令和3年 第1回定例会 根岸 光洋一般質問

「誰ひとり取り残さない 安心して住み続けられる街 豊島区を目指して」

令和3(2021)年2月17日登壇

公明党豊島区議団を代表して「誰ひとり取り残さない 安心して住み続けられる街 豊島区を目指して」と題して1.令和3年度予算について2.新型コロナウイルス感染症対策について3.SDGsによる街づくりについて4.その他として、大塚駅北口整備について、空洞調査と無電柱化の推進について、南大塚豪雨対策について、西巣鴨橋架け替え工事について一般質問を行います。

新型コロナウイルス感染症の報道が始まり1年以上が経過しました。これまでにお亡くなりになりました方々に心よりお悔やみ申し上げます。今なお闘病されている方、ご家族、関係者の皆様にお見舞い申し上げます。献身的に治療にあたっていらっしゃる医療関係者の皆様、保健所はじめ諸関係機関の皆様のご苦労に敬意と感謝で一杯です。また、2月13日夜、福島県沖を震源に発生した最大震度6強の地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を念願致します。それでは質問に入ります。

 

1.令和3年度予算について

はじめに、令和3年度当初予算の編成内容や今後の財政運営について、質問致します。令和3年度当初予算の特徴として、「大幅な歳入減のなかでも、区民生活をしっかりと支える予算」「感染症の拡大防止と社会経済活動の両立を図った予算」が掲げられております。

特別区民税などの基幹歳入は、前年度予算と比べ、66億円もの大幅減となるなかで、予算規模はそれとは反対に、前年度比で19億3千4百万円、1.5%増と、一般会計当初予算としては、過去2番目に、総財政規模では過去3番目に大きい予算規模となっております。これは、すなわち、「入(い)るを量(はか)りて出(い)ずるを制(せい)す」といった平時における予算編成ではなく、「緊急事態対応型」の予算編成であることを物語っているものと認識しております。

なお、令和3年度予算の歳出予算を目的別に見ますと、福祉費の構成比が22.9%と最も高く、続いて、子ども家庭費が21.7%、教育費が8.0%と、これら3つの費目で52.6%を占めており、歳出予算総額の過半を超えていることから、区民生活を支えることを最優先に位置付けた予算編成となっていることがわかります。

さらには、令和3年度当初予算は、各種の福祉施策や子育て関連事業などにかかる扶助費が初の400億円と過去最大規模になるなど、コロナ禍で極めて厳しい状況を強いられている方々の生活支援を強く意識した予算となっていることも高く評価できるところです。

その一方で、こうした緊急事態対応型の予算編成によって、その他の事業にしわ寄せが出ていないかが懸念されます。例えば、老朽化した公共施設の改修、改築計画などが軒並み、先送りされるようなことはないでしょうか。そうした事例があるとすれば、どのような考え方に基づいて、計画変更の対象とするのかをお聞かせください。

また、令和3年度当初予算の編成にあたっては、10%のシーリングを設けたとお聞きしております。

大幅な歳入減が見込まれるなかで、「感染拡大防止と社会経済活動の両立」といった社会課題への対応も同時に図らねばならないため、厳しい見直しが必要であることは、一定程度、理解いたしますが、令和3年度当初予算では、具体的に、どのような事業がシーリングの対象となったのでしょうか。

また、この見直しによって、区民生活に直接的な影響を及ぼすことはないのかについて、改めてお聞かせください。

令和3年度当初予算の3つ目の特徴は、「SDGs未来都市の実現を目指し、新たな躍進を生み出す予算」となっております。

なお、ちょうど1年前に編成した今年度当初予算における3つ目の特徴は、「7年連続で財政調整基金の取り崩しを行わない健全な予算」でした。

今回は、8年ぶりに、財政調整基金から69億円もの巨額の財源対策を講じなければ、当初予算が編成できない事態へと、状況がまさに一変したわけです。

また、「基金残高」と「起債残高」、いわゆる「貯金」と「借金」のバランスにつきましても、平成27年度以降、6年連続で「貯金」超過を維持してきましたが、令和3年度末には、7年ぶりに、「借金」超過になる可能性があると伺っております。

今なお、感染症の収束見通しが付かないなか、区財政の動向を見通すことは、困難であると思われますが、今後の財政運営について、どのような考えを持っているのかについて、お聞かせください。

高野区長は区長就任時の財政破綻寸前の区政を立て直し、リーマンショックを乗り越え、「消滅可能都市」から「持続発展都市」へと変貌させ、さらに「国際アートカルチャー都市」構想による豊島区の未来像を指し示し、今回の「SDGs未来都市」、「自治体SDGsモデル事業」のダブル選定都市など、全国から注目される豊島区を築いてこられました。その豊富な経験、リーダーシップと職員の努力、区民の行動により、でこれまでにない最大級のこの困難を乗り切っていけるものと確信致します。

