17H29年決算 清掃環境都市整備土木費 ふま発言(10月16日)

建築物耐震化・耐震シェルター助成事業/フードロス削減・フードドライブ

○ふまミチ委員  きょうもよろしくお願いいたします。

私のほうからは、決算参考書319ページ、建築物耐震化助成事業についてお尋ねしたいと思います。

地震防災戦略において、住宅、建築物の耐震化目標を平成27年度までに90%と設定し、さらに住宅については、新成長戦略、住生活基本計画において、平成32年度までに95%と設定をされております。朝日新聞のアンケートによりますと、47都道府県のうち41都道府県が平成27年度までの達成は困難だったと答えております。東京都、また豊島区はいかがだったのか、お聞かせください。

○園田建築課長  平成27年度までの目標でございますけれども、東京都のほうも90%はちょっと達成できなかったのではないかというふうに思っています。そのために5カ年延長して、平成32年、目標を95%に再設定と。本区も東京都と同様でございます。

○ふまミチ委員  わかりました。

まだまだ目標までには至っていないということで、また32年までにしっかりやっていくということでございますが、本区では、昭和56年以前の木造、非木造の住宅に対する耐震診断経費を所有者に助成する取り組みがございます。この取り組みの前に、昭和56年以前の建築物というのは豊島区内にはどのぐらいあるかわかりますでしょうか。

○園田建築課長  木造系の住宅が1万4,300戸、非木造系の住宅が2万1,400戸でございます。それが昭和56年以前の建築物の住戸数でございます。

○ふまミチ委員  結構まだたくさん残っている、たくさんあるということでございます。

成果報告書によりますと、この助成事業ですけれども、平成27年度の執行率が10%で、平成28年度では44.6%、上がっておりますけれども、100%には至っておりません。読んでいくと、当初の見込みを下回ったということがありますけれども、要因は何だったのか、教えてください。

○園田建築課長  こちらのほうについては、28年度は診断のほうは順調に20件という形で伸びたんですけれども、改修のほうに結びつかなかったということで、執行率44.6%という結果になってございます。

○ふまミチ委員  なかなか改修にいかないということはいろいろ話題になっておりますけれども、先ほども課長のほうから診断が20件にふえておりますということで、平成27年度は5棟でした。28年が20棟になっておりますが、これは何か木密とか、そういった関係が何かあるんでしょうか。

○園田建築課長  28年度について、これが伸びたのは、熊本地震がございまして、耐震制度の申請ですけれども、ほとんどが国内で大きな地震があり、その被害を受けたといったときには確実に本区でもこういった耐震診断の申請数が増加するという傾向にございます。

○ふまミチ委員  よくわかりました。

それで、耐震補強の代替処置として、旧建築基準の木造住宅の仕様を想定した中で、1階で就寝中に地震に襲われて住宅が倒壊しても安全な空間を確保でき、命を守ることができるということを目標とした耐震シェルターとか耐震ベッドというものがあるというふうにお聞きしました。この耐震シェルターとか耐震ベッドの概要を教えていただけませんか。

○園田建築課長  通常耐震診断、耐震改修というのは、建物全体を補強し、想定される地震に対して建物が倒壊しないようなレベルに引き上げるということなんですね。耐震シェルター、耐震ベッドというのは、耐震シェルターについては、部分的に部屋を補強する、1階の部屋は地震が来てもその部屋だけは倒壊しないと、こういう安全な空間をつくるのが耐震シェルターと呼ばれているものです。耐震ベッドというのは、寝るときに使うベッド、これが、例えば建物が倒壊、破損し、はりであるとか床が崩壊したときに、そのベッドの部分に丈夫なカバーがございまして、そのベッド、寝ている空間だけは安全だと、こういった形にしているものが耐震ベッドと呼ばれているものでございます。

○ふまミチ委員  わかりました。耐震ベッドはその寝ている空間だけということでございますし、耐震シェルターはそこの部屋だけということでございます。

それで、先ほども改修経費がなかなか見込めないという中で、大抵、値段のこともあるかと思うんですが、このシェルターとか耐震ベッドというものは普通の耐震工事費用に比べると安価というふうに聞いております。おおよそどのくらいの値段なのか、わかれば教えてください。

