○十二番(関根志奈子君) 私は、公明党区議団を代表して「子どもの〝夢・感動・笑顔〟を支える区政に!」と題し、一般質問をいたします。
二〇〇二年、新世紀二年目の年が明けましたが、平和への取組みや危機管理、青少年の犯罪など、多くの課題は積み残されたままになっております。政治や科学、教育も、その根源を突き詰めると、問題は「動かす人」にあると言われます。人間性を育む環境や教育がいかに大切であるか、私たちは事件が起きるたびに思い知らされてきました。
本日の質問は、二十一世紀を動かす子供たちの健やかな成長を願い、行政が取り組むべき課題の一端を述べさせていただきます。区長、教育長のさらに深い観点からのご答弁を期待するものであります。
一点目の質問のテーマは読書です。
読書の大切さは今さら述べるまでもありませんが、子供たちの創造力や他者への思いやり、優しさなど、豊かな情操を育む上で計り知れない効果があります。しかし、現実を見ると、残念ながら青少年の活字離れが進んでおり、昨年十二月の経済協力開発機構(OECD)の調査でも、我が国の高校生の読書時間が最低レベルであると報告されております。また、全国図書館協議会の調べでは、昨年五月の一カ月間に全く本を読まなかった児童・生徒は、小学生六一%、中学生四四%、高校生六七%となっております。
公明党は過去二年にわたって子供の読書に関するプロジェクトチームを組み、全国的に読み聞かせの実践や読書啓発運動を推進してまいりました。この地道な活動が牽引力となり、昨年十二月、子どもの読書活動推進法が成立いたしました。基本計画を策定して、子供の読書環境の整備を進めることを政府に義務づけ、また、自治体には努力義務を課しております。保護者についても、読書機会の充実と習慣化に積極的な役割を果たす、としています。これによって、本年は読書好きな子供の育成が国を挙げて開始される画期的な年になると期待しております。
少子化で児童書の売上げ低迷に悩む書店でも、平成十一年から読み聞かせ運動を実施するなど、その波紋が広がっているようですが、本区でも、児童館や小学校などで担任やボランティアによる読み聞かせや朝の読書運動がかなり積極的に行われているようです。しかし、中には読み聞かせが全く行われていない学校があることも事実です。
先日来日したブッシュ大統領のローラ夫人も、二月十八日に都内の小学校で二年生の児童に本の読み聞かせを行ったそうです。夫人ご自身、元教師で、児童の読解力向上に向けた運動に従事しておられ、「子供が小さいころから母親が本を読み聞かせることが大切」と述べておられたと伺いました。区民の方からも、この読書活動推進法の成立によって、豊島区ではどのような取組みをされるのかという声があります。
そこでお伺いします。
一点目は、まだスタートしたばかりの子どもの読書活動推進法ですが、自治体の努力義務という意義づけをどのように受けとめられ、また、その具体的方策について、考えておられることがありましたらお聞かせください。特に書籍文化の担い手でもあられた高野区長の識見の高いご意見を伺えたらと思います。
次に、教育長にお伺いします。
この子どもの読書活動推進法では、四月二十三日を「子ども読書の日」に定めて様々な催しを行うこととなっておりますが、本区では何か考えておられるでしょうか。
三点目に、読み聞かせが実施されていない学校に対してのお考えをお聞かせください。
四点目は、子供たちへの読み聞かせに保護者やボランティアが参加していますが、父親や祖父など、男性による読み聞かせも推進していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
五点目に、読み聞かせ運動にアニマシオンを取り入れてはいかがでしょうか。先日、小学校の総合研究発表会でも実例がありましたが、アニマシオンとはスペインで生まれた新しい読書指導で、子供たちが主体的に読書に参加できるよう、ゲームを取り入れているのが特徴です。物語を紙に写してばらばらにして、粗筋どおり並べさせたりクイズを入れたりして、子供たちの興味を誘う方式です。実践する学校も増えてきているようですので、ぜひご検討をお願いします。
そして、何よりも大切なことは、この読み聞かせを通して子供たちが自分で本を読む楽しさを体感してくれることです。他校では、「チャレンジ」と題して一年間に三十冊読破に挑戦したり、積極的に感想発表会なども行われているようです。
今後は、仮称ですが「読み聞かせ運動サミット」を開催して、学校間の情報交換なども必要になってくるのではないでしょうか。教育長のお考えをお聞かせください。