2.新型コロナウイルス感染症対策

次に、新型コロナウイルス感染症対策について伺います。現在、2度目の緊急事態宣言が出され、さらに期間の延長が行われています。少しづつその効果が見えてきてはいますがなお継続した対応が求められています。私共、公明党区議団はこれまでに新型コロナウイルス対策として数回にわたり緊急要望を行ってきました。その中でPCR検査の拡充を求めてきました。感染が収束しないなか保育施設に勤務される方からは、いつ自分が感染するか不安な中で勤務しているとの話を伺いました。昨年の一般会計補正予算第4号で計上された、保育施設等新型コロナウイルス感染症対策経費、学校・幼稚園保健関係経費及び子どもスキップ事業運営経費では、保育施設、幼稚園、小中学校や子どもスキップで検査を希望する職員が無料でPCR検査を受けられるようになり、関係職員からはとても安心したとの話を伺いました。保育施設、幼稚園、小中学校、子どもスキップの検査を希望する職員が、この無料のPCR検査をそれぞれ何件くらい受けられたのかお伺いします。また、一般会計補正予算第5号では区内の障害者サービス事業所と介護サービス事業所の従事者及び利用者を対象に感染に不安を抱く職員や利用者が無料でPCR検査を受けられるようになりましたが、このPCR検査はそれぞれ何件くらい受けられたのかお伺いします。令和3年度予算には子ども関連施設等に勤務する職員のPCR検査が新規事業として計上されました。これは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、区内の認可保育園等や区立幼稚園、区立小中学校、子どもスキップ、教育センターに勤務する職員のうち検査希望者にPCR検査を無料で受けることができるようにしました。合わせて、介護施設や障害者施設職員、利用者に対するPCR検査も無料で受けられるようになるとのことで職員や利用者にとりとても安心できる事業だと高く評価するものです。高齢者施設に勤務する方からは、通勤など外から施設に来る自分自身がコロナウイルスに感染してしまい利用者にうつさないか常に緊張感をもっていたが、今後PCR検査を受けることができるようになれば大変安心すると、強い関心を寄せています。新年度この事業が始まったら、職員や利用者で希望する方がPCR検査を受けられるよう周知を徹底するとともに、PCR検査を受けやすい環境づくりを要望しますが区のご見解をお伺いします。引き続き、保育施設、幼稚園、学校、子どもスキップ、保育所、介護施設、障害者施設等にかかわる職員、利用者が安心できるよう推進をお願いいたします。

次に、新型コロナウイルスワクチンについて伺います。公明党は国会において、いち早くワクチンに関する専門チームを立ち上げ様々な提案をしてきました。日本政府と海外の製薬会社との間で基本合意・契約が交わされたワクチンの確保や、無料接種を強力に後押ししてきました。まだ安定した供給があるかは確実なことは言えない状況ですが一日も早く安全で有効なワクチン接種が始まることを念願いたします。国の方針などまだ定まっていないこともあるかと思いますが、川崎市の集団接種方式や練馬区の個別接種方式など様々な手段が検討されています。ファイザー社のワクチンはその特性から世界的には集団接種が一般的でアストロゼネカ社のワクチンは温度管理がし易く個別接種に向いているという考え方がありますが、本区において現時点でのワクチン接種体制については、大変きめ細やかな体制であると評価できる「豊島区方式」を検討していますが、「豊島区方式」の利点や現在の課題などがあればお聞かせください。

ワクチンの接種が、本日、2月17日から始まる予定と伺っています。

接種の優先順は①医療従事者向け先行接種(約4万人)②医療従事者向け優先接種(約370万人)③65歳以上の高齢者(約3600万人)④その他の人(がんや慢性の心臓病、糖尿病といった基礎疾患のある人を優先)とされています。医療従事者は都道府県が接種体制を調整し、高齢者、その他の人は市区町村が主体となって接種券を発行することとなっています。現在区が掌握している接種人数はそれぞれ何人くらいでしょうか。

また、本区の医療従事者の対象範囲、人数なども分かればお聞かせください。

テレワークが可能なところは問題ありませんが、テレワークができない会社や職種などに携わる方々は、接種するのが土日に集中してしまうことなどの課題があります。それに対しては職場または職場の地域での接種が望ましいと考えられますが、現段階で検討していることがあればお聞かせください。

厚生労働省ではワクチン接種について、「新型コロナワクチンの接種は、強制ではありません。しっかり情報提供を行ったうえで、接種を受ける方の同意がある場合に限り接種が行われます。予防接種を受ける方には、予防接種による感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について理解した上で、自らの意志で接種を受けていただいています。受ける方の同意なく、接種が行われることはありません。また、職場で全員に必ず接種するよう求めたり、周囲の方に接種を強制したりすることのないようお願いします。」また、「一般的に、ワクチン接種では、副反応による健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が、極めて稀ではあるものの、なくすことができないことから、救済制度が設けられています。救済制度では、予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障害が残ったりした場合に、予防接種法に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)が受けられます。新型コロナワクチンの接種についても、健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく救済を受けることができます。」と説明しています。ワクチン接種を望む方もいれば安全性などで躊躇する方、または接種そのものを受けたくないと考えている方も当然いらっしゃいます。今後のワクチン接種に関しての広報の方法についてどのように周知していくのかお考えを伺います。

次にパルスオキシメーターの活用について伺います。パルスオキシメーターについては一人の青年医師の声を受け公明党が国や都を動かしその必要性を訴え活用拡大を後押ししてきました。豊島区においても昨年5月の区議会第1回臨時会の補正予算第1号で、新型コロナウイルス感染症対策経費として、パルスオキシメーターの購入経費が計上されました。主に新型コロナウイルス感染症陽性者で自宅療養している方に貸与して健康観察をするとのことですが、メーカーの在庫がなくなかなか手に入らなかったと伺いました。そこで質問します。現在の自宅療養者の人数とパルスオキシメーターの活用状況はどのようになっているのかお伺いいたします。

