令和元年決算委員会10月11日議会・政経・総務費
DV等女性相談・子育て支援課、児童虐待の部門との連携
○ふまミチ委員 公明党のふまでございます。本日からの款別審査よろしくお願いいたします。
私からは、決算参考書の209ページ、男女共同参画推進関係経費についてお尋ねをいたします。
女性にかかわる相談事業についてお伺いいたしますが、女性を取り巻くさまざまな問題について、相談事業を実施する一般相談事業と、また、弁護士や臨床心理士さんによる専門事業相談がありますが、この成果報告書には、平成29年度は、一般相談は923件、専門相談は91件で、計1,014件、そして、平成30年度は、一般相談は1,410件、専門相談は81件で、1,490件となっています。平成30年度の一般相談は、平成29年度に比べると480件も増大しておりますけれども、この要因について、初めにお聞かせください。
○佐々木男女平等推進センター所長 確かに、そちらのように大幅に件数が増加しております。主な要因といたしましては、DVに関する相談が増加しているものと思われます。DVにつきましては、子育て支援課と男女平等推進センターと2カ所で行っておるわけでございますが、件数で申し上げますと、男女平等推進センターのDV関係の相談が、29年度が113件であったものが189件と増加しております。主な要因としては、DV関係というふうに考えております。
○ふまミチ委員 DVが、やっぱりふえているということでございます。それは、一般相談でございます。そして、一般相談のそれぞれの相談はやっぱりDVが多いということで承りました。
専門相談については、どのような相談が多いのか、お知らせください。
○佐々木男女平等推進センター所長 専門相談でございますが、主に法律相談、心の相談、成果報告書ですとDV相談ということで別の記載になっておりますが、多いものといたしましては、法律相談が30年度ですと44件ということで、件数としては一番多くなっております。相談の内容でございますが、離婚の際にどういった手続が必要なのかといった相談が多いというふうに認識しております。
○ふまミチ委員 法律相談で離婚と、やっぱりDVから関連するそういったものがあるのかもしれません。
そして、次に、DV及びデートDV防止対策事業についてお伺いいたします。
本当に配偶者等からの暴力というのは、本当に犯罪となる行為を含む重大な人権侵害だと思っております。暴力を根絶していくために、本区では、第2次豊島区配偶者等暴力防止基本計画が作成されていますが、計画の重点課題は、女性に対するあらゆる暴力の根絶というふうになっていると思います。この計画の目標値である配偶者から暴力を受けた経験がある人の割合を平成33年度にはゼロ%に近づけるためということで、6つの施策と目標値が掲げられておりますが、それぞれの施策の現段階での目標に対しての進捗状況とかがわかれば教えてください。
○佐々木男女平等推進センター所長 DVにつきましては、なかなか解消が難しいというのが実態でございます。取り組みといたしまして、先ほどございましたとおり、初期の対応が必要だということで、中学生に対するデートDVの講習等も行っておるところでございます。恐れ入ります、それぞれの数値に対するお答え、ちょっとできかねますが、デートDV対策につきましては、全中学校の対応に加えまして、新たに都立学校等でデートDVの講座を行っております。その際にアンケートを実施しておりまして、事前に、どれが暴力だと思うかという調査し、デートDV講座の後に、また、どれがDVだと思うかという調査を行っておりまして、確実に、デートDVの効果が出ておるところでございます。先ほど、中学校以外にも行っているというふうに申し上げましたが、ことしに入りまして、私立の高校、また今後、11月になりますが、大学から授業の一環として、デートDVを扱ってくれないかということで要請が来ておるところでございます。
○ふまミチ委員 デートDVも積極的に進めていただいているということでございますが、6つの施策ということで、目標値も掲げられているわけでございます。その中にデートDV等もあるかと思いますが、平成33年度までに、この6つの施策を進めていく、目標値に向かって頑張っていくということでございますが、途中段階で、ことしは、平成31年というか、令和元年ですけども、途中段階での目標値に対して、幾つまでできましたということは、毎年というのは、数字は上げない、33年まで待つということなんでしょうか、ちょっとそこをお知らせください。
