令和 3年予算委員会  3月 9日 文化商工教育費

学校施設の更新

○西山陽介委員  よろしくお願いいたします。

私のほうから、学校施設の更新についてお伺いをさせていただきたいと思います。

この学校施設更新については、現段階では、池袋第一小学校、また、千川中学校、計画されて、また、進められているという状況だと思います。そういう中で、今後の築年数の古い学校の施設をどう更新していくか、これは豊島区にとってもう大変に大きなテーマ、重要な部分だというふうに思っています。そういう中で、区としてこの学校施設を長寿命化していけないかと、そういった考え方が示され、計画が進められていることと思います。まず初めに、この長寿命化して改修するとは一体どういうことなのか、この辺についてお尋ねします。

○宮本学校施設課長  豊島区の小中学校の学校施設につきましては、その大半が築50年を過ぎている学校となってございます。具体的に長寿命化する手法といたしましては、一つは、抜本的な学校の改築を行う。もう一つは、学校の改築ではなくて、中の設備を一新してリニューアルするような、そういった学校の改築までとはいかないんですが、それに近づけるような教育環境を実現できるような改修、これを長寿命化改修と言うわけなんですけれども、こういった改修。そういった、手法が大きく2つは考えられるというところでございます。

○西山陽介委員  改築ということは、一般的には素人でも、全部更地にして、また新しいものを建てるというのはわかると思います。ただ、寿命を長くしていくための改良といいましょうか、そういったことはやっぱり素人ではよくわからないというものがあります。こういう手法を取っていくということについては、そういったことが何か位置付けとか国からの方針とか、そういったものがあるのかどうか、その辺についてはいかがでしょうか。

○宮本学校施設課長  国のほうからは、学校施設の老朽化が全国的に進んでいる状況もございまして、学校施設を少しでも長く使っていくというところで、長寿命化改修を改築と並ぶ新しい整備手法として数年前から推進をしてきているところでございます。

具体的には、長寿命化改修の仕方としましては、躯体を少し新しい施設を入れるだけではなくて、少し外壁ですとか構造の部分に関わるようなところの補修を行うなどして施設を少しでも長く使うと。そういった形の改修方法もございますので、そういったところを取り入れながら、設備が新しくなって、また、学校の躯体に関わるようなところも少しよくなっていくと、そういった改修でございます。

○西山陽介委員  わかりました。

ということで、本区のこの長寿命化に向けた検討状況、それについてはいかがでしょうか。

○宮本学校施設課長  豊島区の学校の検討状況でございますけれども、昨年度から長寿命化に関わる検討組織を立ち上げまして鋭意検討作業を進めているところでございます。具体的に、学校施設の老朽化度を詳細に調べたりですとか、あとは学校の改築計画が今、池袋第一小学校、千川中学校までとなってございますので、その後の改築校の計画を立てるべく、仮校舎の確保の検討ですとか、そういったところを区長部局と連携をしながら現在作業を進めている段階でございます。

○西山陽介委員  この学校施設として更新しなければいけない学校としては、小中学校合わせて19校、それから幼稚園も3園全て古い築年数ということでございます。この計画の発表については、当初、今年度末までにはというふうに長らく伺っていたというふうに感じているところでございますけども、この段階でもまだお示しがされないということでございます。当該校の周辺の地域の方はまだかまだかというような、そういったご期待も含めてあるのではないかというふうに思いますが、この計画案についての進捗、また、公表などについてはどのようにお考えでいらっしゃるのでしょうか。

○宮本学校施設課長  本年度末に向けて実は作業を進めてまいりましたが、今回、昨今のコロナの影響もございまして、少し作業自体が遅れているところでございます。計画の案ができましたら、当然議会の皆様へ、区民の皆様へお示しをしたいと考えているところでございます。現在につきましては、先ほど申し上げましたとおり、実際に新しい改築計画の中身となる計画をつくるべく、区長部局と仮校舎の確保等につきまして、現在作業を進めているところでございますので、また整いましたらすぐにご報告したいと思っております。

○西山陽介委員  楽しみにさせていただいております。また、大きな事業であるがごとく、また、慎重にという面もあろうかと思います。ぜひとも鑑みて進めていただければというふうに思います。

そこで、現在、池袋第一小学校を進めてきていただいております。また、千川中学校も然り、それまでの改築校もそうですが、近年の学校を更新されたところでは、バリアフリーになって、そしてそのほとんどの学校施設は災害時の救援センターに指定されて、主に体育館ですとか、また、教室等でいざというときに備えるということであると思います。そういう中で、今年度、来年度、体育館のトイレ等緊急改善推進事業というふうにございます。これはどういうことをやっていくのか、お聞きします。

