住支援協議会との取組みという意味では、この連携とかについてはいかがでしょうか。

○河野住宅課長  居住支援協議会のほうにおいても、様々NPOさんに登録いただいておりまして、そこに住宅確保要困難者の方が相談に見えられたときに、今のこのセーフティネットの住宅の御紹介なりをしております。それから居住支援協議会で運営しております空き家バンクというものがございまして、こちらのほうが旧耐震の物件も含めて登録をできるというところで、そういったところにも不動産協会のほうからもこれから登録をいただけるようにインターネットの募集のシステムを今改築中というところでございますので、今後さらに件数を増やして連携のほうを図っていきたいというふうに考えております。

○辻薫委員  様々な団体が、例えば高齢者のこの入居支援事業については、さっきの居住支援協議会とか様々な団体が登録をしてそれぞれ取り組んでいるということで、これは本当に連携してやれたら大きくまた拡大できるんではないかなというふうに期待しているところでございます。

最後になりますけども、令和3年4月から福祉総合フロアに住宅相談窓口を移設していただいて、高齢者のこの入居支援等もやっていただいているところでございます。住宅問題は福祉問題ということで私たち当初から取り組んでおりますし、今後も引き続き一人でも多くの方、誰一人取り残さないという思いで、高齢者の特に障害者とか困っている方については入居支援をしていきたいというふうな思いでございます。そういった意味で、最後に、この福祉部門と一緒となった住宅課の取組み、今後の取組みについて最後伺いたいと思います。

○齊藤副区長  御指摘のとおり、これまで住宅課が担っておりました相談機能を福祉部門に移したわけでございますけども、まだまだいろいろ課題がたくさんあると思っております。やはり住宅課のほうででしかできない居住制度の設計とか補助金の在り方、そういったものと実際の福祉部門でのお一人お一人の相談状況、それをいかに情報を共有しながら改善を重ねていくかというところが問題でございまして、まだその成果が存分に発揮されているとまでは言えませんけども、ただ、大きな前進はしていることは間違いございませんので、今後も福祉部門と住宅、部は違いますけれども、一緒になったプロジェクトチームを進めながら、この居住支援の取組みについてもっともっと豊島区として取り組めるように努力を重ねてまいりたいと考えております。