子供たちの読書への追い風が吹く今、行政においても家庭においても、環境を整備するなど、さらなる後押しをしていく必要があるのではないでしょうか。
読書活動に関連して、ブックスタートについてお伺いします。
人格の形成は、「三つ子の魂百まで」と言われるように、子供が三歳までの間が勝負だと言われています。本を読むのが好きという性格や習性も乳幼児のときからです。前回、私はイギリスで広まったブックスタートについて提言をさせていただきました。赤ちゃんと親が本を通して楽しい時間を分かち合うことを理念として始められた制度で、現在、イギリスの九二%の地域で実施されております。
我が家の二歳になる孫も、本を読むとき必ず膝の上に乗ってきますが、保健所か病院でご指導くださったのではないかと感謝しております。このように母子が本を読みながらスキンシップできるという大きな利点があり、まさにブックスタートはママの膝の上で赤ちゃんが本と触れ合う第一歩なのです。
前回は杉並区のブックスタートのパロディーを紹介しましたが、現在、この制度を取り入れている自治体は三十四に広がり、四月には百五十を超える勢いだそうです。
本来は赤ちゃんの検診の際に本をバッグに入れて配るのですが、予算の厳しい本区ではそれも難しいと思いますので、せめて保健所や図書館、児童館などにブックスタートで推薦する本を展示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。また、保健所でのご指導もさらにしっかりとお願いするものであります。
ある外国のメディアの方が、「日本は、事が起こってからその始末に大きなお金を使うが、事が起こらないようにするためにはお金を使わない」と言っていましたが、ブックスタートはその点から見ても、一番大切な制度であると思います。ぜひ前向きな取組みをお願いするものであります。
さて、いよいよ四月から学校完全週五日制が始まります。教育委員会作成のパンフレットでは、学校週五日制の意義を「学校、家庭、地域社会での教育や生活全体で、子どもたちに『生きる力』をはぐくみ、健やかな成長を促そうとするもの」であり、「土曜日や日曜日を利用して、家庭や地域社会で子どもたちが生活体験や自然体験、社会体験、文化・スポーツ活動など、様々な活動をすることが望まれる」としています。これを見ると、地域の協力が大変重要なものであると思われますが、学校週五日制に関して地域がどんな取組みを計画しているのか、いくつかの例があれば教えてください。
また、このパンフレットでは、子供たちの過ごし方として、近隣のお掃除やサッカー、地域の人との将棋、虫採りなどが紹介されております。それも楽しいものには違いありませんが、これから長く続いていく土曜日の休みを完全に消化できるものではありません。遊び場としては、校庭や体育館、そして公立の体育館やプールなどが提供されていますが、団体や一般の施設利用者が多くてなかなか使えないのが現状ではないでしょうか。子供たちが積極的に参加できるよう、行政としていかように環境整備をしていくかが問われます。
そこで提案ですが、土曜日の午前中に限って、学校の体育館や公立のスポーツ施設を子供たちだけのために開放してはいかがでしょうか。毎週土曜日が無理なら、何週と決めてもよいと思います。費用はできれば無料にすることが望ましいと考えます。いかがでしょうか。
また、図書館や児童館への出入りも多くなると思いますが、対応はいかがですか。私は、このような機会に中高生が小学生や幼児と交流できる場所になれることを期待しております。実際にある都市で「中幼交流」といって、中学生がボランティアとして児童館などで子供たちに本の読み聞かせを行っております。なかなか難しい問題で一朝一夕にはいかないと思いますが、このようなことが可能になるからこそ、週五日制のメリットがあるのではないでしょうか。教育長のお考えをお聞かせください。
もう一つ、私は子供の居場所として学校図書館を開放してはどうかと提案いたします。地域に開放している自治体も増えてきましたが、私は、当分の間は子供たちに限って開放したらどうかと考えます。
さきにも述べましたように、子どもの読書活動推進法が制定され、子供たちの本への取組みを促そうとするときに、図書室が土曜日に使用できないというのではつじつまが合いません。いろいろ難しい点もあると思いますが、モデル校をスタートさせる方式でも結構ですので、ぜひ実現させてください。
また、子供たちが図書室を利用するためには、行きたくなる図書室づくりを検討する必要があると思います。先日、私は中野区立啓明小学校の図書室運営を視察してまいりました。中野区ではすべての公立の小・中学校に図書指導員の配置が終わっております。