新型コロナウイルス感染症の対策は日々変化しています。区民の健康と生命、暮らしを守るために引き続き、迅速にそして的確に対応されることお願い申し上げます。

3.SDGsへの取組み

次に、SDGsへの取組みについて伺います。昨年第1回定例会で高橋佳代子議員が一般質問で「豊島区こそが誰ひとり取り残さない、持続可能なSDGsのモデルとして未来都市に名乗りを上げるべきである」と高野区長のご見解を伺いました。区長からは「令和3年度の応募に向けて前向きに検討したい」との答弁がありました。さらにその後の予算特別委員会での高橋佳代子議員の質問では「令和2年度に前倒しして応募することについて」質問がありました。ここでは当時の呉副区長から「国が進めようとしているSDGsの未来都市、モデル事業が、豊島区がこれまで取り組んできた内容がそのまま当てはまるではないかという考えになり応募することになった」との答弁がありました。また、令和2年の第2回定例会では島村高彦議員が「平成24年第2回定例会であらゆる暴力の根絶を区として宣言するよう求め、その後、平成25年に『虐待と暴力のないまちづくり宣言』が制定されたことを紹介し、さらに豊島区としてSDGsの推進を掲げた都市宣言を行うべきと」との質問をしました。6月16日には議員提出議案第6号「SDGsの実現に向け『誰一人取り残さない』まちづくりを推進する決議」を私が、提案者を代表して説明させて頂きました。7月15日に本決議が採択され、7月17日に内閣府より「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル都市」事業のダブル選定の報告がありました。これは都内初の快挙となり内外の多くの注目を集めました。10月23日には「としまSDGs都市宣言」が制定され、SDGsを軸とした後期・基本計画の検討が基本構想審議会へ諮問されました。

「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」のダブル選定以降、「としまSDGs未来都市宣言」や「SDGs事業の実施状況」など、随時、議会においてもSDGsの議論や説明がなされました。また、西武百貨店や南池袋公園の横断幕、池袋駅東西の商店街やグリーン大通りにおけるSDGs未来都市のフラッグ掲示など、SDGsをPRする媒体が増え、私自身も区民の方からSDGsにかかる問い合わせを受けることも多くなりました。この1年で区民のSDGsへの関心や理解が、進んでいることを実感しています。そこで質問します。

初めに、豊島区の今年度のSDGsにおける取り組みや、区として手ごたえをどう感じているのか御認識を教えてください。

また、「としまSDGs都市宣言」にもあるように、区民一人ひとりがSDGsを「自分ごと」にするには、いかに区民や企業にSDGsを理解してもらえるかが何よりも重要です。私はSDGsを広く区民に周知するには「SDGsバッジ」による啓発が、非常に有効だと考えています。「SDGsバッジ」による啓発と本区の特徴とも言える民間の方の力が結実する「SDGs特命大使」による活動をどのように進めていくのか区のお考えを伺います。

招集あいさつで区長から、「住みたい、住み続けたい、訪れたいと思える、だれもが笑顔になれる魅力あるまちづくりの根幹にSDGsを据え、あらゆる事業にSDGsの要素を取り入れながら、本区の個性を際立たせた国際基準の区政運営に邁進していく決意です」との発言がありました。まさに、その通りだと思います。区が担っている事業は、すべて17の目標のいづれかにつながっているため、既存の事業にSDGsの理念をしっかり反映することが求められているのだと理解しています。そこで、具体的にどのようにして施策や各事業にSDGsの考え方を反映いていくのか伺います。

「未来戦略推進プラン2021(案)」の「豊島区が目指すべき将来像」において、「2021年の重点テーマ」と「2030年に向けた中長期的なテーマ」の大きな柱を両輪として設定したことは、目の前の課題を重点的に解決しつつ、しっかり将来を見据えた区政運営を推進する「コロナ時代」にふさわしい、的確で柔軟な判断だと理解しています。2021年の重点テーマの一つに「SDGsの推進」を掲げ、さらには、2030年の目標として、本区の将来像である「国際アート・カルチャー都市」に加えて「SDGs未来都市」の実現を明記したことの意義は大きく、区民の一人として誇りに感じています。

令和3年度に向けて「SDGs未来都市推進担当課長」への名称改称や専属の職員配置など、区長の強い意気込みを感じますが、改めて、今後のSDGs推進に向けた区の決意をお聞かせください。

4.その他

その他として地域課題について、まず大塚駅北口駅前整備について伺います。大塚駅北口駅前広場の整備が完成を迎えようとしています。コロナ禍による工事中止の影響もありましたがその後は順調に進んできました。昨年8月31日には光のファンタジーの点灯セレモニーが行われました。駅前広場のネーミングライツも決まり今後の活用に期待が大きくなっています。3月には光のフアンタジーをはじめ待望のトイレの共用が始まります。本来なら多くの地域の皆さんでお祝いのセレモニーを開催するところですが、同時に開催予定の大塚商人まつりも中止となり残念な限りです。そこで質問します。今後の光のファンタジーの運用や大塚駅北口の活用について区のお考えを伺います。また、大塚駅北口東側道路の一方通行化による歩行者や自転車の安全対策が今後、推進されると聞いていますが、今後のスケジュール及びどのような検討がされているのかお聞かせください。大塚駅の改修、南北自由通路の開通、南口駅前広場「トランパル大塚」の整備に続き今回の北口駅前整備が完了して、新たな賑わいと癒しの空間が創出され益々、駅を中心とした広がりのある街づくりが大きく展開をしていくことにワクワク感と期待で一杯です。

