令和 3年予算委員会( 3月 8日)環境清掃費都市整備費 西山議員

温暖化対策・ゼロカーボンシティ

○西山陽介委員  午後の部ももう少しですので、どうぞよろしくお願いいたします。

私のほうからは、温暖化対策について取上げをさせていただきたいと思います。

せんだっての私の一般質問でも取上げをさせていただきました。温暖化対策の今後の基本的な考え方というお尋ねに対しまして、区長からは、SDGs未来都市としての一丁目一番地が環境政策であると、このように力強い御答弁もいただいたところでございます。

あわせまして、3つの方策を重点的に行うことを基本方針として、2050年までに排出量を実質ゼロにするゼロカーボンシティを目指すということで、これが実質的なゼロカーボンシティの豊島区宣言というふうになったというふうに理解をしてるところでございます。

この宣言については、既に多くの自治体が宣言をしているところでございますが、ただ、東京23区においては、恐らくこの豊島区は3番目になろうかというふうに思っています。この豊島区が宣言したことにつきましては、環境省などには報告などされているのでしょうか、その辺について状況をお知らせください。

○岡田環境政策課長  西山議員の一般質問の御答弁の中にも、ゼロカーボンシティを目指すということで御答弁がございました。それを受けまして、議会の中でそういった首長がきちんと宣言をすることによって、ゼロカーボンシティを自治体として表明をするといった環境省のガイドラインもございまして、それに沿った形で宣言があったわけでございます。これを受けまして、直ちに環境省のほうに御報告を申し上げ、2日後にはホームページのほうに掲載をされてございます。今、直近で302自治体がゼロカーボンシティの表明をしてございますけども、その中の一つの自治体として、豊島区が今環境省のほうでも掲示されてございますので、全国に向けてゼロカーボンシティを発信し、表明をしたといったところでございます。

○西山陽介委員  その陣列に豊島区も加わったこと、大変喜ばしく感じるところでございます。

では、このゼロカーボンシティを目指していく上でということでは、具体的に何をしていくのかと、そのことが問われてくると思います。今後の取組について、その方向性についてお尋ねします。

○岡田環境政策課長  今、西山議員御指摘のとおり、3つの方針を示したところでございます。今、様々な形で技術革新等も行われておりますし、国としてもそれをサポートする形で様々な政策を取ってございます。1つが、省エネルギー、再生可能エネルギーの利用促進という面でございます。それから、これまで豊島区としても緑がない中で緑を増やしていきながら、CO2の削減とともに、それを吸収するような様々な形での取組をしておりますので、これをさらに発展した形で自然と都市との共生、これは豊島区との交流都市なども含めた形での環境の取組も進めていきましょうといったものでございまして、地域循環共生圏といったことで、環境省のほうでも地域型のSDGsを進めていくということで方向性を示してございます。その点がこの2つ目でございます。

さらには、プラスチックのリサイクルということで、プラスチックの分別化も含めながら、そういった方向性のCO2の削減も取り組みながらということで、この3つの柱を中心に取り組んでいこうということで御答弁させていただいた次第でございます。

今後、SDGsの先駆者で第一人者でございます蟹江先生が環境審議会の会長を務めていらっしゃいますので、その審議会において様々な形で検討を進め、さらには今、現行にある基本計画がございまして、これが令和7年度ぐらいに中間の更新と、改定ということで予定してございますけども、この今の時点でまだ2050年の排出量ゼロといった視点が取り組まれてございませんので、こういったことを横串にしながら、計画に反映させるために前倒しで計画の改定をするということが今後の予定でございます。

○西山陽介委員  このことを、SDGsのこの基本政策を大きな区の柱としていくことによって、本区の温暖化対策、また脱炭素社会に向けての構築への取組、それぞれがますます加速する、そういったことにつながっていくということで、また2030年までとしています環境基本計画、こちらの改定もまた加速して、よりよい豊島区の取組となっていくことを願っているわけでございます。

現行の計画には、基本目標として基本目標4プラス1というような形として掲げられているわけでございます。1つ目が脱炭素化、2つ目は自然との共生、3つ目は資源循環、4つ目が快適環境、そしてプラス連携と協働というような枠組みでございます。この枠組み自体は、今、先ほどの御答弁も沿った形として、今後の取組として沿うものだというふうに思っていますけども、この2050年を目指してということがまだ入っていないのでということでの計画の見直しというものがあるかと思いますけども、この計画を前倒ししていくには、そのそれぞれの基本計画、これをブラッシュアップというんでしょうか、さらに磨きをかけて2050年に目指す内容に即していく、そしてSDGsのこの理念をますますこの政策の中に取り込んでいく、環境政策の中に取り込んでいく、そういった視点も順々にと考えていく必要があると思うんです。その辺について御見解はいかがでしょうか。

