○此島澄子委員 私は図書行政の質問をしたいと思います。
まず初めに学校のほうですけれども、午前中、司書の仕事が話題になりましたけれども、本の廃棄処分がクローズアップされていましたので、改めて23年度、本の専門家である学校司書を配置しての成果について伺います。
○山本教育指導課長 昨年度のことを申し上げれば、4校に対する配置でございました。私どもとしても、初めて学校に専門の司書を配置するということで、モデル事業として位置づけまして、実はさまざまなパターンを試しております。具体的には週2日の配置であるとか、週1日の配置であるとか、そうしたいろいろな組み合わせで行ったところでございます。
結論的には、たとえ週1日でも、あるいは2日でも大変効果があると、そのように成果としては確認をしております。中身といたしましては、繰り返しになりますけれども、本の選定がまず体系立てて進められたということがございます。つい読み物の教材、分類番号で言うと900番台という言い方をするのですけれども、学校では偏りがちだったんですが、それを調べもの、あるいは調べ学習を行うためには400番台の本が必要だということが偏りを含めてわかりましたので、そうした図書の選書がバランスよく進んだということがあります。
それから何よりも、図書館に本の先生、司書の方がいるということで、子どもたちが集いやすくなったというところがございます。
そして最後に、これも繰り返しになりますが、廃棄が計画的に行われて、徐々に図書館の整備が進んでいると、このような成果をとりあえず初年度としては確認したところでございます。
○此島澄子委員 24年度は13校に拡充ということで、それも1人が2校を担当するとかとおっしゃっていましたけれども、できるだけ早く全校に拡充してもらいたいというふうに思います。子どもたちが受ける影響というのもやはり、司書教員の方は一生懸命やってくださったとしても、やはり担任の先生の兼務ですから、どうしても司書の方とはえらく違うと思うんですね。ですので、全校への配置が望ましいわけですけれども、24年度は特別財源でできるのですけれども、25年度予算が心配されているということで、国のほうでは学校図書館図書整備5か年計画というのが今年度から始まって、その内容的にも図書館への新聞配備とか学校司書の配置というのが財政措置されているけれども、不交付団体ということもありますし、そういったものが財調に組み込まれるといいんですけれども、そういう部分で心配されますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○齊藤教育総務部長 この図書館司書の配置につき、教育委員会としましては新規拡充事業という位置づけで予算措置をしていただいております。現時点では特財ということでございますけれども、25、26年度、3カ年で全校配置ということで、計画的にこの事業を展開していくということで、今、予算措置をしていただいていると思っております。特財が仮に来年度なくなったとしても、この図書館司書を配置したことによって得られる成果を最大限出せるように、またそれを議員の皆様も含めて、外に積極的に発信することによって、一般財源になりますけれども、財政措置をいただくように努力してまいりたいと思います。
○此島澄子委員 それと、今年度から国立国会図書館が作成する書誌データ、NDL新着図書情報と、いろいろな検索システムがダウンロードできるようになったということなんですけれども、これの生かし方としてはどうなのか、簡潔にお願いします。
○山本教育指導課長 国会図書館でございますので、なかなか小・中学生が活用するというレベルにはないところもありますけれども、こうした図書の検索、公共の図書館、国会図書館、それから学校間を結んだデータベースについては、今後大いに活用の可能性がございますので、ぜひ検討してまいりたいというふうに思います。
○此島澄子委員 子どもたちが置かれた環境というのは、先ほどから話題になっているいじめとか児童虐待とか、いろいろあるわけですね。ですけれども、もう本当に生まれたときから豊島区は、保健師さんが、おめでとう、赤ちゃんと、絵本の贈呈から始まって、本に力を入れているのですけれども、やはり友達がいなかったとしても、本の友達といいますか、親からも虐待されちゃうけれども、本によって力強く生きていけるというものがあると思うんですね。ですので、本当に本の行政については力を入れてもらいたいんですけれども。
あと、夏休みとかに、一般の公立の図書館でお勉強をする子どもたちが多いと思うんですけれども、学校の図書室の開放というのはやっていますでしょうか。
○山本教育指導課長 夏休み中の図書室の開放は基本的には余り行っておりません。ただ、日を決めて貸し出し可能な日ということで定めている学校もございます。
○此島澄子委員 管理運営という観点からもあるかと思うんですけれども、節電とかいろいろ言われまして、子どもたちも各家庭で暑い中で我慢しながら勉強するより、やはり健康面のことを考えても、1カ所で勉強したほうが集中的に勉強がはかどるかなというふうに思いますので、ぜひそういったところも開放の方向に取り組んでいただきたいと思います。
一般の図書館なんですけれども、今、杉並区とか中央区とか世田谷区が赤ちゃんタイムの導入というのを行ったんですけれども、豊島区においては、これについてはいかがでしょうか。
○高桑図書館課長 赤ちゃんタイムというのは、申しわけございません、正確にどのような事業かというのをちょっと把握していないんですが、豊島区では児童向けに毎月読み聞かせの日を設けて、日曜日とかに行っております。一部の図書館を除いて、赤ちゃん、そういう乳幼児を対象とした読み聞かせ、お母さんにおいでいただいて、そこで過ごしていただくという、そういう事業は行っております。
○此島澄子委員 ぜひ導入してください。