次に、空洞調査と無電柱化の推進について伺います。

平成25年に公明党の中島義春前議員が提案した区道の空洞調査が平成27,28年に行われ、非常に効果の高い事業として平成29年には区内全域での調査の計画が立てられました。平成30年度から6か年で区内全域の区道の路面下空洞調査が行われています。折り返しの3か年となりますがこれまでの調査状況と発見された空洞の補修状況など調査の概要をお聞かせください。また、この空洞調査の技術を活用し無電柱化における地下埋設物の調査も行われ非常に役立つ技術だとの評価があったと聞いています。今後の無電柱化工事計画の推進はどのようになっていくのか、また、合わせてこの空洞調査の技術が活用されていくのかご見解をお伺いします。

次に、南大塚豪雨災害の対策について伺います。平成25年8月21日の豪雨による浸水被害が南大塚地域で発生しました。消防団として深夜まで浸水した半地下の駐車場の排水作業をしたことが思い起こされます。地元の町会長さんと東京都へ陳情にいき対策をお願いしました。その後、東京都は豪雨対策下水道緊急プランを策定し、75ミリの降雨に対応する新たな施設整備を決定しました。昨年度には一定の効果がでる対策をしたと伺いましたが、その後、支障物がでて工事が遅れると聞きました。工事が遅れる理由について、下水道局から聞いている内容などがあれば今後の予定と合わせてお答えください。また、工事期間の変更など地元への丁寧な説明をお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。

近年の豪雨災害はいつおきてもおかしくない状況です。地域には土砂災害警戒地域に指定されたところもあり、住民の安全・安心を守るためにもこの千川幹線工事が早期に完成することを念願いたします。

次に、西巣鴨橋架け替え工事について伺います。早朝から夜間は山手線、湘南新宿ラインが、深夜には貨物列車が運行していると聞いています。その間の数時間に安全対策を講じながら慎重に工事が行われています。通行止めも工事期間と同様に長期間にわたっています。そこでまず、現在の橋の撤去作業等の進捗状況をお聞かせください。また、工事を始める前、開始してから様々な地域からの問い合わせがあったことと思います。工事開始当初は、通行止めが分からず車両が侵入してきてUターンを繰り返し、歩行者とのトラブルなども頻繁にありました。近隣のマンションで1階店舗の看板や外壁が破損するなどの被害もありました。私の方にも、工事期間についてや、工事中の振動、騒音、工事車両の通行、通学路の安全対策、ゴミ集積所について、ネズミ対策など様々、寄せられました。これまで道路整備課等の担当部署では丁寧に対応してくださり、問題が解決したことに感謝申し上げます。今後、橋の新設工事が始まるにあたり、工事工法の見直しがあったとのことですが、その経緯をお聞かせください。工法の変更による工事期間の延長があるとのことですが、近隣の皆様、西巣鴨橋を利用していた相当数の方々に大きな影響を与えることと思います。まずは地元地域への説明を丁寧に行う必要がありますが、お考えをお聞かせ下さい。いずれにしても100年先まで見据えた架け替え工事です。安全にそしてできる限り遅れる事のないように進めて頂きたいと思います。

緊急事態宣言下、小中学校では、部活動の休止、子どもスキップ一般利用の休止、放課後子ども教室の休止が続いています。校庭開放で走り回る子どもは大丈夫でしょうが、家に閉じこもり運動不足になっている子どもがいるのではないかと心配しています。一方で、公園等で子ども達の遊ぶ声がうるさいとの話もあると伺いました。新型コロナウイルス感染症という経験したことがない状況下で様々な課題も起きていますが、いまこそ地域の力で未来を担う子ども達を育て、子ども達が、伸び伸びと明るく元気に走り回り、その子ども達の笑顔と声で地域の活力がより大きくなる、その様な街づくりが進むことを事を念願し、以上で私の一般質問を終了致します。ご清聴ありがとうございました。

公明党 根岸光洋議員 令和3年第1回定例会 一般質問答弁

ただいまの、根岸光洋議員のご質問に対しまして、お答え申し上げます。

令和3年度予算についてのご質問のうち、まず、老朽化した公共施設の改修、改築計画などが先送りされる可能性及び先送りする場合の対象施設の考え方についてのご質問にお答えいたします。

公共施設は、区民活動のための重要な拠点であり、計画的な施設更新の必要性を充分に認識しております。

昨年7月に行った投資的経費の見直しにおいては、施設建設事業と大規模改修事業を見直しの対象とし、施設の安全性の確保など維持管理に必要な最小限の改修を行う施設改修経費については、予定どおり実施することとしております。

区といたしましては、財政状況、特にコロナ禍における歳入の状況を注視しつつ、できる限り先送りすることがないよう努力したいと考えております。

しかし、歳入状況の悪化により施設整備の見直しをせざるを得ない場合については、老朽化した施設の安全性の確保を何よりも最優先に考えた上で、地域との協議の進捗状況や、今後の財政負担の平準化など、様々な要素を総合的に考慮した上で、一件ずつ丁寧に判断してまいります。

 

次に、見直しにより、シーリングの対象となった事業及び見直しが区民生活に直接的な影響を及ぼす可能性についてのご質問にお答えいたします。

新型コロナウイルス感染症が区財政に与える影響は、当初1年で100億円に及ぶ歳入減の可能性があるとの最悪の事態を想定して、このショックに現在まで備えてまいりました。