○岡田環境政策課長  委員の御指摘、ごもっともかと思ってございます。今後、2050年に向けた取組、特に脱炭素に向けた取組ということにつきましては、今、委員の御指摘にもありましたとおり、4つの基本目標にプラス1、6つございますけども、それぞれに落とし込んでいく方法もございます。

それから、1つ、脱炭素に向けた大きな取組という将来的な、何ていうんでしょう、基本計画に対する基本構想みたいな形になるかと思いますが、そういったもので全体に網をかぶせていきながら、脱炭素、排出量ゼロに向けた取組をしていくんだといった2つの取組があろうかと思ってございます。

いずれにいたしましても、この一つ一つの施策、取組をブラッシュアップさせるとともに、大きな方向性を2050年に向けた形でどのような形で表現していくのかといったところが非常に大きな視点かと思いますので、そういった中身につきましても、様々な形で御意見、御議論をしていただきながら、計画のほうに反映させていただきたいというふうに思っております。

  • 2050年を目指してどのような低炭素なまちづくり

○西山陽介委員  一方で、先ほどは辻委員のほうから、池袋西口のまちづくりを通してということで御質疑をさせていただきましたけども、後段のほうでは災害に強いまちづくりとしての池袋の西口の再生と、そのような視点も委員のほうからありました。

私のほうとしては、西口もそうですけども、これから開発されていくまちづくりにおいては、やはり低炭素なまちづくりを視点の中心に捉えていく、これが災害対応にもつながっていく可能性が含まれていると、このように考えているところでございますけども、この脱炭素化社会を目指す上での低炭素なまちづくり、これについては、これまでも豊島区は取組を続けておりますけども、これまでの取組と、それから今後について、2030年を目指して、2050年を目指してどのような低炭素なまちづくりが可能となるのか、その辺についての御所見をいただきたいと思います。

○岡田環境政策課長  今後、一つ一つの施策の中で脱炭素を進めていくということは、個別の様々な施策をつなげていく形であれば、ある程度表現ができるかなというふうに思っているところでございます。

これをまち全体で取り組んでいくということになりますと、開発事業の中でどういうふうな形で脱炭素について協定などの関係を進めていくか、あるいは、一つ一つの事業所と連携をしていきながら、脱炭素に向けた、あるいは再生可能エネルギーなども加えながら進めていくのかというところがございます。私のところにも様々な、このゼロカーボンシティの宣言を受けて、事業所としてどのようなことが協力できるのでしょうかというお問合せを何件かいただいているところでございますので、そういった事業所ごとのヒアリングなども行いながら、今後の計画策定などに含めて反映していきたいというふうに考えております。

  • 環境と文化の融合

○西山陽介委員  時間も2分になってきました。昨年の7月からレジ袋が有料化になって、結構7割ぐらいの人が、もうレジ袋は結構ですとお断りしてると。その代わり、9割ぐらいの人がマイバッグを持ち始めたということで、その方向はいいことになったと思うんだけども、ただ、昨年11月に環境省がインターネット調査をしたところ、レジ袋有料化が始まって、プラスチックごみへの関心が高まったかという問いに対しては、高まったけども、行動や意識に変化はないと。それから、そもそもプラスチックごみへの意識や関心が高まっていないというのが2割で、4割以上の人がその行動や意識が変わらないという、そういったような調査結果があって、結局、先ほどもあったように、問題意識を変えていく、高めていく必要があるということも別の質疑の中でありましたけども、その意識を高めていく、これはやはりインセンティブというものが必要じゃないかというふうに思います。

インセンティブというのは、いわゆる動機という意味ですね。ですから、レジ袋が削減を迎えたのも、やはりお金が必要になるからというインセンティブ、動機づけになったと。だから、この環境対策も、区民の皆さんへ対してどうやってインセンティブをつけていくか、動機つけをつけていくか、そしてこのうねりという状態になっていかないと、本当の温暖化対策にはかなっていかない、このように思います。

本区は「みんなが主役 文化とともに発展するエコシティ としま」と、このような表題を掲げて、環境と文化の融合ということも掲げられております。国際アート・カルチャー都市としての文化のこのうねりとともに、この環境対策、温暖化対策にも一層の磨きをかけていただきたい、このように願うところでございます。一言いただいて終わりたいと思います。

○高野区長  おっしゃるように、誰をも受け入れ、誰からも受け入れられる持続発展する都市、まさにこれが豊島区の目指すところであります。

今回のSDGsの認証、認定というのは、あらゆる面で都市政策においても、あるいは環境政策についても全てに取り入れられるという、私は豊島区が大きく政策が、この豊島区の変革を伴って、区の柱として、このSDGsが大きな役割を果たすというように、私たちもこの厳しい状況の中でも、明るい未来に向けて邁進してまいりたいと思います。