令和 3年決算特別委員会10月14日文化商工子ども教育費

児童相談所設置・子どもの意見を代弁するアドボケイト・子ども会議

○ふまミチ委員  よろしくお願いいたします。

私のほうから、児童相談所設置関係経費についてお尋ねをいたします。

本区では、令和4年度中に児童相談所の開設に当たり、職員の研修や人材確保など、順調に準備が進んでいると思います。東京都の社協の児童部会の方も言われておりましたけれども、豊島区は早くから職員の研修や派遣などを積極的に行っているというふうに言われておりました。児童相談所設置後も東西の子ども家庭支援センターは残るということでございますが、関係性は開設後どのようになるか、御見解をお聞かせください。

○小林児童相談所設置準備担当課長  児童相談所が令和4年度中、令和5年の2月の開設を予定してございますが、本区の子ども家庭支援センターにつきましては、児童相談所開設後もそのまま継続して地域支援に、の役割を担う形になってございます。現在、児童相談所と子ども家庭支援センターの連携につきましては、虐待対応、また、その後の措置、措置から地域に戻るといった、その流れを含めまして、両施設の機能について等、あるいは相談の形等について、今検討を進めているところでございます。

○ふまミチ委員  そうしたら、また、この児童相談所と子ども家庭支援センターが連携をするというお話でございましたけれども、この仕組みですね、どのようなことを今お考えになられているか、ちょっとお聞かせ願えたらと思います。

○小林児童相談所設置準備担当課長  子ども家庭支援センターと児童相談所のほうが、両方の施設として虐待の通告を受ける形を取ります。その際、児童相談所の案件と子ども家庭支援センターの案件につきましては、双方の機関で共通のリスクアセスメントシートを活用いたしまして、それをもって、双方の対応について協議して、切れ目ない支援を行うということを仕組みとして考えているところでございます。

○ふまミチ委員  分かりました。本当に子どもたちのための支援がきめ細やかで、また、重層になる、重層的になるということで、とても有効かというふうに思っております。

また、昨今、児童虐待の事案では、転居をした際の自治体間の引継ぎということが、引継ぎが児童相談所と市町村の情報の共有化がなかなか取れてない、不十分だったという、ということが課題でございました。日常的に迅速な情報共有を行うことができる情報システムというものも考えておられるかと思いますけれども、本区としては、どのようなシステムをいつ頃から導入されるか、お聞かせ願えますか。

○小林児童相談所設置準備担当課長  まず、本区としましては、現在、子ども家庭支援センター等に置いてございます子育て管理システムを児童相談所の設置に向けまして、バージョンアップ、改築をいたします。その改築の内容につきましては、これまで住基情報だけを直接見れていたんですが、今後は障害手帳の関係とか、母子保健の関係、あるいは学校の在籍の関係とか、そういったものをシステムから一括して早急に確認することによって、迅速な虐待対応ができるかということを考えてございます。あわせて、全国の要保護の関係のシステムにつきましては、令和3年、この9月から実は稼働してございまして、それにつきましても、区としましては、東京都、あるいは他区の状況を見ながら、そのシステムの導入についても検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○ふまミチ委員  分かりました。そうしますと、児童相談所が設置前にもそのシステムが稼働できるかもしれないということでございますけれども、なるべく早くできるほうがいいのかなというふうにも思っております。

先日ですけども、東京都の江戸川区の児童相談所が業務の効率化を目的にAIを活用してということで、を活用された電話の通話音声をリアルタイムに文字起こしができるという、そのようなシステムが導入されたということをニュースとかで見せていただき、新聞とかで見せていただきました。音声マイニングと呼ばれるツールを活用したこのシステムを使うと、電話の通話音声が即座に文字化され、画面に打ち出されることから、通話以外の人も同時にその内容が把握できるということでございます。保護者からの抗議などの対応が難しいケースが多々あるかと思いますが、その担当者がなかなか対応できない、だけど、そばで上司さんが見ていた場合に同時進行的に画面を見ながら対応ができるということで、とても有効だというふうに言われております。こういった文字起こしのシステムをぜひとも豊島区では導入できるのかどうかということをちょっとお伺いしたいんですけど、お聞かせください。