そのため、令和3年度予算の編成にあたっては、今後の財政見通しが危機的状況にあるとの認識のもと、全部局に対し、全ての事業の見直しを強く求める観点から、10%のシーリング査定を提示いたしました。

削減対象となった事業には、「庁舎維持管理経費」や「インバウンド推進事業」「池袋西口公園野外劇場関係経費」「舞台芸術交流センター管理運営経費」「観光案内標識整備事業」など、多岐に渡っております。内容としては、事業そのものを廃止するのではなく、執行方法や規模の見直しなどを検討し、予算額の圧縮を図ることで、シーリング基準を達成した事業が多くなっております。

なお、今回、各部局に対して提示した10%シーリングは、枠内予算のうち、人件費、扶助費、公債費、基金積立金といった義務的経費を除く、いわゆる一般行政経費に対する予算要求基準として設定していることから、今回の見直しによって、区民生活に直接的な影響を及ぼすことはないと認識しております。

また、文化・芸術関連の事業につきましても、多くの事業が10%シーリングの対象となっておりますが、コロナ禍の厳しい状況に「文化の灯」をともすことによって、元気付けることが極めて重要だと考えております。決して、今まで豊島区が進めてきた文化行政、文化政策を消してはならないという強い思いを持っております。SDGs未来都市のゴールである2030年に向けた中長期的な4つの目標の1つ目「文化を基軸としたまちづくり」の達成に向けて、あらゆる取り組みを行ってまいります。

 

次に、今後の財政運営についてのご質問にお答えいたします。

新型コロナウイルス感染症が今後、どのように推移するかの見通しが付かないなか、この先の区財政の動向を見通すことは、非常に困難な状況にございます。こうしたことから、この先、5年間の区財政の見通しである「予算の大枠」については、今回、お示しすることができない難しい状況となっております。

そのため、今後の財政運営につきましては、感染症の推移、経済・社会環境の潮目、国や都の動向など、さまざまな要素に留意のうえ、状況の変化に合わせて、機動的に対応することが重要になると考えております。

なお、平成20年9月に発生したリーマンショックの際には、当時の財政調整基金残高は60億円と、決して潤沢とは言えない規模でしたが、21年度から25年度の5年連続で、財政調整基金を取り崩すことで、対応した経緯がございます。

今回も、基幹歳入の大幅減という点では、当時を彷彿とさせる状況にありますが、令和2年度末の財政調整基金の残高見込みは、197億円と、リーマンショック当時を大きく超える規模を確保しており、このたびの財政運営は、この危機に備えてというわけではありませんが、前回の危機とは異なる財政状況にあると考えております。

この先の財政運営においては、財政調整基金を適切に活用することで、感染症の拡大防止と社会経済活動の両立を図るとともに、SDGs未来都市の実現に必要な事業をバランス良く展開してまいります。これにより、地域経済の活性化を促し、持続可能な財政運営の実現に努めてまいります。

 

次に、新型コロナウイルス感染症対策についてのご質問のうち、まず、ワクチン接種体制における「豊島区方式」の利点及び課題についてのご質問にお答えいたします。

本来ならワクチン接種について専門である、ドクターの保健所長が答弁するところでありますが、この度のかつてない災禍であるだけに、十分に保健所長、ワクチン接種担当課長とすり合わせの上、最高責任者である私から答弁申し上げます。

豊島区では、ワクチン接種について、1人でも多くの区民の皆さんに接種をしていただくため、個別接種、集団接種、巡回接種の3つの、形態が異なる接種会場を設けます。

このうち、個別接種を基本とし、集団接種と巡回接種を組み合わせて、接種の促進を図ってまいります。

個別接種とは、区内の医療機関で接種していただく方法で、インフルエンザの予防接種と同様、区民の皆さんが安心して抵抗なく接種できるよう、普段の健康状態を把握しており、接種後にも相談できるかかりつけの医療機関で安心して接種していただけます。

また、巡回接種は、バリアフリーの整備状況等を考慮し、19か所の区民ひろばを接種会場として、毎回5か所ほどを4日間単位で開設していきます。地域に親しまれている施設を接種会場とすることで、ワクチン接種に対する心のハードルを下げ、1人でも多くの区民の皆さんに接種していただきたいと考えております。併せて、区民ひろばを運営している協議会の皆様をはじめ、地域のことをよくご承知の町会、民生委員の方々への協力を要請したいと考えております。

さらに、区内7か所に常設の集団接種会場を設けることで、かかりつけ医を持たない方や、時間的、日程的に個別接種や巡回接種の会場に行けない方にも、接種の機会を提供してまいります。

この難局を何としても乗り越えるために、区民皆さんの立場に立って、できる限りの対策を考えていかなければならないと思っております。

 

次に、優先順位毎の接種人数と医療従事者の対象範囲についてのご質問にお答えいたします。

令和3年1月1日現在の住民基本台帳による65歳以上の高齢者は約58,000人であり、また、基礎疾患を有する方々については、国の示した見込みに従い積算すると約18,000人と見込まれます。

医療従事者の対象範囲は、国からの通知で定められており、病院・診療所でコロナ患者と頻繁に接する機会のある医師その他の職員、同様に薬局等の薬剤師とその職員、コロナ感染者を搬送する救急隊員・海上保安庁職員・自衛隊員、コロナ感染症対策業務に従事する自治体等の職員等とされています。区が把握している、接種を希望する区内医療従事者等は、救急隊員や自衛隊員を除き、約6,000人と見込んでおります。

 