中川李枝子さんの童話にちなんだ「ぐりぐら図書館」と書かれたガラス戸を開けて一歩中へ入ると、不思議ワールドに迷い込んだようなときめきを覚えます。図書室は四つのコーナーに分かれており、入り口近くが、一段と高くなっているコルクづくりの床で、絵本に囲まれた「お話し広場」。読み聞かせやパネルシアターの舞台になるフリースペースです。奥が、机と椅子が並ぶ「ものしりコーナー」。歴史や伝記、動物や植物など、ジャンル別の本が整理された学習コーナーです。二つの部屋を結んで物語の本を揃えた「ファンタジーワールド」があり、教師用の資料を揃えた「準備室」も用意されています。蔵書数は一万六千冊だそうです。図書室の中はアイデアがいっぱい。手づくりの本がつくれるコーナーや落書きコーナー、点字が打てるコーナー、阪神・淡路大震災のコーナーや中近東に関するコーナーもありました。「お話し広場」では、暗幕を降ろしてろうそくの明かりだけで感想発表会などが行われるそうです。わくわくしませんか。そのほかにも、二十分休みに人形劇の上演、辞書早引き大会、読書クイズ大会など、楽しいイベントが用意されています。もちろんその裏には、常に子供たちを支えた図書指導員さんの努力があったことは言うまでもありません。
中でも私が一番感動したアイデアは「図書郵便」でした。入り口を入るとすぐに大きなポストが置いてあり、手づくりのはがきと切手が用意されています。そのはがきにお薦めの本や買ってほしい本、簡単な感想文などを書いてポストに投函します。あて先は生徒でも先生でも校長先生でもいいのです。投函されたはがきは図書委員があて先に配達します。読書週間には三百通を超す投函があるそうです。ポストといっても、段ボールに色を塗っただけ。はがきも切手もいかにも子供たちの手づくりという簡単なものですが、子供たちのアイデアは本の輪を広げ、確実に人と人との心の交流というすばらしい結果を生み出しています。
これと前後して、私は本区内のいくつかの小中学校の図書室を見せていただきました。私が視察したい旨を電話で話したところ、担当の方からこんな言葉が返ってきました。「あまり利用されていない図書室だと思います」「本の配置のアイデアはよかったけど、貸出しがいまいち」「うちはただの平凡な図書室なんですが」等々。案の定、ほとんどの学校の図書室に活気が見られず、ぬくもりが感じられませんでした。それでも、中にはカーペットを敷いたり、段差をつけて畳を敷いたり、観葉植物を置いたりしている学校もあり、少しほっといたしました。本の並べ方やカーテン、緑を取り入れるなど、ちょっと工夫をすれば図書室は生まれ変わります。
また、図書室の使い方も多様で、ある学校では余裕教室がないため、職員会議も保護者会も学級集会も全部図書室で行っているそうですし、中には女子生徒の更衣室として利用されている学校もありました。私は図書室は学校の中で独立すべき場所と思っております。付け加えて、女子更衣室も一つ必要なものであると思いますが、教育長は女性の立場でどう思われますか。
人の配置のない図書室は、冷たく寂しい感じがします。こんなところに子供たちは集まってきません。大至急手を打つべきと考えます。
そこで質問をいたします。平成九年に改正された学校図書館法では、司書教諭を配置する期限が「平成十五年三月三十一日までの間」と定められ、四十二年間も放置され続けてきた「人の配置」が明記されました。これを踏まえて、司書教諭の配置状況をお知らせください。また、法で定めていない十二学級以下の学校については、いかがでしょうか。
学校の保健室に必ず養護教諭が必要であるように、私は、図書室にも司書教諭が必要欠くべからざるものと思っております。しかし、全国の司書教諭の不足数は、平成九年の改正当時、異動も考慮すると三万六千人であったとされています。また、ほとんどの司書教諭が担任と兼務ということでは状況は変わらず、図書室はますます孤独な場所となっていってしまいます。
そこで提案をします。現在、区内八カ所の公立図書館の職員の数は、常勤七十九名、非常勤等六十一名となっておりますが、このうち司書資格を持っている方は何人でしょうか。この司書資格を持った方々が相談員として学校に足を運び、行きたくなる図書室づくりに手を貸していくことはできないでしょうか。時には子供たちに公立図書館に出向くよう、アドバイスもできると思います。いかがでしょうか。
図書館運営と学校の図書室のかかわりは今までも謳われてまいりましたが、さらに深いかかわりを持っていただきたいのです。また、時にはボランティアや在野の有識者を起用することも具体的にお考えください。前述の中野区の啓明小学校では、夏休みに限って子供たちに図書室開放をしておりますが、地域の高齢者グループの方々が担当スケジュールを作成して学校に持ってくるそうです。高齢者の方々にとっても、子供たちとの交流は楽しいものに違いありません。
