令和 2年決算委員会10月13日 環境清掃・都市整備
【IKEBUS・キッズパーク】
○西山陽介委員 鉄道好きの私ですけども、IKEBUSも大好きです。
事業名は、池袋副都心移動システム推進事業ということでよろしくお願いしたいと思います。
まず、このIKEBUSを走らせる副都心移動システム、本当にこう原点に返るというか、そもそもどういったことを狙いにして、この事業を立ち上げ、そして現在に至ってるか、その辺のところをまずお伺いしたいと思います。
○原島地域交通担当課長 IKEBUSでございますけれども、もともと平成15年、そして20年には構想ということで、LRTの構想がございました。その実現に向けていろいろ検討してきたわけですけれども、今の交通体系では非常に難しいという中で、東アジア、そしてオリパラという大事業が続くという中で、それに代わるものとして、移動手段、移動のシステムを何か考えようといったことで、バスという形になってきたわけでございます。そういった中でも、普通の乗合バスではない形、池袋の魅力を創出する、そして、親しまれる、いつまでも区民に、そして来街者に、要は興味を持っていただくような乗り物として検討を進めてきた結果ということになっております。
○西山陽介委員 そういう大きな目標を持って取り組んできていただいたわけですけども、昨年から運行が始まったということで大きなプロジェクトの一つとして、この運行は大きな目玉になってきてるというふうに私も思っているところでございます。
数字的なことはここでも若干触れておきたいと思います。令和元年度5億円ほど支出がございます。主なもので結構ですので、どういったところにこの支出が入ってきたのか、その辺をいただきたいと思います。
○原島地域交通担当課長 決算上、おおむね5億円でございます。これのうち一番大きいものがやはり車両の購入でございます。車両を10台、約3億、2億2,000万と8,400万ということで3億ということになってございます。その他でございますけれども、電気でございますので、電気設備ですとか、停留所の整備等々のイニシャルで、おおむね4億4,000万という結果、決算になってございます。また、11月から運行を開始いたしまして、やはり交通管理者等から安全面ということで誘導員等々も想定以上のものをつけるように御指導いただいたこともありまして、ランニングで5,900万円ほどかかっているといったところでございます。
○西山陽介委員 2年度の予算は、資料では5,600万ほどとなっておりますけども、今後のランニングコストについては、このぐらいの推移ということでいいのかどうか、その辺についていただきたいと思います。
○原島地域交通担当課長 今年度の当初予算につきましては、5,600万ということで議決をいただいてるものでございます。ただ、今年度につきましては、やはり、4、5、6とサポーターの広告収入も頂かなかったと、それから運行もしてなかったと。片や営業所はありますし、バスの運転手、乗務員等の給料等々の支出がございまして、収支上では、これでは、今年度なかなか難しいということで、今どういう形でどういう金額になるかというのは精査中ではございますけれども、今後、補正をお願いするということになろうかなと思います。
○西山陽介委員 苦しい状態にもコロナの影響で入りましたけども、ぜひ、ここから巻き返していくというか、元気にこのIKEBUSを活用して、魅力を引き上げ、発信する装置と、このように区側はおっしゃってられます。その発信をするIKEBUSという、この魅力的なバスを使って、どのようにこれから国際アート・カルチャー都市の実現に向けて一つのツールとなっていくかということについては、私たちも一生懸命考えていきたいというふうに思います。
そういう中で、今年度、最近ではルートを変えられました。このルートを変えた狙いというものはどういったところにあるのか、いただきたいと思います。
○原島地域交通担当課長 もともと東西循環につきましては、大橋とびっくりガードとどちらを通すかということで検討を進めてきたわけでございます。そういった中で、南池袋の交差点、びっくりガードの交通量ですとか状況を見ますと、交通管理者も20キロ未満の車両をあそこに通すということに対しては、非常に当初懸念をしたといったところでございます。そういいますのも、この20キロ未満のグリーンスローモビリティーを警視庁管内に入れるというのは初でございまして、地方では走っているわけでございますけれども、そういった中では、慎重に慎重を重ねて、安全面ということで、大橋の往復というところから始まりました。ただ、そういった中でも、区とすれば、東通り等々を通すということは、池袋の魅力を創出する、あのルートを知ってもらうということが重要だということで、11月の運行開始以後もあるルートの可能性について、警視庁とずっと協議を進めてきまして、今年の8月にやっとこのルートにて運行をするということに御了解をいただいて、認可をいただけたといったところでございます。