次に、職場または職場所在地域でのワクチン接種についてのご質問にお答えいたします。

国の枠組みに従えば、ワクチンの接種は、住民登録地を管轄する自治体が発行した接種券を持っていくことで、職場の近隣にある接種会場で接種することが可能です。

つまり、豊島区内の会社にお勤めの方で、他の自治体に住民登録している場合でも、豊島区が設置した接種会場で、ワクチンを接種することができます。

ただし、区としては、主に区民の皆さんを対象に接種計画を立てておりますので、たとえば職場ごと数百人単位での接種という場合には、区民の皆さんの予約の状況やワクチンの供給具合によっては、対応が困難な場合もあると考えております。

 

次に、今後のワクチン接種に関する広報の方法についてのご質問にお答えいたします。

3月1日号の広報としまにおいて、現在明らかになっているワクチン接種の概要やスケジュールを可能な限り掲載し、お知らせいたします。

また、3月1日には、区のコールセンターを開設し、区民の皆さんからの問い合わせに対応いたします。

さらに、3月下旬には、高齢者への接種券の発送と合わせ、広報としまの特集号を全戸配布により発行します。ご指摘のワクチンの安全性や救済制度などについても内容に盛り込み、広く周知してまいります。

同時に、これらの内容は、区のホームページ、SNS等でもお知らせしてまいります。

 

次に、SDGsによる街づくりについてのご質問のうち、まず、今年度のSDGsにおける区の取組及び手応えについてのご質問にお答えいたします。

昨年7月「SDGs未来都市」、「自治体SDGsモデル事業」にダブル選定されて以来、区政連絡会や広報としま特別号による周知をはじめ、企業や産業団体向けの講習会、職員研修、公園や街路灯におけるフラッグ掲示など、SDGsの理解を広げるための啓発活動を力強く進めてまいりました。また、「としまSDGs都市宣言」、池袋駅周辺の4公園や小さな公園を舞台とした「自治体SDGsモデル事業」の推進、「SDGs特命大使」の設置など、公民が連携して試行錯誤を重ねながら、区独自の取組を展開しております。

SDGsの本格的な取組開始から約7か月が経過しますが、これまで、区民の皆さんから応援や激励をいただいており、また、「東洋経済」、「朝日新聞デジタル」、「地域人」など、多くのメディアで紹介されるなど、本区のSDGsへの挑戦は、区内に浸透するばかりか、全国からも注目を集めています。

さらには、SDGsモデル事業第一弾としての「ファーマーズ・マーケット」の開催をはじめとして、SDGsに共感する他自治体や区内企業から連携の提案をいただくなど、「SDGs未来都市」の選定による連携の輪の広がりに、私が想定した以上に大きな手ごたえを感じています。後ほど重ねて申し上げますが、この国難というべきコロナ禍の真っただ中にいるこの時だからこそ、SDGs未来都市の選定は大きな価値があります。この政策を中心として、豊島区が更なる躍進のときがきていると認識しております。

 

次に、「SDGsバッジ」による啓発と「SDGs特命大使」による活動の方針についてのご質問にお答えいたします。

「SDGsバッジ」は、17色がそれぞれのSDGsの目標を意味しており、普及啓発のアイテムとして、様々な波及効果が期待されることから、これまで約7,000個の「SDGsバッジ」を、町会の役員の皆さんや民生児童委員の皆さん、来庁いただいた企業の皆さん、そして区議会議員の皆さまなど、多くの方にお配りしてまいりました。

こうした取り組みにより、バッジを着用することによるSDGsへの自覚の促進、それを見た方への認知の広がり、着用したもの同士の一体感の醸成などの高い効果が得られていると考えております。

「SDGs特命大使」につきましては、「SDGsバッジ」や名刺を活用した周知や発信を中心としながら、ご自身がSDGsの実践者として率先して取り組むことにより、「オールとしま」のうねりへ発展させていく役割を担っていただくことに期待を寄せております。

今後につきましても、「SDGsバッジ」による啓発活動を継続するとともに、「SDGs特命大使」と連携し、民の自律的な活動の裾野を広げながら、あらゆる場面でSDGsを意識した活動を、区内全域に広げてまいりたいと思います。

 

次に、既存の施策や各事業にSDGsの考え方を反映する方法についてのご質問にお答えいたします。

SDGsの理念を施策や事業に反映するためには、経済・社会・環境の3側面による好循環を、公民連携による事業展開で生み出していくなど、SDGsの17の目標を相互に関連付け、区のあらゆる事業を、再整理していくことが必要です。

これを実現していくためには、職員一人ひとりがSDGsへの理解を深め、事業の再構築に必要な関連分野の知識の習得や地域資源との積極的な連携を進めるとともに、組織としてSDGsを推進する文化をさらに醸成していくことが重要です。

そこでまず、「後期・基本計画」を令和3年度に策定する過程で、職員の意識改革や必要な訓練を行うとともに、SDGsの理念を踏まえながら、施策の本質をしっかりと議論してまいります。

また、令和3年度の組織目標には、SDGsにかかる目標の設定を新たに義務付け、進捗管理や実施後の検証を行うなど、着実にSDGsを推進する体制を確保してまいります。あわせて、職員の個人目標においても、SDGsの視点を意識した目標の設定を徹底いたします。

 

次に、今後のSDGs推進に向けた区の決意についてのご質問にお答えいたします。

区はこれまで、破綻寸前の厳しい財政状況や「消滅可能性都市」の指摘などの逆境を乗り越え、「セーフコミュニティ国際認証」や「東アジア文化都市2019」開催などの大事業を、成功裏に収めてまいりました。