最後に一つ、期待を込めて質問をいたします。南池袋小学校の建設がいよいよ始まります。エコスクールとしての期待も高まっておりますが、この南池袋小学校の図書室構想がどうなっているのかお示しください。
図書室を見ると、学校の質がわかるとも言われております。インターネットで本が読めるような時代になりましたが、そんな中でも、人の心と優しさが漂う環境を整えることが必要不可欠なことと思えてなりません。どうか子供たちの「夢・感動・笑顔」を支える区政であっていただきたいと、心より願うものであります。
次に、福祉サービスの権利擁護センターに関する検討状況と、設置に向けてのご所見をお伺いいたします。
現在、我が国では、規制緩和と自己責任をキーワードに社会経済の各所にわたり構造改革が進められており、社会福祉の分野でも例外ではありません。
平成十二年、社会福祉の分野の基本法とでも言うべき社会福祉事業法が全文改正されて、社会福祉法が成立するとともに、あわせて関係七法が改正されました。この改革の基本理念は、ノーマライゼーションと自己決定の尊重の実現を目指すもので、従来は福祉を必要とする方々に対し措置によりサービスが提供されていましたが、百八十度転回して、福祉サービスの供給サイドと利用者サイドが対等の立場で契約を結ぶという方式に変換されました。これにより、原則として利用者は自分のニーズに合わせてサービスを選択できるようになりました。
しかし、契約の片方である利用者の責任が求められる反面、痴呆性高齢者や知的障害者、精神障害者の方々など、いわゆる社会的弱者と言われる方々が適切なサービスを受けられなかったり、時には人権が侵害されるようなことがあっては大変です。このため、厚生労働省では、平成十一年十月、地域福祉権利擁護事業を制度化しております。具体的には、専門員や生活支援員を配置して社会的弱者を支援していこうとするもので、①福祉サービスの利用援助、②日常的な金銭管理サービス、③書類等の預かりサービスなどを行っています。さらには、世田谷区の社会福祉協議会のように、リーバース・モーゲージ、すなわち財産を担保に生活資金を融資する制度を実施しているところもあります。
そこで、まず、本区における窓口や社会福祉協議会における相談件数を教えてください。
高齢の方々が加齢に伴い、様々な生活機能障害が生じ、特に一人暮らしの方々にあっては、成年後見制度に移行せざるを得ない事例も想定されるところです。そこで、地域福祉権利擁護事業と成年後見支援事業との一元的な対応が求められると思いますが、区の認識と、平成十三年度の「新生としま改革プラン」の中に権利擁護センターの設立準備が掲げられておりますが、現在までの検討状況及びその方向性についてお聞かせください。
昨年秋、杉並区の、委託事業として開設された福祉サービス支援センターの事業内容を見ますと、窓口の一元化により相談件数も大幅に増えています。現在の区の体制は、三つの保健福祉センターを初め、各主管課が窓口となって相談から苦情に至るまで対応されていると思われますが、やはり「あの窓口へ行けば大丈夫」と安心できるように、窓口機能の一元化を図るべきと考えますが、いかがでしょう。
平成十四年度の予算に「福祉サービス権利擁護センター開設準備」が計上されておりますが、介護保険制度が実施されてはや二年が経過しようとする今日、平成十五年度からの開設では余りにも遅きの感がいたします。福祉水準を充実するため努力してこられた本区の立場から、一日も早い福祉サービス権利擁護センターの開設を期待して、この項の質問を終わります。
次に、自転車対策についてお伺いします。
本区では新税導入構想の中で、鉄道事業者を納税義務者とする放置自転車等対策税を打ち出しましたが、その日のうちに鉄道事業者より撤回の申入れがありました。その内容を見ますと、「鉄道事業者は地方自治体の協力要請があった場合は、自転車等駐車対策協議会における話し合いを通じて対策を講じることとなっている」が、本区からの「協力要請の事実がない」と書かれていたのには大変驚きました。本区の駐輪場設置は、ここ数年、精力的に取り組まれていることは誰もが承知しているところであり、その都度、鉄道事業者との話合いも持たれているものと存じますが、この点に関する実情をまず初めにお伺いいたします。
二点目に、自転車等対策協議会について質問します。他自治体では、自転車等駐車対策協議会という名称で各界各層関係機関代表の協議会が持たれておりますが、本区においては交通安全協議会がそれに近いものと考えられます。これまでこの会の中でどのような取組みがなされたのかお伺いします。
