○此島澄子委員 本年6月8日にがん対策の新基本計画というのが閣議決定されまして、新しく盛り込まれたものにがん教育があるわけですけども、閣議決定された1週間後に、山本教育指導課長が写真入りで女性週刊誌の1ページを飾って大きく掲載された成果、豊島区ががん教育の先進的な取り組みということで、視察も結構来ているということでございますが、それについてはいかがでしょうか。

○山本教育指導課長  昨年の4月に本区のがん対策の条例が施行されましたので、それを受けまして、その中で教育委員会の役割を明記していただきました。平成23年度、昨年度1年間かけて教育委員会として何ができるか、何をしなくちゃいけないかということで、基本的に私どもがんについて、これは指導のためのプログラムを開発しましょうということで取り組んでまいったところでございます。

これを区長記者会見でも発表していただきましたところ、大変多方面から関心を寄せていただきまして、女性週刊誌からの取材をちょっと私も照れる必要なかったんですけども、ちょっと照れてしまいまして、大きく取り上げていただきました。その後もいろいろな自治体から多数お問い合わせいただいて、現在もなお視察の対応に応じているところでございます。

○此島澄子委員  豊島区は、国の閣議決定の前にやっていたということは、これ以上のセーフコミュニティの取り組みはないという感じだと思いますけれども、私も先月24日に早稲田大学の大学院の皆様と一緒に、文成小学校で行われたがんの教育も視察させていただきました。そのときは、6年生に養護教諭の先生と担任の先生とチームティーチングという形で指導されておられましたけども、来た先生、養護の先生がその日の豊島区の検診受診率についてもさまざまな形で、検診受診料とかも、本当にけさ、池袋保健所に確認しましたと言って、児童たちに最新情報を伝えていたのに本当に感心したんですけども、その後、家族に伝えたいことを手紙形式で書かせて、そのお手紙を代表者が読んだんですけど、がんにならないようにああしたほうがいい、こうしたほうがいいってそれぞれの家族の生活が見えるような、そんなお手紙を書いて読んでもらって笑ってしまったんですけども、その最後のとどめが、これ、おうちの人に一言書いてもらって、その感想を持ってくるようにという、そういった宿題が出されました。

これを見て、検診率が上がるといいなと、本当にしみじみ思ったわけなんですけども、今後の全校での取り組みについて伺いたいと思います。

○山本教育指導課長  このがんについては、ことしから授業がスタートしているわけでございますけれども、決して打ち上げ花火的な取り組みではなくて、3年たって、5年たったときに、本区では当たり前のように小学校において、また中学校において、がんについてしっかりと学ぶ機会を設けていると、それが実践されていると、そのような願いを込めて教材を開発したところでございますが、御指摘いただきましたように、文成小学校では、私どももこういう展開もあるのかなというように思ったんですが、養護の先生がT1、いわゆるメーンの指導者として、そして担任の先生がサブ、T2として指導されているということで、また自前の教材等も開発していただいているということで、まさに現在広がりを見せているところでございます。

1学期中に実践をしたところが4校ございました。この4校の実践を他校の先生方が先行事例として見に来ている。文成小学校にもそういう場面がたしかあったかなというように思うんですけれども、学んで帰った先生方が2学期、3学期に実践をするということで、平成24年度が私ども教育委員会にとっては、がんに関する教育の第一歩、初年度ということで、今後、予定どおり年度内中に全校でまずは実践をしていきたいと考えております。

○此島澄子委員  学校は、いろいろなさまざまな教育をしなければならないわけですけれども、本当に大事な健康教育としてしっかり取り組んでいただきたいと思います。

がん対策基本法で、子ども、国民全体、患者それぞれに対して正しい知識をどう伝えるかの重要性っていうことでも言及しておりますので、健康教育の中でしっかりと取り組んでいただきたいことを要望して終わります。