○宮本学校施設課長  学校の体育館トイレ改修事業につきましては、平成28年度から3年間で学校のトイレの洋式化というものを進めてまいりましたけれども、体育館周りにあるトイレの一部につきましては、洋式化がまだ進んでいない状況がございましたので、現在進めているところでございます。今年度は、一部、千登世橋中学校が夏休みが短くなってしまった影響で工事に取りかかれなかった事情もございまして、来年度、そこの部分につきましては実施をする予定となってございます。また、一部の学校のほうで学校の施設の中に和式のトイレが残ってございますので、そういった部分を今申し上げました体育館のトイレ改修事業を使いまして洋式化をさらに一層進めていくという、そういった予定となってございます。

○西山陽介委員  体育館の設備がよりよくなるということで、大変にありがたく思います。既に小中学校は築年数の古いところも耐震化は全て以前より確保されていまして、そして私ども公明党区議団の長年の要望を受け止めてくださいまして、体育館においても冷暖房設備の設置をしていただいたところでございます。

このバリアフリー化をやはり既存校にも進めていくべきじゃないか、そういった考え方もあるわけでございます。今年の4月からは改正バリアフリー法が改正され、また、施行されますと、既存の学校につきましても、このバリアフリーの状態になるように設置者である市区町村はその努力義務が課せられるわけでございます。このことについて学校施設のほうのご担当としては、この改正バリアフリー法への対応についてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。

○宮本学校施設課長  豊島区の学校施設につきましては、子どもたちはもちろんのこと、災害時には避難所となることから、様々な区民の方がお使いになる施設だということで認識してございます。したがいまして、バリアフリーにつきましても、この間、体育館のトイレ改修事業などのときに、例えば誰でも使えるようなトイレの設置をあわせて行ったりですとか、そういったこともしてまいりました。そういった意味で、豊島区の学校施設につきましては、全国的にもバリアフリー化は進んでいるというふうに自負はしてございます。しかしながら、完璧ではございませんので、先ほども申し上げました学校施設の改築であるとか長寿命化の際にバリアフリー化をさらに進められるように努力してまいりたいというふうに考えてございます。

○西山陽介委員  この学校施設の更新は、様々な視点が今後盛り込まれた上で、改築、また、長寿命化の手法がとられていくものというふうに思います。一度始めれば、もう最低50年、100年を目指してということになろうかと思います。ぜひとも、この長寿命化を含めた学校の施設の更新につきましては本当に特段のご努力をお願いしたいと思います。このバリアフリー化は、当然のことながら環境対策としても、エコスクール化、そして何よりも地域に愛される学校づくり、学校施設、そして地域の方々に誇りに思ってもらえるそういった学校づくり、また、施設づくりが重要というふうに思います。SDGsの未来都市を担った本区として、この学校という側面につきましてもぜひ力を入れて、この難題といいましょうか、大きな築年数の更新について取り組んでいただきたい、このように思いますけども、ご所見をいただけますでしょうか。

○金子教育長  ありがとうございます。先ほどのバリアフリー化も、避難のこともありますけども、いわゆる新しい学び方、個別最適な学びという点から、文科省のほうでも必要なことということで予算化されてきております。また、コロナの状況を受けまして、学校施設整備指針自体を見直す動きが今あります。2年後になりそうなので、ちょっとそれを待ってはいられないんですけど、その前に多分報告書が出ますので、それらをよく読んで。それからご案内のようにクラス数も変わってきます。少人数化が達成されましたので、少しですけども、やっぱり追い風になってクラスの数も前の想定よりは変わってまいります。

もろもろそういったこと、それから最後におっしゃっていただいた学校づくりは地域づくりであると、まちづくりであるというふうに従来から高野区長も申し上げております。それを大事にしながら進める。そうすると、非常に総合的なこれはお話になるので、いち早く検討を進めて出していきたいんですけれども、なかなかお金の面もありますし、いろんな面を考慮して、しっかりとした計画にしていきたいというふうに考えております。よろしくお願いします。

○西山陽介委員  では、ちょっと1分だけあるので、少しお話をさせていただきます。

ぜひとも学校の施設としての更新をする場合には、地域の方々に集まっていただいて、考える会を結成されて進めていかれると思います。つぶさに私はよく存じ上げませんが、いわゆるその地域の名士と言われるような方々を中心として結成されるかと思います。ぜひとも、子ども、子どもといえども意見があるはずです、学校づくりには。小学生にしても中学生にしても。やはり自分たちの学校は自分たちの手でつくるという、そういった教育も既にされているかと思いますけども、こういった学校づくりの側面に対しても、ぜひ子どもたちの視点、また、子どもたちが考える、そういったものをぜひ取り入れていただいて、よりよい学校づくりをお願いしたいと思います。

以上です