ちなみにコロナにおきまして、4、5、6、7も減便ということで運行したわけですけれども、8月1日からあのルートで運行を開始いたしまして、徐々に乗る人も非常に増えてきて、特に9月26日のイケ・サンパークへの乗り入れ、これによって大きく乗車人数が増えてきているということで、期待で胸を膨らまして、今後の乗車人数の増に向けていろんな策を練っていけるというふうには考えてございます。
○西山陽介委員 今日を迎えるに当たって、本当にたまたまですけど、昨日地元の商店街の例会があったときに、お二人の方からIKEBUSについてコメントいただきまして、今日見たら、もうすごい乗ってたよって。結構旅行客のようなバッグを持っているような方が乗ってたよって。ああ、うれしいお言葉だなと思って、今おっしゃられたようにどんどん増えてるということだと思います。また、西口からびっくりガードをくぐって東通りに抜けるという、このメトロポリタンホテルも含めて、もう、すぐ反応、西側の一人ですので、ありました。やはり便利になったということで、西側のあちらのほうに行かれるという方も、これは区民の声ですけど、そういった声も実際にいただきました。
一方、IKEBUSは貸切り運行もされていると思います。この貸切り運行、現在のこの計画と現在の状況というのはどういう状態なのか、いただきたいと思います。
○原島地域交通担当課長 貸切りでございますけれども、コロナの影響もありまして、3月から7月まで予約も全部キャンセルということでほぼゼロ。5か月間、運行できなかった、しなかったという状況でございます。徐々に8月から戻りまして、10月には17件、11月には26件、12月も既に今18件ほどの予約が入っておりますので、これについても徐々に目標値に向かって予約が増えているという状況でございまして、この辺も大いに盛り上げる方策を考えながら有効に活用できればというふうに思っております。
○西山陽介委員 この貸切り運行ですね、私、一つ課題があるんじゃないかというふうに感じています。IKEBUSは豊島区から出られないんですよね、現時点で。やはり、ここがもう少し何とかなんないかなと思います。いろんな制約があるらしくて、現在、IKEBUSは豊島区から出られない、貸切りがもう豊島区だけで充足するということだけではやはり広がりを持たないんじゃないか。そんな遠くに行くって話ではないかもしれないけども、せめて周辺区を巡れるような形、これはなかなかハードルが高いのかもしれませんけども、このことについてはどのように対応、対処してるのか、いただきたいと思います。
○原島地域交通担当課長 厳密なお話をさせていただきますと、今、貸切りについては、まちづくり協議会のほうが旅行業の資格を取って、そちらで予約等をしているところでございます。ここの協議会は、旅行業の業務といっても小規模から大規模までございまして、取っている認可が豊島区と隣接区に限られている。そういった意味では、隣接している新宿ですとか、文京ですとか、中野ですとか、板橋、北等々に行くことは、で旅行をパッケージとしてつくることは可能ということになっています。ただ、現在協議会の中では、やはり区内の集客施設、これを皆さんに知ってもらうということでパッケージ等も含めて、区内で関係するようなツアーを組んでいるといった状況でございます。今後は隣接区での集客施設等々の要望等々によって、そういったパッケージも組めるということもあろうかなと思いますので、その辺は今後利用状況によって協議会のほうと協議してまいりたいと思っております。
○西山陽介委員 これからいろんな仕掛けということが必要になってくるというふうに思います。
IKEナビですが、これも出まして、これは区じゃないんですね、WILLERさんがつくられたことではないかと思うんですけども、いろいろ広告を御提供してくださっている事業者の方々の紹介もありますし、また、タイイン、タイアップで、IKEBUSの1日乗車券をお持ちになるといろいろサービスが受けれるとか、そういった御案内もありまして、こういったことも仕掛けの一つだろうというふうに思います。