三点目に、総合計画について質問いたします。確かに他自治体の数カ所において、さきの協議会をもとに関係団体により自転車利用総合計画が策定されております。中野区では平成九年、杉並区では平成十年、浦安市では平成十三年にその計画案がまとめられております。その中では、自転車利用の現状と課題から、その位置づけと方向性、計画の目標と実施期間、対象区域等の体系化を行い、鉄道事業者の責務と取組みについて記してあります。
例えば中野区では、概略ですが、「駅アクセス自転車駐車場の整備、駐車用地の確保、保管場所の提供、金銭的措置」などが挙げられております。また、杉並区においても、「駅周辺利用可能な用地の有無について十分な精査に努め、利用可能な用地の提供に積極的に努める。また、その協力内容について、個別・具体的に協議し、整備・運営に努める」とありますが、行政との協議については、各駅ごとの特殊性に鑑み、自転車法及び運輸省の通達に基づき、駐車場の整備について協議を継続すると付け加えられているように、それぞれの役割の責務の明確化が示されてはいるものの、計画あって実がないというのが実情のように読み取れます。これを見る限り、鉄道事業者に本気で協力体制があるかどうか疑問に思われます。
ただ、これはJRの名誉のために付け加えますが、一カ所、東十条駅にJRが自ら設置した自転車駐車場として、一千四百台収容可能、管理人二名体制のものがありますが、利用度が少ないために廃止を考えているということでした。
いずれにしましても、本区においては、今後一年間、関係団体代表からなる検討委員会を立ち上げると伺っておりますが、このような総合計画策定について、どのように考えておられるのかお伺いします。
さらに、十四年度予算の中で放置自転車対策の実態調査費が計上されておりますが、鉄道事業者所有の敷地がどれぐらいあるのかということを、その有効利用という観点から調査項目にぜひ加えていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
最後に、先日発表された「公共施設の再構築・区有財産の活用本部素案」の中から、私の住む地域に関する二つの施設について質問いたします。
一つは巣鴨駅南自転車駐車場です。一昨年七月開設された西巣鴨自転車駐車場、昨年四月開設の巣鴨北及び南の自転車駐車場と、巣鴨地域の放置自転車対策として一年間に三カ所の自転車駐車場が整備されたことは、区の努力が実を結んだものであり、大きく評価をさせていただきます。しかしながら、放置自転車は減少したとはいえ、まだまだ多くの問題があります。
そこで、まず、巣鴨駅における駐輪場建設前と後との放置自転車の数の変化についてお答えください。
次に、放置自転車対策を万全にするためには、利用者のマナーの向上はもとより、さらに施設整備を求める声が少なくありません。本区として、巣鴨駅周辺の今後の計画などがあればお示しください。
一方、巣鴨駅南自転車駐車場については、そのほとんどが文京区民の利用という実態から、文京区にも一定の行政責任があり、そのための対策は必要であるというのが大方の意見です。本区としても文京区にきちんと申入れをし、両区がそれぞれ責任を果たすことが責務と考えますが、いかがでしょうか。
区では平成十六年以降、巣鴨駅南口自転車駐車場を立体化し、キャパシティーを増やす計画を立てていますが、完成後には何台が収容できるのでしょうか。利便性のよさから、巣鴨駅周辺にはまだまだ新しい施設も必要であると考えますが、この南駐輪場に関しては、住民の中でも建設に必ずしも賛成でない声も多くあり、一方では区民のための談話室との複合施設を望む声さえあります。建設に当たっては、実情に合わせ地元の方々とよく話合いをしていただきたいとお願いするものであります。
二つ目は旧第十出張所の件です。計画では、一階を駒込福祉作業所の分室、二階を区民集会室にするとあります。どちらも必要不可欠なものであることは間違いありませんが、地域では、複合施設でもいいから子供たちが利用できる施設をつくってほしいという要望がかなり強いのです。特にすぐ前の仰高小学校では、近くに図書館も児童館もないことから、子供の居場所を切望しております。集会室は駒込社教にもあり、確かに手狭なのですが、学校完全週五日制を考えたとき、大人の利用よりも子供のことを優先させた方が賢明と思われます。JR跡地なども展望に入れた上で、区長のお考えをお聞かせください。
これで私のすべての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)