そして、「23のまちづくり事業」が完成の時を迎える今、「国際アート・カルチャー都市」、そしてその先にある「SDGs未来都市」への道筋が明確となり、まちづくりの総仕上げに着手する環境が整ったのです。

新型コロナウイルスという100年に一度の災禍(さいか)を乗り越え、同時に大きく進化する契機とするためには、これまで築きあげてきた舞台を最大限に活用し、「“ひと”が主役のSDGs未来都市」の実現に向け、豊島区が「日本の推進力」として、全国の自治体をけん引していかなければなりません。

今後は、ガイドブックを活用した具体的な行動を促すための啓発事業や、区内企業や7大学などの事業者との連携の強化、金融機関と連動した支援の検討など、「オールとしま」によるSDGsの展開に、引き続き取り組んでまいります。

私は、「としまSDGs都市宣言」にもありますとおり、揺ぎない信念のもと、SDGsの実現に向け、国際的視点で考え、地域の皆さまと一緒に行動し、より良い未来をこれからの世代に引き継いでいけるよう、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指した区政運営に、これまで以上に邁進してまいります。

改めて、このSDGs未来都市の選定に道筋を作ってくださいました、公明党をはじめ議会の皆様に感謝いたします。昨年、第1回定例会において高橋佳代子議員からSDGs未来都市の取組についてのご質問を受けるまで、十分な知識を持っていませんでした。それからあらゆる情報を収集することで大挑戦することになりました。勝負はこれからです。議会の皆様方と、区民の皆さんと共に頑張っていかなければならないと思っております。

 

次に、その他のご質問のうち、まず、今後の光のファンタジーの運用及び大塚駅北口の活用についてのご質問にお答えいたします。

モニュメントや大リングなど、5つの拠点をカラフルに彩る「光のファンタジー」につきましては、春はピンク、夏は青のように、季節をイメージした色が30分ごとに変化して現れる演出になっています。

これを応用すれば、例えばクリスマスには赤や緑で光らせる等、イベントごとに異なる色を表現することも可能です。

この改修に対する、地元の皆さんの強い要望は、明るくすること、思いきって華やかにすることでした。それだけに、このような整備はどこの街にもありません。光・照明によって街の雰囲気が変わります。たいへん楽しみです。大塚の街づくりがまた一歩大きく前進したと思っております。

引き続き、地元の方々のご意見も伺いながら、より効果的な運用について検討を進めてまいります。

また、北口広場の活用につきましては、これまで大塚北口連絡会の方々と、イベントの実施に支障のない樹木の配置や、電源設備について、何度も協議を行いながら広場のレイアウトを決定してまいりました。

その分、今回の大塚商人祭りの中止は大変残念でございますが、3月27日には完成のお披露目会の開催を予定しており、今後コロナによる懸念が払しょくされた際には、使いやすくなった北口のironowa hiro baと、既に完成している南口のトランパル大塚が連携しながら、多くのイベントが開催され、大塚地域全体の活性化に繋がることを期待しています。

また、様変わりした駅周辺の治安対策につきましては、来年度より客引き等の防止に向け巡回を強化するなど積極的に対応いたします。

 

次に、大塚駅北口東側道路の一方通行化による歩行者や自転車の安全対策推進に関する今後のスケジュール及び検討状況についてのご質問にお答えいたします。

ご指摘の道路につきましては、北大塚方面から南口の地下駐輪場を利用する際の安全性と利便性の向上を目的としています。一方通行化により歩道の幅員を広げるとともに、交通事故の比率が高い自転車について歩行者と通行レーンを路面標示で分けることで、接触事故の防止を図る計画について、検討を進めております。

今後のスケジュールにつきましては、令和3年度に一方通行化に向けた実施設計を行い、交通管理者との協議を経て、令和4年度から5年度にかけて、道路の改良工事を行ってまいります。

 

なお、私からの答弁は以上ですが、その他の質問につきましては、両副区長から答弁申し上げます。

その他のご質問のうち、まず、路面下空洞調査のこれまでの調査状況及び発見された空洞の補修状況等の調査概要についてのご質問にお答えいたします。

これまでの空洞調査により、平成30年度につきましては、緊急の補修が必要となる「要緊急」に区分された空洞を2箇所、6か月以内の早期補修が必要となる「A判定」に区分された空洞を10箇所発見し、いずれも早期補修に結びつけることができました。

令和元年度は「要緊急」が1箇所、「A判定」を13箇所発見し、これらについても補修は全て完了しております。

また、今年度につきましては、「要緊急」に区分された10箇所の補修が既に完了し、「A判定」に区分された24箇所のうち、7箇所が補修済み、残りの17箇所については、地中にカメラを入れる二次調査を今月中に実施する予定です。

次に、今後の無電柱化工事計画の進め方及び空洞調査の技術の活用についてのご質問にお答えいたします。

現在、巣鴨地蔵通りで無電柱化工事を進めておりますが、立教通りと補助176号線の二路線についても、設計を進めており、令和4年度から工事を行う計画です。

また、西巣鴨橋の側道部につきましては、橋の架け替え終了後に無電柱化工事を実施する予定です。

無電柱化工事への空洞調査の技術活用については、可能性は非常にあると評価していますが、埋設管を特定する精度を考慮すると、試掘作業を併用せざるを得ないのが現状です。

地中レーダの技術を応用した調査につきましては、年々精度が向上していると認識しておりますので、既設埋設管の形状や位置を特定する精度が更に向上し、いずれは試掘作業が省略できるようになれば、無電柱化事業の更なる推進につながるものと期待しております。