また、イケちゃんを探そうって、こんなこともやっているというふうに聞きました。これはなかなか知らない人は結構いらっしゃるんじゃないかと思うんですけど、イケちゃんを探そう、スマホでイケちゃんを探そうですとか、それから、あと、IKEBUSを使ったコンテストというんですか、そういったこともされてるんじゃないかと思いますが、そういった現在取り組んでいらっしゃる仕掛けなんかもおありだと思いますので、この際、御紹介いただければと思います。
○原島地域交通担当課長 今、委員のほうから御紹介いただいたのがほぼ全てでございますけれども、コロナ禍の中でなかなか発信できない、外出自粛という中でそういったことをやっていいのかどうかということでWILLERとも協議をしてやってきた経緯がございます。ちなみにイケちゃんを探そうにつきましては、停留所で幾つか、それと、バスに乗らないと撮れないイケちゃんもありますので、そういった意味では、乗っていただいて、そろえるというようなことをやってきたといったところです。また、IKEBUSのフォトコンテストもやらせていただきまして、そういったところで区長賞ですとか、WILLER賞を渡してきたといったことで、また、ツイッターも発信をしておりますので、要は区内のみならず、広くIKEBUSを紹介していると、この辺については、やはりWILLERという海外にまで広く情報網を持っている、その会社ならではの情報発信であるというふうに認識をしたところでございます。
【キッズパーク】
○西山陽介委員 先日、キッズパークがオープンしまして、区長が、子どもたちに夢を与えたいという、そういったメッセージとともに、主に幼稚園児さんたちをIKEBUSに乗っていただいて、キッズパークで1時間遊べるという、これは、もう本当子どもにとっては楽しい楽しい時間だろうというふうに思います。これも、やはり幼稚園児、保育園児だって豊島区民ですよね。大変恐縮な申し上げ方ですけど、豊島区民の足という位置づけではこれはないわけですから、やはりまちの魅力を発信するための外へ向かっていくというもの、だけど、ここで大事なのは、やはり豊島区民の方にいかに理解してもらって、逆にこのIKEBUSを豊島区が持ってることによって、区民の方が内外に発信してくれるような、行政だけがやるんじゃない、WILLERさんだけがやるんじゃない、また、まちづくり団体さんだけがやるんではなくて、やはり本当にこれがオールとしまにつながっていくということが、これは必要じゃないかなというふうに思います。
だから、正直言って、区民の方のIKEBUSに対する視線というのは、決して喜ばしい意見ばっかりではないですよね。批判的な御意見を持っている方も私も耳にするところもあります。ですけども、これがひいては豊島区の発展につながっていくんだという、そのことを大きな目的に向かっているんだということをぜひ多くの区民の方、一人でも多くの区民の方に私は理解をしていただきたいというふうに思います。例えば、そういったことの仕掛けということも考えられるんじゃないかと、時間もありませんけど、僕も僕なりに考えてみまして、子どもがIKEBUSに乗ってんだったら、大人がなぜ乗っちゃいけないんだということで、大人が巡るIKEBUS回遊とかですね、町会長に乗ってもらうとか、育成委員に乗ってもらうとか、民生委員とか商店会の方とか、そういう区民の方も積極的に乗っていただけるような機会づくりというものもあってもいいんじゃないか。
あとは、技というか、技術的なことになるかもしれませんけど、IKEBUSとタイアップしていただけるようなことを増やしていく。IKEBUSとグルメとか、それから、あとアニメの聖地というふうに池袋は呼んでいただいていますので、トキワ荘もありますし、ちょうど中池袋公園、Hareza池袋に停留所があるわけです。やはり、あそこのアニメイトのところにいらっしゃるお客さんがどれほどIKEBUSに乗っていただいているんだろうって、あんまり感じないですよね。だから、アニメとIKEBUSという、そういったことも考えられるかもしれない。当初やってた車内放送も声優さんをお使いになっていらっしゃったと思いますけども、乗らなければいけないという、乗らないと聞けないとか、乗らないと見えない、先ほどイケちゃんの話で言ってましたけども、要は、僕なんか思うのは、乗る必要をつくるということだと思います、乗る必要をつくる。そのための何かを持ってくという、そういったことが、これからも、言っちゃ悪いですけど、装置というか、道具としてのIKEBUSもやはり価値を高めていく、それが相乗効果となって今後のこのIKEBUSの発信が池袋の価値、豊島区の価値を高めていかれるんじゃないかなというふうに思います。