○小林児童相談所設置準備担当課長  現在、委員が御説明いただきました江戸川区のほうで、今、令和3年度から行っているところでございますが、今回の江戸川区の事情からしますと、かなり大きな自治体ということで、児童福祉司もかなり数多くいます。その分、ケース対応につきましても、かなりの数がケース対応として行われているという中で、人材育成というところが非常に課題になってございました。江戸川区さんの担当とのお話の中では、開設のもう前から人材育成ということを見据えて、何かの形でツールを入れたいということの一つということで説明を受けておりますが、このシステムを入れることによって、まず、児童福祉司の記録を、ケースを、ケース録を取る時間とか、あるいは、通話記録を実際にスーパーバイズする人が見れるということによって、初めて、そういった対応に苦慮する状況をリアルタイムに支援、サポートできるという意味では、非常に有効なシステムかなと思ってございます。区としましては、開設後すぐというわけではございませんが、こういった検証、今検証の状況でもありますので、そういったものを見据えながら、区の人材育成、あるいは人材の確保と併せて、このシステムについては検討して、研究してまいりたいと思ってございます。

○ふまミチ委員  分かりました。ぜひとも検討をしていただきたいなというふうに思っております。

本当に自動的に文字が要約されるということで、職員さんの大きな負担が、だったこの記録作成が本当に効率的にできるということはとってもいいことだなというふうに考えております。また、先行3区が、の検証の中で、ちょっと教えていただいたことは、結構、事務作業が多いということも聞いております。ですので、こういったものがそういった役に立てればいいのかなと。ですので、豊島区としましても、その事務作業も、そういったことも皆さんの負担にならないような、そういった設置をしていただきたいなというふうに思っております。

【子どもの意見を代弁するアドボケイト】

○ふまミチ委員 また、児童虐待件数が増加傾向にあり、虐待で一時保護された子どもというのは児童相談所の判断で自宅に戻るか、そして、児童養護施設や里親家庭で生活するかというのが決められるかと思います。厚生労働省が今年の5月に一時保護をされた子どもなど、およそ60人の方にヒアリング調査を実施されたと聞いております。子どもたちからの意見としては、そういったときに意見を聞かれたことはないよとか、また、施設に行くか聞かれたが、よく分からないまま決められたとか、そのような意見もあったというふうに言われております。当事者である子どもから意見を聞いて、納得できる説明を行うことまで、ことがなかなか児童相談所の対応が追いついていないというふうに指摘があったというふうに聞いております。私、以前の一般質問で子どもの立場に立って、子どもの意見を代弁する子どものアドボケイトの育成を要望させていただきましたが、その後の御対応をお聞かせ願えますか。

○小林児童相談所設置準備担当課長  今回、今、委員がおっしゃられている内容について、子どもの意見表明権に関わるものかなと思ってございます。令和元年度の児童福祉法の改正の柱としましては、児童の主体性と、また、意見表明というものが附則の中で記載されているところでございますけども、本区としましては、その状況を踏まえまして、今、一時保護所の運営につきましては、まず、子どもの意見表明をどういう形で行うか、一つの事例としましては、意見箱、あるいは子ども会議を行うということも検討してございますけれども、このアドボケイト、アドボケーターとしての活用につきましては、子どもの権利条例の中で記載してございますけれども、子ども権利擁護委員の活用を含めまして、児童相談所でまず子どもの意見表明をどういう形でやるのかということを検討してまいりますし、また、前回の一般質問の中で、職員の人材育成の部分の必要性も十分こちらとしても考えてございますので、他区の事例で申し上げますと、アドボケイトを専門にやっているNPO法人さんもいらっしゃるという中で、研修も行っているという実績も確認してございますので、そういった情報も含めながら、区の職員のアドボケイトに対する人材育成につきましても、今検討も進めているところでございます。

○ふまミチ委員  分かりました。じゃあ、ぜひとも研修、職員さんの研修も進めていただきたく、そして、本当に人員確保ですね、そういったそのような人員確保と、あと、資質の向上というのも図っていただきたいというふうに思っております。

ある自治体では、これはモデル的に行っているかとは思うんですけれども、市民のアドボケイトということで、何か講習とか、研修とか、何かやっているみたいなんですけれども、こういったことも区民の皆様にとって、子どもの意見を聞くというか、代弁者になるということもとっても大事なことなのかなというふうに思います。こういった市民のアドボケイトの養成というか、そういったことの取組への区としての御見解をお聞かせ願えますか。

○小林児童相談所設置準備担当課長  現在のところ、区民の方のそういった参画につきましては、区民をどういう形で位置づけるかということになるかと思いますが、まず、専門的な支援が必要だということであれば、まずは、そういった団体を活用するということが必要かなと思ってます。あと、あわせまして、先ほど委員のお話のとおり、一時保護所の児童がなかなか自分の意見を聞けないという実態があることは、こちらも承知しておりまして、今、検討の中で、児童福祉司、児童心理司、また、一時保護所の職員につきましては、それぞれあらゆる機会を使って、子どもの意見をまず児童相談所の中でしっかり聞くということをまず考えて、その中で権利擁護委員、または、団体のそういった専門の機関を使うということをまず段階的に進めてまいりたいと、そういうふうに考えてございます。