○園田建築課長  耐震シェルターのほうにつきましては、かなり金額に上下いたしまして、300万円とか400万円かかるものもございます。耐震シェルターのほうについては、一番安いものでも25万円ほどから設置できるという状況でございます。

○西山陽介委員長  後者は耐震ベッドのことですか。

○園田建築課長  失礼しました。後者は耐震ベッドのことでございます。

○ふまミチ委員  わかりました。耐震ベッドでも25万円ということですよね。

本区としましても、この耐震シェルター、耐震ベッドに助成があります。それで、設置件数が、実績が27年も28年もゼロというふうになっておりますが、この理由をちょっとお聞かせ願えたらと思います。

○園田建築課長  耐震シェルターについては、この耐震シェルターが設置されたからといって、実は耐震化率が向上するわけではございません。これはあくまでも本来の目的から少し逸脱とまでは言わないですけれども、本来耐震化率を上げていただきたいというのが区のほうの願いでございます。耐震改修工事になりますと、一定の費用がかかるということもあり、それは耐震改修工事まではできないという方について、特別に認めている補助制度というふうに考えておりまして、条件がかなり厳しい条件を付しております。基本的には65歳以上の方のみがお住まいになっている。あるいは2級の身体障害者の方であるとか、年収が200万円以下ということで、特に、この1世帯200万円以下というのはかなり厳しいようで、なかなか申請が伸びないというのは、そういった要件が厳しいからだというふうには認識しております。

○ふまミチ委員  わかりました。これを設置したからといって耐震化率が向上しないということもわかりました。

ただ、先ほどの要件が厳しいということなんですけれども、この要件は大体どこの区も同じような要件なんでしょうか。

○園田建築課長  ほぼ同様かと思います。ただ、補助金の上限額、これが区によって若干ばらつきがございます。

○ふまミチ委員  わかりました。

補助金額が違うということですが、今後区としましても、ゼロにしないために、そこら辺の基準を変えるとか、そういう方向では考えておられませんか。

○園田建築課長  この耐震シェルターを普及させるという強い方針を立てれば、その要件緩和ということも十分考えられますが、基本的にはまず第一にやっていただきたいのは住宅の耐震化でございまして、これをまず第一に考えていただきたいと。この要件緩和をどうするかという問題については、年収制限を緩和するのか、あるいは世帯、これからの高齢化世帯が大変多くなってくるわけですから、そのあたりの動向を十分見きわめつつ、今後検討する課題であるというふうには考えております。

○ふまミチ委員  方針ということで、よくわかったかわかんないかよくわかりませんけれども、やはり命を守ることが大事ですので、ぜひとも進めてもらいたいなというふうに思っております。予算でもとっていることですし、ゼロというのはいかがなものかというふうにも思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

それと、あと、この助成制度の使い方として、どのように支払っているのか、お聞かせください。

○園田建築課長  28年度までゼロが続きましたけれども、29年度、既に1件の申請がございました。

それから、支払いのことでございますけれども、現在は直接申請者の方に補助金という形で行っておりますので、業者のほうに支払いするいわゆる委任払い、受領制度については、この耐震シェルターの補助金については適用してございません。

○ふまミチ委員  わかりました。29年度1件ということで、ゼロでなくなるということでございます。

本当にこれから区民の皆様の安心、安全な生活を確保するというのがやはり行政の仕事かと思います。さらなる御努力をお願いして、この質問は終了させていただきますので、よろしくお願いします。

フードロス削減・フードドライブ

○ふまミチ委員  続きまして、またフードロス削減対策についてお伺いしたいと思います。

私ども、いつもいつもこのフードロス削減についていろいろと質問させていただきました。その御要望も区としましては本当にさまざま取り組んでいただきましたことに大変に評価させていただいております。

まず初めに、本年5月に関係する担当課がフードロス削減対策の会議を持たれたとのことでしたが、その庁内会議でどのような話し合いが持たれたのか、お聞かせください。

○井上ごみ減量推進課長  本年5月31日に会議を開催いたしました。そこでは、今年度の区民講座について、フードドライブについてなど、今年度のフードロス削減対策事業について、また、フードドライブに関連しまして、子ども食堂へのアンケートについて、また、社会福祉協議会へのヒアリングを行いましたので、その結果についてなどを報告、協議をいたしました。