次に、南大塚地域における都の豪雨対策の施設整備に関して、工事が遅れる理由及び今後の予定並びに地元への説明についてのご質問にお答えいたします。

千川増強幹線のシールド工事につきましては、今年度内に完了する予定でしたが、下水道局の担当者から、工期を今年9月まで延伸するとの報告を受けています。

これは、掘削中に支障物が発見されたことや、到達立坑(たてこう)付近において想定していた地盤と土質が異なり、安全性に万全を期すため施工方法を見直したことが理由であります。

今後の予定につきましては、シールド工事が完了し、その後、上池袋東公園や宮仲公園、大塚駅北口において、既設の下水幹線から貯留管につなぐ工事を実施し、令和6年度の完成を目指すとのことです。

こうした、工事期間の変更など、地元の皆様へのご説明につきましては、上池袋東公園内の工事用フェンスに情報を分かりやすく掲示するとともに、今年度中に下水道局の職員と施工業者が、周辺の町会長をご訪問してご説明する予定と聞いております。

区といたしましては、引き続き下水道局と連絡を密に取りながら、工事の進捗を確認するとともに、地域の方々に事業の必要性をご理解いただけるように協力してまいります。

次に、西巣鴨橋の撤去作業等の進捗状況についてのご質問にお答えいたします。

西巣鴨橋では現在、今年の6月までの予定で橋桁の撤去作業を実施しており、その後、作業構台の解体と橋台の撤去を行う予定です。

撤去工事は、令和3年度末に完了する予定であり、令和4年度からは、引き続き新設工事を進めてまいります。

次に、西巣鴨橋新設における工事工法見直しの経緯及び工事期間の延長に関する地元地域への説明についてのご質問にお答えいたします。

西巣鴨橋の新設工事の工法については、当初、クレーンによる架設工法を想定していました。

しかし、隣接住宅地への高度な安全確保や、騒音・振動による負担軽減などを勘案し、委託者であるJR東日本と協議を重ねた上で、撤去工事と同様、作業構台を組み立て橋桁を送り出す工法に変更することにいたしました。

この工法は、安全性が高いものの、施工に手間や時間がかかるため、工事期間を1年、延長せざるを得ず、新たな橋梁の完成は令和7年度末となる予定です。

完成を待ち望んでいる周辺住民の皆様、利用者の皆様には、長期にわたりご不便をおかけすることになり、大変申し訳なく思っております。

近隣住民の皆様へのご説明につきましては、契約議案のご審議と議決を踏まえ、まずは速やかに区政連絡会において、工事概要についてご報告したいと考えています。

また、JR東日本と施工業者の契約が成立し、新設工事の具体的な施工計画を作成した段階、来年2月頃になると思いますが、住民説明会を開催するとともに、周辺地域に対して、丁寧な周知・説明等を行ってまいります。

私からの答弁は以上でございます。

新型コロナウイルス感染症対策についてのご質問のうち、まず、子ども関連施設等に関わる職員、介護施設、障害者施設等に関わる職員と利用者が受けた、それぞれの無料のPCR検査件数についてのご質問にお答えいたします。

本事業開始以降、2月11日時点で、子ども関連施設等の検査件数は147件、内訳といたしましては、小学校1件、中学校1件、子どもスキップ8件、保育園127件、私立幼稚園10件となっております。

また、介護施設、障害者施設等では、検査件数33件、その内訳は、介護施設17件、障害者施設16件となっております。

 

次に、子ども関連施設等に関わる職員、介護施設、障害者施設等に関わる職員と利用者がPCR検査を受けられるよう周知を徹底するとともに、PCR検査を受けやすい環境づくりを行うことについてのご質問にお答えいたします。

ご指摘のとおり、自分が感染源になって、園児や利用者にうつしてしまうのではないかと不安を抱える方に、安心して働いていただけるよう、この事業を周知徹底することは大変重要であると認識しております。

そのため、例えば、保育園においては、事業開始後も定期的に各園に周知を図っており、また、陽性者が発生した際には個別にご案内をしております。

今後も、各施設へ定期的な周知を行うとともに、施設で働く職員の皆様が、ご家族が濃厚接触者となったなど、ご不安な際には躊躇なくPCR検査を受けていただけるよう、事業の趣旨について、改めて施設長の皆様へご案内するなど、検査を受けていただきやすい環境づくりに努めてまいります。

 

次に、現在の自宅療養者の人数とパルスオキシメーターの活用状況についてのご質問にお答えいたします。

本区における自宅療養者の人数は、1月上旬には200名を超えた時期もありましたが、その後減少し、現在では40名ほどの方が自宅療養を行っています。

現在、区が独自に購入した分と東京都から供与された分を含め、63台のパルスオキシメーターを所有しており、年齢や症状などから必要性が高いと判断した自宅療養者に対して、貸し出しを行い、健康状態の把握に役立ていただいています。

1月1日以降の貸し出し実績は34台で、利用者からは返却の際、「安心できました」というお声をいただいております。

区といたしましては、今後、感染が再拡大し、自宅療養者が増加する場合に備え、パルスオキシメーターの追加購入を進める予定です。

 

以上をもちまして、根岸光洋議員のご質問に対する答弁を終わります。