【子ども会議】

○ふまミチ委員  分かりました。じゃあ、まず、これからですので、まず、そこの職員さんのほうからしっかりやっていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。

次に、子ども会議についてお伺いをいたします。

本区は、2006年、平成18年に子どもの権利に関する条例が制定をしております。やっとでございますけれども、この条例に基づいて、我が会派の念願であったとしま子ども会議、子ども議会も要望しておりましたけれども、そういった要望がお耳に届き、やっと開催されましたけれども、令和2年に開催されました。どのような目的で開催をされたのか、お聞かせ願えますか。

○小澤子ども若者課長  このとしま子ども会議の目的でございます。豊島子どもの権利に関する条例第20条第4項にて、区は次代を担う子どもの意見を区制に反映するよう努め、子どもの意見を聞き、話し合う場として子ども会議を開催しなければならないとされております。この条項に基づきまして、子どもが区制について話合い、意見を表明する場を設け、区制に子どもの意見を反映することを目的として開催したものでございます。また、子どもの権利に関する条約や子どもの権利条例に定める子どもの意見の表明の場としても確保してまいりたいと考えております。

○ふまミチ委員  分かりました。

昨年開催がされました。その開催概要、また、参加者、どのような参加者で、どのようにやられたか、そして、どのような成果があったか、ちょっとまとめて教えていただけますでしょうか。

○小澤子ども若者課長  令和2年度の概要でございます。子ども会議におきまして、令和2年度7月26日から11月28日までの間、おおむね月1回、オンラインにて開催いたしました。昨年度、コロナの影響もありましたので、オンラインで開催いたしました。会議で検討した内容を12月13日、議場にて意見発表会を行いまして、子どもたちに意見を発表してもらいました。対象者、参加者、すみません、対象者は区内在住、または在学の小学4年生から6年生、中学生、高校生として募集しましたが、参加者は小学4年生1名、中学生、中学1年生2名、高校1年生1名の計4名でございました。この成果でございますが、令和2年度、コロナの影響もありまして、楽しみにしていた移動教室などができなかったため、小・中学生からは、お泊まり会をやりたいという企画提案がありました。また、高校生からは、区のイメージアップのため、広報についての提案がございました。子どもの提案ということで、実現困難なことや既に実施済みの内容が多うございましたが、自分の考えをまとめ、発表し、そのことに対して、大人から質問をする場もございましたが、その質問に答えるという場を実現できたことは、子どもの意見表明の場の確保ができた、そのような成果が出せたと考えております。

○ふまミチ委員  ありがとうございます。私も昨年参加を、参加というか、見せていただきました。本当に子どもたちが本当に堂々と意見を言っているのが本当にすばらしいなというふうに思っております。

今年度ももう進めていただいているとは思いますが、今後、この子ども会議を継続的にやっていただきたいというふうに思っております。以前には、子ども議会というのもあったというふうに聞いております。それは、立教大学さんが中心とか、様々な形でやっているので、持続がなかったかもしれませんけれども、今回、昨年からやられた、この子ども会議、ぜひともずっと継続できるような仕組みをつくっていただきたい。そしてまた、拡大ですね。本当に30名から、30名とか、少ない単位から始まって、当日はもっと少ない人数ですかね、発表会のところにいらっしゃるのは、かと思います。そこもちょっと知恵を絞っていただいて、いろんな方が参加できるような、そのような仕組みがつくっていただけたらいいなと思っています。豊島区には、小学校、中学校の皆さんにはタブレットも配付されております。そのタブレットを有効に利用するとか、高校生はちょっとあれですけれども、そういうのも利用するなど、また、オンラインをするなど、いろんなことができるかと思いますが、ちょっとその辺、お聞かせ願えますでしょうか。

○澤田子ども家庭部長  ありがとうございます。まさに委員御指摘いただいたとおり、子どもたちにタブレット等も普及しておりますので、また、教育部とも連携させていただきながら、広く事業の周知を図って、多くの方に参加していただけるように努力してまいりたいと考えてございます。

○ふまミチ委員  分かりました。本当に子どもたちの声を、声にきちんと耳を傾けていただき、子どもたちが本当の自分の人生に希望を持てるような取組を今後もしていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 私からは以上です。