○ふまミチ委員  さまざま話し合いが持たれたということで、とても有効かと思います。

この会議は、今後定期的に持たれていくのでしょうか。また、次回はいつ持たれるのか、お聞かせください。

○井上ごみ減量推進課長  この会議は不定期でございます。しかしながら、今年度中にはまた開催をいたします。その際には、11月に行いますけれども、区民講座の結果ですとか、あと、既に実施しておりますフードドライブの実施結果、また、今後の方向性などについて協議してまいりたいというふうに考えております。

○ふまミチ委員  わかりました。

先ほどもこの会議でフードドライブについても話し合いが持たれたと言われていましたけれども、そのフードドライブの事業概要をお聞かせください。

○井上ごみ減量推進課長  事業概要でございますけれども、現在のところは、ごみ減量推進課で区民の方々からの御寄附を受け取りまして、豊島区民社会福祉協議会を通じて、区内在住の要支援者の方に渡すというものでございます。いわゆる区内循環型、豊島区方式と我々で呼んでおりますけれども、この充実を目指して取り組んでいるところでございます。

○ふまミチ委員  豊島区方式という名前がついたということはすごいなと思っているんですけれども、このフードドライブを2回ほど開催していただきました。その状況とか、教えていただければと思います。

○井上ごみ減量推進課長  8月のエコライフフェアと9月の消費生活展にごみ減量推進課がブースを出展いたしまして、そこでフードドライブを実施いたしました。御寄附をいただいたわけでございます。2回合計で申し上げますと、123個の提供がございました。内訳は缶詰が44個、レトルト食品が35個、その他が44個でございました。これらは社会福祉協議会を通じて必要な方にお渡ししております。

○ふまミチ委員  123個ということは、区民の皆様からとうとい食料品いただきまして、感謝を申し上げますけれども、もっともっとふえるのかなとかというふうにもまた思います。そのとき、フードドライブをさせていただいたときに、区民の皆様からどのようなお声があったか、お聞かせください。

井上ごみ減量推進課長  告知した直後から、寄附したい食品があるが、このようなものを受け取ってもらえますかというようなお問い合わせもございました。また、寄附をして、家で余っているものが必要な方に渡るので、大変有意義な取り組みであるというお声もいただいております。また、提供してくださった方にはアンケートをとらせていただいております。その中で、フードドライブという、この言葉自体知っていたかどうかということでございましたけれども、10人中8人が言葉は知っていたと。また、言葉と内容を知っていたという回答もございました。あと、協力しようと思った理由についてもアンケートをとりましたところ、余ってしまったからという理由のほかに、やはり社会貢献がしたかったという御意見も多くございました。

○ふまミチ委員  本当に社会貢献をしたいという、そういう区民の皆様のお声を聞いて、本当にうれしく思うんですけれども、この2回行われたフードドライブでございますが、先ほども課長のほうからありましたエコライフフェアと消費生活展の中にブースを置かせていただいて、やっていただきました。両日とも区役所のセンタースクエアの開催でしたので、それはそれで本当にありがたいことでございますが、地域の皆様にもっと幅広く認知してもらうためにも、区内全域でというのは変ですけれども、また民間のお力というか、スーパーや小売店をお借りしたりとか、区民ひろばや区民事務所などで、そういったフードドライブとかができると、また区民の皆様が近くにあるとお持ちしやすいのかなとも思います。缶詰やレトルト食品というのは結構重いですので、ぜひとも、またそのフードドライブの開催場所をふやしていただけたらと思いますが、いかがでございましょうか。

○井上ごみ減量推進課長  ただいまの缶詰やレトルト食品は重いので、自宅から近いほうがよいのではという御意見、大変貴重な御指摘だと思います。せっかく御寄附いただける、寄附をしようという気持ちになっていただいた区民の皆様のそういったお気持ちをこちらのほうも受けとめられるような方法というのは、やはり考えていかなければというふうに考えております。今後は開催の頻度ですとか、受付窓口の拡充などについても検討してまいりたいというふうに考えております。