○佐々木男女平等推進センター所長 大変申しわけございません。こちら、アンケート等によって数値を出しておるものが多くございまして、こちら、5年に1回の調査が多いものですから、最終的な評価ということになる部分が多うございます。
○ふまミチ委員 とにかく、33年までに、その目標値に向かって、しっかりと取り組んでいただきますようよろしくお願いをいたします。
本区では、平成25年に豊島区配偶者暴力相談支援センターが設置をされております。ここでも、いろいろな相談から支援まで行っておりますけども、こちらの相談支援、相談から支援までの状況をお聞かせ願えればと思います。よろしくお願いします。
○佐々木男女平等推進センター所長 確かに、DVにつきましては、区だけで解決できるものではございません。男女平等推進センターにおきましても、相談を受けた後、各機関等と連携をとっておるところでございます。相手方といたしましては、子育て支援課で一時保護等の措置を行っておりますので、子育て支援課、また、重篤なものにつきましては、警察と連携をとっておるところでございます。件数で申し上げますと、一般相談が189件ということで申し上げさせていただきましたが、そのうち、他の機関を紹介したものが34件、また、直接対応を依頼したものが11件という内容になってございます。
○ふまミチ委員 それぞれ、ほかの機関でも、また相談はしていただいているということはわかりました。
それで、この成果報告書の中に、この22番のところに、DV専門相談の実施、相談件数22件というふうになっております。ここでは、専門家に来ていただいて、相談をしていただいていると思いますが、これは、以前ちょっと伺ったときには、1カ月に1回ほど、3時間ぐらい来ていただいているというふうに聞いておりますが、それでよろしかったですか。
○佐々木男女平等推進センター所長 専門相談につきましては、月1回水曜日の夜間、6時から9時までということになってございます。
○ふまミチ委員 月に1回で3時間ということで、それで、22件ということなんですが、ぱっと見は、ちょっと少ないのかなと思いますけど、相談者の方も22名ということで、そんなに多くないので充足しているというか、というふうにお考えですか。相談者がふえればいいというものじゃないんですが、そこら辺ちょっと区のお考え、お示しください。
○佐々木男女平等推進センター所長 こちらは、直接、専門相談を受けたいという御連絡というよりは、一般相談をされた方の中から、さらに、具体的に専門家の方の相談を受けたいという方が多うございます。したがいまして、一般相談をまずは受けていただいて、専門相談につなげるという件数が多うございますので、現在においては、月1回、夜間ということですので、限られてしまっているところではございますが、昼間については、一般相談で対応したいというふうに考えておりますので、現時点では十分なのかなというふうに考えております。
○ふまミチ委員 現時点では大丈夫だということでございます。今後また、相談支援体制を強化していくというお話もございますので、そうなってくると、またふえてくる可能性もあります。そのときには、柔軟な対応をしていただきますようよろしくお願いいたします。
本年6月に内閣府で、すべての女性が輝く社会づくり本部が女性活躍加速のための重点方針2019が決定されました。この2019の重点方針の概要と本区における主な対応を教えてください。そして、また、これまでの女性活躍加速のための重点方針はあったかと思います。その成果もあわせてお示しください。
○佐々木男女平等推進センター所長 今年度6月に出されました女性活躍推進のための重点方策でございます。重点的な取り組みといたしましては、3項目ございます。安全・安心な暮らしの実現、また、2点目といたしまして、あらゆる分野における女性の活躍、3点目といたしまして、女性活躍のための基盤整備ということになってございます。