最後になりますけども、4つの公園が完成をいたしました。この4つの公園を巡って公園がまちを変えるというキーワードでいろんな周辺のイベント、それから舞台、そういったものと相まって、このIKEBUSがまちを赤く染めながら動いてるという、そういう姿だろうというふうに思っています。そういったまちの価値を高めていく起爆剤というふうに区はおっしゃっていらっしゃいます。起爆剤ですので、爆発しないといけないわけです。しゅんとなっちゃ、盛り上がんないわけですから、世界に発信するこの池袋、豊島区をこのIKEBUS、また、この移動システムの事業を通じて大きく盛り上げていただいて、国際アート・カルチャー都市の実現に近づくように頑張っていただきたいと思います。
○高野区長 ただいま大変交通愛好家といいますか、交通マニアの西山委員から本当に詳しく今までの経過を含めて、また、IKEBUSの改めて活用についての御指摘をいただきました。
先ほどお話ししたように、そもそも、この導入はLRTの導入からというような発想でございまして、そして、それから、まず環境都市をつくるというようなことも目標で、このIKEBUSに対しては、電気バスというようなことで、国あるいは都から購入費の半分補助が出たわけでありまして、なかなかこんなに補助金を出すというのは、当初私も考えておりませんでしたけど、非常にこれからの、やはり環境都市を目指してというような形の中での補助金ではないかと思っております。
それから、もう一つは、やはり庁舎、新しく庁舎を動かした。駅から大変遠い、庁舎への足というようなことも、やはり4つの公園と同時に考えていかなきゃいけないんじゃないかなというようなことから、ようやく西口からのルートも出来上がったわけでありますけど、西側から来る方も、本当に駅からIKEBUSに乗れば、庁舎、そして、さらには最も私たちが力を入れてきて、全てのまちづくりの総仕上げというような意味でのイケ・サンパーク、大変区内最大の公園を造ったわけでありまして、この公園は、もう再三申し上げるように、町会連合会から40年、50年の悲願だったわけでありまして、ここをいかに区民の方も中心にしながら、魅力、そして活用できるかというようなことが次の段階の目的でもありました。西側ができたんで、当然、今度は東側も、これは大塚と結ぶような形の中でも考えていかなきゃいけないんじゃないかな。
それと、もう一つは、やはり西側のほうから07というバスが出ておりますけど、あれが廃止のとき、地元の方々を含めて大変いろんな議論いたしました。あれは年間1,500万ぐらいだっけ、出してるの。(「1,800万」と呼ぶ者あり)1,800万、国際興業に払わないとあのバス動かないんですね。やはりそういうバスを動かすというのはやはりお金がかかるわけでありますけど、たくさん乗ってくれれば、それは、当然黒字の方向に行くわけでありますけど、こういうことも考えて、やはりできるだけこの区民も活用できるような形、それから、もう一つは、やはり水戸岡先生との出会いであります。水戸岡先生が大変この池袋の魅力をどうつくるかというようなことについては非常に、板橋の区民でありますけど、今や私は豊島区民だと言っておりましたけど、すごい魅力をこの豊島区につくるというような形の中で、言わば、私は最後の仕事になるかもしれないかもと言われるぐらいにIKEBUSとそれからキッズパーク、これについて、力を入れていただいた。こういう出会いがあって初めて私は、今おっしゃったような、このIKEBUSを活用した形の中の魅力をつくると同時に、これから、今おっしゃったような本当に乗る必要性をやはりつくり上げると同時に、もう本当に爆発的にそういう形のイメージを持っていく、このような示唆を十分お伺いした上で、もちろん今、西山委員と同じような気持ちで、やはりまち全体の魅力と同時に様々な、私はこういうことによって、挑戦ができるのではないかと思っております、可能性を求めて。
これが、さらにはSDGsの未来都市へというような形にもつながる、そんな意味も含めながら、もちろん我々は経費をできるだけ安く抑えながら、できるだけ税金負担を少なくするような形の中で魅力をつくるように今後も努力してまいりたいと思います。