○ふまミチ委員  ぜひともよろしくお願いいたします。

また、もう一つ、区民向けの講座を女子栄養大学で昨年も行っていただきまして、またことしも11月に開催していただけるとのことですが、ことしの講座の内容をお聞かせください。

○井上ごみ減量推進課長  今年度は11月14日と21日の両日行います。女子栄養大学が考案したフードロス削減対策、レシピをもとに、講師が実際に調理のデモンストレーションをしながら、無駄の少ない野菜の皮むきの仕方やつくり方のコツなどを説明いたします。説明を聞きながら、参加者の方にも実際に調理をしていただきます。今年度と昨年度と大きく違う点は、実際に調理をしていただくという点でございます。

○ふまミチ委員  それも本当に調理をさせてもらえるということは、やはり去年も伺ったときに、何かやりたいなって思っていたんですけれども、やらせていただけるということは、結構いいことなのかなというふうに思っておりますので、ぜひ大成功でやっていただきたいと思います。

この講座は去年もそうなんですけれども、皆様が楽しみにしてくださっている取り組みでございます。去年1回で、ことしも1回かと思います。もう少し回数をふやすということは可能なんでしょうか。

○井上ごみ減量推進課長  昨年度1回で、今年度は1回ふやして2回でございます。今年度2回は、やはり調理を実施していただくということで、どうしても人数的な制約が出てまいりまして、2回ということになっております。ただ、今、委員からお話しいただきましたように、区民の方が楽しみにしていただいていると。これは実際、昨年度のアンケートを見た限りにおきましても、女子栄養大学の実際の調理実習室で講義が聞けるなんて思いもよりませんでしたと、非常に感動していますというようなお話もございました。ぜひ毎年実施してくださいという励ましもいただいておりました。女子栄養大学の御協力によりまして、今年度も継続できているという状況がございますので、回数の増などにつきましては、女子栄養大学とも相談して、今後検討してまいりたいと考えます。

○ふまミチ委員  わかりました。

それと、もう一つ、フードロスの取り組みの一つであるフードレスキューがあると思います。まず、フードレスキューの概要をお知らせください。

○井上ごみ減量推進課長  フードレスキュー、いわゆるスーパーとか、小売店からの食品廃棄を減らすことを目的としております。食品を購入する際に賞味、消費期限が迫った値引きシールが貼ってある食品から購入するように呼びかける取り組みでございます。

○ふまミチ委員  わかりました。

東京都環境局がキャラクターをつくったみたいで、フードロス削減を売り場で楽しく訴えるということで、何かキャラクターが、連れてって、それ、フードレスキューというのがぱんと出ているというふうに聞きました。このキャラクターを使用しているスーパーとか小売店というのは、区内にあるのでしょうか。

○井上ごみ減量推進課長  そのフードレスキューのキャラクター、非常に印象に残るものでございました。こちらの取り組みは、東京都が一昨年にモデル事業として行いまして、イオン西葛西店でモデル実施をした後は、本州、四国のイオン、イオンスタイルで行われておりました。区内につきましては、現在、把握している限りではこの両店舗とも出店しておりません。

○ふまミチ委員  売り場にこのメッセージが掲げてあれば、私たち消費者も値引きしたシールの貼られた商品を買うことがお得に買うというだけの行為から、社会貢献にもつながるということを認識できるのかなって思います。ですので、ぜひともこの取り組みを区内の小売店やスーパーなどに促していただいて、ともに取り組んでいただけるよう推進していただけますよう、よろしくお願いいたします。

○井上ごみ減量推進課長  区内でも同様の取り組みの実施に向けまして、社会貢献につながる取り組みであることがわかる、PRにもつながる、豊島区のオリジナルキャラクターを今、企画しているところでございます。準備が整い次第、区内事業者とも取り組んでいきたいというふうに考えております。

○ふまミチ委員  オリジナルということで今初めてお伺いしまして、楽しみにしております。ぜひともそれを使ってフードロス削減に向けてお願いしたいと思います。

本当に循環型社会を目指していく上で、このフードロス削減が本当に不可欠だと思います。CO2削減目標達成のためにも、本区でもなお一層真剣に取り組んでいただきますようよろしくお願い申し上げて、質問を終了させていただきます。