令和 4年決特委員会 全部の補足10月17日西山議員

子どもの健康-スマホネット依存・目の健康

○西山陽介委員  公明党といたしまして、最後の質問をさせていただきます。

子どもの健康への対応についてお尋ねをさせていただきます。

おとといですか、池袋本町小学校の運動会に参観をさせていただきまして、子どもたちのあふれる笑顔で、コロナには負けないぞという、そういった躍動感を久しぶりに感じさせていただいたところでございます。

2021年度、スポーツ庁の全国体力・運動能力、運動習慣等調査によれば、コロナ禍で体育の授業以外の運動時間が減少して、小・中学生の肥満が増加していると。体力低下を防ぐ運動習慣の必要性が指摘されたところであります。一方、テレビやスマホなど、画面を見ている時間は増加していて、ゲーム依存ともなれば、事態はより深刻になると考えられます。これまでの緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などの影響は、屋外練習もできないほど活動が制限されて、学校現場は苦慮したことというふうに思います。

初めに、学校での子どもの体力、運動能力の向上では、どのように取り組まれているのか、お伺いします。

○丸山指導課長  学校で体力向上につきましては、体育の時間、そして、休み時間、それから放課後の時間が主な体力向上の時間だと思われます。その際、特に体育の時間では、東京都を挙げてコーディネーショントレーニングというトレーニングを取り入れたこともあります。また、近年、コロナのこともありますので、豊島区研究開発指定校として、西巣鴨小学校、目白小学校を体力向上の重点校として研究をしております。西巣鴨小学校につきましては、6月に研究発表を行いました。また、目白小学校もこの後、研究発表を行う予定でございます。区の小学校、中学校にその成果を取り入れていきたいと思います。

○西山陽介委員  ありがとうございます。

次に、コロナ禍での子どもたちの心のケアについての取組でありますが、感染予防のため、様々な制限を受けてきた子どもたちは、楽しいはずの会話や、また、給食の時間、休み時間や放課後での遊びが思い切りできなくて、心のダメージが心配であります。コロナ禍での心のケアの取組についてお聞かせください。

○丸山指導課長  まず、心のケアにつきましては、心の健康アンケートを毎学期初めに行い、そこに顕著なものに関しては、担任らによる、健康アンケートを行った上で、全員に面接を行っております。また、スクールカウンセラーによる面接を小学校5年生、中学校1年生で行っています。また、学校での友達とのこと、それから、おうちでの生活等併せて、心理検査を年に2回行っているところでございます。

○西山陽介委員  スマートフォンなどが社会に広く普及してきています。インターネットの使い過ぎで健康や生活に支障を来すネット依存も深刻化していると考えられます。国の推計では、2012年度に約52万人だったネット依存の疑いのある中高生は、17年度には約93万人へ急増しています。特に夏休みや冬休みは子どもにとって自由な時間が増えるために、その対策などが求められます。ネット依存によって起こる問題は多岐にわたって家族だけでは対処できない場合もありまして、また、学業にも影響が出てくると考えられます。

そこで、教育部としましては、この子どものネット依存への対策について、その取組をお伺いします。

○丸山指導課長  まず、ネット依存の対策として、区から貸与しているタブレットに関しましては、使用時間の制限を設けております。朝7時から小学校は21時まで、中学校は22時までとなっております。また、ネットの内容に関しましても、フィルタリングをかけて、勉強、学習に関係ないものは検索できないようになっております。また、家庭でのスマホに関しては、SNS学校ルール、SNS家庭ルールを親子スマホ教室などで啓発しながらつくって、守っていくようにしています。

○西山陽介委員  今後もこのゲームを含むネット依存に関する普及啓発や相談体制の整備などにも取り組んでいただきたいと思います。

そこで、子どもの目の健康について質問します。

コロナ禍においてGIGAスクール構想が加速される中、さらにICT教育が進化されていくことと思います。しかし、一方で、児童生徒1人1台端末の環境下で懸念されることは、子どもたちへの心身の健康面についてであります。豊島区の教育2022によりますと、令和3年度健康診断結果には、裸眼視力が1.0未満の中学生は61%で、恐らく過去最多ではないかと思います。小学生も39%いまして、子どもの視力低下が心配されます。この30年ほどでパソコン、ゲーム機が普及し、さらにスマホやタブレットが急速に暮らしに浸透してきています。かつてないほど近くを見る生活になっています。学校現場では、学習用のデジタル教科書についても、紙の教科書のよさや役割を踏まえつつ、普及促進されてきます。このように、授業でのデジタル端末活用も広がっており、子どもの目の健康を守る指導も大事なことと考えます。近視によって、さらに深刻な病気のリスクが高まる恐れも考えられます。今後ますますICT化が加速する中で、児童生徒の目の健康予防はどのように取り組まれていくのか、お聞かせください。

○丸山指導課長  目の健康について、タブレットが普及し始めた令和3年4月に文部科学省より通知が来ましたので、その資料を参考に、本区でも目の健康について進めております。タブレットを使うときの5つの約束というものがありまして、姿勢、30分に1回はタブレットの画面から目を外し、目を離して20秒以上、遠くを見ようというような具体的なもの、それから、学校の中でも何分間使ったら一回休みましょうということを学校、何分使ったらおうちでも一回休むということ、学校のタブレットを勉強の関係ないことに使わないことなど、約束を取り決められるような資料でございます。また、実際的に30センチ以上、タブレットから目を離すというときに、30センチがどのくらいか分からないということで、1年生用に30センチの何か物差しみたいなものを使って具体的に指導したり、養護教諭が保健指導として、身体計測のときに全体指導したりしております。

○西山陽介委員  まとめてまいりますね。児童生徒の日常生活においても睡眠時間の変化や眼精疲労、ドライアイや視力低下の有無やその程度などとともに、さきに述べた体力、運動能力の向上、そして、コロナ禍における心のケアへの取組など、心身の状態についての状況把握を今後も行っていただきまして、学校現場と各家庭での児童生徒と保護者がしっかり健康管理できるように取り組むことが大切だと考えております。最後に、このことについての御所見をお聞かせください。

○澤田教育部長  ありがとうございます。まさに委員が御指摘いただきましたとおり、学校と各家庭が連携しながら取り組んでいくこと、これは必要に肝要であるという認識を私どもも持ってございます。ただ、最近よく感じることが、各家庭が非常に多様化しているということでございます。これは生活様式ですとか、価値観とかですね。そういった中で、学校が旧来の当たり前、こうするのが当たり前というような内容で一方的に協力を依頼しても、なかなかこれが円滑に連携が取れないというような状況がございます。学校、家庭が連携していくためには、コミュニケーションをより強化して、これからも取り組んでまいりたいと思います。また、御指摘のことも、校長会等、折に触れて学校のほうにも伝えてまいりたいと思います。ありがとうございました。