本区における取り組みでございますが、安全・安心な暮らしの実現に向けては、やはりDV対策ということでございますので、今、児童虐待とDV、それは表裏一体の部分が大きいのではないだろうかということが、社会的にも課題となっておるところでございますので、DVにつきましては、児童虐待の部署とも、さらに連携を深めたいということを思っておりまして、そのことが1点目でございます。2点目といたしまして、DVに関する相談カード、相談体制の支援の充実を考えておるところでございます。相談カードが、現在、なかなかちょっとわかりにくいカードとなっております。海と空の絵というものでございます。現在、肉体的な暴力だけではなく、精神的な暴力もDVに当たるということで、大きな課題となっておりますので、新たなカードにおきましては、これも暴力ですということで、精神的な暴力の例を挙げたカードに変えております。今後、配布をしていきたいというふうに考えております。2点目といたしましては、相談のアプリにつなげるコードがございまして、そちらのシールを、女性トイレではございますが、張ってございました。アプリの更新が、なかなかできていないという現状がございまして、区のホームページの相談のページを充実させることによって、その辺を解消したいというふうに思っておりまして、アプリからホームページへの移行ということで考えております。2点目の取り組み、あらゆる分野における女性の活躍でございますが、こちらの項目の中に、男性の暮らし方、意識の改革という項目がございます。こういったことから、11月になりますが、男性の育児や家事への参加を促すということで、パパの料理教室ということで、お子さんとお父さんが一緒に料理をしていただく。その間に、お母さんはリフレッシュをしていただくということで、韓国料理をつくっていただいて、お母さんは中国ヨガをしていただくということで、こちら、東アジア文化都市事業の一環ともなっておるものでございますが、内閣府のキャンペーンにも参加しておるものでございます。女性活躍の基盤整備につきましては、今般、旧姓表記が住民票やマイナンバーカードでできるということで、整備がされているという状況でございます。
○ふまミチ委員 もう一点、今までの2019年の前の重点方針の成果は。
○佐々木男女平等推進センター所長 昨年度の重点項目でございますが、こちらは、健康分野が多うございまして、内容といたしましては、がん検診ですね、取り組みの推進といったことがございまして、直接、本課のほうで取り組んだ事業はございませんでした。
○ふまミチ委員 本当に、さまざまな手を打っていただいているなというふうに思います。
先ほどの対応の中の一つにDV対応と児童虐待との連携強化というふうにありました。今回の、この男女平等推進センターだけではなくって、いろんな課と、これからやっていくかと思いますが、ほかの課の皆さんいらっしゃらないんですが、そういった部分で、ちょっとどのような対応になっていくのかをわかれば、教えていただけますか。
○佐々木男女平等推進センター所長 主には子育て支援課、児童虐待の部門との連携が強うございますので、その部分が、特に重要な部分となってまいりますが、保健所との連携も欠かせないという部分がございますので、エポック10、男女平等推進センターからの発信ということになりますが、子育て支援課並びに保健所との連携をさらに深めてまいりたいというふうに考えてございます。
○ふまミチ委員 そして、もう一つ、相談窓口の周知強化ということも、先ほどございました。窓口に相談に来られる方というのは、本当によろしいのかと思うんです。さまざまな御相談を受け、そして、支援もできて、そして、解決の方向に向かっていけるかとは思っております。しかし、相談に行きたくても行かれない方とか、また、暴力を受けていても自分の落ち度だと思って、なかなか相談する気持ちがない方とかという方が、本当にいっぱいいらっしゃるかと思うんです。潜在の被害者の方々に、本区として、どのような手を差し伸べていくかということで何かお考えあれば、お聞かせください。
○佐々木男女平等推進センター所長 委員御指摘のとおり、自分が悪いからDVを受けるんだというふうに考えていらっしゃる方も多いようでございます。また、先ほど申し上げましたとおり、精神的な暴力については、DVと考えていらっしゃらない方もいるというふうに認識しております。なかなか、その辺の周知というか、発信は難しいところではございますが、来月開催されます民生・児童委員の事業の際に、いらっしゃるお母様方にカードをお渡しして、御自分のことではなくても、周りにそういった方がいらっしゃったら、こういう相談場所があるよということをお伝えくださいということで、カードを配布すると。広く周りの方にもそういったことを知っていただいて、そこから、さらに相談のほうに結びつけたいと、そういったような展開を考えておるところでございます。
