令和 4年決特 1~11款歳出補足10月14日
おくやみコーナー
○辻薫委員 私は、おくやみコーナーについて伺います。このおくやみコーナーにつきましては、令和3年7月に開設していただきました。調査研究のためにわざわざ先進事例のある福岡県糸島市まで職員を派遣していただきまして、進めていただいた事業でございます。改めて感謝申し上げます。
そこで、まず豊島区で設置しましたこのおくやみコーナーの運用方式について御説明ください。
○秋山総合窓口課長 御質問の豊島区で設置しているおくやみコーナーの運用方法です。事前に御予約をいただきまして、おくやみ管理システムをつくっていますが、それに登録した上で御遺族が来庁されたら具体的な手続の一覧、こことここの課に行ってくださいという一覧を作成し、所管の課を案内するとともに、亡くなられた方の氏名、住所を印字した、一部ですけれども、申請書を作成、補助をするという方式でございます。
○辻薫委員 この事業はまた、本区におけるデジタル化推進事業に位置づけられていますけども、どのようなシステムを構築したのかお聞かせください。
○秋山総合窓口課長 デジタル化の一つということですが、これは大きな改修をしなくても、小さなシステムを導入することで効果があるという一例と私は思っております。おくやみ管理システムは、マイクロソフト社のアクセスをベースにして構築しておりまして、事業者に委託をして作成をしております。毎日住民基本台帳を管理するシステムがあるんですが、そこから死亡者のリストを取り込んで、手続で来庁する方の情報を予約時に電話で聞き取って登録して、管理をしております。関係各課とは、そのシステムを通じて情報連携する仕組みになっておりまして、先ほど申し上げた一覧の作成とか、申請書の作成、補助などを行っております。
○辻薫委員 たしか10課にまたがるということで伺っておりますけれども、それでは、この令和3年度のこの利用者の状況はどうでしたでしょうか。
○秋山総合窓口課長 令和3年度の利用状況です。7月1日に開設いたしました。3月末までの数字で、先ほど予約をしていただくという御説明をしましたが、予約なしという方も対応しております。予約ありの方が239名、予約なしの方が323名でございます。
○辻薫委員 具体的な話ししますけども、私がコーナーの設置を要望したきっかけは、故人の戸籍、除籍手続を行った1か月後にまだ残しておいた故人の口座から介護保険料が引き落とされてしまい、そのため、還付手続をしなければならないといったことで、亡くなってもう1か月も経っているのに、何でこんな手続をしなきゃいけないのかという苦情を受けて提案させていただいたところでございます。このおくやみコーナー設置後ですね、この点につきましてはどうなっていますでしょうか。介護保険課にお聞きしたいと思います。
○小椋介護保険課長 介護保険の還付の手続につきましては、お亡くなりになった方の保険料の計算をした上で、手続がスタートするというものになりますので、即日の対応ということはできない状況となっております。
○辻薫委員 この点については、なかなか御要望どおりはいかないと認識しています。ただ、このコーナーができたことによって、そういう手続があるということの認識はしていただいて、後日そういうものが来るであろうということの確認ができるという意味では、全く知らない間で来るというよりも、そういったことの改善ができているのかなと思っております。
そこで、あわせて、おくやみ案内コーナーのためのおくやみガイドブックを作成していただきましたけども、こちらの状況についてはいかがでしょうか。
○秋山総合窓口課長 おくやみガイドブックは死亡届をされたときに届出に来られた方に火葬許可証と一緒にお渡しをしております。令和3年度は3,000部印刷しまして、コーナー開設時に、総合窓口課に置くのは当然ですけれども、全部の町会長ですとか、民生委員・児童委員の方などにも配布をいたしました。当初作成した3,000部は全て配布済みでございます。今年度も3,000部作成をしております。また、ホームページにPDF化をしまして、ファイルで掲載もしております。
○辻薫委員 あとは他区の状況ですね、このおくやみコーナーの案内の状況についてはいかがでしょうか。
○秋山総合窓口課長 他区ということで、23区の状況でございますけれども、最初に大田区が始めまして、その後、葛飾区で、本区はたしか3番目だったと思います。その後、私どものほうに練馬区ですとか荒川区ですとか、たくさんの視察をいただいておりまして、私が知る限りは今年度、練馬区で開設をしていると聞いております。
○辻薫委員 それでは、実際にこのコーナーを利用された方の御意見、感想とか聞かせていただきたいと思います。
○秋山総合窓口課長 御利用者からの感想ということで、おおむね手続の案内がされて助かるという好評、好意的な御意見をいただいております。ただですね、手続に来られる方は来られるタイミングというのは決まっていまして、それまでにどうしても準備をする時間が必要なんですけども、そこが間に合わないということで、来れなくて残念ということですとか、ワンストップで処理をするというところまでは行っておりませんので、そういったものをちょっと期待していたけれどもという御意見はいただいております。
○辻薫委員 様々な課題はまだまだあるかと思いますけれども、やはり御遺族にとっては本当の悲しみの中で手続をしなければならない。で、この区の行政の手続だけではなく、これから先、相続のこととか様々相談したいことがあってということで、先日も私、コーナーのところに行きましたら、若い御夫婦がコーナーで説明を受けてるというところを見ました。様々な方、年代は関係なく、やはり亡くなられた御遺族の方の相談に来られてるんだなという大切さを非常に感じたところでございます。
そこで、今後の展開につきましてお聞かせいただきたいと思います。
○秋山総合窓口課長 冒頭で私どもの方式は案内型の方式という御説明をいたしました。それで、その中で何ができるかというところですけれども、自治体によっては所管課の職員がコーナーに来て手続を行う方式もあるということです。これは直ちにできるものではありませんが、例えばそういったものができないかなどは検討していきたいと思います。
今回のその案内型のシステムは、この庁舎3階、4階に各所管課があって、そして総合窓口課が委託をしていてという、この条件の中では取り得る一番いい仕組みだなとは思っておりますけれども、先ほどちょっと申し上げました、ワンストップも一つ可能性としてはありますので、いろいろな条件が出てきてしまいますけれども、そういったものがもしクリアできるならば、ワンストップ化に向けてという検討もできるかとは思っております。
○辻薫委員 まとめます。
先ほど御案内しましたおくやみ手続ガイドに、このたびは大切な方の御不幸、謹んでお悔やみ申し上げます。そして最後に故人の御冥福を心よりお祈り申し上げますという、このガイドが亡くなったその本当にまさに直後に御遺族の元に届けられるということで、まずここから区の姿勢というのが、私は感じていただけると思っております。また、コーナー設置によって、一人を大事にする、誰一人取り残さない、亡くなっても取り残さないという、こういう豊島区の姿勢が示せるのではないかなと思っておりますので、まだまだ課題がありますけれども、今後とも推移を見届けてまいりたいと思います。
以上でございます。