○ふまミチ委員 そうですよね、本当に周りの方というの、御協力がすごく大事なのかなというふうに思います。私も実際、先日、その方は、御主人とか恋人からの暴力ではなかったんですけれども、職場の上司からの暴力や監禁でした。それで、本当に、もう犯罪に等しいということだったんですが、でも、本人は、もう全然そのことがわかっていなくて、それがしようがないというふうに思っていたんですけども、周りの方が、それは絶対違うということで、区役所に連れてこられました。そして、その方が、本当に女性の窓口に相談しに行ったときに、とにかく逃げなさいというふうに言われて、そして、逃げることをやっと決意ができたというお話がございましたので、本当に、この相談に来てくだされば、そのように手助けができるのかなというふうに思っております。ですので、本当は男女の協働参画のところに行ったほうがよかったのかなと思いますけども、女性の相談窓口も下にございますので、そこに行っていただいたわけでございます。ですので、本当に、この相談というのはすごく大事なんだなというふうに思いますので、また、しっかりとこの相談窓口の充実もしていっていただきたいというふうに思います。
○ふまミチ委員 そして、ちょっと全然話が違ってくるかもしれませんけれども、豊島区配偶者暴力相談支援センターの名称なんですね。どうしても、これは、配偶者暴力相談支援センターというのは、区独自で決めた名称ではなくって、国の方針だと思うんですけれども、どうしても、今先ほどのように、暴力というのは、御主人とか恋人だけではないと、そういった方も多々いらっしゃいます。私も、先ほどの方以外にもまた違う方もそういった相談も受けました。ですので、なかなか配偶者暴力相談支援センターとなると、私のその人は配偶者じゃないのよねとなってしまう部分があって、なかなか相談に行きづらいということで、この下というか、女性の相談センターに行かれることも多いかと思いますが、それでもいいんですが、ちょっとこの名称を区としては変えられないこともあるとは思うんですが、配偶者だけでもないんだよ、いいんだよ、ほかの方でも、とにかく、ありとあらゆる方からの暴力の相談を受けますよということが明確にわかるような仕組みというか、何かあれば、ちょっと何か考えておられることがあれば、教えてください。
○佐々木男女平等推進センター所長 確かに、区で決めた名称ではございませんが、配偶者暴力相談センターという名称を使っております。しかしながら、今、その前段で、いろいろあったとおり、一般相談ということで、さまざまな相談を受けてございます。その中には、当然DV以外の暴力にかかわる相談もございますので、その辺、配偶者暴力相談センターの名称は名称といたしまして、一般相談の中でも受けているという部分、そうしたところから警察等との連携もできますので、そういった手段ということで周知をしたいというふうに考えてございます。
○ふまミチ委員 そういうふうにやっていただけたらと思います。
それで、このDVということは、暴力で、先ほども犯罪とかという話にもなってきました。警察というか、治安のほうで、何かこういうことがあるということがあれば、教えていただければと思いますが、いかがでしょうか、取り組みとか。
○澤田治安対策担当課長 DVに限らず、そういった被害に遭っている、相談したいといった場合は、区のみならず、警察でも一般相談という形で受けておりますので、お住まいの最寄りの警察署のほうに連絡していただければと思います。特に最近は、女性特有の被害等ありましたら、女性警察官が相談の対応に当たる等々の処置もとっておりますので、そういった対応もできるかと思います。
○ふまミチ委員 そういったときには、また警察にお世話になるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
女性に対する暴力は、女性の人権を侵害するものであって、本当に男女共同参画社会を形成していく上で克服すべき重要な課題だと思っています。本区におきましても、他の関係機関と連携をして、女性に対する暴力の根絶に向けて、今後もさまざまな取り組みを行っていただきますよう要望したいと思います。